08/01/13 18:34:09
>>819
まず、そういう訊き方されたら「可能性の問題だけならありえた」という
玉虫色の回答になってしまうな。
して、国民党(中華民国)の方が、軍事的には全ての面で中国共産党軍(八路軍)に
勝っていた。
しかし、国民党軍は確固とした中央統制のない軍閥の寄せ集まりでしかないし、
強力な指導力を発揮できる有能な統率者もいなかった。
張作霖の息子である張学良はそれになれたかもしれない人だが、能力と人望を恐れて
蒋介石が軟禁してしまったのは歴史の通り。
つまりは、手を合わせて敵と戦うよりも、個人の私腹を肥やして内部の権力闘争に
明け暮れるだけの勢力でしかなかったわけで、以下に軍事的に勝っててもこれでは
どうしようもない。
更に、共産党の側には(本音はどうだったとは言え)「人民の解放」という大義名分が
あったが、国民党にはそういった広く国民(当時の中国だと、この概念、微妙だが・・・)
に訴えかける主張がなにもない。
根本的に「民衆は黙って支配者の言う事に従って税金納めて兵士になればいいんだ」と
いう近代以前の政治思想の集団だったので、民衆の支持も得られない。
軍事的にも、国境が陸続きなのでソビエトからの援助を容易に受けられる(とは言っても
満州をソビエトが占領するまでは国境線はろくな道のない荒地と砂漠だけなので結構
大変だった)共産党と違い、国民党は援助を他国から受けるのが大変だった。
海路以外だと、ベトナムかビルマかインドか・・・何にしても山を越えなければならな
かったから。
もっとも援助を与えやすい位置にいる日本は援助どころか侵略してくる側だったので
もうどうしようもない。
ということで、国民党勝利の可能性は「0ではない」と言う以上の物ではない。
もっと蒋介石の意識が民主的で英米日が熱心に援助していれば別だったかもしれないが、
それはIfが過ぎる。