04/08/10 12:38 mD9AAGpu
病院で昏睡状態での死には、死の瞬間ってやつがない。
母方の祖父は、脳溢血で昏睡になりそのまま死亡。
みんなで泣きながら手を握っていたが、医師が死を告げるまでよくわからなかった。
ただ、心拍計(?)がピーと鳴り始めただけであった。
父方の祖父は、結局、死に目には立ち会えなかったが、その死は忘れられない。
クリスマスイブの昼休み、社食で飯を食べていると母から電話。
じーさん倒れて、一度心臓止まったけど、今は大丈夫そう。あんた病院くる?とのこと。
慌てて行くとベッドの上で親戚に囲まれ、ひどくもがき苦しんでいる祖父がいた。
祖父は、目が合い漏れを認識した瞬間、じっと漏れの目を見てもがくのを止めた。
しばらく見つめ合った後、目をそらして呼吸器を見つめている。
よく見ると酸素の管が折れ曲がっていた。
直してあげると、楽になったのかそのまま目を閉じ寝てしまった。
直後、器械に触らないで!!!安定したのでみなさん出てください。と看護婦に言われ
安心しながら親族は部屋の外へ。
漏れは、弟を迎えに行き20分足らずで戻ったら祖父は死んでしまっていた。
漏れは、長男の長男ということで、小さい頃からかわいがられていた。
最後に目を合わした時の、祖父の白く濁っててはいても、力強く、そして漏れに
何かを託したそうな目は、一生忘れられない。
多分、呼吸器を直してあげて目を閉じた瞬間、じいさんの精神は死んでいたのかもしれない。
結局、その後にお決まりの遺産相続の泥仕合。
ボケたじいさんを利用して、自分達に有利な遺言を書かしていた叔父・叔母のせいである。
揉めて5年、やっと決着がつき、年内には漏れがじいさんの家に住むことになった。
仏壇はなくなってしまったが、せめてじーさんが汗水流して掴んだ土地と精神だけは
漏れが引き継いでいってあげたいと思う今日この頃ですた。