07/06/09 21:13:18
【英霊となった兄への想い秘めて】
「東京に来て、60年以上も会っていない兄に会いに行かないのは、人情としても、弟としても、忍びないことです」
突然の靖国神社参拝表明だった。
李登輝前総統は、成田に向かう中華航空の機内で同行の記者団に靖国参拝の意向を打ち明けたという。来日前にも一部で囁かれていたとされるが、まさかのこのタイミングで発言があるとは…さすが気骨のある大物政治家だ。
李登輝前総統の実兄・李登欽氏は、岩里武則の日本名で靖国神社に祀られている。
兄の李登欽氏は大東亜戦争中、帝国海軍に志願され、台湾の港街・高雄の海軍基地に機関上等兵として配属。そこからフィリピン戦線に向かい、昭和20年2月、マニラにて散華された。
李登輝前総統自身も高雄高射砲部隊に配属された。ある時、兄弟は高雄の街で落ち合い、一緒に記念写真を撮影したという。それが生涯の別れとなった。
かねてから李登輝前総統は、靖国神社に参拝することを希望。一昨年の寄稿文では、こう語っていた。
私も遺族の一人として靖国神社に参拝することを念願しております。私どもが現在の生あるは、まさに自らの命を顧みずに戦った父祖たちがいたからに他なりません。お国のために亡くなった方々を慰霊するのは、後世の者として当然のことです。 (台湾オープン・フォーラム)