04/06/15 16:13 t3g6/BpU
崖から落ちた友人は、足が妙な方向に曲がっていた。
「痛い、痛い」うめく友人に添え木をしたが、とても歩けない。
彼は友人を背負って歩き出したが、彼が歩くたびに、
足がひびく、と友人は泣き出してしまった。
困った彼は、常備薬の頭痛薬を彼に飲ませた。
(痛み止めなら、足にも効くだろう)
しばらくして、友人は顔を真っ赤にむくませ、ひゅ~ひゅ~苦しみだした。
意識は朦朧とし、ついには声をかけても返事をしない。
彼は死人のような友人を背負ったまま、下山した。
今度は、彼が、泣いていた。
「あの子は喘息があったのに。あんたのせいよ! あんたのせいよッ!!!!!」
友人の母は彼を責めた。
薬物アレルギーによる喘息発作だった。
裁判が起こされ、警察の執拗な取調べをうけた。
彼は心身共衰弱しきった。
1ヵ月後、一命を取りとめた友人は、
母親をひっぱたき、告訴を取り下げた。