03/08/13 00:50
1945年8月6日午前8時15分山田精三は友人と水分峡の入り口付近(安芸郡府中町北郊、爆心地の東北東約7キロ)
を歩いていた、ダムで泳いだり飯盒炊爨をしたりして休日を楽しむつもりであった。ふと見上げると広島の
上空にB29が1機、機体を光らせて飛んでいる。雲ひとつない青く澄んだ空、白いパラシュートが3個、ゆっくり
と落ちていく。
突然、目の前でフラッシュをたいたような閃光、やがて松林の向こうから、虹がせわしく輪を広げながら幾重にも
現れてきた。池に小石を投げ込んだときの、あの波紋のようだった。ドカーンというもの凄い爆発音とともに
爆風が来た。松の林が大きくゆれた・・・しばらくして大きな雲がもくもくとわきあがってきた。