04/10/25 21:52:40 MG0dBuzZ
9月のある雨の日の夜。東京都の、目黒警察署巡査部長である林一平は、部下
の大下浩とともに目黒の大富豪、太田垣義久邸にいた。
そう、家主である太田垣義久殺害の捜査のためである。義久は、頭部を鈍器で
強く殴打されて死亡。犯人の手掛かりになるような物的証拠は皆無だった。
林らの捜査で判ったことは、義久殺害の動機がある人物が複数いるということ。
1年前からメイドとして住み込みで働いている吉田玲子。父親が義久から多額の
借金をし、それを苦に失踪している。そして、太田垣義久の息子5人のうちの一
人、孝明。金に困り、援助を申し込んだが厳しく断られたという。残りは、義
久の専属マネージャー加藤順一郎。会社での不祥事が相次ぎ、始末を圧し付け
られていた。もう一人、太田垣邸住み込みコックの滝淳。義久の父の時代から
働いていたが、義久が家主になってからは相当確執が在ったらしい。
その後の捜査で、義久殺害推定時刻は午後11時から午前2時の間と判明。だが、
聞き込みや状況などから吉田玲子、太田垣孝明、加藤順一郎、滝淳のアリバイ
は完璧だった! それぞれ二人以上で行動しており、まったくトリックの入り込
む余地が無い。犯人は外部犯なのか? 内部犯なのか? しかし、それならば動
機がまったく無い…。
林はひらめいた。やはり犯人はこの容疑者の中にいる、と。
画面の前のあなたは犯人がわかるだろうか?