08/05/15 12:42:07 J7IgWUhH0
私の母方の祖母は、私の学業不振の原因が病気であることを知らなかった。
遊び呆けて勉強をサボっているのかと思っていたらしい。おかげで、司法試験
に落ちるたびに私を非難していた。かなり陰でも悪く言っていたらしい。
そんな私が天皇陛下のお嬢さんのお相手候補になったもんだから、すっかり
恐縮してしまい、私が電話しても「おばあちゃん耳が遠いから」と言っていた。
金を貸してくれといっても「年金暮らしなんよ」といって当局を怖れていた。
(実際は大阪の豪邸に住んでいたのだが)
私はそこに目をつけた。おばあちゃんさえ脅迫しておけば、母親の暴走を
抑えられると踏んだのだ。「適当に金額を見繕ってお金を振り込んで置いてください」
と口座番号を書いた手紙を何度も送りつけた。
そうしたらさすがに、私の母も、あまり私をいじめないようにとおばあちゃんに
助けを求められたらしく、すっかり黙ってしまった。
私は何の遠慮もなく家で勉強に没頭することが出来るようになった。
もう故人となられたので、語れるのだが。
でも、最後に電話で話したときに「じゃあ、元気でね」と私が言ったときは、
おばあちゃんは奇妙な沈黙をしていたのを思い出す。