08/01/19 02:23:29 af6WSHy+
また話が長くなっていますが、太平洋戦争直前の松岡のイメージしか
ない人には新鮮でしょうから、もう少し続けましょう。
松岡洋右は楠山記者に対して、こう愚痴をこぼしています。
●「いったい俺はどうしたら良いんだ。斎藤(首相)は軍人のクセに腰抜けで
閣内意見の統一が取れない。荒木(陸相)は連盟を脱退しなければ帝都治安の
責任は取れんと、まるで『駄々っ子』である。本国政府がこの調子では、外に
使している(外交使)者の立つ瀬がない―」
さもありなんの話です。楠山は軽口を叩くようにして、松岡を励まします。
●「あなたは陛下のご信任厚い日本の首席全権である。『外に使して君命を
辱しめず』という言葉がある。今あなたは難しい立場にはあるが、ここで
君命を辱しめるような外交は禁物だ。浮薄な一部の意見に左右されるべき
ではない―」