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信じようと、信じまいと―
第2次大戦中、ある年のクリスマス。深刻な食糧不足の中、ドイツのある孤児院で何年ぶりかの豪勢な肉料理が出た。
子供達は競ってごちそうを胃袋に収め、特にもも肉を一本丸ごとローストしたステーキは大人気だった。
「そんなに急がなくても、もも肉はあと一回分残ってるよ」と院長は優しく言う。だがその直後、一人の児童が急に
料理に手を付けなくなった。理由を聞かれても彼は黙っていた。もも肉が一頭に二本しかない動物を彼はひとつしか知らなかった。
信じようと、信じまいと―