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「第2の森友」といわれる加計学園問題。安倍首相の“腹心の友”が理事長を務める学園が、
愛媛・今治市に新設する岡山理科大の獣医学部を巡る疑惑だ。
11日に今治市で住民向けの「獣医学部の開学に向けた説明会」が開かれたが、なぜ市が36
億円の土地を無償で差し出すのか、96億円の建設費も援助する必要があるのかといった疑問
に対し、納得のいく説明はなかった。
そんな中、発売中の「文芸春秋」5月号でノンフィクション作家の森功氏が加計学園問題をリポ
ートし、注目を集めている。理事長の加計孝太郎氏が獣医学部の新設を申請するにあたり、
“首相の後ろ盾”をほのめかしたというのだ。
■「ないと答えるしかない」の意味深
〈実はこのとき「首相が後ろ盾になっているので獣医学部新設は大丈夫だ」と加計氏が胸を叩い
たという話がある。実際、その議事録が存在するという説もある。北村は次のような意味深長な
話をした。「議事録があったら、安倍政権がふっとんじゃうよ。だから私は『ない』と答えるしかな
い。相手は自民党の党友でもある安倍さんですからね。私は旧田中派の議員でしたから、口利
きだって駄目だとは言いません。『安倍さんでしょ? あなたがたの後ろにいるのは』と尋ねたと
き、加計さんはなんとなく頷いたかな」〉
加計氏が本当に「首相が後ろ盾になっているから大丈夫」と発言していたとすれば、安倍首相
本人が便宜を図った疑いが強まる。議事録は残っているのか。あらためて森氏に聞いてみた。
「取材で議事録は存在するのだろうという感触は得ました。ただ、今のところ公表するつもりは
ないでしょう。『ないと答えるしかない』という言い回しが、すべてを物語っています。この問題を
調べれば調べるほど、獣医学部の新設を熱望する首相の友人のために規制緩和のレールが
敷かれたように見える。その過程に法律違反はないとしても、限りなくグレーな話が出てくる
可能性はあります」
安倍首相による国家の私物化は目に余るものがある。このまま学園問題を幕引きにさせてはいけない。
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