06/08/21 01:23:03 bKmSKdCL0
>>369 ヨーダンパーについて。
飛行中、飛行機が進んでいく方向と機首の向き(機軸という)のずれをヨー(yaw)といい、このズレが発生することをヨーイング(yawing)といいます。
こういったズレの発生は珍しいことではなく飛んでるときは大なり小なりYAWは発生します。
小さな飛行機だと収まるまでしばらく様子を見て、ラダーで収束させます。
ところが、旅客機のように翼が後方へ傾いた形の機体は、一旦このヨーイングが発生すると、空力的に収束しにくい上に、機体のサイズから慣性が大きいこと、
舵を増力装置を用いて操作することによるタイムラグなどから、パイロットが自力で操作して修正するのが困難なのです。
これを放置しておくとダッチロールとよばれる運動に発展しますが、
キャビンの客が気分悪くなる程度のゆるいものから、機体の強度限界を超えてしまうような酷いものまで様々です。
通常は緩い定常旋回に入れてやると程なく収まるのですが、定期運行が前提の旅客機ではYAWを散らすために度々旋回するのは困難です。
そこで、機体に高速回転するコマとセンサーを備えてヨーの発生を感知し、機械的にこのヨーイングの発生を押さえ込もうとするのがヨーダンパーです。
まあ自動操縦装置の一種なのですが、ヨーダンパーはある閾値を越えたヨー処理だけをする点が異なります。
通常、離陸浮上後から着陸の前まで作動させておくのが一般的です。
それでは皆さん問題です。
離陸中や着陸時にヨーダンパーを作動させないのはなぜでしょうか?