【薄幸】真・運の悪い艦船列伝【誤射】at ARMY
【薄幸】真・運の悪い艦船列伝【誤射】 - 暇つぶし2ch341:名無し三等兵
08/08/30 21:54:51
「ミサイルは爆発することなく右舷通路、調理室、前部補機室を経て前部機械室で止まった。
これらの区画ではミサイルの残存推進薬および不発に終わった炸薬の爆燃により生じた
高温により火災が発生した。特に機械室においては燃料および潤滑油に引火して深刻な
火災となった。
 火災は通風ダクトや電纜を介して他区画へと拡大した。また電纜の燃焼により電源が
切れ、被弾約30分後には消防主管は機能を失った。あわせて電纜の絶縁物から発生する
有毒ガスにより消火活動は著しく阻害され、消防主観が機能を失ったことから「バケツに
ロープをつけて海水を汲み上げ火にかけた」という話さえある。
 このような状況下で火災は拡大を続け、やがて直接被害を受けなかった後部機械室、
後部補機室の機能も順次失われた。被弾から約5時間後、英フリゲイト、アローが救援に
到着し、外部から注水するなど消火活動は強化されたが、火災はやがて艦内の3分の2に
達し、前部弾薬庫に誘爆のおそれが生じた。1800(被弾は1115)を過ぎる頃「総員退去」が
下令され、艦は放棄された。火災は丸2日続いた後鎮火。鎮火後アセンション島へ曳航中、
同艦は荒天のため浸水沈没した。一説には曳航困難のため処分したともいわれる。
 被弾直後から電源停止までの30分間が正念場であったかと思われるが、艦の中枢部である
艦橋直近の被弾により、通信線が途絶し指揮機能低下が初期消火活動に影響したとも
考えられる。応急通信線の展開、可搬型消防ポンプの使用、艦内閉鎖の実施により、
初動時に火災の拡大を減速させることはできなかったものであろうか。やがて電線絶縁物や
合成樹脂の艤装品から生じる有毒ガスが、乗組員の消火活動を大きく阻害している。また
機関区画の主通風ダクトおよび機器出入口が高温のため溶解し、密閉消火も不可能と
なった。
 他区画への延焼は、通風トランクおよび鎧装のない電線を介して拡大したほか、居住区を
仕切るアルミ隔壁が焼け落ちたことも一因となった。」

世界の艦船第436集・特集◆ダメージ・コントロール「シェフィールドとスターク 現代艦艇の
ダメコンを検証する」藤木平八郎 より。


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