06/10/08 10:22:16 7XpOGk+w0
日本でも'90年頃まではディーゼル「乗用車」は比較的人気があった。
(折からのRV車ブームで、タウンエース、ハイエース、パジェロ、デリカなどはディーゼルで売れていた)
が、廃れたのには以下の理由がある。
1.ガソリン車との車両販売価格差が大きくなった。
それまでは10万円以下だった差が、コスト差(を数倍にして)を販価反映させたので20万程度に跳ね上がった。
2.ディーゼルの排気黒煙が問題視されるようになった。
特に三菱のチューニングは酷く、デリカの後ろを走ると前が見えなくなっていた。
3.欧州の排気ガス規制に追いついていけなかった。
これには理由がある。'90年代初頭、日本メーカーのディーゼル技術は欧州比2~3年の後れああったとはいえ、
それは'90年代末期に出すエンジンのための技術(乗用直噴ディーゼル)であり、
'90年代初~中期の国内商品そのものの商品性を下げるものではなかった。
しかし10年程度先までの環境規制プランを立てていく中で、
日本の使用する原油の成分が大きく障害となったのだ。
欧州は主として北海油田の原油を使用している。これは硫黄分が少なく、精製コストが低い。
しかし日本がメインに使用する中東の原油は硫黄分が非常に多いのだ。
これを欧州の段階的規制(Euro1,2,3…)に対応させようとすると、石油会社に膨大な設備投資を強いることになる。
この投資は軽油にONしてユーザーに負担してもらうしかない。
投資額の問題に並行して、準備期間の問題もある。
こうしたことから、10~20年の間は日本でディーゼル乗用車は比率を下げていくのは止むを得ない、
と考えられ、そういうメーカー&行政の対応となったのだ。