08/03/06 01:08:04 pU4XzkHo0
信じようと、信じまいと―
1971年のイギリス。田舎から上京してきた一人の男が、地下鉄に乗ってみようとある駅に入った。
彼がその駅の地下三階ホームに入ると、そこには妙に古臭いスーツを着た人達が沢山いて、皆不思議そうに彼のことを眺めた。
彼がいぶかしんでいると、一人の男が小銭を落とした。男はそれに気づいていないようだったので、彼はそれを拾って男に渡そうとした。
暫く男を追ってうろうろしているうちに迷ってしまい、いつの間にか駅の外に出てしまった。彼は残念に思ったが、ふとコインをみて驚いた。
そのコインは40年以上前に鋳造が終了した、古い1シリング硬貨だったのだ。
後で聞いたところによると、男が入った駅は地下2階までしかなく、地下3階は1912年に路線が廃止されて以来使われていないという。
彼が下りた場所は、いったい何時だったのだろうか……