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信じようと、信じまいと―
アメリカのとある一家に異変が起こった。五歳になる娘が「ベティ・ルーシー」という架空の少女と遊ぶようになったのだ。
母親は最初、気にも留めなかったが、あまりに長く続くので不気味に思い、夫と相談した結果、メキシコに旅行する事にした。娘が「ベティ・ルーシー」という架空の少女と遊ぶようになったのは忙しい両親が子供に構ってやれず、寂しさが原因だと思ったからだ。
それから一年後、一家は目的地メキシコに到着した。道中、ある町にさしかかった時、突然、娘が一つの露店に向かって走り出した。その露店は手作りの人形を売っていた。少女は迷う事無く、一つの人形を選び、母親に強くせがんだ。恨負けした母親は渋々買うことにした。
すると露店の女主人は娘に向かって人形の説明をしだした。「ここの人形は全て手作りで、顔も違えば作った人も違う。誰が作ったか判るように人形の足の裏にはその人の名前が彫ってあるんだよ」と。
まさかと思い、母親が確認すると裏には「Betty Lucy」と刻まれてあった。
その日は制作者のベティ・ルーシーという老婆が死んで、丁度一年経った日であったそうだ。
信じようと、信じまいと―