07/08/30 23:30:34 8j6Kf+oq
以下の話は1933年5月といいますから、関東軍による『熱河作戦』が
終息に近づいている頃です。『満州国通信社』の主幹となった里見甫から
松本重治に対して、
●「近くロイターと通信契約をしたいと思っているから、チャンセラーとの
交渉斡旋のため、新京(長春)に来てくれないか?」
という趣旨の丁重な依頼状が届きました。ここに登場するチャンセラーとは、
ロイター通信の極東支配人であり、松本とは友人でありライバル関係にある
人物です。(クリストファー・)チャンセラーは後にロイター通信の社長となり
ました。そしてたまたま偶然の事ですが、当のチャンセラーから松本に対して、
●「国通(満州国通信社)との話があるので、君も一緒に行かないか?」
という話が来た訳です。そこで「善は急げ」とばかりに、上海を船で後にし
大連に到着しました。埠頭にはわざわざ新京から里見甫が迎えに来ています。