07/09/20 05:25:06 +bWPmmOo
今からどれくらい昔になるのか、あの赤い革ジャンの男に会ったのは・・・
「参ったな、こんな時間か・・・」
学生時代は決して真面目な青年ではなかった俺は、毎年恒例となった補習に急いで向かう事になってしまった。
自慢するわけじゃないが、今も昔も時間にはルーズじゃなかった。
今思えば何故あの時だけ遅刻しそうな時間に起きたのか・・・
ひょっとしたら出会う運命だったのかもしれない・・・
まぁ・・学校に急いで行く為に近道の峠を走っていたんだが、暫く走った所でソイツに出会った。
真新しい赤い革ジャンに真新しいヘルメット、それに県外ナンバーのGPZ900Rときやがった。
実際にニンジャを見るのは初めてだったが、このタイトな峠じゃ相手にもならないと思っていたっけ・・・。
尚且つ明らかに初心者な格好に油断していたんだろうな。
「とろくせぇペースで走りやがって・・・」
一瞬にして右からぶち抜いたのは良かったが、小生意気にもケツに張り付いていやがる。「無駄だって、この峠じゃ俺の相手になるやつはいないんだよ!」
次は十八番の左コーナーだ。
その時ニンジャが右に並び俺の前に出ようとしてやがる、何十キロも重量差が有るのにブレーキングで負けるはずが無い!