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>>171
「昭和20年5月、特別甲種幹部候補生として熊本に入隊しました。そこ
では小銃は99式短小銃でしたが、前脚と遊底覆は返納してついていま
せんでした。実弾射撃では反動が強くなかなか当りません。中学校の
38式では200メートルで9点10点に当っていましたが、特に99式軽
機関銃では全弾(30発)“弾痕不明”の有様でした。」
…管 三千雄氏、別冊1億人の昭和史、毎日新聞社、1980
【九九式短小銃】
現在製造されている近代ボルトアクションにも充分匹敵するか、または
それ以上の命中精度と威力、耐久性を持っている銃であることが証明
されており、「キングオブボルトアクションライフル」と評した米国の銃器
評論家もいるほどの高性能銃であった。実際、米国の銃器オークション
でも九九式短小銃は、品質の良い物は同種のボルトアクションライフル
の相場を遙かに上回る相当な高額で取引されている。
アメリカやカナダではスポーツライフルとして流通しており、アメリカ国内
で製造される7.7mm ARISAKA弾が使用されている。猟銃としても使用さ
れるが、九九式短小銃は、貫通力が強いため、大型獣向けに使用される。
グリズリーなどの大型動物の頭蓋骨を破砕して貫通するため、簡単に即
死させることができるといわれる。
(中略)
三八式歩兵銃に比べ威力があるため当然反動が大きくなり、三八式歩兵
銃に使い慣れた兵士の間では評判が良くなかった。しかし長小銃では反
動はそれほど強くなく、短小銃は三八式「騎兵銃」と比較すべきであろう
(但し、上記の通りあくまで三八式小銃との比較であり、他の列強諸国と
の同種の主力小銃と比べても、非常に高い性能を有していた。逆に言え
ば三八式小銃も現在の水準から見ても驚異的な命中精度の良い銃で
あったことの証明とも言える)