07/08/28 00:34:14 M2HML1e3
>>111 >>109-110 は適当に流し読みしておいてくらさいw。
さて『日本陸軍と阿片問題』のテーマで最重要人物のひとりである「MONSTER」
里見甫の人物紹介ですが、『北京新聞』を辞めて「満鉄の嘱託」に転じたところまで
述べたと思います。少し早回しし過ぎましたので、以下の話は補足にあたります。
里見甫は、後の『阿片王』のイメージが強烈ですが、もともとはジャーナリストとして
大身を成した人物です。特に国民党軍の内情に詳しく『北京新聞』時代には記者の立場で
北伐にも従軍しています。文学者の郭沫若とも親交を結び、1928年6月には北伐を
完了して北京に入城した軍服姿の蒋介石とも会見しました(このときの里見は支那服姿)。
この同じ年(1928)、日本軍と北伐軍との武力衝突である「済南事件」が起こり
支那側の死者が5千人にも達しました。もはや一触即発を通り越して、完全な軍事的
激突になりそうな場面でしたが、解決のために日本軍と北伐軍とを結ぶ外交パイプが
ありません。