03/07/26 11:03
40度の熱を出して病院に担ぎ込まれ、入院。
入院四日目ようやく回復の兆しが見えたんで相部屋に移されたときのこと。
その相部屋には80過ぎのご老人がいて、自分と同性だった。
「Tですか? 珍しい苗字なのに偶然ですね」
と私が尋ねると、この苗字は大分県では珍しいが大阪あたりだと結構多いと教えてくれた。
で、そのご老人、朝になると欠かさず体操をするんだけど、背伸びの運動とかしてると何か違和感がある。
両腕の長さがあっていない。片方の腕が短かった。
「中国で憲兵やっちょったとき、迫撃砲くろうてちょん切れたんよ。
軍医にくっつくかわからんがつなげてみようかっち聞かれたけえ、頷いてから気ぃ失うての。
起きたらこげえなっちょった」
とこともなげに教えてくれた。
こんな話よく平気でできるな、と思ってたら、おじいちゃんに面会の人がきた。
なにやら怖そうなじいちゃん方(元ケンペーのじいちゃんよりは若かった)だった。
後でほかのじいちゃんに聞いたところ、ケンペーじいちゃんはここらへんでは有名な「や」のつく自営業の人だった。
私が怖がっていると、
「大丈夫じゃ。本物のヤ○ザは一般人には優しいもんじゃけえ」
……ちょっとスレ違いっぽいけど実体験なんで。