07/08/29 23:01:03 fjQ9Dkgf
こうして関東軍に出向を命じられた『MONSTER』里見甫ですが、新聞記者
時代で既に、高級参謀の板垣征四郎や作戦参謀のカンジ(石原莞爾)とは面識が
ありました。
また直接の上司である関東軍第4課長の松井太久郎(中佐)は、同じ福岡県人で
あることの関係もあってか、里見の能力を高く評価。お互いの信頼関係は深まり
松井中佐を通じて、奉天特務機関長だった土肥原賢二大佐の知遇も得ることに
なります。
さて新設された関東軍第4課の大きな仕事の1つが、「満州国に速やかにナショナル
エージェンシー(1国1通信社)を設立すべし」というものでした。
営利目的の通信社が乱立したり、外国通信社が幅を効かせることで誤ったニュースが
流れれば、満州国の国際的地位が低下し、いたずらに人心を混乱させる恐れがあると
いう理由からでした。ちなみに「1国1通信社」とは、ソ連のタス通信、アメリカの
AP・UPの両通信社、英国のルーター通信などを思う浮かべると話が早いでしょう。