04/12/25 00:37:43 mvRuLeAK
続きです。
そして、今度はズズズ…という音と共に、ソイツは顔全体をガラスに押し付けるように、
少しづつ上げ始めました。風呂場の引き戸は曇りガラスでしたが、ソイツは張り付いて
いるので大まかな表情は何となく分かりました。
ニタニタと笑っていました、その女。ただ笑ってるのではなく、いやに白い歯を剥き出し
にして、ニタついていました。そして、今度はゆっくりと口を開き始めました。ニヤつきな
がら、何かを話しているようにも見えました。ですが、そんなのは聞くつもりはありませ
ん。私は必死の思いで湯船を足がかりに風呂場の窓を開け、無理矢理外へと脱出し、
親が帰るまで玄関先でブルッてました。
勿論、その日は風呂に入ろうなどとは思いませんでした。他の家族は全員入ってました
が、特に何かが出たとか、騒ぎ出す事はありませんでした。
その幽霊にはそれ以来会っていません。単なる通りすがりだったのか、私を脅して満足
したのか。今となっては全て謎です。
以上、乱文にて失礼しました。