05/12/24 21:12:34 3d3VzQkm
その朝、私は自宅近くのバス停からいつものようにバスに乗りました。
学校近くの停留所になって、授業を終えた帰宅の高校生が大勢乗ってきて
満員になりました。
発車してしばらくすると「ピンポン」とボタンが押されました、運転手
さんは「はい、次とまります」と言って次のバス停で停車しました。
そこは田んぼのど真ん中、普段からほとんど利用する人のいないバス停です。
「降りられるお客さまいらっしゃいませんか?」誰もいないようです。
バスは動き始めました。しばらくするとまた「ピンポン」とボタンが押され
バスは止まりましたが、降りる人はいません。その次のバス停も同じ・・・・・
バスが停車するたびに、バスの後ろの方から「次はお前が押せ」と言って
る声や、クスクス笑う声がかすかに聞こえてきました。
私以外に乗客は数人で高校生はほとんどが駅までのはず、案の定高校生の
イタズラのようです。
それでもボタンが押されるたびに運転手さんはバス停に停車し、扉を開けて
確認しています。これが駅までの十数ヶ所のバス停で繰り返されました。
こんなイタズラをして何が楽しいのでしょうか? 運転手さんも仕事とはいえ
とても気の毒に思えてなりませんでした。 おかげで駅に到着するのは遅れ
電車に乗り遅れるし、とても不愉快な一日になってしまいました。