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小笠原諸島:野生化「猫」飼いならす…希少な野鳥保護で
世界自然遺産候補地の小笠原諸島(東京都小笠原村)で希少な野鳥が野生化した捨て猫に襲われているため、
東京都獣医師会(手塚泰文会長)は来年から、捕獲した猫を人になつかせる事業を本格化させる。
島外の病院が1匹ずつ受け入れて訓練し新たな飼い主に引き渡す。
飼い主を特定できる米粒大のマイクロチップの埋め込みも検討していく。
17日に東京都内で開かれるシンポジウム「小笠原の希少動物を守る」で報告する。
諸島のうち、人が暮らす父島と母島では500匹近い猫が野生化しているとみられる。
固有種のアカガシラカラスバトやハハジマメグロなどが襲われ、遺産登録の障害になってきた。
環境省などの要請を受けた都獣医師会は昨年夏、野生化した猫を島外に運び、人になれさせる試みに着手。
これまでに17匹を捕獲、人になつかせることに成功し、事業の本格実施を決めた。
また、地元で環境保全に取り組むNPO法人「小笠原自然文化研究所」などと協力し、
猫が野鳥の繁殖地に入らないよう防護さくの設置を継続する。
NPO法人「どうぶつたちの病院」(沖縄県うるま市)によると、
捨て猫の保護収容は、国の天然記念物ヤンバルクイナが襲われている沖縄本島など3地域で地元の獣医師が取り組んでいる。
都獣医師会はこれらと異なり1病院が1匹に専念するため、人になれるのが通常の半分の2カ月で済んだという。
都獣医師会の羽山伸一・野生動物対策委員長は「野生生物、ペット、人が共存できる社会を実現し、遺産登録への道筋をつけたい」と話す。【田中泰義】
毎日新聞 2006年12月17日 3時00分
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