07/10/22 15:56:34 9dn3iZXu0
十二月に入り、子どもたちが本格的にピリピリし出すと、残業が増えました。
事務給につられたせいもありますが、受験生にやらせる小テスト作りに取り組んでいたからです。
週に二度実施される社会と理科のテストを作っていますと、時計の針は夜の十時を越えます。
生徒はもちろん講師は皆お帰りになり、社員の先生と二人、十一時を回るか回らないかという時間になって、一緒に塾に鍵をかけて帰ることもしばしばでした。
わたしは、本当は早く帰りたい気持ちでいっぱいでした。面倒だという理由の他に、非常階段がある廊下を目の前にしたブースで教材研究をしなければならなかったからです。
受付側にある講師室で、社員の先生とふたりで仕事が出来ればどれほど良かったことでしょう。
でも、生徒にテストの内容がバレるという理由から、端っこに追いつめられて夕方から仕事をしていたわたしは、何だか怖いから夜は隣でやらせてくれとは、気恥ずかしくて言うことが出来なかったのです。