08/02/07 13:57:12 bvqXp/eg0
囚人のジレンマというゲームがある。
信頼と裏切りのカードを出し合いポイントを競うゲームだ。
相手が信頼して自分が裏切った場合は高得点が得られる。
互いが信頼しあった場合は両者が少しずつ得点を得る。
このゲームは回数が決まってる場合は裏切りを選ぶ戦法が勝つ。
信頼は相手から信頼を引き出すためのものであるから最後は裏切りを選ぶことになる。
最後に裏切るとわかっているからその前も裏切る。裏切った方が勝つ。
しかし回数が不定の場合は相手から信頼を引き出すことも重要となる。
これはノンゼロサムゲームと呼ばれる勝敗のないゲームであり
現実の生命活動や企業間の価格競争などに例えられる。
延々と競い続ける関係の場合、裏切りだけではなく協調も重要となる。
このゲームにおいてもっとも強い戦略は「しっぺ返し」であるとされている。
まずは相手を信頼し相手が裏切った場合に裏切るという戦略である。
このノンゼロサムゲームにおいては信頼に基ずく戦略がもっとも有効であり
それは現実の社会においても同じである。
日本が明治維新や高度経済成長などで驚異的に発展したのは
その高い信頼社会ゆえとされている。信頼と協調は社会全体に多大な利益をもたらした。
これは人類が小さな血縁集団からはじまって首長社会、国家、帝国・国家連合と
信頼社会を拡大することで強大化してきた経緯とも合致する。
大きな信頼は大きな利益をもたらすのである。
企業と客も同じ。
裏切ってばかりいれば必ず自分が損をするときがくる。
相手を裏切って自分だけ得をしようとしても信頼を失うことは必ず損につながる。