07/04/15 23:26:34 K+53Zc0w
いい加減、飽きてきた。
「混植が、単植より有利である。」という事のテーマに戻る。
さて、二酸化炭素の吸収のほかにも重要な要因がある。
いきなり結論を先に言わしてもらうと、
「草生や、混植栽培の方が、除草・単作栽培に比べ養分は少なくて済む。」
と言うことだ。
よく人から「雑草が生えていると、養分を吸われて作物が育たないでしょう?」と言われる。
だが、回答は「いや、雑草が生えているからこそ、”養分のポンプ”が働くんですよ。」と
おいらは常々言っている。
慣行農法の人は、土の中の養分量しか気にしていない。
だから、肥料を投与しない自然農は養分量が少ないので、作物が育つ訳が無い、ありえないと言う。
だが、全く肥料を与えない自然農でもちゃんと作物は養分を吸収して育っているのだ。
ここで、ある実験を紹介する。
植物の最適な養分量を求める実験である。
土の養分保持能力をカットするため水耕栽培を行い、その培養液の養分濃度を調べる。
すると人により様々な実験結果が出た。原因は保持材の違いによる培養液の交換スピードの違いであった。
意外に早い根の吸収速度によって、根の周りの液がちゃんと交換されないと、養分濃度が低下するのだ。
実験設備の改良によって、培養液の交換速度を、1㍑毎分にする事ができた。
これによると、オオムギのときの硝酸態窒素の最適濃度は、0.07ppmであったのだ。
この数値は、「雨水」よりも低いのだ!
このことが何を意味するかといえば、養分量だけを考えてはダメで、重要なのは
”養分量 × 根への吸収量”であると分かるだろう。
硝酸態窒素は0.07ppmで最適である筈なのに、良好な畑でも最低300ppmは必要であるとされている。
それは勿論、土の水分の交換速度が、大体1㍑/6日であるといわれているからだ。
では、慣行農法には無い、自然農の「根の吸収量の多さ」のファクターを考察していこう。
・・・続く