07/11/21 15:36:58 RRtk894p
>>68
私の知人は、90年代初頭、単身、東京見物旅行で朝の上野駅を歩いていると、
自衛隊地方連絡部―地連―のオッ・サンに声をかけられたという。
ちなみに当時知人は20歳であった。
上野駅周辺をテリトリーとするそのオッ・サンは、40代半ば程で元空挺団の
ノン・コム―すなわち下士官だったそうだ。
押しの強い地連のオッサンは「市谷で昼飯食わないか?もちろんタダだよ。ついで
に健康診断もできるよ。まあ実際に入るかどうかは別として、自衛隊の基地を見学
しに来たら?せっかく東京に旅行に来たんだからさ。話のタネにもなるよ。」
と彼を執拗に口説いた。
この時の巧みな話術は、とても限られた紙面では表現し尽くせない程だ。
結果として彼は市谷に行き、鶏の照り焼き定食らしき昼食をご馳走になり、
健康診断もうけた。
その夜は、上野駅のすぐ近くのビルの一室にある地連のオフィスに泊まるよう
奨められ、カンヴァスを張った野戦用ベッドで眠った。
このように地連の事務所で寝泊りし、入隊日を待つ若者が、やはり数人いたそうだ。
「このままでは地連のオッ・サンに押し切られ、なし崩し的にに入隊させられて
しまう―」と考えた知人は、「大学へ戻る―」とだけ電話で告げ、翌日には東京
をトンズラしてしまったのは、言うまでもない。