08/06/13 01:21:40 OlyMRe0s
今日残っている刀の大半は念入り作と言って良いだろう。
刀は実用品だけに制限が多く、その中で見栄えに大差はつけがたい。
しかし歴史的には差別化の要請が強かった。
1.足利将軍が贈答品としての刀の位付けを欲した。
2.安土桃山時代に褒章品として刀の価値のかさ上げが図られた。
3.特に江戸期に刀屋が溢れた刀を差別化して儲けの多い売り物を選別
した。
このようにして1部の刀の価値のかさ上げが行われ、高額の刀が仕立て
られて行った。しかし実用品たる刀の美にはかさ上げはできない。
私が主張しているのは、そう言う今までのかさ上げを一切ご破算にして
刀の美だけに着目した場合、価格に大差は出ないだろうと言うことだ。