三河屋のサブちゃんに似合いそうなバイク@9機目 at BIKE
三河屋のサブちゃんに似合いそうなバイク@9機目 - 暇つぶし2ch2:774RR
07/06/27 23:11:49 jD8f1v+v
2

3:774RR
07/06/27 23:14:27 J2DPPK6r
3

4:774RR
07/06/27 23:16:33 hpN8EW0t
5

5:774RR
07/06/27 23:16:43 caLyGoAy
4

6:774RR
07/06/27 23:17:29 Sd89ByBU
3

7:774RR
07/06/27 23:19:35 +BFQKETI
2?

8:774RR
07/06/27 23:23:33 by5kDt6I
乙乙尺
8つ④

9:774RR
07/06/27 23:25:48 DPPbsb1l
九ちゃん

10:774RR
07/06/27 23:29:25 hpN8EW0t
父ちゃん

11:774RR
07/06/27 23:31:48 u6cjhgeT
11PM

12:774RR
07/06/27 23:36:30 hpN8EW0t
12R

>>11
分かりにくいコテですねw

13:774RR
07/06/28 00:29:56 20QEpB/l
     ::|
     ::|    ____
     ::|.  ./|=|    ヽ.    ≡三< ̄ ̄ ̄>
     ::|. / |=|  o  |=ヽ     .≡ ̄>/
     ::|__〈 ___  ___l   ≡三/ /
     ::|、ヽ|.|┌--、ヽ|/,-┐|    ≡/  <___/|
     ::|.|''''|.\ヽ--イ.|ヽ-イ:|  ≡三|______/
     ::|.ヾ |.::. .. ̄ ̄| ̄ /
     ::|  ';:::::┌===┐./
     ::| _〉ヾ ヾ二ソ./       こ、これは乙じゃなくてアイスラッガーなんだから
     ::||ロ|ロ|  `---´:|____    変な勘違いしないでよね!
     ::|:|ロ|ロ|_____/ロ|ロ|ロ,|`ヽ
     ::| |ロ|旦旦旦旦旦/ロ/ロ|旦,ヽ
     ::|ロヽ 旦旦旦旦旦./ロ,/|::旦旦)
     ::|ヾ旦旦旦旦旦旦,,,/::::|、 旦旦|


14:774RR
07/06/28 07:52:38 4d8D2ryf
>>1乙!

前スレ>>986
アンタアホでしょw

15:774RR
07/06/28 09:27:57 kV0K01Fz
サブ

16:774RR
07/06/28 10:53:41 HBHWakfH
パイ乙

17:小さな恋物語sideS執筆中
07/06/28 14:41:02 uD4l/siJ
前スレの蒸し返しになるけれど、私の場合は感想や批判は欲しいと思うよ。
それが厳しければ厳しいほど、作者のレベルアップに繋がると思う。
それで心が折れちゃのだったらしょうがないけれどね。
私の場合はあまりに厳しい意見で自分にどうしようもなければスルーしちゃうしね。
どうしても物語と言うものは作者の独りよがりになっちゃう物だから、読んでいる人がどう受け止めるのかと言うのは貴重な情報だしね。

批判に対してはその批判内容が的外れなものでなければ答えていい人は批判を受けた人だけだと思う。
金を受けてない云々は作者だけが使える言い訳であり、その言葉を使うことは大変情けない事なので庇ってくれたとしても使って欲しくないと思う。


まぁ言いたい事は読者同士は仲良くしてくださいって事です。

18:774RR
07/06/28 15:26:58 JTnD/sFK
作者さんには批判と中傷の違いを的確に見分けて欲しい
根拠の無い中傷で執筆意欲を落として欲しくないからね…

19:774RR
07/06/28 15:46:58 bw6OGKVg
>>18
そうだね。
俺、このスレのおかげで、奥多摩でグル珍した後、
帰宅して「サザエさん」を観る楽しみができた。
憂鬱になりがちな日曜の夕方が充実するようになったよ。

20:sage
07/06/28 19:34:50 veLYaalt
>>18
同感

21:774RR
07/06/28 21:08:17 l0RnrTXz
>レッドやジョージから涙を隠そうと横を向いた僕の目に入ったのは、在りし日のあの人が遺した
>アスファルトに刻まれた筆跡だった・・・。
>
>『 魔   棲   雄 』   


ここで泣いた

22:774RR
07/06/28 21:36:52 6AAMmqAa
うん。ほんとにそこが泣けた。これからの展開を勝手に予想して、もしそれが
自分の想像通りでも、膝を叩いて喜ぶことができないシュチュエーションな癖に、
只々、魔棲雄の不憫を想像して、目からなにやら水分が・・・

23:774RR
07/06/28 21:40:44 Gk8xNijG
>不覚にも、僕は涙が出そうになった。
>相手はタダの機械だ・・・が、こんなタイミングでそれまですることの無かった自己主張をされてしまうと、別離があまりにも辛い・・・。
>「ゴメンな・・・。解ってくれよ・・・。」

ここも泣けた
しかしここの作品は妙にクオリティ高いな


24:774RR
07/06/28 21:50:34 H23kGiTR
首領蜂は怒首領蜂になって帰ってくる・・・

25:774RR
07/06/28 23:19:35 4CFUjeR7
マスオ儲だけはどうにかしてほしい
出版社で動因かけてるのかもしれんがな

26:774RR
07/06/28 23:25:09 W7IkZorf
コミケとかヤバいな

27:774RR
07/06/28 23:30:08 FUHtRk+9
作家先生各氏は大丈夫でしょ
問題は儲だ
批評と批判、論評と中傷を一緒くたにしてる
挙句にファビョってスレを荒らす

28:774RR
07/06/28 23:51:09 ciIeb5dt
下手に出版して広まってほしくない。

29:774RR
07/06/29 19:43:22 kOxM0XQj
完結後なら桶。今はコソーリ楽しむ時。

30:774RR
07/06/29 20:22:05 Trgodrrq
この題材で出版はありえないだろ、仮にあっても同人だろう

31:774RR
07/06/29 23:13:11 CuJZEGU1
諸行無常を感ぜずにはいられない。

32:774RR
07/06/30 12:37:07 XAO2GSXM
ありがたや

33:774RR
07/06/30 17:32:37 uB2+ST1Q
お前の力はそんなものか

34:774RR
07/06/30 18:46:16 Z8O2HiTz
魔棲雄さんwww

35:774RR
07/06/30 19:22:54 JYGN55ml
華沢さんwww

36:774RR
07/06/30 19:26:17 nm5/Tn8T
穂波さんwww

37:774RR
07/06/30 21:47:42 y4WMMmzu
情けなや

38:774RR
07/06/30 23:22:25 0NgkD4Q1
タラオさんwww

39:774RR
07/07/01 00:27:55 ycXeaVp9
♪だ~け~ど~

40:774RR
07/07/01 22:07:04 Sa7/4zJw
借用書

41:774RR
07/07/01 23:26:02 XuZ2QceJ
最近、他スレのオフに行くと、必ずみんなにこのスレを教えてるな。

42:774RR
07/07/02 09:11:51 yUxGcuii
あげるよ

43:774RR
07/07/02 20:49:05 rkKAtPYo
ありがとう。

44:774RR
07/07/02 21:05:29 GIvVaL2j
サブの惑星

45:774RR
07/07/02 21:37:30 nlyKvbPz
>>44
コーラ噴いたwwwwwww


待機…

46:<*`∀´*>okinotorishima休暇中 ◆Y8BmtX/bho
07/07/03 08:19:19 EeM+chjb
wktk

47:774RR
07/07/03 22:12:29 dW7TWfUB
ほしゆ

48:魔 棲 雄 ~マスオ物語~
07/07/03 22:24:28 NHcslFmq
いましばらく、お待ちを・・・。
本当に近頃の遅筆ぶりは申し訳ない限りです。

49:774RR
07/07/03 22:31:46 dW7TWfUB
乙。
いつまでも待ってます

50:774RR
07/07/04 01:33:14 59mrC2Lt
遅いからってプレッシャーに感じなくていいですよ
のんびり気長に待ってます

51:774RR
07/07/04 20:20:43 gUgXIY9K
hoshu

52:774RR
07/07/05 19:18:51 MLTtY6Z4
ほ~

ほけきょっ

53:774RR
07/07/06 00:52:08 TVU/KSQ7
HOSH

54:魔 棲 雄 ~マスオ物語~
07/07/07 00:42:02 6NRgKeZB
【SCENE120】
刺々しくささくれ立った冷気がヘルメットの隙間から滑り込んで頬を突く。
真冬の夜の固く凝縮された冷気は、我が愛車の心臓の中で一時に膨張し、不気味なほどに滑らかな
クランクの回転運動と、第三京浜のアスファルトを後方に蹴飛ばすエネルギーに変わる。

保土ヶ谷まであと2km。京浜川崎IC付近から自分の前方を時速200kmで走っているスカイラインが、
もとより限界なのは知っていた。
知っていながら、僕はずっとその4灯のテールライトを着かず離れずの距離で追い回していた。
スカイラインのドライバーだってもしかしたら、後方に張り付いている二輪車は追いかけてくるだけで
精一杯なのだ、と思っているのかも知れなかった・・・。

勝負は始めから成立してなどいなかった。僕はその時、「12月の風は冷たいな・・・」と考えているだけ
だった・・・。相手は勝負をしているつもりでも、僕にとっては決してそうではなかった・・・。。
僕がずっと相手に合わせた速度で第三京浜の終盤まで走り通して来たわけは、単純に相手を陥れようと
する悪意に違い無かった。必死で逃げ切り、打ち負かそうと思って走ってきた相手が、実は自分よりも
圧倒的な速さを持っていたのだとしたら・・・。それまでの自らの走りはたちまち道化と化す・・・。
その精神的一撃を相手に与えたいが為に、僕はここまで退屈な「クルージング」に耐えてきたのだ。



55:魔 棲 雄 ~マスオ物語~
07/07/07 00:42:56 6NRgKeZB
右手の中でスロットルを気持ち握りなおすと、僕はNinjaに鞭を入れる。猛るdevilの叫びは相手に
聞こえただろうか。僕はスカイラインに苦も無く並び、そうしてスルスルとストレス無く前に出る。
僕はあえて相手に視線を向けず、まるで無視を決め込んで自分のペースに加速していく・・・。

・・・相手のドライバーが僕に視線を向けているのは、視界の隅でなんとなく理解できた。
そうだ・・・見るんだ。そして覚えておくが良い・・・。鮮血の如き紅と、闇の如き漆黒に塗り分けられた
我が愛車を・・・。そして我が背に刻まれた我が名を・・・。

『魔 棲 雄』

それが我が名・・・。魔の速度域に棲む男・・・。
・・・そして、魔の速度域でしか・・・生きられない男・・・。

バックミラーに視線を流すと、240km/hの振動によって揺さぶられた鏡面の中でスカイラインの
ヘッドライトの光は小さな羽虫が電灯の下でそうするように踊り、そしてすぐに消えた・・・。



56:魔 棲 雄 ~マスオ物語~
07/07/07 00:44:58 6NRgKeZB
あの人は悪戯で言っていたのであろうが・・・それでも僕はあの人の望んだ通り、その名を背に冠した・・・。
そうすることで、あの人がいつまでも僕らと共に居るような気がした・・・。
そしてまた、あの人の遺志を背負う事が、あの人の命を奪った得体の知れない理不尽な何かに
対するささやかな抵抗であるように思えた・・・。

虚無の残暑と苛立ちの秋を過ごした僕らは冬を迎えた・・・。そうしてほとんど毎夜をここ第三京浜で
過ごした・・・。
ツーリングなど行かなくなった・・・。カタナとNinjaは、この東京世田谷と横浜保土ヶ谷を結ぶ高速
ステージを走る為のツールとなっていた。

そして己の内面をただ満足させる為だった「走る理由」は、苛立ちからくる攻撃的な感情を自分の外へ
ぶつける為のものへと変わって行った・・・。

「・・・今日は?僕は一台だ。」

「駄目だ。碌なヤツが居やしねぇ・・・。今日は一人でここまで走ってきただけさ。」

「じゃあ、僕の勝ちだな。」

「チッ!解かったよ」

アナゴ君は革ジャンのポケットをまさぐって取り出した100円玉を人差し指の上に乗せ、親指で
弾く。回転しながら放物線を描くコインを僕は顔の前でキャッチする。そうして、冷めた体を温める
缶コーヒーを買いに行こうと踵を返した時だった。

57:魔 棲 雄 ~マスオ物語~
07/07/07 00:46:17 6NRgKeZB
「おいっ!テメェらだな。近頃、散々俺らをコケにして調子に乗ってやがるのは!」

若者がまだ血気盛んな時代だった・・・。僕達の前に立ち塞がる3人の男。さっきのスカイラインと
関係があるのかは解からないが、ともかく僕らが他の走り屋を「コケにして」いる事を問題にしている
のであれば、心当たりが無いわけではなかった。

「さぁて。どこかでお会いしましたかねぇ。雑魚の数が多すぎていちいち覚えて無ぇからなぁ・・・。」

アナゴ君がそう言うと、相手のリーダー格の顔が見る見る紅潮していくのが解かる。

「テメェ!」

相手はアナゴ君の胸倉を掴みにかかるが、手の早いアナゴ君は両手で相手の両肩を掴むと
膝蹴りを腹にお見舞いする。・・・あとはもう滅茶苦茶。ケンカが始まるだけだ・・・。
力仕事中心のアルバイトを始めてから、細腕だった僕にもそれなりの筋肉とそれに伴うパワーが
ついていたようだったが、それに気がついたのはここ最近の幾度かのケンカを経験してからだった。



58:774RR
07/07/07 00:46:19 /OeYP4/I
リアルタイム嬉!
つ④

59:魔 棲 雄 ~マスオ物語~
07/07/07 00:46:52 6NRgKeZB
・・・尻尾を捲いて逃げ行く3人を見送りながら、僕は今殴られたばかりの左頬をさすりつつ言った。

「おい。アナゴ君。」

「・・・なんだよ。」

僕はアナゴ君がそうしたように、さっき彼から貰ったばかりの100円玉を指で弾いて彼に返した。

「僕は一人、キミは二人。キミの勝ちだ。」

アナゴ君は掌の上のコインを眺めながら、退屈そうな顔で苦笑して言った。

「・・・つまんねぇゲームだな・・・。」


1985年冬・・・。満たされない僕達を、寒空で輝きを増した星々が照らしていた・・・。
そんな夜空の美しさに気がつきもせず、僕達は地面の上で溜息をつく毎日を過ごしていた・・・。






60:774RR
07/07/07 00:47:48 /OeYP4/I
ついに「魔棲雄」が降臨されたのですね!

61:774RR
07/07/07 00:52:36 uXUnjpHu
ktkr!
④④④④④④④

62:774RR
07/07/07 00:57:28 /OeYP4/I
しかし荒れ荒れの二人は痛々しいですね…

続きを渇望して待ってます!

63:774RR
07/07/07 01:55:19 viSRy+C6
つ④

64:774RR
07/07/07 04:52:50 /sV+GMHi
マスオさんイカつくなったなw
続き期待 つ④

65:774RR
07/07/07 15:52:01 PVsDMuaK
鳥肌立ったw
早く続き読みたいです
つ④

66:774RR
07/07/07 18:54:06 H0ru9qef
花束に引き寄せられるなよ

67:774RR
07/07/07 22:18:45 uoSgaqlJ
相変わらず儲がキモいな

68:774RR
07/07/08 11:12:45 EDXoDhZd
ほす

69:774RR
07/07/08 19:21:16 bbMsUFvU
魔棲雄第二部ハジマタ\(^o^)/

70:774RR
07/07/09 09:26:05 qvvp+c4t
保守

71:774RR
07/07/09 11:04:46 ue43lg9G
sage入れてたら保守にならんだろが!age

72:774RR
07/07/09 11:28:02 KTIVKwSR
魔棲雄はじまったな

73:774RR
07/07/09 16:15:11 hqxoDVal
>>71

74:774RR
07/07/09 16:54:13 KrOwJ2da
>>71はただのウンコでしょ

マスオ&アナゴ セブンに辿り着くのかな?
やさぐれ感サイコーだ

75:774RR
07/07/09 19:12:15 O29v1yC4
遂に「魔棲雄」覚醒ですね!
いつの日か来てしまうであろうこの日を常に予期しながら、
この1年と5ヶ月楽しく読ませてもらっていました。
さらに加速する魔棲雄物語、これからも楽しみにしています!

76:774RR
07/07/09 21:19:55 6/XtlRNo
あの気弱(だった)なマスオさんが喧嘩三昧の青春か…面白いかも
つ④

77:774RR
07/07/11 04:46:07 uNFzdtZN
保守age

78:774RR
07/07/11 05:01:31 nmloJGyS
血のにおいがする

79:774RR
07/07/11 13:47:19 VyKTQHAU
バイクと野郎の世界
最高だぜ ④

80:774RR
07/07/12 17:41:22 bhdbuMTg
鈴木さんの命日が近づいてきたなage

81:華
07/07/13 22:31:10 SQzorXpc
私達は翁先導のもと、徐々に山の奥へと進んでいた。

その山道は非常に暗く、88のライトと前を走るSRX、TDRのテールランプを頼りにゆっくりと山道を駆け上がって行く。
気が付けば道は森の奥深くへと続く一本道へと変わり始め、木製の電柱からの街灯が所々に設置されているのがわかった。

右も左も木々が生い茂り、道を大きく覆うように森のトンネルと化した道を私達は暫く進み始めた。
そしてアスファルトから砂利道へと変わり始めてまもなく一軒の古い民家が見え始め、うっすらと灯りがついているのが遠くから確認出来

た。

翁はどうやらその古い民家へ向かっているようで、私は戸惑いながらも先導されるままに翁に付いて行った。

「ふぅ、到着だ。」カシャンとシールドを上げて私達に言ってはヘルメットを脱ぎ出した。
「え?…こ、ここですか?」私は翁に聞けば「ふふ、懐かしい人に会えるよ。」そう言ってSRXのエンジンを切り出した。
「さぁ二人共、行こうか。」インディアンに積み込んでいた大きな荷物をぶら下げ、野太く低い声で浦野さんは古い民家へと歩き出した。

私達は顔を見合わせて「懐かしい人??」と不思議に思いながらも民家の玄関へと向かった。

82:華
07/07/13 22:32:02 SQzorXpc
「やぁやぁ、よくおいでくださいましたダス。」小太りの30代後半の男が笑顔で玄関から顔を覗かせてきた。
「やぁ、大八君。元気してるかね?」翁は手荷物から東京のお土産を彼に手渡した。
「ありがとうございますダス。おぉ!花沢君に早川君、大きくなったダスなぁ~」そう私達に愛嬌のある顔で玄関へ迎え入れてくれた。

「だ、大八さん!?い、伊佐坂先生んちの居候だった!?」私は思わず大声で驚いてしまった。
「だはははは そうダス。大八ダスよ。さぁ、上がって上がって。寒かったダスか?ウチのお風呂は温泉引いてるからゆっくり温まるとい

いダス。」
「えぇー!お、温泉?いいんですか?大八さん!!」早川さんは大八さんに食いつく様に聞けば「温まるダスよ~。」と愛嬌のある笑顔で

答える。

私と早川さんは順番に大八さんご自慢の温泉風呂へと入り、体を温めてから大八さんと久し振りの再会と雑談を楽しんでいた。
その間に翁と浦野さんも体を温めに温泉へ入り、体を休めたところで浦野さんが「そろそろ行こうか」と言い出した。

「えぇ?い、今から…ですか?」私は思わず口に出してしまったが同時に早川さんも「ここで泊まる…って事じゃないんですか?」と質問

していた。
「はっはっはっはっ!そうだったね。まだ何も言っていなかったんだね。」と笑いながらも確信犯の様な笑顔で翁が笑う。
「そうだね。それなら最後まで言わないで連れて行けばもっと楽しいかもしれんね。」そう浦野さんが翁へ意地悪の提案をする。
「そういう事で二人共、厚着をして出発しようか。山道は夜目が利く浦野君が先に行くから離れないように付いて行ってくれるかな?」パ

イプに火を点して翁はニコッと笑う。
「え?も、もしかして山を登るんですか?」と私が聞けば浦野さんがグッと親指を立てて「さぁ!行こうか!」と笑う。

83:華
07/07/13 22:34:01 SQzorXpc
玄関先で準備をしてる時、浦野さんの大きな荷物に目が止まった。浦野さんは大きな荷物を持ち上げ様としていたが、私が片手でヒョイと持ち「私が運びます。」と言えば「いやいや、女の子にコレは持てんよ。」と浦野さんが言葉を返す。

私は肺に酸素を送り込み、血管から全身へ酸素を送り届け、大きな荷物をヒョイと片手で頭より上まで持ち上げ「海鮮組でバイトしてますから。」と笑顔で浦野さんへ言った。

「な、なんと…」驚いた表情で浦野さんは私の腕を見ては「それじゃ、花子君お願いするよ。あとでいいものあげよう。」と意味深の笑顔で私に微笑んだ。

大八さんの家の裏から一本の山道が続く。山道といっても人一人が歩けるほどの狭い道で木々に覆われた道は暗く非常に危険が伴う道であった。話によれば翁達は毎年この時期、大八さんの家へ一泊して、これから向かう「あるモノ」を見る為に長野まで来ているそうだ。

ホゥー… ホゥー…

「は、花ちゃん フクロウの鳴き声だ!凄いねっ!初めて聞いた~!」どの状況下でも天然ぶりが見事な早川さんが少し羨ましかった。
暗い夜道に知らない土地。そして夜の森は不気味なまでに静かでフクロウの鳴き声がより一層私の恐怖感を煽った。

84:華
07/07/13 22:36:37 SQzorXpc
「ねぇねぇ!花ちゃん!フクロウって何食べるんだろうねぇ~?」そう聞いてくる早川さんに浦野さんが「フクロウは主に野ネズミを食べるのだよ。」と答えたり、この森には様々な動物達がいる事を教えてくれた。
だが、私はこの暗い夜道が怖くて黙って進む事しかできなかった。

(こ、こんな暗くて怖い所に何があるのよ…)そんな事を思いながら背負っている荷物の重さと恐怖に耐えながらひたすら山道を登っていった。

登りはじめてから40分は過ぎただろうか?浦野さんが「そろそろ頂上だよ。」と私達を励ます。
「ふふ、きっといい思い出になるさ。二人共。」翁がそう言って頂上を目指す。
さすがに荷物が重くペースダウンし始めたところで、先頭を歩いていた浦野さんと早川さんが頂上に辿りついた。

85:華
07/07/13 22:37:29 SQzorXpc
「キャーーーーーーーーーーー!」早川さんの悲鳴とも捉えられる声が聞こえ、私は急いで頂上へと登り始めた。
そして木々のトンネルを抜ければ頂上は平地で、やけに地面が明るかった。
「え…?」と地面を見て不思議がる私に後ろを歩いていた翁が「上を見てご覧なさい。」と言う。


上を見上げれば… 私は声が出せなくなっていた…


そこには…いや、その空には… その空間が正に宇宙そのものだった…


どんな写真より、どんなプラネタリウムよりも そこは360°星の世界だった…
そして東京育ちの私達は生れて初めて天の川を肉眼で見る事が出来た… そして声が出なかった…


「綺麗…」早川さんは感動して涙を流しながら上を…ただただ上を眺めていた。そして私も早川さんと同じく涙が頬に弧を描く。

86:華
07/07/13 22:38:20 SQzorXpc
パチッ…パチッ…パッ!… 地面がオレンジ色に輝き出した。浦野さんと翁が焚き火に手をあてて「二人共、こっちで温まろう」と言ってきた。
「どうだい?すごいだろう?東京じゃまず見れない星空だね。」浦野さんは焚き火で湯を沸かしながらゆっくりとした口調で私達に語りかけてきた。
「さ、体が冷えると大変だ。この毛布で体包んで。」と翁が毛布を渡してくれ、私達は毛布に身を包んで空を見上げていた。

「毎年…ここに来ているんだよ。心が洗われる様な気がしてね…ここで飲むコーヒーは格別なのだよ。」
ゆっくり、ゆっくりとした口調で野太く低い声で語りかけ、私達へコーヒーを手渡してくれた。
「私が子供の頃は毎晩がこの星空だったのだよお二人さん。夜道も明るくてね…」フライパンを荷物から取り出し何かを焼き始めていた。辺りには甘い香りが漂い始めていた…

「戦後…戦後から産業が発達して復興と経済成長が著しくなってからかな…空が寂しくなってね…」
「今じゃ東京は夜の街が明るすぎて星は見えない…そして空が汚れて星の光が届かなくなってしまったね…」
「国が潤う、人の生活が潤う事は良い事かもしれん。その代償も人間は理解し始めている…」
「でもね…それだけじゃ…それだけじゃぁ駄目なんだよ二人共…」

87:華
07/07/13 22:39:16 SQzorXpc
浦野さんの語りかける顔は焚き火の光に優しく照らされ、真っ直ぐと瞳を私達に向けている。私達は黙って浦野さんの言葉を自然と聞き入っていた…

「本当に大切にしたいのは…「心」だよ。お二人さん。」
「心…ですか?」そう私は呟いていた。
「そう…心だよ。どんなに国が潤っても、どんなに生活が潤っても、心を無くしてしまったら…なくしちゃぁ駄目だ。」
「言葉を伝えるのは簡単かもしれん。でもね…歳を重ねる度に感じるんだよ。次の世代へ伝えねばならん本当の事を… ね…」
「それが…「心」ですか?」と静かに聞けば「そうだよ。花子君。」と答える。

「この星空を見上げて素直になれる心、感じる心、ここには現代に失われた全てがあるような気がしてね…」少し照れ臭そうに浦野さんは苦笑いをする。
「さ、花子君。荷物のお礼だよ。」そう言って紙皿にお手製のフレンチトーストをフライパンから器用にのせて私に手渡してくれた。
「わぁ~!ここで食べれると思わなかった!」私は嬉しくなって浦野さんへ笑顔でお礼を言えば早川さんが「いいなぁ~」とボヤく。
「大丈夫だよ。ちゃんと持ってきてるからね。」と浦野さんは2枚目を焼き出せば早川さんは大喜びする。

翁はずっと黙ってコーヒーを啜りながら星空を眺めて物思いにふけているように見えたのが印象的だった。

88:華
07/07/13 22:40:07 SQzorXpc
「ねぇ!ねぇ!花ちゃん!こ~んなに星が見えるんだからさ!星に願いを込めて祈ってみようよ!」そう提案してきた。
「そうね。願いが叶うかもしれないわね。」やり取りする私達を微笑ましく翁と浦野さんが見守る。



私達は星に願いを込めて祈った。


私達の大学合格とバイクライフの安全を願って…強く…強く…


花子達を見守るように天の川は何万光年前もの光を降り注ぎ、花子達を優しく包む…
そして寒い星空へ一筋の光が流れた…

彼女等は星を見上げ、星に願いを込めて… 時間はゆっくりと…ゆっくりと過ぎてゆく…

89:華
07/07/13 22:46:06 SQzorXpc
>>81
>>82
ですが…スミマセン…
右折れ編集のまま切り取ってしまってアップしたら改行が変に表示されてしまいました…orz
以後気をつけます…orz

>>1 スレ立てお疲れ様です。

魔棲雄さん つ④④④④④④④


【星に願いを編】はこれで終わります。

次回は本編に深く関わりはありませんが外伝として【伊佐坂の悩み】を短編でアップしてみます。

その後は本編に戻りまして【群雄割拠編】へと移ります。

ね…寝ます…orz

90:774RR
07/07/13 22:50:37 ii7uDBVB
オツカレー(_´Д`)ノ~~

91:774RR
07/07/13 22:54:39 Y0VrKFKg
つ④

92:774RR
07/07/14 03:03:21 7hC1eEbJ
華氏④④④④④

93:774RR
07/07/14 05:48:04 jiyOf7/A
マスオ最高 つ④④④④④

94:774RR
07/07/14 14:46:01 19atbgjK
華乙

95:774RR
07/07/15 08:25:11 zWuY2ZKq
華氏紫煙

96:774RR
07/07/15 14:26:41 BpeqeYf/
三河屋閉店防止age

97:774RR
07/07/15 18:09:55 isM6+imA
メルヘンちっくな鼻萌え

98:774RR
07/07/15 18:55:15 zyk0b4cJ
久しぶりにリアルサザエさん観てるけど、このスレと重ね合わせてワロス

99:774RR
07/07/15 18:59:54 zyk0b4cJ
うっ、最後のシーンがマスオとアナゴのツーショットだった。

100:774RR
07/07/15 22:33:48 4/DjFyp0
しかし今日のノリスケとカツオの浅ましさにはビックリした
子供に観せたくない番組だ

101:774RR
07/07/15 22:43:02 /siOqMfI
確かにありゃ乞食の発想だよな

102:774RR
07/07/15 22:57:16 Lc3c7OXa
>>100
しかし、浮江さんがあんなに人気者だとは思わなかった。
サブちゃんまでサザエという浮気相手がいながら…。

103:774RR
07/07/15 23:02:38 n9XD0ca4
もうサザエさんを真っ直ぐに見られない漏れガイル

104:774RR
07/07/16 01:14:37 Rkw/tzGo
>>100
kwsk

105:100
07/07/16 05:48:13 sfed60U4
>>104
サザエが裏に住む老夫婦に頂き物のトマトをお裾分けに行く。
それを知ったカツオがノート片手にニヤニヤしながら登場し、こんなことを言う。
「裏のウチにトマトを持っていったの?じゃぁそろそろ鮎が食べられるね」
「去年のデータによれば、あと一週間以内に裏のウチからお返しに貰えるはずだ、まさにエビタイだね」
さらに、夕食時にその話題が出ると、ナミヘイは
「あの鮎は美味かった」
それに応えるように「たしか美味しいお酒と一緒に食べたんでしたよね」とマスオ。
「あの酒はどうしたんだっけ?」
「ノリスケくんに貰ったんですよ」
そこに、その美味しい酒を持ったノリスケ登場。
「酒はドコで手に入れたのか?」の問いに
「去年も今年もイササカ先生に貰った。この酒やるから去年同様あの鮎を食わせろ」
さらに、晩飯を勧めるフネに対して
「オカズ次第ではいただきます」

浅ましい、羞恥心ゼロ

106:774RR
07/07/16 06:56:14 OYInE9c4
>>105
ホント、浅ましいなぁ。
とても昔、第三京浜最速だったとは思えないぜ。

107:774RR
07/07/16 07:25:34 nuOaKuuL
いや、お返しを期待してたのはカツオとノリで、波とマスオは浅ましく立ち回る
カツオの行動の結果、裏の爺さんに対して赤面してた、と一応フォローしとく。

108:104
07/07/16 10:07:50 FhU0Tv3Y
「オカズ次第ではいただきます」って・・
大人の言うセリフじゃないよね・・・

詳細ありがとう


109:774RR
07/07/16 12:32:35 sy5QqROG
さらにノリスケはその後日『鮎まだですかねぇ?』
みたいなノリで炭まで持って来る始末
『やっぱ鮎は炭焼きが最高』などと宣ってたと思う

110:774RR
07/07/16 16:33:25 Rkw/tzGo
裏のおじいちゃんは磯野家が鮎を欲しているというのはどやって知ったのかな?
まさかカツオが直接言ったのかな。

111:774RR
07/07/16 16:44:59 sy5QqROG
>>110
家族の会話を聞き、なんだかマズい雰囲気だと察したタラちゃんが
『あのトマトはエビタイじゃないですよ~』とわざわざ爺さんに言いに行った
それで爺さんは『はて…? ああそういえば去年は鮎をあげたっけ』と気付いた
子供の前で浅ましい欲望をさらけ出したばかりか変な言葉まで教えたカツオは重罪だ

112:774RR
07/07/16 17:13:03 Rkw/tzGo
そりゃ酷い。
エビタイ言って殺伐とする磯野家の食卓も浅ましいですな。今週はウキエさんの話から見たけど凄い内容ばっかりですな。

113:774RR
07/07/16 17:17:51 R4X+FPvS






114:774RR
07/07/16 17:21:23 cBDsyIGo
>そりゃ、お小遣いの額だの、編集者として担当しているイササカ先生の原稿の進み具合だのという、
>日々の生活の些末なことに対する不満や心配はその時に応じてあるんでしょうが、
>夫の人格と生き方に裏打ちされた継続的な苦悩などはまるで皆無だと思います。
(中略)
>いえ、それは決していけないことではなく、むしろ誰にとっても多かれ少なかれ憧れの対象となるべき性格なんでしょう・・・。
>でも、本人にとっては良いことでも、その周りにいる人間にとっては良い事で無いかも知れません。
>現に私はそんな夫の人並み外れた陽気さやデリカシーの無さに、彼の真意をいつまでたっても見つけられないでいるんです。



魔棲雄物語外伝 ~タイコの告白~ より抜粋。

115:774RR
07/07/16 20:07:44 LCIvMukw
ノリスケ像をよく捕らえてるよなwwww

116:774RR
07/07/16 20:49:48 DCwcmI1x
おまえらサザエさん真剣に見すぎwwwww

117:774RR
07/07/16 22:16:15 AMsM1E8t
誰のせいだとwwwwww

118:774RR
07/07/16 22:19:23 sy5QqROG
でもあのエビタイの話はヒド過ぎるよwwwww

119:774RR
07/07/16 23:03:25 Rkw/tzGo
全自動タマゴ割り機といい、サザエさんはもはや通常の領域を超えて魔の棲む領域に達したと思います。

120:774RR
07/07/16 23:11:34 FhU0Tv3Y
サザエ「私がマスオさんと結婚する時なんか世の男性陣
が悲しんだものよ」

ミルコ「おまえは何を言っているんだ」

121:774RR
07/07/17 02:36:35 VO+HzA24
>全自動タマゴ割り機といい、サザエさんはもはや通常の領域を超えて魔の棲む領域に達したと思います。

禿げ同wwwwwwww

122:774RR
07/07/17 12:43:51 ngDa3Jzn
ノリスケって実は東大卒なんだよなw

123:774RR
07/07/17 13:28:38 hHNvEwEm
>>122
マジ! 東大生でエロ本ライターやってるやつって
眉毛が濃くて黒縁メガネかけてるイメージがあるなぁw

124:100
07/07/17 17:30:45 yHpNwcPq
「東洋文化大学」とか「東京海洋大学」とかそういう東大卒?

125:774RR
07/07/17 21:09:32 11QblUYw
そういや俺もコンパの時とかで大学聞かれたら、
明大って言ってたな。
無論明治じゃないが。

126:774RR
07/07/17 21:32:33 I9fp/k8B
>>120
サザエ自粛しろw

127:774RR
07/07/17 21:57:49 zy8AWeSo
URLリンク(www.nicovideo.jp)
子を叱らないDQN母親を風刺してるのかとw

128:774RR
07/07/18 05:29:48 3USQjLL/
マスオの秘密
URLリンク(slot-r.com)

129:774RR
07/07/18 06:48:21 hZWkRkdQ
>>127
マスオの説明に第燦京浜最速のGPZ900R乗りだったとか書いてあるぞ。
ここのスレって結構有名なの?

130:774RR
07/07/18 10:00:39 y2WhaBRF
>>129
ごめんそれ書いたの俺

131:774RR
07/07/19 03:20:37 qteKoobQ
サザエさんクエストⅡ ~来襲のサザエ~
スレリンク(ff板)

132:774RR
07/07/19 07:16:50 pwtSVMNV
ツマンネ

133:774RR
07/07/20 08:59:27 o0SdckbA
保守

134:774RR
07/07/20 09:40:25 0J+4FQGb
こないだNinjaで走ってたら
マスオさんって言われたよ

135:774RR
07/07/20 10:29:48 eXi7AT4i
>>134
最近、環八や第三京浜でNinjaが走ってると、
マスオさんに見えて仕方がない。

136:774RR
07/07/20 14:31:46 PN9jMS/O
      ..____       
     ./∵∴∵∴\     
    ..../∵∴∵∴∵∴\    
    .../ /   \\∴∵|   
   ..| (・)  (・)  ヽ∵|    
   .|   ⊂         6)   
   ..| ___     /    
    .\ \_/    /    
      \____/(⌒)  
     / ̄ ̄ヘ   / /ヘ    _
   ⊂/   /=⊃/ /  ヘ__//
    /ゝー ノ / /(0-‐  | //
   (   ⊿)<○/(0)_ノ丿 /
    ヾ|:| ̄|:|ヘ ̄ ̄ヽヘ_ ヘ_/
    (⌒‐|:| ヘC゚  ヘヘ_ ヘ_
   /// -|:| 二ヘB   | ヘ  )‐-ヘ
   || :| / |:| 三ヘ R ◎ | / ///ヽ |
  . || :|: | |.| ゞ|-ノ     / ゝノ ニ・|
   || :|ヘ_ノ /  ̄ ̄ ̄ ̄ヘ ヘ ゝ_ノ /
    ゞ_ノ        ゝゞ_ノ


137:774RR
07/07/20 14:50:12 ur6B+oKy
   r―――、
  /      ヽ
 γ/⌒ヾ  /"⌒ヽ|
 |i   """   i|
 ||       ||
 |〉ニ=-、_ _r==ニ〈|
 n| t^"oァ r"o"7 |n
 }|  /| |ヽ  |リ
 ヒ| / /n_nヽヽ |J
  |、r-―-、 /|
  i \ ⌒ / i
  |  `ー-イ  |
  /       ヽ
お前は何を
  言っているんだ

138:波平旅行記2
07/07/21 01:50:29 6IbksF0V

焼けた空気に肌が焼かれる。路面から照り返す熱気は、乾いた風とあいまってにじむ汗を飛ばし渇きをもたらす。
150マイルほど走ったところで愛馬とともに補給に休んだ。
荒野に佇む小さなガソリンスタンドは土産物屋と軽食を一緒に置いている。
ルート66はだいぶ観光道路の意味合いも強いようだ、60年代の面影を残す姿はまさにアメリカ映画さながらである。

サービスではガスを入れながら軽くホットチップスと一緒にフライドチキンをつまんだ。
いささか油が強く塩味もきついが、コーラで流し込むとなかなかにして美味である。
ボイルはアメリカにはまだ食文化が育っていないといっていたが、なかなかどうしてこういうのもいいものだ。

フリーウェイに入ってからずいぶん走った、地図を開きながら今後のルートの打ち合わせをする。
打ち合わせといったって、グランドキャニオンまではほぼ一本道だから、今宵の宿泊地を決めるだけの話しだ。
もはや距離的感覚も時間的感覚も日本にいては比較にならないほど麻痺してきていた。まったくアメリカというのは広い。
ずいぶん走ったつもりだがやっとカルフォルニア州のはずれに及んだところであった。

われわれがルートについて相談としているときに、フネとシャルルはきゃあきゃあと土産物をあさるのに忙しい。
その姿をボイルと二人ラッキーストライクをふかしながら顔を見合わせて苦笑いしていた。



139:波平旅行記2
07/07/21 01:51:58 6IbksF0V

宿泊地を目指して再びハーレーに鞭を入れる。後100マイル強も行けば今夜の宿泊地だ。
殺風景な道沿いにはまさに何も無い無限の荒野、道路脇の送電線と競うようにスピードは加速していく。

赤茶けた土と枯れて乾いたような草がまばらに有るだけの、日本にはどこを探しても見ることはあるまいといった、まさに荒野の字の指すとおりの風景である。
ほとんど曲がることなくまっすぐに伸びる道、荒れたアスファルトの所々に車のものと思われる金属片やバーストしたタイヤが転がっている。
街路灯などはまずもって存在しない。

地平線と呼ぶには多少うねりを帯びている、だがやはり遠くでは空と大地がひとつに溶け合い、彼方には蜃気楼がゆらゆらと揺らめく。
まさにジョン・ウェインの世界、コヨーテの警告看板もよく似合う。


ここまでいったいどれほど走ってきたろう。全てがマイル表示でいまいち距離感が沸かないが、100マイルが明らかに100キロより遠いことは疑うべくも無い。
やはり随分と走ったものだ。


140:波平旅行記2
07/07/21 01:52:40 6IbksF0V
日もだいぶ傾いたころ目指すサービスポイントのモーテルに着いた。いくら気が若いつもりでも体は正直なようで随分疲れた。
ゆったりとしたソファーに腰掛けると、しりがひりひり痛む。
タンデムシートのほうはゆったりとしたデザインなのかフネは元気だ。

モーテルは部屋つながった長屋のようで、ペンキのはげかかった姿も哀愁を誘う。
とりあえず荷物を置いて隣にあるレストランに転がり込んで今日の夕餉とした。
レストランといってみたもののカフェに近いもので、出で来た物は、オートミールではないがぐちゃぐちゃと練ったような野菜料理で総じて不味い・・・味が無い。
どうも大豆製品がないと一日の閉めには向かないようだ。

結局大部分を残してしょうがなく閉店作業中の売店でチーズクラッカーとチョコチップを買ってしまった。


141:波平旅行記2
07/07/21 01:53:17 6IbksF0V
ボイルと出発の時間を決めて、部屋に戻るとチーズクラッカーをつまみながらラジオをつける。
当然すべての放送は英語であるが、陽気なDJの声に耳を傾けながらさっき買ったアメリカンスピリッツに火をつける。

フネが買い求めたお土産のバッジやTシャツを眺めていると
「お父さん、疲れたでしょう」とビールを冷蔵庫から出してくれた。
今日道すがらに見えたものの話はつきそうに無いがバドワイザーを半分も飲まないうちに急に睡魔に襲われて先にベッドに入るとすぐに寝てしまった。
心地よい疲れは指先からつま先まで痺れを残したままベッドがやさしく包んでくれた。




ラジオによると明日も晴れるようだ

142:波平旅行記2
07/07/21 01:57:49 6IbksF0V
大変ご無沙汰して申し訳ありません
何とか早い段階でけりをつけたいと思います。

就職はいまだ決まってませんが、独立開業も視野に含めて半営業活動中です。
明日は中国相手に製品のプレゼンがあるのでがんばります。

リアル生活が苦しくなってきました

143:774RR
07/07/21 09:04:09 xJmifhIT
彼には、RC30を乗せたい^^

144:774RR
07/07/21 16:00:44 S7P2UPkw
っ④

145:774RR
07/07/21 16:05:32 acmuNDBJ
>>143
え?エスパー?

146:774RR
07/07/22 19:01:02 RQJ1Zx5P
「ドキドキ同期の穴子さん」
・・・来週は見逃せない!!


147:華
07/07/22 21:21:39 06uI23ZA
本編とは深く関わる事はありませんが、外伝【伊佐坂の悩み】です。


↓【伊佐坂の悩み】↓

148:華
07/07/22 21:22:47 06uI23ZA
【伊佐坂の悩み】

皆様こんばんは。 世田谷区に住む小説家の伊佐坂難物です。

いやいや、本日は私の『悩み』を皆さんに相談したくて… ふむ…相談という言葉はいささか違うかもしれんね。
そう、私の誰にも話せない悩みを皆さんに聞いて欲しい。聞いてくれるだけで私のやり場の無い気持ちが和らぐのでは…とね。

そもそも私をみて皆さんはどう思われるだろうか?

愛する妻、そして出来の悪い長男に、目に入れても痛くないほど可愛い長女。私によくなつく愛犬。
仕事も昔は大変苦しかったが、今はそこそこ小説家として仕事も頂いている。
周りから見れば幸せな一家に見える私の家族にも…大きな悩みを私は背負い込んでいる。

149:華
07/07/22 21:23:42 06uI23ZA
その悩みの原因は『子供』の事でね… 『子供』の事なら『お軽』と解決していけば…と、皆さん思われるだろう。
だが、そういう状況ではないのだ。

甚六は落第ギリギリで卒業して今は東芝の製品開発部門の新米研究員として日々過ごしている。
たまにバイクで何処かに行ってしまうが、私としては甚六には早く身を固めて家庭を作ってもらいたいと考えている。

そして『悩み』の原因は…『浮江』の事なのだよ。

皆さん存じているかもしれんが、浮江は現在都内の新米白バイ隊員として働いている。
毎日「お尻が痛い」なんて可愛い顔して家に転がり込んでくる姿がまた可愛いのだ。

だが、私の『悩み』の原因は浮江が白バイ隊員である、という問題ではない。

まず何処から話せば良いのか…

150:華
07/07/22 21:24:32 06uI23ZA
そう、あれは『彼』が青森から東京に来るところからお話しなければならないでしょう。『彼』とは三河屋の三郎君の事でね…
そもそも三郎君が上京するキッカケとなったのは私と浦野さんが北海道に向かった時だったのだよ。

当時の私はSR500に乗っててね。時間もあった事だし急ぐ旅でもなかったので東北を観光しながらゆっくり北海道へ向かっていた時の事だった。
青森に到着して浦野さんとお店で食事をしている時、そのお店の短期アルバイトとして働いていた三郎君と出会ったのだよ。

三郎君は『東京から来た』という私達を見ては色々尋ねてきてね。そりゃぁ純粋な瞳と誠実さが満ち溢れる好青年でね。
その時浦野さんが朝日ヶ丘の三河屋さんが若い子を探しているという事を思い出して、三郎君に三河屋を紹介した事がキッカケで彼は上京してきた。

151:華
07/07/22 21:25:24 06uI23ZA
真面目な子でね。人一倍働くし誠実で礼儀正しい。三河屋の親父さんも彼を気に入ってね。厳しいながらもちゃんと三郎君に仕事を一つ一つ教えていった。
彼の誠実さや真面目さはたちまち近所の評判になってね。 ちょっとした近所のアイドルだったのかもしれん。

そして数年前に三郎君と浮江が恋に落ちたのだよ。 無論私もお軽も反対などせず、むしろ喜んだくらいだ。
三郎君の様な誠実で真面目な男ならばきっと浮江も幸せだろう そうお軽と浮江の幸せを一緒に喜んでいた。

その後、浮江は短大を卒業し警察学校へと進み、三郎君との交際も順調に進んでいた。
三郎君も独立を夢見ていてね。私はその夢を応援していた。 浮江との将来を考えていたのかもしれん。


そんなやわらかい日々も、闇の音に染まり始めてしまったのだ…

152:華
07/07/22 21:29:58 06uI23ZA
ageてスミマセン…orz

ね…寝ます…orz



153:774RR
07/07/22 22:25:29 oZoJAKG+
魔棲雄まだぁ

他のは個人的にいらない

154:774RR
07/07/22 22:27:46 bSM4idvb
>>153
2行目は余計。心の中で唱えよ。

155:774RR
07/07/22 22:47:17 MXOOQXl4
華氏④④④④④
なんか魔棲雄の物語とリンクしてますな

156:774RR
07/07/23 01:13:00 9DWjCuui
153のおかげで物語を完結させなくて良くなったって波平の作者が言い出しそうだな

157:774RR
07/07/23 02:36:09 nJHQ1gem
アニメ観たあとで、このスレを見ると、どっちが本当の世界なのか分からなくなってしまうw
きっとアニメのサザエさんの平和な世界は、魔棲雄が望むアナザワールドなのかもしれない。

158:774RR
07/07/23 11:32:16 UCih6FXn
華つ④

159:774RR
07/07/23 11:53:27 ns4f6uUb
ほんと153にはがっかりだな
夏休みだから仕方ないか

波平氏華氏④

160:774RR
07/07/23 14:26:24 3UMJ/PWP
東京プレス氏はどうしてるんだろうか?

161:774RR
07/07/23 14:35:31 mseApJNK
>>157
夢オチか!

162:774RR
07/07/23 16:12:17 KqsR+kqs
>>160
ROMってますよ
報知関係者からクレーム来たんで話練り直してます
裏話のほとんどがダメって事を言われました

当時も今も報道されなかったロックアウト事件だけは
書いても良いという事なので時期を見て投下します

163:774RR
07/07/23 19:40:16 3UMJ/PWP
>>162
おろろ、そんなクレームが...... ( ̄□ ̄;)!!

楽しみに待ってます

164:魔 棲 雄 ~マスオ物語~
07/07/23 23:08:53 RWmVYS9+
波平氏&華氏 つ④



・・・私の方は・・・もうちょっと待っててくださいm(_ _;)m


しかし・・・「ドキドキ同期のアナゴさん」には私もドキドキ。
楽しみ半分。設定覆されないかの不安半分・・・ドキドキですw

165:774RR
07/07/23 23:29:04 qAxQPjK1
つ④

166:774RR
07/07/24 05:35:54 0SNb+ko5
あはははははははは

167:774RR
07/07/24 19:53:37 hovXesFj
つ④

168:774RR
07/07/25 02:27:08 RH/8EpUE
結婚相手のご両親の所にご挨拶に行ってきた。
どうやら僕はマスオさんになりそうです。

169:774RR
07/07/25 03:42:07 mDSwMmmd
あっそ(鼻くそほじりながら)

170:774RR
07/07/25 09:27:37 wCgGLK7G
きっとビールついだり座布団譲ったり大変ですね
でもドキドキ同期が力になってくれますよ

171:774RR
07/07/25 16:06:44 DOHDG+O/
だし巻き卵を食べた時は例の言葉を忘れずに

172:魔 棲 雄 ~マスオ物語~
07/07/25 22:00:12 oPdNMZR0
【SCENE121】
1985年の東京の冬は寒かった・・・。少なくとも、僕はそう記憶している。
学校からの帰り道。僕は寒さに背を丸くして一人歩いた。
重く垂れ込めた冬の鼠色の空を見るだけで気持ちもまた重く沈み、街路樹の枝の先に
落ちるでもしがみ付くわけでもなくぷらぷらと寒風に翻弄される枯葉を見ては、正体不明の
苛立ちを募らせた。
満員電車に乗り合わせた人の群れの全てが、自分を不幸に誘い込む為に僕の前に
現れた信用ならざる存在に思え、耳を劈く甲高い電車のブレーキ音にも不快が高じて
僕は顔をしかめた。

そんな風に僕は世の中のほとんど全てに対して背を向け始めていた。
それは死すべきでないはずの人が生きていくことの出来なかった「世界」に対しての、
疑念と呪詛から湧き出た思いであることに間違い無いのであろうが、それに加えて、
それらの目を背けたくなる世界の様相が、実は自らの弱く脆い心を如実に映し出す鏡の
ように思えたからかも知れなかった。
とにかく、僕は世界を正視することが出来なくなっていた。そして、その不快な感覚に
囚われるのは決して初めての経験では無かった。


173:魔 棲 雄 ~マスオ物語~
07/07/25 22:01:27 oPdNMZR0
そう、それはバイクを知る前の自分。世の中を怖れ、世の中に背を向けていた以前の感覚。

バイクを知ってから2年ほどの間に経験した、濃密で熱い日々。
湧き上がる情熱と、迸る若いエネルギー。絶えることの無かった笑顔・・・。
陽炎に揺れる地平線の先にどこまでもどこまでも続く道の先には、終わることの無い
喜びが待ち受けていると信じていた。
そして自らが跨り操る力強き鉄馬は、そんな希望の未来に誘ってくれる相棒であると
信じて疑わなかった・・・。

今、僕の立つ世界にその面影は影も形もない。あれは・・・あの楽しかった日々は夢だったの
だろうか?確かにあったはずの幸せに彩られた過去が、まるで偽の記憶のように霞んで
思えて、僕は時に立ち尽くす・・・。

そうして僕は重い体を引きずるようにボロアパートへと帰りつく。通学バッグ代わりに
使っているヘルメット袋を何処とも無く放り投げ、足先まで冷えた体を折り曲げるように
万年床に体を預ける・・・。


174:魔 棲 雄 ~マスオ物語~
07/07/25 22:04:51 oPdNMZR0
古く汚れた部屋の天井が見える。バイクを知る前の僕が、いつも睨めっこをしていたその天井を、
こうして再び見上げることが多くなった。

そして、何処まで続くのか知れない澄んだ真っ青な大空より、手の届きそうな小さく薄汚れた
この天井を眺めている方がよほど気が楽だ、などと考え始めてもいた・・・。
そうかと思えば天井の木目が「お帰りなさい」と嘲笑う人の顔のようにも見えて、無性に腹も立つ・・・。

思考が脳を刺激し、また新たな思考を誘引する。それらはほとんど全部、負の思考である。
ぐるぐると止め処なく心の深部から黒い水が湧くように、いつしか僕の魂は負の意識で満ちていた・・・。

あぁ嫌だ・・・。
落ち着き無くざわめく都会も、静か過ぎる夜更けも、油断ならない人の群れも、烏合の如くぞろぞろと
ひしめくクルマの渋滞の列も、僕に苦しみから逃れる術を教えてくれない学校の授業も・・・。
世の全てが嫌でたまらない・・・。
九ちゃんが散った空も・・・。鈴木さんが逝った地上も・・・。
そして・・・そして何よりも、いつまでも上を向けないで、その場でのたうっているしか無い自分自身が・・・。
あぁ・・・嫌でたまらない・・・。

・・・そうしていつも、僕はいつしか身支度を整えて駐輪場のNinjaの脇に立っているのだ。


175:魔 棲 雄 ~マスオ物語~
07/07/25 22:05:36 oPdNMZR0
可笑しな話だと思うだろう。大切な人を死に至らしめ、僕と僕の友を絶望の淵に追いやった悲劇の根本に
僕は身を委ね、心の平穏を得ようと思っているのだから・・・。

Ninjaの心臓に火を入れる。devilが唸る。
夏以来、ほとんど笑わなくなった僕。だが、その音を聞く度に僕は薄く笑う・・・。
バイクに・・・こいつに乗っているときだけは、全てを忘れられる。

真紅の革ジャンの背に『魔 棲 雄』の三文字を従えてNinjaは第三京浜へ向かう。
その頃、硬く冷たいアスファルトの上だけが、僕達の安住の場所だったのだ。

憑きまとう心の闇を振り払うかのように大きくスロットルを捻りこむと、Ninjaは容易く200km/hの壁を
超える。

前を走るVmaxとは、第三京浜に進入した直後の加速勝負でその差を縮める事は出来なかった。流石だ。
・・・しかしここは第三京浜。役者が違う。
僕はその大きな図体の敵機のスリップストリームから飛び出すと、その速度からなおも前へ前へと
加速しようとする愛機のご機嫌をとるかのようにスロットルを開け増す。


176:魔 棲 雄 ~マスオ物語~
07/07/25 22:06:07 oPdNMZR0
スピードを餌のように貪りながら、悪魔はさらに速度を増す。Vブーストの唸りを尻目に僕は凛と固い冬の
空気を切り裂いて、闇の先へ飛び込んでゆく。

鈍重な家畜のように路上に点在する一般車両を、いつかの教習所のパイロンスラロームでそうしたように
右へ左へ4、5台ほどパスするとVmaxのヘッドライトはミラーの中で、他の車両の光の中に埋もれ、
消えていた。

そんなほんの数分の一秒の刹那の後方確認後に前方に目を移すと、数十メートル前方の4輪車が
自分の進路上に何食わぬ顔で侵入してくるのが見えた。

後方から近づく車両が居るにも関わらず、確認もそこそこに車線変更をしてくるその4輪車に対して、
僕の心に敵意が灯る。

僕の心は極端に傾倒していた。4輪車の存在、それ自体が悪であると決め付けていたかも知れなかった。
鈴木さんの命を奪った信号無視のクルマと眼前の注意不足のクルマが、バイクに対して理解も意識も
払わない強圧的で悪意をもった征服者の如きであるという一点において、全く同義の存在に思えた。

急減速。前方の進入車との速度差を小さくする。
右か?左か?瞬間の考慮の後、左から抜くことに決めた。そして、僕は右足をステップから離して持ち上げる。
狙いを定める・・・。そして・・・。


177:魔 棲 雄 ~マスオ物語~
07/07/25 22:08:00 oPdNMZR0
ぶ厚いライディングブーツのゴム底に、何かが砕けたような乾いた感触が伝わる。
ミラーで確認すると、突然の出来事に驚いて右にハンドル操作されてよろめく相手車両と、道路上に落下して
縦回転しながら勢い良く転がるクルマのドアミラーが確認できた・・・。

「ざまぁみろ・・・」とヘルメットの中でほくそ笑む。と同時に、言いようも無いやるせなさが湧き上がる。
こんな事が一度や二度では無かった。

僕は当時、一体何を考えていたのだろう。自らの行為をどのような思いで正当化しようとしていたのだろうか・・・。
よもや、こんな矮小で下卑た行為が鈴木さんの仇討ちであると思っていた訳では無かろうが、ぶつけどころも
無ければ止めようも無い、ましてや正体不明である怒りと憎しみと虚無心を苗床とした僕の攻撃性は、しばしば
このような形で他者に放出されたのだった。

そう・・・、あるいは、僕は狂っていたのかも知れない・・・。


178:魔 棲 雄 ~マスオ物語~
07/07/25 22:08:45 oPdNMZR0
保土ヶ谷PAでハイライトに火を点けた時、さっき追い抜いてきたVmaxが到着した。

「いやぁ~、キミ速いねぇ~!」

僕はほとんど彼に目を合わさず、自分が吐き出したタバコの煙を眺めていた。

「さっき道路の上になんかの部品が落ちてて危なく轢きそうになったよ。キミは大丈夫だった?」

僕は言葉を返す代わりに無言で含み笑いを浮かべる・・・。
タバコの灰が足元にこぼれ落ち、冬の乾いた冷風にさらわれバラバラに飛び散ってゆく。
そのあまりに冷たい風に体温は芯から奪われ、僕は少し震えながら身を縮める・・・。
果たして、寒風が吹きすさんでいたのは12月の空だけだったのだろうか・・・。

1985年、冬。・・・寒さに打ち震えていたのは、決して肉体だけでは無かった・・・。









179:774RR
07/07/25 22:10:01 WxVmQgAe
リアルタイム④!

180:774RR
07/07/25 22:18:11 O5w3murF
来たね!

181:774RR
07/07/25 23:18:56 GhZsWpn9
つ④

182:774RR
07/07/26 01:18:45 YYdnCT/k


183:774RR
07/07/26 08:24:47 q7sU2eD4
蹴ったか つ④

184:774RR
07/07/26 14:52:43 JCE/qpYu


185:774RR
07/07/26 15:53:25 JylzlHN5
読んでると高速飛ばしたくなってしまう、危険が危ないね
つ④

186:774RR
07/07/26 19:39:09 n/JSF29Y
つ④
昔の俺みたい

187:774RR
07/07/27 14:50:21 A8YA+yvz

二輪乗ってると理不尽な四輪はまあまあいてるね。

188:774RR
07/07/27 16:47:03 u8UHtCcH
行き場のない怒りと悲しみをバイクでしか晴らせないマスオォォ!!
鈴木の命を奪ったその存在、憎みながらもその身を預けることしかできないィィイイ!!
彼の瞳に映るのは遠い日の思い出かッ!?空に散った歌声かッ!?憎悪の炎かッ!?
デビルが本物の悪魔になっていくゥゥゥウ!
そんなときィ、マスオは一人の男と邂逅を果たすゥ!!

次回 魔 棲 雄 ~マスオ物語~
『今は神さえ俺の敵!!くすぶる炎が己身を灼く!!』
冬の第三京浜に 真紅の風が吹きすさぶゥウウ!!
(千葉繁ボイスで脳内変換推奨)

189:774RR
07/07/27 17:49:39 nwMYarwo
ブベラァ

190:774RR
07/07/27 19:19:15 G2mGOg9b
>>188
つ 脳内BGM「NUMBERGIRL"タッチ"」

191:774RR
07/07/27 19:29:16 W7PLu/7o
いよいよハマさん登場か
つ④④④

192:774RR
07/07/27 20:44:20 NcYvV/ZT
マスオさんに
「オレの名を言ってみろ!」
といって欲しい。


193:774RR
07/07/27 22:38:04 iETpORjv
「ヤツの名はマスオ。かつて『兄』と呼んだ男だ!」

                  byカツオ

194:774RR
07/07/27 23:42:40 Y7fUGMwF
おまいら俺のコーラ返せw

195:774RR
07/07/27 23:52:40 Xe4ii5vf
ワカメ「おにいちゃんどいて!あたし、殺せないヨ!」

196:774RR
07/07/27 23:57:28 Xe4ii5vf
ワカメwwww
ホルン吹いたwwwww
ボゥー

197:774RR
07/07/28 00:14:18 gJg8qeG2
酷い自演を見た。

198:774RR
07/07/28 07:55:45 MLV2GSie
これは酷い。
フルート噴いた。

199:774RR
07/07/28 10:17:38 wcaJsetd
188だけどさ、なんでみんなマスオをジャギ様にしたがるんだよww
俺はあくまでヒーローサイドにしたかったのに・・・www
面白いからいいけどさww

しかしXe4ii5vfは許さん。

200:774RR
07/07/28 12:09:35 lmaLkaKn
ヒャッハー!ここは通さねぇぜ!

201:774RR
07/07/28 20:02:45 peuA5jMG
臭い息を吐くのはそれまでにしておけ・・・


202:774RR
07/07/28 21:28:17 MLV2GSie
そういやモヒカン達もバイク海苔なんだよね

203:名無しさん@そうだ選挙に行こう
07/07/29 01:38:35 AQVN2jUC
>>202
たぶん誰かのインスピレーションにフラグが立ったw

204:名無しさん@そうだ選挙に行こう
07/07/29 05:13:44 QSwzcQZF
>>142
中国、韓国相手に商売しようとすると破滅する(r

205:名無しさん@そうだ選挙に行こう
07/07/29 12:43:14 AU041ezR
>>202
害虫は消毒だぁぁ

206:名無しさん@そうだ選挙に行こう
07/07/29 12:50:29 NQUlj4/K
お前の言うとおりだ…

207:名無しさん@そうだ選挙に行こう
07/07/29 13:18:14 jN0Q9Ywk
>>142
数カ月後、あなたの会社の製品の違法コピー品が出回るでしょう。
ってか、中国の違法DVDの中にサザエさんってあるのかなぁ…。

208:名無しさん@そうだ選挙に行こう
07/07/29 19:09:41 gCdHUK0L
バー怪車wwwww

209:名無しさん@そうだ選挙に行こう
07/07/29 19:37:51 LqeMUgQJ
サザエ「あなた、カイシャのキミコさんから電話よ」

マスオ「はい、もしもし」

キミコ「モトショップ怪車のキミコです。頼まれていたカーボン外装、入荷しましたよ」

魔棲雄「フフ・・・そうか・・・」

210:774RR
07/07/29 21:03:15 LFbMLmrq
SABUもからんでいるとは・・・w


211:774RR
07/07/29 21:10:26 qiY9y+VT
酒場でのサブの態度がいつもと違ってデカくなかったか?

212:774RR
07/07/29 22:35:15 pGKIuuHF
このスレの所為で今まで普通に見てきたのに…
車で爆笑してまった

213:774RR
07/07/30 01:18:27 KG96+3Yg
マスオ氏は寝袋探してたけど、北海道に行くつもりだったんじゃ…

214:774RR
07/07/30 06:30:30 OqJ0k7lE
>>213
だよね、きっとw
んで、家族が寝静まったらテントの中でナカジマとハナザワ交えて3pさ。
小学5年は普通セックスするからな。
ナミヘイも醤油の時と同様に見て見ぬ振りをするさ。
だってイイ歳こいて平社員だしハゲだし家族にしか威張れないカスだからw

215:774RR
07/07/30 07:12:43 DzUfHdMD
( ゚д゚)ポカーン・・・





夏到来!・・・って感じだねw

216:774RR
07/07/30 10:21:31 KqBRMWfe
>>214
いや…夜、星を見ながら焚き火を囲って、普通にバイクとか
ツーリングの話とかしてそうだけどなw

217:774RR
07/07/30 14:27:55 ZJkTMFF9
三京を走る本気の二輪チーム「快車」
そこのリーダーの乗るGPZには誰も追いつけないという…

218:774RR
07/07/30 20:09:22 0Lm4K1Ms
>>214
大阪民国在住ですか?

なんか華が一気につまらなくなったな

219:774RR
07/07/30 22:27:17 Ndlrt++W
なんでも大阪にすれば(ry
大阪人はエゴ強いから関東風な「だよね」とか語尾に「さ。」とか書かんよ
まぁ気持ちはわかるけど

荒れてるなぁ・・・早く9月にならないかなぁ・・・

220:774RR
07/07/30 23:33:28 fQ/DNzU4
どーしたら、夏の到来がこんないいとこにまでくるかな?
来なくて良いのに、9月までの辛抱かな

221:774RR
07/07/31 05:39:36 8q9vySP+
夏厨には、是非夏休みの宿題の読書感想文を『魔棲雄~マスオ物語~』で
書いて頂きたい。

222:774RR
07/07/31 05:46:19 EfZydYuE
煽ってる奴も、煽られて反応してる奴も同類。

223:774RR
07/07/31 10:06:50 txzPmYD6
ageてもいい?

224:首領蜂
07/07/31 10:34:48 /wfTq9nc
そろそろ続き書きます。

225:774RR
07/07/31 10:50:05 qMxsoeRw
>>224
楽しみにしてます

226:774RR
07/07/31 13:20:57 HRycBtF8
>>221
それなら何枚でも書ける

227:sage
07/08/01 09:48:32 gYP6s17q
8月3日、4日あたりだよな、鈴木さんが逝ったのは・・・

228:774RR
07/08/02 10:22:18 AUgXSIVC
この頃だよな、たけしがバイク事故起こしたのは・・・

229:774RR
07/08/02 10:23:37 fF8L+m+G
>>228
ジャイアン事故ったの!?

230:774RR
07/08/02 11:12:23 EHytwf45
ジャイアン死んジャ・・・・・・・いや、なんでもない。気にしないでくれ。

231:774RR
07/08/02 12:05:23 J1Qw8vwP
ジャイアン死んジャいやん

232:774RR
07/08/02 12:25:32 kzK3n3CF
【審議中】

    ∧,,∧  ∧,,∧
 ∧ (´・ω・) (・ω・`) ∧,∧
( ´・ω) U) ( つと ノ(ω・` )
| U (  ´・) (・`  ) と ノ
 u-u (l    ) (   ノu-u
     `u-u'. `u-u'

233:ビート○○○
07/08/02 19:08:56 yOfRQxQH
バカ野郎、この野郎!

234:774RR
07/08/02 22:30:30 vDAVlM6F
つまんない無駄レスイクナイ(´・ω・`)

235:774RR
07/08/04 03:32:25 SocCJ0z4
ほっしゅ

236:774RR
07/08/04 06:03:12 obvQYCWN
>>229
妹の本名が”ジャイ子”ってのはあんまりだと思う。

237:774RR
07/08/04 20:27:25 jE1LeK7l
あれ、本名なのか?

238:774RR
07/08/04 21:20:22 eLkXYe97
>>237
ジャイ子は本名。
だから、タケシのアダ名が「ジャイ子の兄(あん)ちゃん」を略した「ジャイアン」になった。

239:774RR
07/08/04 21:33:59 dSQCK3wl
URLリンク(ja.wikipedia.org)

あだ名の由来
ジャイアント(巨大)をもじったとする説と「ジャイ子のあんちゃん」の略であるとする説[34]があるが、
真相は不明。ジャイ子が本名ではないとはっきりしたため、「ジャイ子のあんちゃん」説は間違いだと思われる。


240:523
07/08/05 03:15:16 guA25eOm
>>239
本名じゃないって、作者が言い出したのかね。

親にまで”ジャイ子”ってあだ名で呼ばれちゃうってどんだけ不憫な子なんだ。

241:お祭り好きの電氣屋  ◆gUNjnLD0UI
07/08/05 03:24:16 E2BNBben
「ジャイアン」が「ジャイアント」からの造語というのは素直に理解できるが、
それを言ったら「ブタゴリラ」なんて実にすざましいあだ名だよな。

242:774RR
07/08/05 09:01:54 UuR6YNKX
>>240
作者いわく「本名を設定してしまうと、同じ名前の子が学校で嫌な思いをするのでは」とのこと。
ソースは忘れたw

243:774RR
07/08/05 11:04:46 nrS5MZZ1
へぇ。しずかちゃんくらいだよね。リアルでありそうな名前。

244:774RR
07/08/05 11:44:17 boSITzeh
DQN名前でピカチュウとかいる(らしい)からのび太やスネ夫ぐらい居ても驚かない。

245:774RR
07/08/05 12:24:40 uBFsHeM+
剛は普通に居る

246:774RR
07/08/05 12:25:17 NOuHY+u1
>>242
なるほど。たしかにエロゲーで自分と同じ名前のキャラが
出てくると萎える。

247:774RR
07/08/05 13:16:35 BfHzymcQ
誠とか孝之とか

248:774RR
07/08/05 13:53:33 R4594O7L
>>241
「ゴリライモ」ってのも凄まじいwww

249:774RR
07/08/05 15:18:40 NWzYdS8f
709age

250:774RR
07/08/05 15:26:21 KuTItCgG
なんで藤子スレになってんだよw

251:774RR
07/08/05 17:35:47 6gRUcEqT
>>250
ここは勉三さんに似合うバイクスレだろ?
何勘違いしてんの?バカじゃないの?

252:774RR
07/08/05 17:48:31 a4l8CABo
うわぁ・・・ベンゾウさんのバイクすごくあたたかいナリ・・・

253:774RR
07/08/06 08:48:14 S5Bh9FCC
眼鏡をかけていない中島は誰だかわかんないね。

254:774RR
07/08/06 11:21:36 PjVEyRj0
>>245
ビート剛

255:774RR
07/08/06 23:32:38 k+Ska90P
>>250
藤子まいのスレと聞いてとんできますた。

256:774RR
07/08/07 00:09:23 NbYhuyuy
べんぞうさんのバイクはボルティで決まり。

257:774RR
07/08/07 00:17:48 fG4B9t3k
べんぞうさんにはベンリィじゃね?


258:774RR
07/08/07 01:09:32 2aGLQwsE
藤子まいって誰だ?と思って画像検索してみたらCCレモン噴いた

259:774RR
07/08/07 21:37:56 BD53cnFi
オダギラーがこんなところにwww

260:774RR
07/08/08 07:28:45 /VNPtC7v
なんか夏休みになって書き込みの量は増えたが、質はガタ落ちだな…

261:774RR
07/08/08 10:16:07 jMHoJFB1
ギギギ…

262:774RR
07/08/08 11:05:21 69TMVR3N
ほほう・・・ゲンですか

263:774RR
07/08/08 13:19:57 LhfHv/m8
>>260
枯れ木も山の賑わい

264:774RR
07/08/08 13:26:31 n4Ftd/4V
ジャイアンはスネオと一緒にビグスクに乗ってるイメージ

265:774RR
07/08/08 14:15:30 8rv5Qdfq
>>264
いや…ジャイアンはゼファー400で、スネオはSV400Sだろ。
で、のび太はCB400SFで、出来杉はXJR400だろ。

266:774RR
07/08/08 16:00:32 41DmqkQa
>>265
スネオのくせに生意気すぎる


267:774RR
07/08/08 21:18:06 Fkd+GWIz
出来杉はホンダ
スネオはヤマハ
のび太はスズキ
ジャイアンはカワサキ

のイメージがある

268:774RR
07/08/08 21:55:11 RQvfGF22
スネオはR1
ジャイアンはCBR1000RR
しずかちゃんGSX-R1000
のび太はJYOG2100

のイメージがある。

このスレ的には。

269:774RR
07/08/08 21:57:43 IWvSunQf
以前、このスレにあがった「のび太とバイク」ってやつでは
のび太はCB400SFに乗るために教習所に通うって話だった。


270:774RR
07/08/08 23:53:04 A6O4s3ud
どらえもんの色と同じ青いZRXとは違う話

271:魔 棲 雄 ~マスオ物語~
07/08/09 00:06:05 KrICWFqV
【SCENE122】
深い深い暗闇・・・。
見渡す限りの黒い地面と黒い空がどこで溶け合っているのかも解からないほどの漆黒の空間。
一体、この暗闇はどこまで続いているのか・・・。気がつくと上下の感覚すら喪失しそうなほどの
暗黒の世界・・・。

そこに僕はたった一人で、ただ立っている。
いや・・・、自分の足元はおろか、胴体も指先すらも見えないほどのその暗闇の中で、感覚のみが
おそらくは直立しているであろう事を知らせているだけだ。それほどの闇・・・。

そんな暗闇の中を、おぼつかない足取りで歩く。
どこへいくとも知れず、ただとにかくその闇の空間を歩いていく。進んでいるのか、ただその場で
足踏みをしているだけなのか、それすら判然としない。

そうして前に向かって歩いているつもりで足を進める。
・・・一体、ここは何処なのか。どうして僕はこんなところを一人歩いているのか。
解からない・・・。だが、ここは酷く居心地が悪くそれでいてどこか落ち着くような妙な心持ちがする。

そうしてしばらく足を進めていくと、向かう先に何かの気配を感じる。




272:魔 棲 雄 ~マスオ物語~
07/08/09 00:07:06 KrICWFqV
・・・誰かが居る・・・。

しばしの暗闇行脚で心細くなった僕の歩みは気持ち速くなる。早足でその気配に近づく。
もうほとんど最後の方は駆け足になる。
誰か・・・誰か居るのか?僕をここから・・・ここから早く出してくれ!

遠くに人が立っている。こちらに背を向けて、ただ立っている。
自分の指先も見えぬほどの暗闇であるのに、その遠くの後姿の人影だけは妙にはっきりと僕の
目に飛び込んでくる。
その立ち姿が比較対象物となり、僕の平衡感覚も初めてはっきりと動き出し、駆け寄るスピードは
さらに増加する。

・・・後姿が近づいてくる・・・。どこかで会ったことがあるような気がする、懐かしい後姿・・・。

スラリと長身で、それでいてガッシリとした体躯・・・。

短く刈り込まれた頭髪・・・。黒の革ツナギと、やはり黒いブーツ・・・。小脇に抱えた、白いヘルメット・・・。

あれは・・・鈴木さん・・・。




273:774RR
07/08/09 00:07:11 eHPQ13JA
リアルタイムktkr

274:魔 棲 雄 ~マスオ物語~
07/08/09 00:08:29 KrICWFqV
あれほど慕っていた鈴木さんの後姿を前に、僕はピタリと足を止める。闇で見えないはずの指先や
足元が震えているのを感じる・・・。
その理由は唯一つ。死んでしまったはずの人が、目の前に居るという不条理・・・。

彼の十メートルほど先で足を止めた僕に向かって、鈴木さんはゆっくりと振り返る。
頭を回す。あの頃と同じ横顔が左肩あたりまで回ると、それにつれて体全体が僕の方を向く。

「鈴木さん・・・。」

そう言おうとして、口を動かしてもどうしたわけか声が出ない。
声だけではない。もはや僕の体は僕自身の制御を離れ、ただ小刻みに震えるだけ。腕も脚も頭も、
全く動かす事が出来ない。出来る事といえば、僕に向き直った鈴木さんを見ている事だけだった。

死んでしまったはずの鈴木さんが目の前に居る・・・。僕と正面から向き合っている・・・。
・・・正直、恐ろしかった。

鈴木さんは無表情だった。笑っても怒ってもおらず、なんらの精神状態をその表情に反映させては
いなかった。彼はただ、黙して僕を見つめているだけだった。

余計にそれが怖かった。生前の鈴木さんは僕だけでなく、誰に対しても笑顔を絶やさない青年だった。
そうして時に真剣な眼差しで、若い僕達に大切な事を伝えてくれた。
だから、こんな無味乾燥の彼の表情を見た事が無かった僕にとって、それもまたどこか恐怖を感じ
させるに充分な要素のひとつだった。




275:魔 棲 雄 ~マスオ物語~
07/08/09 00:09:15 KrICWFqV
どうして・・・、どうして鈴木さんが僕の目の前に・・・。
これまで述した通り、僕が鈴木さんの死によって精神のバランスを崩し、バイクと荒れた生活に
傾倒していった理由は、単に鈴木さんの死による喪失感だけが理由ではなかった。
そこには少なからず、彼を死の運命に導いた関わりを持ってしまった僕自身の存在に対しての自責の
念があったからなのだ。
とにかく、鈴木さんの葬儀の時も、そしてその後も、彼を死に追いやってしまった大きなファクター
である自分自身の存在に対しての自責の念というものは、晴れる事が無かったのだ。

・・・その自責の念が、目の前に現れた鈴木さんに対する「恐怖」に繋がっている事に疑いを挟む余地
など無い事は明白だった。
もっと言えば、自分の命を奪った一因である僕に対しての恨みが、鈴木さんが僕の目の前に現れた
原因であると思ったのだ。

恐怖に震える僕にとって、無言で佇む鈴木さんと相対する時間は苦痛を超えた地獄のような時間に
他ならなかった。
時間にしてどのくらいだろう・・・。僕にとっては、その沈黙の時間が気が遠くなるほどに思えた。





276:魔 棲 雄 ~マスオ物語~
07/08/09 00:10:25 KrICWFqV
そのうち、その無表情は相変わらずに、鈴木さんは口を動かす・・・。僕の視線はその口元に注目する。
しかし、声は聞こえない。明らかに何かを伝えようとしているのだが、僕と同じように口だけが動き、
声は出てこないのだ。

鈴木さんは数秒間口元を動かしたかと思うと、また沈黙する。そうしてまた口元を動かす。それの
繰り返し・・・。
数度のその口元の動きから、彼が同じ言葉を反芻していることが解かった。しかし、何度それを
繰り返されようとも、声が聞こえない以上、その意味を捉える事は難しかった。

あ・・・い・・・う・・・。いや、違う・・・。あの瞬間の唇の閉じ方は、「あ」では無い・・・。なんだ?
ば・・・?「ば」なのか?とすると・・・「バイク」か?
・・・しかし、その後が解からない。僕は震えを忘れてその口の動きに集中していた。

鈴木さんは、その口元の動きのみの言葉を何度繰り返しただろう。僕も結局、その意味を掴めずに
居た。そうして、ふと鈴木さんの顔全体に意識が注がれたその時だ。

僕の全身に震えが戻る。・・・いや、先刻の震え以上の、もはや足から力が抜けてその場にへたり
込んでしまいかねないほどの震えが全身を襲う。




277:774RR
07/08/09 00:10:27 a/VpLEQQ
リアル遭遇!
つ④

278:魔 棲 雄 ~マスオ物語~
07/08/09 00:11:08 KrICWFqV
・・・鈴木さんは、その無表情をそのままに、泣いていた・・・。
あの懐かしい笑い皺から、真っ赤な血の涙が両頬をつたっていた・・・。

そして、鈴木さんはこちらに向かって歩き始めた。血の涙を流したまま、僕に向かって一歩一歩、
近づいて来た・・・。

僕は動けなかった。限界を超えた恐怖を前に、ただその場に立ち尽くすだけだった。
そんな僕を尻目に、鈴木さんは僕に向かって少しずつ近づいてくる・・・。

もう限界だった。
「ごめんなさい!鈴木さん、ごめんなさい!」
僕はそう叫んだつもりだった。しかし、先刻と変わらず僕の喉からは声が出てこなかった。

声にならずとも、僕はそのセリフを何度も何度も繰り返した。もはや目を瞑り、近づいてくるはずの
鈴木さんを正視できなかった。目を瞑っても、鈴木さんが近づいてくる感覚だけは確かにあった。




279:774RR
07/08/09 00:11:28 iBDjo1tY
つ④


280:魔 棲 雄 ~マスオ物語~
07/08/09 00:12:26 KrICWFqV
「ごめんなさい!」

恐怖に耐えかね、一際大きく声を振り絞ったつもりで再び目を開ける。

・・・目の前には、見慣れたボロアパートの天井と、吊り下げられた傘電燈が、窓から降り注ぐ月の
明かりに照らされているだけだった・・・。




夢・・・。
悪夢としか表現できない、そんな夢を鈴木さんの死後、夏の終わりから秋にかけてほとんど
毎夜のように見た・・・。

だから眠るのが怖かった。
ほとんど多くの人が眠りに着く時間に、床に入るのを躊躇する日々が続いた。
そうして、夜はどうしても部屋を飛び出しバイクで第三京浜に飛び出す事がなおさら多くなった。





281:魔 棲 雄 ~マスオ物語~
07/08/09 00:13:45 KrICWFqV
・・・これが、僕が毎夜のようにスピードに身を沈める事になったもう一つの理由・・・。
ひとしきり、死と紙一重の走りに没頭して深々夜に部屋に戻ると、疲れからなのか興奮した精神
状態が理由なのかは解からないが、少なくともそんな夢を見ることは少なくなった。

僕はそんな事をアナゴ君に言ったりはしなかったが、彼もまたおそらく僕と同じような状態に
あったのかもしれない・・・。あの垂れ目の下に深いクマを作るようになったのはその頃からだ・・・。

僕は霊の存在など信じはしないし、ましてや鈴木さんが僕を困惑させる為に僕の夢枕に現れた
などとは決して思っては居ない・・・。
あれは、僕の精神状態の表れだったのだろう。僕の内に存在する鈴木さんの死に対する自責の
念が、ひとつの形となって現れたものなのだろうと思う。

眠るのが怖かったあの頃・・・。そして夢の中とはいえ、あれほどまでに慕っていた鈴木さんに恐怖を
感じてしまっていたあの頃・・・。


・・・僕の心は、確かに病んでいた・・・。








282:774RR
07/08/09 00:40:33 op72mTGX
すごくいいです。

283:774RR
07/08/09 00:49:03 vCoYLHLP
つ④


284:774RR
07/08/09 08:38:41 fjgI27Hs
チラ裏失礼。
今年の春に免許とって、こないだクォーターマルチで大間まで下道だけでいったんだけどさ。
ここ読んでたから、新4号バイパス使うし一晩で行けるだろうなんて思ってたけど全然無理だったわ。
岩手で一泊しちゃったよ。
やっぱすげぇな魔に棲む雄は・・・。

魔棲雄はすり抜けっつーかイエローカットしまくりな感じ?
皆様は下道だけで、一日どれくらいの距離走れる?


285:774RR
07/08/09 09:36:17 YxzRmwBW
>>281
つ④

>>284
100km/day@原付免許とXR50モタード

286:774RR
07/08/09 09:41:57 DVrBdo9a
>>281
つ④

>>284
200km/4時間@RZ50初期型


287:774RR
07/08/09 10:43:10 78yU+1dI
マスオ氏 つ④
>>284
315km/18時間@チョイノリ

288:774RR
07/08/09 18:03:46 YXR74eJB
>>284
700km/14時間@1100cc  そのうち11時間以上は乗ってたと思うw

289:774RR
07/08/09 19:47:24 3TI7pv2E
魔棲雄氏、つ④
>>284
800km/12時間 よく事故起さなかったといま思ふ。

290:774RR
07/08/09 21:42:00 zBljhc0/
投下直後に無関係な雑談って失礼じゃないだろうかって思うのは俺だけだろうか?

あ~、空気読めてなかったらスマン。

悪夢テラコワスw

291:774RR
07/08/09 22:59:36 Xd0hXTIK
>287
あんた神

292:774RR
07/08/09 23:10:16 3KcYFyry
>>284
俺も東京から東北行った時盛岡で1泊した。
車種はタイホンダDASH125RS。
でも次の日は青森で色々観光したあと秋田→山形→福島ときて郡山まで750㎞走った。
29時間かかったけど。

293:774RR
07/08/09 23:22:59 vVNKmofA
>>290
「つ④」してれば別に構わない。まぁ、スレ違過ぎは
程々にしといた方がいいのは確か。

294:774RR
07/08/10 11:57:56 TtSvhgvH
④④④④

295:774RR
07/08/10 11:59:19 TtSvhgvH
④④④④
バイク乗るとき
バイクが好きなら、バイクで死んじゃあいけないぜ
っていうのをよく思い出す


296:774RR
07/08/10 20:17:36 +uNZr2MN
④④④④
>>295
去年の7月に俺のダチが自損で逝ってしまった。
俺の目の前で。
いつも同じことを言ってたのをいま思い出した。言うだけではだめだ。
行動で示せよ。

いいか、みんなも事故るなよ。

297:774RR
07/08/11 15:27:59 RXg29mbS
保守④

298:774RR
07/08/11 21:09:46 0xFxjgyL
身寄りの無いニートライダーが誰も来ない山中で事故死しても駄目なの?
オイル垂れ流し等も無く環境にも優しい事故り方でも?


299:774RR
07/08/11 21:13:14 iphYGAX9
>>298
ダメ

300:774RR
07/08/11 21:17:09 0xFxjgyL
じゃあ止めます。

301:774RR
07/08/11 21:39:19 75+DX6jl
精神が危機的状況だった頃、
「バイクに乗っててほんのちょっと間違えれば、簡単に死ねるんだよな・・・」と思っていた。
しかし実際にバイクに乗ると
「どうやって無事に、生きて目的地に辿り着くか」しか考えていない自分を発見した。
死を身近に意識してこそ、生への執着が生まれるんだなということがよくわかった。
俺にとってバイクは、「生」を実感させてくれる教師だよ。

302:774RR
07/08/12 01:26:42 +mqd4w8a
ああ、生はいいよな
ビールもセックスも生がいい

303:774RR
07/08/12 08:15:04 RFRB/eO+
保守

304:774RR
07/08/12 11:49:43 i8tyOHAN
 パーキングに辿り着く。朝日が男を祝福するかのように 山の向こうから昇り始める。
その明りでオイル量をチェック。大丈夫。減っていない。
張っていた全身の緊張感が一気に抜けた。

 生きている実感・・・そして気付く。私は生かされていたのだ、と。



305:774RR
07/08/12 14:35:18 XkMLZuOj
こんなにも危ない乗り物なのに
降りることはできない矛盾した感覚・・・


306:774RR
07/08/12 17:02:27 iy0fTu4F
近頃の本質を得ない「安全ブーム」にはかなり違和感を感じる。
危険を知ってこそ、どうしたら安全に物事が運べるかの経験が得られると思うのだが
最近は「危ない→排除」という短絡的な対応ばかり。公園とかの遊具事故の対応なんて代表格。
だからかは知らないが、最近のガキは危険への対処を知らないようで端で見ていても逆に
危なっかしい。ま、何でもかんでも責任問題に振るマスゴミにも問題あるんだろね。

危険の香りが少しもしない世界を想像すると、無味乾燥で寒気がする。バート・マンローの
映画でも「危険の無い人生なんて~」って、いい台詞があった気がする。

ともかく、俺らバイク海苔はその辺のバランス感覚に優れていると信じたい。
だからこそみんな、事故るな、死ぬな。

307:774RR
07/08/12 18:07:39 gimuasrA
>>306
俺は世間一般で言ういわゆる「ゆとり」世代だが、ガキの頃は
怖がりな癖に強がって滑り台の上から飛び降りたり、自転車で60度くらいの土手を下ったりしてたからこそ
危険な状況がどれだけ恐ろしいかって考えが付いた気もする。
ガキの頃に、どれだけ危機に瀕した回数があるかで、人間が変わってくるんだろうね。

308:774RR
07/08/12 19:00:00 7SCZcsrN
マスオナンパするなwww

309:774RR
07/08/12 23:35:35 KKVKIAYg
>>306 >>307
最近の親や学校では「危険だから」という理由で子供に刃物や火を使わせない
らしいな、危険だからこそ使わせるべきなんじゃないかな?
怪我をして痛い思いをすれば危険性や正しい使い方を覚えるだろうし、痛みを
知る事で安易に人を刺す事もなくなるだろう。

310:774RR
07/08/13 00:07:44 OC/6OtY3
何が危険なのかを理解できないから、とんでもないことをして命を落とす子供多いしね
親は子供が大事なら、何が危険なのかを理解させることが大事だと思う
刃物の使い方然り、火の使い方然り
いまの子供ってインドアだからキャンプとかしたことないんだろうね

311:774RR
07/08/13 01:00:37 k5Ca7OdL
バイクに乗って出かけて、無事に帰ってくるのって
すごい奇跡だと思うんだ。どんなに気をつけて運転
していても、もらい事故って事もあるじゃん?

だから俺は、生きて帰って来れた奇跡に感謝しつつ
明日もバイクに乗るんだ。

312:774RR
07/08/14 00:00:24 RJAM/qBi
>311
同意。
俺、仕事がバスの運転士なもんで、
毎日の仕事が終わった後にも神に感謝する。

313:774RR
07/08/14 07:18:04 MHDRDkS5
>312
狭い山道なんかを運行してるバスは時に邪魔に感じるもんだが、
その道を毎日無事に運行している運転手さんは無条件で尊敬できる。
俺にゃとても無理だ。

314:774RR
07/08/14 10:48:44 AlNjv/ZU
あと普通車でも躊躇するような街中の狭い道を
平気で通過していく路線バスの運転手もすごい

315:774RR
07/08/14 17:38:32 awf+Ut23
>>307
60度の土手なんてくだったら普通の自転車だとバラバラになりそう

>>313
うちの近所じゃろくな運転してないヤツばっか
B枠とか多いよアレ

316:774RR
07/08/14 19:09:52 8AqFhf5z
とりあえず、左足を切断せずに帰れてよかった。

317:774RR
07/08/14 19:13:08 tJcIJoTP
カナチュウの運転手を見たらバスなんてなぁw


318:774RR
07/08/14 20:33:09 uBeXXKCu
>>316
気がついてないだけかもよ?ちゃんとついてる?

319:774RR
07/08/14 20:34:01 5so3szq9
>>315
バスの運転手にもB枠あるんだ。
地方公務員だけかと思った。

320:774RR
07/08/14 20:50:06 8AqFhf5z
>>318
ついてる。あのニュースは右足だったが…。
右車線で渋滞にかかってたら左車線のセルシオがかぶせてきた。
右折レーンに行くタイミングを逃し、周囲を確認せずに慌てて車線変更って感じか。

321:774RR
07/08/15 21:16:40 KquSbXMT
保守作業&つ④

322:774RR
07/08/16 16:29:51 jmA2Pdv0
hosu

323:774RR
07/08/17 00:03:46 DOMQ2dfz
基本的にどの作品も気長に待つつもりだが…。番外編ならもうちとテンポ良く
投下してホスイ…>華氏

ゴメンよ。我侭言って。でも、魔氏のタイコ外伝が量に比してかなり短日程で投下
されてテンポ良く読めたもんだから…。
とにかく、待っているということっす…。

324:774RR
07/08/17 02:36:03 /zoMoJ5o
黙ってろよ

325:774RR
07/08/17 12:16:50 ObRtebm+
まぁ待ってる間オマイラの自伝でも聞かせてくれよ
俺はまだ乗って2年足らずだが10年20年の経験豊富なベテランさんも多いだろ?

326:774RR
07/08/17 12:49:34 LAxX4DOl
カタナにウィリーしながらぶち抜かれますた。

327:774RR
07/08/17 14:24:27 K7VPtAT8
バリオスで某国道を走っていたら、白ナンバーのダックスにぶち抜かれますた。

328:774RR
07/08/17 20:26:45 V4ScbjR2
>>326
うお━━!!!!!!!!!!!!!オレもオレも!
場所は熊本 俵山ってとこ。ガキだったから、見境なく勝負を挑んでた頃で、
こんな重そうな旧車なんかに負ける訳ねぇ!と勇んで後ろにつくと、
オレに一瞥もくれず 高々とフロントを上げて走り去った。
正直ビビって、ついてくのをやめた…orz






十年チョイ前だけどな。

329:774RR
07/08/18 01:32:25 ywJ/G6ZS
>>328そのとき自分が乗ってたバイクはな~に?

330:774RR
07/08/18 04:59:29 LoXEVx65
某峠を流してたら、後ろからCBRが煽ってきたので、軽くちぎろうとしたら
逆にこっちが加速であっさりとちぎられました。

次のコーナー立ち上がりのガードレールに見事にクリーンヒットしてたけど…。

331:774RR
07/08/19 08:30:03 MuLlPX9C
暗黒面からの復活を・・・

332:(゚ω゚ )ニャンポコー 大尉
07/08/19 17:02:25 8nl8lGrV
ほっしゅ

333:774RR
07/08/19 18:52:43 t1d2SssY
電車を終点まで?
バカなの?

334:774RR
07/08/19 19:56:26 JGhN69r7
魔棲雄さん忙しいのかな

335:774RR
07/08/19 22:12:32 RFzLG4a1
サブちゃんの友達カワイソス

336:1200cc
07/08/20 03:26:15 Q4X1hN+2
926km/10時間を往復(GW中)
途中相手してくれたのはBMWとB4とブサくらい

337:774RR
07/08/20 04:00:25 TbsVUPPs
昨日のサザエさんでカツオがバイク屋の兄ちゃんたちと
話し込んでるのを見て、このスレを思い出したw

あと、フネがハイキングに行った終点の駅って東京都下って言ってたけど
高尾山? それとも奥多摩?

338:774RR
07/08/20 08:53:20 A1jlFq1D
>>337
リフトがあるのは高尾山

339:774RR
07/08/20 17:04:59 CcCEVi5S
駅で見てた路線図はどう見ても田園都市線

340:魔 棲 雄 ~マスオ物語~
07/08/20 22:58:59 WQJ4wpRY
>>334
ごめんなさい、ちょっと仕事やら家事都合やらで筆が思うように進みませんm(_ _)m

書き溜めてはおりますので、いましばしお待ち下さい。申し訳無いです。

341:774RR
07/08/21 00:16:45 WPzfxnFK
保守して待ってるよ!

342:774RR
07/08/21 05:42:17 At/vL70R
>>340
あんまりプレッシャーに感じないで
ご自身のペースで結構ですよ。
気長に雑談でもしながら遊んでますから。

343:774RR
07/08/21 06:23:28 cks5XM1q
マスオさん、こちとら、ありがたく読ませて頂いてるだけの立場ですから
間違っても催促なんて無粋な真似は出来やせんぜ。
どうか、ゆっくりやっておくんなまし。

次回の逢瀬を楽しみにしておりやす。

344:774RR
07/08/21 18:55:22 OliAkzZ/
以前スレで日航機事故の本勧めてくれた方、今日上野村慰霊碑にやっと行って来ました

到着まで半日近く掛かりましたが無事お線香上げる事が出来ました


>>魔棲雄氏
マイペースで宜しくです

345:774RR
07/08/22 05:05:05 1Da7xbEP
>>344
いい体験が出来てよかったな。
大きい事故を風化させないためにも、そういう事には積極的に参加したほうがいいのかもしれんな・・・

346:774RR
07/08/22 21:35:13 2NKVNxe8
免許取る奴、ライダー復帰する奴、カタナ買う奴、北海道に旅立つ奴、ネタかどうかは知らんが
自殺思いとどまる奴、困ってるライダー助けてマスオとアナゴと名のって立ち去る奴、
御巣鷹に慰霊登山する奴。。。


ただ読まれるだけじゃなく、何かしらの行動や心境の変化が産まれる良スレだよなぁ。



347:774RR
07/08/23 01:33:18 /uR8JYXQ
触発されて書き始めるやつも入れてやれよ

348:774RR
07/08/23 08:19:37 QGEGCGuH
魔棲雄氏、華氏以外の書き手さん達は元気にしてるのかな?
小池氏や甚六氏、波平氏の話の続きが気になる

349:774RR
07/08/23 09:51:02 4TISIP5U
タラオどうしてるかな

350:小さな恋物語
07/08/23 09:56:14 ALXDcCwD
sideSは気にならないかい?

351:774RR
07/08/23 12:28:22 LOxewIwE
>>350
気になります

352:774RR
07/08/23 12:33:11 TR2FOi9x
>>350
まだですかw

353:774RR
07/08/23 23:11:18 C56dDyp+
Z1乗りのシゲルさんは元気にしてるのかなあ?

354:小さな恋物語sideS執筆中
07/08/24 00:30:37 AC6+0KDs
第一話「お見合い話は突然に」

西暦1990年日本国福岡県福岡市早良区百浜
今日も両親と私、弟に妹の一家5人での食事も終わり、あとはお風呂にでも入って一日が終わる
そんな今までの人生の何気ない一日は父の言葉で壊されてしまった。

「サザエ、話があるので食事が終わったらワシの部屋に来なさい」
また、弟が何かしでかしたのかしら、でも私は何もしてないわ。
怒られる理由が見つからないまま、食器の片づけが終わった私は父の部屋へ行った。
部屋に入ると母も父の部屋にいた。本当に何なのかしら?いつも怒られる場合、母は同席しない。
「なぁに?父さん。」
「まぁそこに座りなさい」
勧められるまま座敷に正座する。長く続かないんだから早めに終わってくれると良いのだけれど。
「まぁそのなんだ・・・」
珍しく言い難そうにしている父に
「お父さん、しっかりしてください」と母が励ますかのように言った。
父はその言葉に覚悟を決めたかのように、重々しく口を開いた。
「そうだな・・・サザエ、お前に見合い話を持ってきた」
怒られると思っていた私は拍子抜けすると共に、父から出た意外な言葉に驚いていた。

355:小さな恋物語sideS
07/08/24 00:36:41 AC6+0KDs
「え?今なんて?もしかして私にお見合いをしろって言ったの?」
「左様、お前も21になる。そろそろ結婚を考えなきゃいかん年頃だろう。」
「私は嫌よ。私は恋愛結婚がしたいの。いつも言ってるじゃない」
「しかし、先方とはもう日時も打ち合わせてある。それにお前は今まで恋人一人出来たことが無いではないか」
痛いところを突かれたけれど、こればかりは折れる事は出来ないわ。
「まぁもう日取りも決まってるですって!私は絶対に行きませんからね!江戸時代じゃあるまいし売られるのは真っ平だわ」
「何ぃ、ワシはお前の幸せを思ってこの話を持ってきたんじゃぞ。それを売るとは何だ、そこに直れ。親心を女衒と言い放つお前の性根を叩き直してくれる」
父は頭頂部まで真っ赤になっていた。
「まぁまぁお父さん落ち着いてください。サザエ、別にお見合いしたからと言って結婚しないといけないと言うものではないのよ
会ってみて駄目だったらそれで良いんだから。会うだけでも駄目かしら」
怒り狂った父を母が必死に止めながら諭してきた。
母の言葉で両者とも少し落ち着く、私は恋愛結婚が良いんだけどなぁ。
こうなった父を諦めさせるのはほぼ無理だろうし、覚悟を決めるしかないのかしら。
でもやっぱり、ローマの休日のように一日の思い出だけでも良いから欲しいわ。
ローマの休日・・・・いい事思いついた。

356:774RR
07/08/24 00:36:43 0iZtJtAa
久々のリアルタイム④

357:774RR
07/08/24 00:42:21 SkGcWdNh
>>350

自分で言っちゃう所がイタいなw

358:小さな恋物語sideS
07/08/24 00:43:19 AC6+0KDs
「父さん、見合いを引き受ける代わりに欲しいものがあるわ」
真っ赤になったままの父が答える
「なんだ」
「ローマの休日で主人公たちが乗ってたバイク、同じものじゃなくても良いけれどあれをくれたら
お見合いでも何でも出てあげるわよ」
「馬鹿者!バイクなんて危険な乗り物は絶対に許さんぞぉ」
「あら、父さんは母さんとバイクで長崎まで行ったことがあるでしょ?その時のバイクよりは小さいし
危険は少ないと思うわよ。それに買い物に便利なの、いい主婦になるためにも必要だと思うわ」
父は怯んで
「何で長崎の旅行のことを知っておる」
「母さんが嬉しそうに写真を見せてくれたわ、父さんと母さんとバイクで写った物をね」
父はしばらく考え込んだ後、観念したのか
「しょうがない、だが女と言えど二言は許さんぞ。今日のところはもう宜しい。」

部屋を出たところで弟が寄ってきた。
「姉さんには恋愛結婚は無理だよ。乱暴者だしね。見合いをしてボロが出ないうちに結婚しちゃわないとね」
「こら、カツオそれはどういう意味よ~」
しばらくカツオを追い回していたが
「近所迷惑だ、もう寝なさい」
との父の一言で捕り物は終わってしまった。


359:小さな恋物語sideS
07/08/24 00:47:27 AC6+0KDs
>>357 
だって寂しかったんだもん・・・・

360:774RR
07/08/24 00:50:31 v+19aqQL


361:小さな恋物語sideS
07/08/24 01:08:11 AC6+0KDs
今日の分は終わりです・・・・

362:774RR
07/08/24 02:03:30 9hil2pja


363:774RR
07/08/24 21:02:35 ly1IV5U2
>>359 
お前死ねやカス 童貞死ねお前死ねやカス 童貞死ねお前死ねやカス 童貞死ねお前死ねやカス 童貞死ね
お前死ねやカス 童貞死ねお前死ねやカス 童貞死ねお前死ねやカス 童貞死ねお前死ねやカス 童貞死ね
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364:774RR
07/08/24 21:45:15 tKQlgbU4
>>346
>困ってるライダー助けてマスオとアナゴと名のって立ち去る奴、

妹を助けてもらった者の兄です。
妹は大型取りました。

ただ今GSF1200を物色中。

ニンジャかカタナにしないのか?との問いに
軽く「真似じゃ誉めてもらえない」と一言。
なんだか、自分で歩くことを始めたようです。

>アナゴ殿

タンクのエクボは勲章です。
替えてません。

・・・との伝言です。


365:774RR
07/08/25 14:20:46 Lp6PaDhd
さっき「猿の惑星」観てたら、猿の博士夫婦の旦那が
魔棲雄さんと同じでワロタ

366:774RR
07/08/25 19:15:46 WzuWz3tX
長谷川町子設定にものすごく忠実な割に、サザエさん臭があまりしないのは何故だろう?

367:774RR
07/08/25 19:42:25 LH1D4+ok
基地外が覚えたての単語を羅列しとるぞ、どーでもいいけど夏休みの宿題は終わったんか?

368:774RR
07/08/25 19:50:58 WzuWz3tX
>>367
俺?

369:774RR
07/08/25 19:55:47 LH1D4+ok
ここで既知街と言ったら>>363に決まってんじゃん。

370:774RR
07/08/25 23:18:54 PR2pd6WJ
>363は、バイク板でよく見かけるコピペ。反応したら負け。

371:774RR
07/08/25 23:45:22 j0Uzht20
他スレを見ない方だとお見受けする。

372:774RR
07/08/27 06:54:39 WjY/9SU9
他スレはこの時期キティばかりだしな

373:774RR
07/08/27 22:30:35 1J2iC/3p
魔棲雄さんその後・・・
URLリンク(imepita.jp)


いや、正直すまんかったorz

374:774RR
07/08/27 23:03:38 JbRw9lLA
URLリンク(boonnovel.g.hatena.ne.jp)
新作投下まで自転車をバイクに脳内変換してココでも読んでる


375:774RR
07/08/27 23:14:37 B8ZT0yc5
>>373
なにを今さら…

376:774RR
07/08/28 19:28:07 M1gZb7mp
保守。
待つ時間もまたたのし。

377:774RR
07/08/29 12:05:23 3FPQK/gg
支援

378:774RR
07/08/29 12:42:32 dLIEdK7/



379:774RR
07/08/29 17:26:47 lARTA7Gs
消えるTVアニメのセル画 残るは「サザエさん」だけ
URLリンク(www.asahi.com)

380:774RR
07/08/29 18:41:36 1Yh+zKy6
ちなみにサザエさんの台本はガリ版
URLリンク(www.tohopress.com)

381:774RR
07/08/30 01:48:55 a8fgdqLl
>>364
GSFでバンディッドでないということは逆車かな
渋いチョイスにGJ♪

382:774RR
07/08/30 08:23:54 Q2y0pl0p
さすがにガリ版はフカシだろうと思ったらマジでびびったw


383:774RR
07/08/30 23:16:32 vd1u/5b4
まとめサイトで鈴木さんが逝ったあたりを読み返してたら泣けてきた。

昔、バイク仲間の一人が事故で死んでしまって、葬式の時に家族から
「アンタ達がバイクになんか誘わなければこの子は死ななかったのに!」
「○○の命を返せよ!オレはお前を一生許さない!」
と言われたことを思い出した。レプリカブームも終わりかけの
90年代初めの出来事だった。仲間達もこれをきっかけにバイクを
降りた奴、乗り続けた奴に分かれた。私は一度降りたが、戻ってきた。
言葉にならない罪悪感や間接的な殺人者になったのかという思いが
頭を悩ませ、一時的ながらバイクに乗れなくなった。
事故が起きた9月8日が近づくと、彼の墓前に冥福と交通安全を
祈りに行っている。スレ違い失礼しました。

384:774RR
07/08/31 00:14:03 lmeSrd2M
そりゃたいへんだったね

そういうのを見越して、巨摩群はヒデヨシの葬式に行かなかったのかもな
安全運転だよなぁ

385:774RR
07/08/31 11:51:41 +FKWP2XL
>>346
夜中に読み始めて、一通り読み終わったら即第三京浜行ってきたよ。
といっても俺は運転うまくないし、バイクも遅いからマターリ流して
保土ヶ谷PAでコーヒー飲んで帰ってきただけだが楽しかった。
免許取ったの遅かったからバイクが熱かった時代をまったく知らないが、
学生のころに取ってたらきっと俺も熱くなってたんだろうなと思った。


386:774RR
07/08/31 11:58:58 VNYQ9Ul9
>>385
俺もそうだよ。バイクブームの終わりの時期だった90年代初頭
パソコンと車ばかりイジってた学生だった。

387:774RR
07/08/31 20:25:31 v6nv/kaX
>>385
おれは去年の12月に免許とったばかりの大学生なんだが、俺もバイクが熱かった時代を過ごしてみたかったと思ってしまう。

388:774RR
07/08/31 20:30:35 soDNTGM6
>>387
バイクも熱かったが受験戦争も熱かった時代。
ゆとり教育で育ったおまえさんが過ごすにはチト辛いだろう。

389:774RR
07/08/31 22:10:37 eEVQy+Zp
マスオつまんね。
ストーリーがだめ。
オレの方がいいの書ける。
最悪だね。
高速道路での暴走はよくない


縦読みで支援するのって難しいな。

>>魔棲雄さん
驚かせてスマソ。がんがって下さい つ④

390:774RR
07/08/31 22:17:08 3pntsNzc
>>388
おっさんうぜー。お前ら邪魔なんだよ。
と超氷河期のわしが言ってみる。

>>387
世代なんぞ関係ないぞ。
君がどうかだよ。

391:774RR
07/08/31 22:26:53 HVNv7DdL
>>388
団塊の世代の俺から言わせてもらえば、あんたらも似たようなもんだよ。

>>389
コラ!心拍数上がったじゃないかw ただでさえ神経質な儲やってるのに。

392:774RR
07/08/31 22:27:26 tHcJWaeh
第三京浜行きたいけど行き方ワカンネ
首都高ばっかだよ、と板橋区民のチラ裏

393:774RR
07/08/31 22:29:04 YZnRhl9P
>>392
環八でおk

394:774RR
07/08/31 22:36:54 eEVQy+Zp
>>387
君の熱さで周囲を熱さの渦に巻き込んでやって。
ちなみに、今一番熱いのは>>391のような爺さん。

395:774RR
07/08/31 22:44:23 lmeSrd2M
>>392
都内在住でそりゃねえだろw

396:774RR
07/08/31 22:52:15 ECsEOi40
>>391
自分勝手で気ままな人生送って日本を弱体化させた団塊老人に言われる筋合いはない。

397:774RR
07/09/01 01:48:27 dCDymjTU
自分も読み直してきた。

マスオ様もまとめサイトの中の人様もGJ!

398:774RR
07/09/01 13:20:53 oWjKnFB+
>>396
与えられるのが当然の権利と思っているゆとりに言われる筋合いは無い。

399:774RR
07/09/01 14:35:30 RfqRAdaR
まぁまぁ落ち着いて

400:774RR
07/09/01 14:48:57 5SaCU3ze
団塊、就職氷河期、ゆとり。全てはタイミングの悪かった
両親と社会を憎め。俺?団塊Jr.です。

401:774RR
07/09/01 15:35:51 rbKphN7h
>>398
団塊は義務は果たさないくせに権利ばかり主張するからなw
このスレ見て未だに「僕たちは~」とか言って
青春引きずってるんじゃねぇの。老人なのにw

402:774RR
07/09/01 16:09:36 5dDg9HIe
結論として「○○は駄目」だの何だのほざいてる連中が
一番駄目ということになるわけで。

ただ溜まった鬱憤を自分と違う世代にぶつけてるだけ。何の解決も生まない。


というわけで、元の流れに戻してはくれないだろうか?

403:774RR
07/09/01 16:41:37 Zyevlk9r
●戦中戦後の世代(1910~1935)
戦争を経験し日本を見事復興させ今の日本経済を作り上げた最強の世代
戦国時代の武将なみのレベルの高さで感服。一部勘違いあり。
●混乱の世代(1936~1944)
終戦、復興の混乱期に幼少時代を過ごす。時代に翻弄された激動の世代。でも優秀な労働者が多く
辛抱強さと勤勉さは賞賛される。戦中戦後世代を陰で支えた働き蜂世代。
●団塊世代(1945~1949)
自分達が日本を作り上げたと思ってる"超"勘違い世代。 お前らが作ったのは借金。キチガイ多し。
行動力や根性は多少は持ち合わせているがたいした事は無い。 唯一評価できるのは繁殖力の高さ。
ただしあまりにも高すぎて未だにエロイ事件を起こすのもこの世代。
日本を滅ぼそうと密かにたくらんでいる。もういいから早く団体で中央線にダイブして欲しい。
●団塊の金魚の糞世代(1950~1959)
団塊と一緒に踊ってただけの世代。自主性なし。下の世代にも疑いを持たず踊ること(Yesマン)を求める傾向あり。
上が団塊で且つ人口減少期に生まれた為競争は緩やかで勘違いが増殖。団塊の劣化コピー版。
●バブル世代(1960~1969)
未だにバブルもう一回とか言ってるバカや、バブル後の脱力感で魂まで抜けた奴が多い
金銭感覚が狂ってるため消費率は高めなのが救いだがほとんどは無能。企業内でがん細胞化している世代
●団塊Jr(1970~1974)
親世代の団塊に反発するも就職難で返り討ちにあう。
世代人口が一番多いにもかかわらず出生率を下げていたりと、 繁殖力は極めて低い。
団塊の付けを一手に引き受けているのもこの世代。100年後の日本史には悲惨な世代として登場予定
●無気力世代(1975~1984)
あきらめモード全開。やる気ナッシング。パラサイト多すぎ。 気持ちはわかるが、仕事しろよと。
愚痴らせたり文句言わせたりすると最強な所や、他人に頼りまくるところは団塊そっくり。
近親憎悪からオヤジ狩りという文化を生み出す。
●DQN世代(1985~1995)
セックルセックル!小学生のうちから無駄なセックスしすぎ。おまえら大丈夫かよマジで?期待して無いけど頑張って。
●日本終焉を見守る世代(1996~)
戦後動き出した日本の鼓動がゆっくりと止まるのを見守ることになる世代。彼らの未来は暗く冷たい。


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