テ ン プ ル 騎 士 団   ス レ ッ ドat OCCULT
テ ン プ ル 騎 士 団   ス レ ッ ド - 暇つぶし2ch530:,
08/05/28 21:27:20 TD/3JVYb0



「科学信仰」という名の迷信とは?

私はここで、
「予見などと言う非科学的なものを、私は信じない」
という意見を全面的に否定しようとしているわけではありません。ただし、私がここでそ
ういう人にたずねてみたいことは、
「あなたは科学を信じると言いますが、そういうあなたはどれほど科学を知りもせずに相
した信念のみに従っているのなら、それこそ科学信仰という名前の迷信なのではないでし
ょうか?」
ということです。
そもそも科学は認識の対象であっても、信仰の対象ではないはずです。
それなのに、現代には科学信仰というなの迷信が蔓延っています。
だれも気がつかないそうした事実を最初に指摘したのは、ルドルフ・シュタイナーです。
シュタイナーがまさに偉大な預言者のように、共産主義の崩壊とその年を正確に予言したことは
第一部で書いたとおりですが、そのとき以来現在に至るまで、マルクス主義者は自分たちのイデ
オロギーを「科学的」社会主義と呼んできました。こうした事実には、それこそ迷信と呼ぶべ
きいいかげんな科学信仰が見られるのです。そして、4分の3世紀前のシュタイナーの予言どお
り、共産主義社会はあきれるほどに非科学的であった実態をさらけだして、あっけなく崩
壊してしまったのです。
 ところで、私たちがよりどころとしている近代の分析的な知性は、必ずしも予言と言う
ような信仰的な行為と矛盾するとはかぎりません。むしろ、この二つを対面的にとらえて、
どちらか一方を絶対否定するような考え方にこそ問題があるのです。


531:,
08/05/28 21:29:18 TD/3JVYb0

 ルドルフ・シュタイナーが1920年前後に語った未来予測は、今世紀の歴史に照らし合わせてみ
ると、きわめて正確な見通しだったとわかりました。すなわち共産主義の崩壊(これは具
体的な年まで予告しました)・国家(政治国家)の衰退・医療の荒廃・性のモラルの乱れ・教
育の荒廃・ヨーロッパ列強に対する日本の抵抗と、日本のアジアへの裏切り=第二次世界大戦の
勃発・都市の破滅・産業資本主義の崩壊などです。
最後の二つについては、まだ都市が破滅したわけでも、産業主義が崩壊したわけでもない
ではないかと思われるかもしれませんが、第二次世界大戦ではヨーロッパや日本の主な大都市
はほとんどシュタイナーの予言どおりの壊滅しましたし、最近では地震によって神戸が崩壊しま
した。また、産業主義の未来については、すでに深刻な危機に陥っているというのが良心
的な専門家の間では常識となっており、その予兆は最近の金融界の混乱・エネルギー危機・自
然破壊および公害問題・貿易戦争などにも見られるのです。
産業主義のチャンピォンたる私たちのこの国が現在陥っている大不況も決して循環的・一過
性のものではなく、今度ばかりは抜け出すのはそう簡単なことではないということが、よ
うやく認識され始めています。もしかすると共産主義の崩壊は資本主義の崩壊の序曲に過
ぎなかったかもしれません。



人間の心に衝動を与える宇宙的な存在は実在する。

「物質的なものの現れのうちに、精神的な力の働きを見よ」
というのが、シュタイナーの教えなのです。
例えば共産主義を考える場合に、その理論やイデオロギーの妥当性、運動の階級性や党派性な
どを検討するだけでは、不十分なのです。その運動と思想を支えている精神的エネルギー、す
なわち衝動を洞察しなければならないのです。そして、その衝動が物質的なものに向けら
れているか、それとも精神的なものに向けられているかを見通さねばなりません。シュタイナー
はマルクス主義を信じた労働階級の人々がその要求の矛先を富の平等な分配に向けること
を深く理解していましたが、それらの人々の関心が富と言う物質的なものにばかり向かっ
ていくことに、強い懸念を抱いていました。

532:,
08/05/28 21:30:40 TD/3JVYb0

カール・マルクスは、
「精神的なものは物質的なものの上部構造に過ぎない」という考えの下に精神を軽視した
わけですから、その思想を辛抱するプロレタリア階級の運動がもっぱら物質的なものにだけ関心
を向けるのは、当然と言えば当然のことです、
「科学は物質的なものにのみを対象とする。したがって、同じく物質的なもののみを追求
する共産主義も科学的である」
というマルクス主義者の思想(迷信?)の背後に、物質的なものに向かう精神エネルギー、すなわ
ちアーリマンの存在をシュタイナーは見て取ったのです。こうしてみると、
「物質的なものの現れのうちに、精神的な力の働きを見る」
という態度のうちにこそ、20世紀の主要な出来事をまことに正確に予言したシュタイナーの秘
密が隠されていると言うことができるでしょう。



第5章 堕天使アーリマンは、西暦2千年代に地上に降りてくる。



科学的人間と精神的人間

大型フォークリフトが大きな騒音を立てながら、まるでカマキリのように盛んに首を上下に振っていま
す。ダンプカーが列をなして行進し、リフトのシャベルがほおりだす泥を、荷台で受止めています。
あたりは、思わず両手で耳をふさぐような騒音と、まともに目も開けていられないほどひ
どい埃です。



533:,
08/05/28 21:32:14 TD/3JVYb0

こうして干潟が埋め立てられたり、森林が伐採されている光景を目にして、心臓がちくち
くと痛むような、なんともいえない、嫌な気がしたことがある人も少なくない事でしょう。
 あるいは、コンクリートやアスファルトで塗り固められたビルの谷間の歩道を歩いていて、周囲を取り
巻く無機的なものに圧倒されて、なんともいえない疲労感を覚えた人も、決して少なくな
いでしょう。
「こんなに自然を破壊して、私たちはこの先無事に生きていけるのでしょうか?」たいて
いの人が一端はそう思って不安になります。しかし、すぐにその思いを打ち消すような、
内心の声が囁きます。
「しかたがないだろ。だって、こうしなければ大勢の人が失業してしまうんだ。そんなこ
とをいっているおまえだって、勤め先の会社がこの工事に加わっているじゃないか!そん
な弱きのことでどうするんだ!それとも失業していいのかい?さあ、さあ、いつまでもつ
まらないことを考えてくよくよしないで、さっさと出勤しなさい」
まるで心の中に2人の人間が棲んでいて、正反対の考えを吹き込もうとしているかのよう
です。前に掲げたシュタイナーの予言が思い出されます。個人は2つに分裂し、その二つが戦う
ようになるであろう」
と。

こうして具体的なドラマを思い描いてみると、シュタイナーのこの予言はますます不気味に感じら
れます。いまから80年も前に、シュタイナーは人間がここまで追い詰められることを、正確に
見抜いていたのです。
「二つに分裂した個人」とは、私たち人間の精神が2つに分裂する危機を意味しています。
そして、科学が進歩すればするほどこの危機は深まる、とシュタイナーは予測しています。
アーリマンだの宇宙だのと聞かされると、
「そんなの迷信さ。ばかばかしくて話にならないよ」
と感じる人が圧倒的に多いことでしょう。そういう人に限って、必ずこう言い添えるのです。
「こんなに科学の進んだ時代に、君はなんてばかばかしいことを考えているんだ!」
と。
私たちは、「信仰と科学」・「精神と科学」を対立するものと考え、その間を行ったりきたり
するようになったのです。

534:,
08/05/28 21:33:45 TD/3JVYb0

だからこそ、「個人は二つに分裂し、その二つが戦う」ようになると考えられるのです。一
人の人間の中に、「科学的人間」と「精神的人間」と言う二人の人間が棲みついてしまった
のです。
こうした変化の背後に、私たちの精神を眠らせ、孤立させ、分裂させ、狂気に導き、戦わ
せる目に見えない力の存在を、私たちは見ることも感じることもできないのです。
私たちには良心の声が聞こえます。しかし、その声に率直に従うことはできません。不安
が邪魔するのです。
そうした声に従う代わりに、私たちは数字や統計に従うのです。
なぜなら、そうすることが「世間の常識」だからであって、真実だからでありません。
私たちの人間の心を操るそうした目に見えない力こそ、アーリマンの力なのです。
アーリマンとは人間の観念が生み出した幻像や比喩などではありません。あるいは生命のない概念でもありません。
アーリマンとは具体的で、生々しい実在なのです。



【大予言43】アーリマンは、西暦2000年代に西洋に人間として現れるだろう。

【大予言43】アーリマンは、西暦2000年代に西洋に人間として現れるだろう。

紀元前3000年紀(紀元前2000年代)のはじめにルシファーが受肉したのとまったく同じ
様に、またゴルゴタの秘儀の時代(紀元後一世紀頃)にキリストが受肉したのとまったく同
じ様に、私たちが今の地球上に存在したしばらく後に、つまり3千年紀(西暦2000年
代)にアーリマン存在が西洋に受肉します。
                         (悪の秘儀 第3章)



535:,
08/05/28 21:35:21 TD/3JVYb0

ところで、目に見えない霊的な存在たちが「受肉する」とは、どんなことを言うのでしょ
うか。アーリマンの精神は受肉することはできませんが、人間の肉体に入り込むことはできます。
つまり、一時的に人間の魂に浸透し、人間の肉体を貫くことはできるのです。するとアー
リマン的な知性の見事な、光り輝くような、ぬきんでた精神は、個々の人間の中で働く場
合よりも強いものに、遥かに強いものになります。アーリマンの精神に貫かれたその人間は、そ
れまでに、つまりアーリマンに貫かれるまでに、非常に多くのことを学んでいるかもしれません。
この人の物質対つまり肉体が学んだ事柄によって完全にとらえられるならば、あるアーリマンの
精神が、しばらくの間、その人の肉体に入り込むことができるのです。そうなれば、その
人の目を通してみているのがアーリマンだということになります。つまり、その人の指を動かし
ているのがアーリマンです。その人となって鼻をかんでいるのがアーリマンです。

                           (GA237 160)

すなわちアーリマンは、この世に人間として誕生するのではないのです。
アーリマンの精神は、現に生きている人間の中にしばらくの間入り込むのです。たとえば、私た
ちが学校で習う歴史は、次のように教えています。
「アレクサンダー大王の遠征を通じてギリシアの文化とアジアの文化が出会い、一つに溶け合って、ヘレ
ニズム文化という新しい文化が誕生した」
まさにその通りです。
しかし、ここで説明されているのは出来事の外面に過ぎません。
したがって、私たちはここからの出来事の「結果」を知ることはできますが、「原因」を知
ることはできません。
私たちがこの出来事の「原因」を知ろうとすれば、アレキサンダー大王の心の内を探らな
ければならないのです。
つまり、この場合なら、アレキサンダー大王の「動機」とか「衝動」を知る必要があるのです。
そうした「動機」や「衝動」を含む目に見えない働きを、私たちは、「精神」として知って
います。
こうしたいわば人間の「内的な観点」から歴史を見るならば、同じ一つの出来事がまった
く違って見えることに気づくはずです。

536:,
08/05/28 21:38:54 TD/3JVYb0

さきほどの事例を再び取り上げるなら、
「アレクサンダー大王の中にある精神がやどり、ギリシア文化とアジア文化という異なる二つの文化を
一つにまとめよう、そして新しい文化を生み出そうと言う衝動が生じた。この精神は地上
に作用を及ぼすために、アレキサンダー大王と言う実力ある大人物を通じて、人間の関心をコスモポ
リタン的な方向に向かわせ、偉大なヘレニズム文化を創造した」
と、見ることができるのです




日本政治の謎

ここで、最近のこの国の出来事に目を転じてみましょう。
皆さんご承知のように、1970年代にT氏という一人の政治家が活躍しました。このT
氏の信念は、
「政治は数である」というものでした。
そう、数です。
前の章でも詳しく論じましたが、現代の特徴的傾向の一つは「数を好む」ことです。こう
した傾向は特に学問に強く現れていますが、学問に限らず現代生活すべての分野に見て取
ることができるものです。
T氏はこうした現代人の精神的傾向を政治に持ち込んだのです。
多くの人々がT氏を「天才的政治家」として称賛しているのは、あながち理由のないこと
ではありません。
なにしろT氏は、選挙民の心を見抜くことに掛けては、抜群の才能を発揮したのですから。
少なくとも次のように見ることはできるでしょう。
「T氏は、70年代の日本人が備えていたある精神的な傾向を体現する人物だった」、と。
 こうした内なる観点から政治的傾向を見つめてみると、面白いことに気づきます。
与党は常に「数」を頼み野党は常に「イデオロギー」を頼んだ、と言う事実です。

537:300 KB
08/05/28 21:40:49 TD/3JVYb0

「数」といい「イデオロギー」といい、それが現代人の精神内容を特徴付けるものであること
は、すでに本書を読み進んでこられたみなさんは、よくご存知のことでしょう。「数」の中
にも「イデオロギー」の中にも、理想主義や暖かい人間性は生きることができません。したが
って、「数」や「イデオロギー」を大切にする政治は、崇高な理念に従うことはできないのです。
「水と油のように決して溶け合わない自民党と社会党が、独立政権を作っているのはおか
しい」
と言う意見をよく耳にしますが、こうしてみると、それは外面的な浅い見方だということ
がわかります。両政党が水と油のように見えるのは、実は見かけだけのことなのです。本
質的には、両党とも「数」や「イデオロギー」に頼むという現代的な内的―精神的本質を持
っているのです。
 共産主義陣営の崩壊によって「イデオロギー」を頼む政治が終わりを告げると、この国の政
治が「数のゲーム」になってしまったことも、こうして「内なる観点」を持つことによっ
て、初めてその謎を解くことができるのです。



【大予言44】十字軍の中に堕天使アーリマンがいた!

私たちは「ヨーロッパ信仰の力が、かつてローマ人がカネを送り込んだ地域にどのようにオー
ラを送り込むか」と言うことを知っています。十字軍に従事した人たちは、ローマ人がもたら
した金と、持ち込まれたカネの結果として東洋に生み出されたものに出会いました。つま
り、一方ではローマの黄金と、他方では東洋のグノーシスに出会ったのです。私たちは十字軍が起


538:,
08/05/28 21:43:19 TD/3JVYb0

こったときのこのオーラを観察しなければなりません。それはまったく、」ヨーロッパ的信仰の力
のオーラでした。これが、十字軍と言う絵を構成する一つの色調です。そしてこの色調の中に
ーーその気になれば、ただ一つの色調として絵をかくこともできるはずですーー生まれつ
つある意識魂の時代の別の絵を置いて見ましょう。この絵を、どのようにしておくべきで
しょうか。私たちはここに、1108年生まれのベネツィア共和国の提督ダンドロを置けばよい
のです。ダンドロは昔コンスタンティノープルにいたとき、トルコ人に目を潰されたことがありました。こ
のダンドロこそ、アーリマンが受肉した人物です。そして、ダンドロは目が見えなかったにもかかわ
らずベネツィアの提督を務めました。このベネツィアが、いまお話したダンドロの精神の中に、アーリマン
の精神を入り込ませたのです。このダンドロ提督がコンスタンティノープルを征服して、最初の十字軍
の精神とその後の十字軍の精神の間の橋渡しをした瞬間は、世界史の上でもきわめて重要
なものでした。それはどのようなものだったのでしょうか。最初のうち十字軍に従事した
人たちは、取り残されている聖地や聖遺物が集められはしたものの、それはすべて資本を
形成するために利用されたのですー―。ベネツィアの影響を受けて、聖遺物はしだいに株券の
ように取り扱われるようになりました。聖遺物の価格はどんどん上がっていきました。資
本主義的なオーラが広がり初めました。このダンドロこそ、アーリマンの精神が受肉した人物なので
す!
               (GA181  355)

十字軍(1096~1270)は当初、宗教的な情熱の支えられて、イスラム教徒から聖地エルサ
レムを奪い返すために開始されました。しかし、回を重ねるごとに本来の宗教的意識はうす
らぎ、次第に指導者の政治的・経済的思惑に支配されるようになりました。


539:,
08/05/28 21:48:23 TD/3JVYb0

ここでシュタイナーが述べているコンスタンティノープル占領とは、悪名高い第4回十字軍(1202~1
204)のことです。
第4回十字軍を操っていたのは、ベネツィアの商人たちでした。そして、この十字軍は聖地回
復と言う本来の目的を捨てて、あろうことか同じキリスト教国であるビザンティン帝国の首都コンスタン
ティノープルを攻めたのです。ベネツィアは奪い取ったコンスタンティノープルにラテン帝国(1204~126
1)を建設し、ここを拠点として盛んに商業活動を始めました。十字軍の兵士たちは、各
地で略奪や暴行を繰り返すようになりました。もはや十字軍本来の宗教的な情熱はま
ったく失われ、あさましいまでの経済上の利益追求と人心の荒廃だけが目立つようになりました。

ベネツィア提督エンリコ・ダンドロは、第4回十字軍の立役者でした。ダンドロは聖なるものや精神的
なものへの畏怖の念など、かけらも持ち合わせていませんでした。そして、聖遺物を単な
る商品と見なしたのです。この男はまるで来るべき資本主義社会の精神を先取りしたよう
な人物でした。
シュタイナーは、この男ダンドロにアーリマンの精神がやどったのだと語りました。
アーリマンの精神は、ある人物の心の中に入り込むのです。そして、その人物の行動を通じて地
上の世界に影響を与えるのです。
ここに一人の人物が居ます。優秀な頭脳の持ち主で、知性主義的で物質主義的な思考方法
を身に付けていたとします。このような人物を、アーリマンは自分の目的を果たすのにおあつら
え向きの人間として注目するのです。そして機が熟したとみると、一定期間その人物の中
に入り込むのですこれがアーリマンの受肉です。
 アーリマンは胎児として母親の胎内に宿るのではありません。たとえばダンドロは生まれたとき
はごく普通の人間でした。しかし、後にトルコ人に目を潰されたとき、彼の心の中には暗
い怨念の炎が燃え上がったに違いありません。
「いつか必ずトルコ人に、東方世界に復習してやるぞ!」
と思ったに違いありません。


540:,
08/05/28 21:50:00 TD/3JVYb0

ダンドロは、次第に優れた政治経済に関する能力を身に付けていきました。
優秀な頭脳を持ち、しかも激しい憎しみの念を抱いているダンドロに、アーリマンは白羽の矢を立
てたのです。アーリマンは知性と悪意が結びつくのを好みます。知的なものによって、人と人が
争うのを見るのがすきなのです。
アーリマンは、こうして地上の世界に大変化を引き起こすのです。



【大予言45】地球の文化はすべて堕天使アーリマンの手に落ちるだろう。

再度、歴史を振り返ってみることにしましょう。こんどは中世だけでなく現代に目を移し
て見ましょう。
人類社会に巨大なダメージを与える存在というものは、いつでも登場したばかりの頃には
大衆の熱狂的な支持を受けるものです。

例えば、アドルフ・ヒトラー(1889~1945)がそのいい例です。
シュタイナーはアーリマンの登場について詳しく次のように語りましたが、わずか十年後にドイツにヒトラー
が登場した歴史的事実を、読者の皆さんはどうか意識をなさって読み進んでください。
さて、政権を獲得したばかりの頃のヒトラー人気は、すさまじいばかりのものでした。
その人気はドイツ国内にとどまらず、それを見たイギリスやフランスの政府までが、当初はヒトラーを指
示してきたのです。
こうした現象は、ヒトラーの場合に限らず、歴史上数多く見られます。


541:、
08/05/28 21:53:52 TD/3JVYb0

もし人間がアーリマンへと続く流れを正しい方法で理解し、洞察し、つい先日お話したような正
しい軌道へと向かうことがないならば、何が起こるでしょうか。そうなれば、アーリマンが特定
の時期に西欧世界に受肉するとすぐに、人類の文化はアーリマン化されることになります。アーリマ
ンは何をもたらすでしょうか。アーリマンは見事な技術を用いて霊視的な知識に関して、それま
では大変なくろうと努力と引き換えにすることによってのみ獲得することができたあらゆ
るものをもたらします。それがいかに計り知れないほど快適なものになるか、考えてみて
ください。人間は何もする必要がなくなるのです。人間は物質的に安心して生きることが
できるようになるでしょう。人間は戦争の破局(訳注 この講演は第一次世界大戦直後に
行われた)がやってきた後ですら、食べたり飲んだりすることができるようになるでしょ
う。そして、何らかの精神的な努力について、心を煩わせる必要もなくなるでしょう。アーリ
マン的な流れは、「美しく、善く」進行していくことでしょう。正しい時期にアーリマンが西欧世
界に受肉するならば、アーリマンは巨大な秘儀の学院を創設するでしょう。この秘儀の学院では
きわめて壮大な魔術が行なわれ、かつては苦労することによってのみ獲得できたものすべ
てが、人類の上に注ぎこまれることになるでしょう。私たちはここで、「地上に降りてくる
アーリマンが一種の悪魔のような姿をして、人間に対してできる限りの悪を働く」などと、俗物
的なことを考えてはいけません。そうではないのです。「私たちは精神科学について何も知
りたくない」という不正な人たちはみな、アーリマンの魔力に負けてしまうのです。というのも、
アーリマンは壮大な方法で、魔術によって非常に多くの人を例死者にすることができるからです。
アーリマンは個々の人間を恐ろしいほど霊視的にするでしょう。しかし、どのように霊視的にな
るかは、ここの人間でまったく異なっています。一人の人間の見るものは、2番目の人間

542:,
08/05/28 21:57:38 TD/3JVYb0
には、そして3番目の人間には見えないのです。人々は混乱し、霊視的な知恵の基礎を受
け取ったにもかかわらず、争いになったり、喧嘩したりするようになります。なぜなら、
様々な人間が見るものは、それぞれ極めてことなったものになるからです。しかしながら
最終的には、人々は自分の霊視能力にとても満足するようになるでしょう。というのも、
かれらはそれぞれレイシを覗き見ることができるようになるからです。しかし、その結果、
地球の文化はすべてアーリマンの手に落ちることになるでしょう。自分の力で身に付けなかった
ものをアーリマンから受け取ることで、人類はアーリマンの手に落ちるでしょう「今の状態にとどま
りなさい。君たちが望むなら、アーリマンは君たちを全員霊視的にするだろう。なぜなら、アーリマ
ンは大きな力を持つようになるのだから」というのは、人間に与えうる最も悪い助言になる
でしょう。その結果、地球上にアーリマンの王国が建設され、地球全体がアーリマン化されるでしょ
う。そして、それまで人間の文化によって築きあがられてきたものは、いわば崩壊してい
くことになには、そして3番目の人間には見えないのです。人々は混乱し、霊視的な知恵の基礎を受
け取ったにもかかわらず、争いになったり、喧嘩したりするようになります。なぜなら、
様々な人間が見るものは、それぞれ極めてことなったものになるからです。しかしながら
最終的には、人々は自分の霊視能力にとても満足するようになるでしょう。というのも、
かれらはそれぞれレイシを覗き見ることができるようになるからです。しかし、その結果、
地球の文化はすべてアーリマンの手に落ちることになるでしょう。自分の力で身に付けなかった
ものをアーリマンから受け取ることで、人類はアーリマンの手に落ちるでしょう「今の状態にとどま
りなさい。君たちが望むなら、アーリマンは君たちを全員霊視的にするだろう。なぜなら、アーリマ
ンは大きな力を持つようになるのだから」というのは、人間に与えうる最も悪い助言になる

543:,
08/05/28 21:58:34 TD/3JVYb0

でしょう。その結果、地球上にアーリマンの王国が建設され、地球全体がアーリマン化されるでしょ
う。そして、それまで人間の文化によって築きあがられてきたものは、いわば崩壊してい
くことになるでしょう。現代の人間が無意識的な傾向の中で欲しているよくないことが、
るでしょう。現代の人間が無意識的な傾向の中で欲しているよくないことが、
すべて実現されることでしょう。ここで問題となるのは次のような点です。つまり、霊視
的な種類の未来を再びアーリマンの手から取り去らなくてはならないのです。私たちはここで、
「本は1冊しかない。知恵は二つ存在しない。一冊の本だけが存在するのだ」と、言うこ
とができます。ここで問題となるのはその本を持つのはアーリマンなのか、それともキリストな
のかという点です。人類がそのために戦わないならば、キリストはその本を持つことはで
きません。そのために戦うことができるようになるためには、人類は「私たちはアーリマンが地
球上に現れる時点までに、自分自身の努力を通して精神科学の内容を獲得し終えていなく
てはならない」と、自らに向かっていう必要があります。これが、精神科学の果たすべき
宇宙的な仕事のないようです。精神科学の果たすべき宇宙的な仕事の本質は、「未来の学問
は、このままアーリマン的であり続けることはできないだろう」という点にあるのです。

                        (GA191     274)


544:,
08/05/28 22:00:00 TD/3JVYb0

再びヒトラーに話を戻しましょう
こうしてヒトラー人気は国の内外に急速に広まっていきました。ヒトラーの説くナチズムは「美しく、
善き」ものとして、熱狂的に受け入れられたのです。
 ヒトラーが「美」に執着したことは有名な話です。「美」に執着したこの独裁者は、絵画や古
美術の名品を世界中から掻き集めてコレクションしました。また、ヒトラーの元で開かれたベルリン・オリ
ンピックは、「美しい」ゲルマン民族の優越性を世界に見せ付けることを目的として開催されたの
です。シュタイナーはあるとき、シュトゥットガルト―一時期ここは人智学運動の本部がありましたー
ーの街頭に立ち、
「やがてこの都市も瓦礫の山となるだろう」
と、つぶやいたといわれています。
第二次世界大戦末期の連合軍の空爆によって、シュタイナーのこの予言はまさに現実のものとな
ったのです。
「自分の力で身に付けなかったものをアーリマンから受け取る」
というシュタイナーの言葉について、少し考えて見ましょう。
「あなたの潜在能力を開発する」といった触れ込みの講座が、いつも大流行です。いわく、
「頭がよくなる講座」「対人関係に強くなる講座」「人よりも早く本を読み、その内容を理
解するための講座」「積極的思考によって成功するための講座」など、数え上げればきりが
ありません。
たとえば理解力を身に付けるためには、本来私たちは何年も何十年も学習を続け、努力を
傾けなければならないわけですが、こうした講座では、それを短期的に、楽に身に付ける
ことができるというのです。なぜなら、そこでは誰かの手で開発された一定のプログラムにの
っとって能力開発が行われるからです。つまり能力を開発するのはその人ではなく、プログ
ラムなのです。
また、少し、前には、α波開発法というものがブームになりました。リラックスしている人間の脳
波を測定してみると、α波と呼ばれる波動が検出されます。。だから、人工的に人間の脳に
α波を発生させるようにすれば、ストレス解消にはなるし、集中力や記憶力も高まるというわ
けです。

545:,
08/05/28 22:01:58 TD/3JVYb0

 α波を開発したいと思う人は、ホッドフォンで特殊な音波を聴かせます。あるいは、点滅する
光を長時間見続けるように指示されます。たしかにその人の脳はα波を発し始めます。
つまり、自分の力ではリラックスできない人間を外側から機会の力でリラックスさせようというのです。
α波開発法のほかにも、CDやビデオなど様々な種類のリラクゼーション・グッズが売り出されてい
ます。またリラックスするための各種セラピーもあり、さらには薬物の類を用いてリラックスしようとす
る人も決して少なくありません。
現代人の多くは不安やストレスから自分を解放するために自分の思考方法を改めるのでなく、
現在の価値観にしがみついたままで、何らかの外的―機械的な方法でそれを実現しよう
としているのです。
これこそまさに、シュタイナーが予言した「秘儀の学院」ではないでしょうか。
アーリマンはこれからも、外側から物質主義的に人間の精神を変えていく方法を広めることでし
ょう。
こういう方法がさらに徹底されていくならば、もはや真に自由な人間は居なくなり、無図
からの精神のありようを機械や薬など外的・物質的なものに頼るほかない奴隷のような人
間が増え続けるのではないでしょうか。




【大予言46】人類の身に降りかかる困窮の中で、人々は非常に発明の才に恵まれるようになる。

アーリマンはある一人の人間となって、「地上の諸力の中から呼び出すことのできる力を洞察力
を用いてすべて利用するならば、人間はいかに途方もない洞察力を身に付けることができ
るか」ということを、人々に示すことでしょう。
                        (GA191 200~201)

546:,
08/05/28 22:03:14 TD/3JVYb0

シュタイナーがこう語った1919年から22年後に、世界は第二次大戦に突入しました。まさに、
「きわめて近い将来に人類のみに降りかかる困窮」
という予言の的中です。
それでは第二次世界大戦中に何がおきたでしょうか?
発明ラッシュです。ちょっと考えただけでも、原爆、細菌兵器、ロケットなどの発明が思い浮かび
ます。まさに、
「人々は非常な発明の才に恵まれ」
た、というわけです。
さらに、シュタイナーの予言に耳を傾けてみましょう。

【大予言47】世界の諸力や物質の中から、人間に栄養を与えるものがいくつも発見され
るだろう、、、しかし、人間は食べたり飲んだりすることで賢くなるが、精神的になること
はない。

、、、世界の諸力や物質の中から、人間に栄養を与えるものがいくつも発見されることでし
ょう。しかし、そうしたものが発見されるとき、人間は同時に「物質的なものがどのよう
に悟性の器官とー―精神の器官ではなく、悟性の器官とー―つながりあっているか」とい
うことを認識することでしょう。人々は、本当に賢くなるためには何を食べ、何を飲むべ
きかを学ぶようになるでしょう。人間は食べたり飲んだりすることで精神的になることは
できませんが、そのことによって非常に賢く、つまり洗練された方法で賢くなることはで
きるのです。
数年来、ドコサヘキサエン酸(DHA)のような物質を含んだ食物が、「頭のよくなる食品」とし
て注目を集めるようになりました。他にも健脳食とか頭脳開発食などと銘打たれた食品は
続々と売り出されています。こうした健康食品ブームはまさに、シュタイナーが今世紀初めに予
言したとおりの事態となっているのです。私たちは食べることを通じて、できるだけ賢く
なろうとしているのです。
前章でも別の角度から見たとおり、現代人の知性に対する欲求はそれほど強いのです。
しかし、ここでシュタイナーが指摘している「賢くなる」ということと、「精神的になる」という
ことは、どのようにちがうのでしょうか?
さらにシュタイナーの言葉に耳を傾けてみることにしましょう。

547:,
08/05/28 22:04:34 TD/3JVYb0



物質的な脳は、抽象的な思考を生み出す。

人間は実際、すべての素質としては精神的―魂的なものからなりたっています。この精神
的―魂的なものは、私たちが受胎し、誕生する前から生きています。精神的―魂的なもの
は、以前の地球上での受肉から次第に生じてきたものです。それは霊界を通過してきたの
です。そしてそれは、この地上で肉体を受け取ることによって、神経システム、骨格システム、
血液システムから成り立つ物質的な構造を作り出します。つまりここに「精神的―魂的人間」
と、その似姿である「物質的―肉体的人間」の二つが出来上がることになります。そして、
私たちが通常の抽象的思考をするとき、何が私たちの内部で考えているのでしょうか。そ
のとき考えているのは、精神的―魂的人間ではありません。私たちが抽象的に思考し、地
上的な論理を最も働かせるまさにそのとき、私たちの中では肉体的な脳が思考しています。
「脳が思考する」という唯物論者たちの主張は、抽象的な思考がなされる場合にはまった
く正しいのです。物質的な脳は、精神的な脳の摸造に過ぎません。そして、この摸造とし
ての物質的な脳が、抽象的思考という一つの構造を生み出すのです。私たちがこのことを
知っておくのは、とても重要なことです。ですから私たちは「抽象的に思考する場合には
脳が考える」と、いうことができるのです。
                        (GA197  124~125)



548:、
08/05/28 22:22:28 TD/3JVYb0


脳だけを働かせる場合には、私たち人間は地上的な論理の世界にのみ関わっているのです。
人間と自然あるいは自然の諸現象相互の関連や、人間と宇宙との繋がりなどは、抽象的な
論理でとらえることはできません。それは、私たちが精神や魂を働かせて思考するときに、
初めてとらえられるものなのです。したがって、食物によって脳を刺激しても抽象的すな
わち論理的な思考力(=悟性)は発達することがあるとしても、精神や魂はまったく発達
することはないのです。
 論理性ばかりが発達し精神や魂が発達しなければ、私たち人間は何をするか、何処へ行
くか解りません。
私たちの周辺で、毎日のように起きている忌まわしい出来事の数々、特に青少年が起こし
ている諸事件は、何を物語っているのでしょうか?
一日も早く相した社会問題の真の原因を理解し、これまでの生き方・考え方を改めなけれ
ばならないと、それらの事件は私たちに教えてくれているのではないでしょうか。

ルドルフ・シュタイナーの大予言――了



549:,
08/05/28 22:39:52 TD/3JVYb0

















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