07/11/12 22:20:11 tMKsstMG0
オレは数秒相対している間眼が離せなかったが、このときは純粋な気持ちで「そいつ」の確認作業としてそこにいた。
だが同時に周囲が暗くなっていくのを横目で感じ、この時初めて恐怖感が全身を襲った。
また薄暗くなっていくこの空間に僕はいること、そして足が動かないこと、最後にターゲットは眼の前にいるはず
なのに背後、更には足元の機械の下にも何かの存在を感じたからだ。
混乱した。
腕は動かせる
が、動かしちゃいけない
眼の前の「そいつ」から覗く二つの瞳から眼をそらしてはいけない
声も、音も出してはいけない
そんな気がしてならなかった。
そして時間の流れ、もう東西南北すら分からなくなり、
何分、何時間たったであろう。いやまだ一秒すらたっていないのかもしれない。
そんな事をやっと頭の電気信号が体に伝えようとした瞬間、
機械を掴んだままの左手に何かが触れた。機械のしたにすこし入りそうな位置の左足にも何かが触れた。
いや、足のほうは絶妙な握力に掴まれた 確実に。
このときばかりは半そで短パンの自分を直感で呪った。
痛くも無い、痒くも無い、そんな感触が左半身に走った。
眼の前の「そいつ」にはオレの両目、
後ろの「そいつ」には左手、
足元の「そいつ」には左足の自由を奪われた。
そしてあたしは死んだ。スイーツ(笑)