08/06/02 21:02:15
>268
丁度今リデル・ハートの「第一次世界大戦」読んでるんだけど、この頃のドイツでも参謀重視の傾向があったようだ。
大戦初期に独軍が勝利したタンネンベルグの戦いでコンビを組んだ司令官ヒンデンブルグと
参謀ルーデンドルフだが、先に辞令を受けたのはルーデンドルフが先だった。
それから司令官に適当な人物を見繕って、既に退役していたヒンデンブルグをスカウト。
で、ルーデンドルフがモルトケの下に出向いて詳細な指示を受けてる間、新司令官のヒンデンブルグは
待ち合わせ先の駅で新参謀が来るのをぼーっと待ってるという有り様。
その後の作戦指導も当然ながら状況をよく把握してる参謀が仕切って、司令官はそれに許可を与えるだけ。
まあ一番皮肉なのは、実際に作戦案を立てたのはルーデンドルフより下位の参謀職にあったホフマンだって事
なんだが。
そもそもルーデンドルフがモルトケに注目されるようになったのも、リェージュの戦いでフランス堡塁群の
弱点を見つけたルーデンドルフが前線部隊を勝手に率いて突入した所からだし、参謀の独断専行が
さしたる問題にならない組織だったみたいだ。
まあこの時代は軍事的知識や経験に乏しい貴族や皇族が司令官になる事もよくあったんで、その分
参謀の負担と権限は後世より大きかったんだろう。