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都民審判、厳しい目「安心して暮らせる街に」
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東京都議選最終日の１日、各陣営は街頭で最後の訴えに声をからした。各党とも党首や幹部クラスを投入するなど、国政選挙並みに力を入れてきた９日間の選挙戦はフィナーレを迎え、都民の審判を待つ。
市場移転問題や少子高齢化対策など都政の課題が山積する中、稲田朋美防衛相の応援演説での問題発言などに注目が集まった選挙戦。候補の訴えは有権者に届いたのか。
「ああいう政治家のいる党に任せて大丈夫なのかと疑問に感じる」。
新宿区で候補の演説を聞いていた会社員、小山瑠里子さん（２９）は選挙戦後半に飛び出した稲田防衛相の発言に厳しい目を向けた。
板橋区で候補者の演説を聞いていた大学教授の男性（５１）も「政策以前の政治姿勢の問題。もはや民主主義を逸脱している」と批判した。
ただ、男性は税金の使われ方に目を向ける。「東京は地方よりも急速に高齢化が進むので、現役世代として心配。高齢者を支えるためには、金がいくらあっても足りないのでは。東京五輪・パラリンピックという一過性のイベントより、大事なことに金を使わないといけない」
板橋区の候補者の集会に参加したアルバイトの女性（６０）も「東京五輪は楽しみにしているが、お金をかけすぎず、無駄のない運営をしてほしい。
都議会が小池百合子知事に白紙委任するのも抵抗がある。知事と一線を引いている候補者を選びたい」と話した。
身近な問題を訴える有権者も。八王子市内で演説に耳を傾けていた同市の介護支援専門員、中嶋みゑ子さん（４４）は福祉政策に関心があるという。
「待機児童対策を含め、子供もお年寄りも安心して暮らせる環境づくりが問われると思う。高齢化が急速に進んでも、住み慣れた地域で声を掛け合い、孤独死させない都政を目指してほしい」と望んだ。
青梅市内の駅前で演説を聞いていた同市の無職、石井英津子さん（８１）は「大変な思いで暮らしている同年代の人もいる。より生活に身近な政策を掲げる候補に投票する」と医療や福祉の充実を訴えた。
築地市場移転問題も都民の関心を集めている。新宿駅西口で演説を聞いていた中央区の会社員、堀あゆみさん（２９）は「（豊洲移転と築地再開発の）二つあるという小池知事の方針は悪くない」と評価した。
一方、世田谷区の税理士の男性（７４）は「二つとも残すという小池知事の対応策は評価できない」としつつも、「他に選択できる党もない」とつぶやいた。