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特定の民族や人種への差別をあおる「ヘイトスピーチ」の解消をめざす法案が今国会で成立する見通しになったことに、大村秀章知事は
23日の定例会見で、「法に基づき、しかるべき対応をしていきたい」と、実態把握に努める考えを示した。
一方、同日の会見で名古屋市の河村たかし市長は、法案について「あまり知りません」と述べた。
ヘイトスピーチは、東海地方でも、名古屋市などで毎月のように行われ、「朝鮮人をたたき出せ」などの侮蔑が繰り返されてきた。
法案は、差別的言動の解消に向けた施策の実施を国の責務とし、自治体にも地域の実情に応じた施策に努めるよう求めている。
記者会見で、大村知事は「ヘイトスピーチは表現の自由を逸脱している。これまで様子を見てきたが、立法で決まるなら、それに基づき適切に
対処していきたい」と述べた。
一方、河村市長は「何でも言っていいわけでないが、言論の自由は海より深いわけで、悩ましい」と、対策に消極的な姿勢を示した。
市民の動きは活発化している。
この日は、差別的な街宣への抗議を続けてきた市民団体「CRAC758(クラックナゴヤ)」が、名古屋市議会の会派を回り、対策を求めた。
同市では29日に「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の前会長らが「朝鮮学校への補助金阻止」を掲げたデモを呼び掛けている。
CRACは「政治的主張を掲げたデモであっても、ヘイトスピーチを繰り返してきたのが実態」として、大村知事と河村市長に対して、デモの
出発点となる公園など、公共施設の使用を認めないよう要望書を提出する。
表現の自由との兼ね合いで、デモの規制には慎重意見があるが、東京弁護士会は昨年9月、「人種差別撤廃条約などに照らし、ヘイトスピーチを
行うための施設の利用制限は憲法に違反しない」との意見書を出した。
CRACの中心メンバーで名古屋市在住の近藤友美さん(39)は「国が『差別は違法』と法律で確認する今こそ、自治体には実効性のある対応を
求めたい。抗議活動の必要がない名古屋を実現してほしい」と話した。
対策条例の制定を求める請願を名古屋市議会に出すことも検討している。
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