10/04/13 16:22:00 BASCACg50
ランビの男前(?)さに全俺が泣いたwwww
てか熊本市内のスケートリンクって…一か所しかないような.
さらに閉鎖されてなかったっけ(涙)
70:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 16:43:16 rk1SWOXyO
ここはニュー・ジャージー、ハッケンサック。
スネイプ先生に変身したモロゾフだったが、元々祈祷師だったので特に問題は無かった。
しいて言えば、胸毛が薄くなったこと位である。
今は胆石手術の為の入院とロシアへの引っ越しの準備で忙しくしていた。
と、その時、窓から突然何かが飛び込んできた。
拾い上げてみると裸のおねーちゃんがいっぱい載ってる本である。
そう、ランビが渾身のマッターホルントルネードで吹き飛ばしたコレクションの一つが遥々大西洋を越えここまできたのだ。
(どれどれ…ふむ…ほう………元の持ち主は中々いいセンスしてるじゃないか………ハッ!)
ご満悦のモロゾフの背中に突き刺さる冷たい視線。
「お父さん………」
「あっアナベル!?違うんだよ?なんか変な物が飛んできたからちょっと確認してただけなんだよ?
お父さんけっしてやましい気持ちなんか…ってちょっと待て行くな待ってってばアナベルゥゥゥ!」
思わぬところで波乱を巻き起こすマンハッタントルネードであった。
71:70
10/04/13 16:45:52 rk1SWOXyO
最後マンハッタントルネードって何だorz
72:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 16:46:18 dfjg8uUk0
少し前。
スケートリンクに向かいながら、べるるんは昨晩少しだけみかけた人物を思い出していた。
前を歩く老紳士。彼はとても人の良さそうな顔をしている。が、自分が昨晩見たとてもよく似た老人からは、
邪悪な、憎悪の固まりのようなオーラが放たれていた…
トイプー真央に服のすそを引っ張られなければ、ずっと見続けていたに違いない。
(あれは一体誰だったんだろう?)
しかし今わかるのは、その人物は決して、前を歩く老紳士ではない。
ということだけだった。
73:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 16:46:37 d24BeQnfO
と、スケーター男子以外禁制のはずの男湯に、よろよろと一人の老人が入って来た。
老人はゆっくりと身体を流し、「はいごめんなさいよ」と湯船に入ろうとして、プルシェンコの背中の文字に目を止めた。
老人「ほう、これはクリプトン語じゃないですか。久しぶりに見た。」
ヤグ「読めるのですか?クリプトン語が!」
老人「昔ちょっとだけ研究したものでね。
どれどれ、上半分は『アク…アクアド○ムくま○と』か…市内のスケートリンクだね。
下の方は…はっきりしないなあ。」
プル「我々も読めないクリプトン語をあっさりと読みこなす日本人がいるとは!」
老人「携帯電話がまだ無い時代に、クリプトン星人同士の連絡手段として使っていたようですよ。」
ジュベ「失礼ですが、あなたのお名前は?」
老人「小塚光彦と言います。プルシェンコさん、ヤグディンさん、ジュベールさんの事は、いつもテレビで観ていますよ。
お楽しみのところお邪魔しましたね。では失敬。」
実は嗣彦が名古屋の介護施設にいる光彦に連絡を取り、日本で唯一クリプトン語が解読できる光彦に湯治を兼ねてT温泉に行って貰うよう頼んだのだった。
74:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 16:57:24 xvgzY+D+0
まさかのじーちゃんw
75:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 16:59:45 d24BeQnfO
>>69
閉鎖=使い放題で無問題
地元じゃないもんで…スマソorz
76:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 17:03:12 KFp5U4RG0
じーちゃん、ライサチェックも見てやってくれw
77:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 17:09:27 d24BeQnfO
※光彦はライサには話しかけなかったが、決して無視していた訳ではない。
むしろ後で嗣彦にT温泉の事で電話を入れた際に、
「備長炭のこーんな長い柱があってなあ」
と話していたくらいだ。
78:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 17:15:00 IL5ZkJYw0
感染しててもしてなくてもネタ的にはほとんど違いのないライサw
79:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 17:37:28 KFp5U4RG0
リンクに降り立とうとした一同は呆然としていた。
そこには水が張られてはいたが氷がなかったからである。
信夫先生の威光で閉鎖しているリンクを借りられたとはいえ、
準備がまだ間に合っていなかったのだ。
「どうしよう、これじゃ滑れないよ」
するとそこにヤグディン様ご一行がドドドドドっと入って来た。
「ここだな、光彦じいさんが言ってたところって」
「温泉のおかげで膝の痛みが消えてるうちに滑りたいな」
「お肌もツルツルで嬉しいわ~」
などと口々に話しながら。
もちろん、ジュベールはパン一でヤグディンは腰ミノのままである。
他に服を持って行かなかったので仕方ない。
「しめた、ヤグプルコンビだ」
「プルシェンコさん、ご無沙汰してます」
「ああ、小塚じゃないか、元気だったかい?」
「今日はヤグディンさんも一緒なんですね、おふたりは仲良しでしたっけ?」
こころなしか気温が下がった気がした。
小塚は更にまくしたてた。
「そういえば凄かったですよね、ソルトレイクオリンピック。
あんなにハイレベルな闘いなんてそうそうないですよ、
プルシェンコさんもヤグディンさんも素晴らしくて。
ああ、そういえばSPで転倒したんですよね、大変でしたよね」
リンクが無事凍ったのは言うまでもない。
80:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 17:46:08 ALW4P0p7O
>>79のちょっと前
温泉からあがり、赤ぬこ便に温泉水を詰め込む一同。
赤ぬこ宅急便のトレードマークである赤ぬこ。
イラストがリアル過ぎてちょっと怖い。
「あら、そのスケートリンクは美姫から届いたメールのリンクと同じ場所ね^^」
ジェーニャの背中に書かれていた言葉を聞くとゆかさんはこう答えた。
「下に『何故かSexBomb祭になりそう(笑)』って書いてあるけど一体どういうことかしら^^」
一同「SexBomb祭…!?」
誘拐されたり救出だったりしたはずだが何がどうしたのか?
「私は温泉を送るためにここに残るわ^^
阿蘇かスケートリンクかは知らないけど、早く行った方がいいんじゃない?」
彼らはせっぼん祭を選んだようだ。
81:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 17:59:22 d24BeQnfO
T温泉のレストラン。
光彦と向かい合わせで朝食を食べながら、ユカは美姫や研究所からの情報をまとめていた。
温泉水は既に宅急便で送るべき所すべてに発送手配した。
他のテーブルでは、浴衣を着たスケーターズが思い思いにバイキングを楽しんでいる。
ライサも浴衣を着たおかげで備長炭→ライサとして光彦に話しかけてもらえるようになった。
ジョーニカは女将よろしく襟を抜いて浴衣を粋にきこなし、みんなに日本茶をついでまわっている。
ユカ「…という事で、今やかなりの数のスケーター達がその閉鎖された熊本市内のリンクに結集しつつあります。
プルシェンコの背中の文字は、老紳士と呼ばれるISUをかたるクリプトン星人からのメッセージという事で間違いないでしょうね。
阿蘇山の金パンツが崇彦君の衣装としてそこにある以上、私達も予定を変更してリンクに合流します。
…今日は崇彦君に会って行かれますか^^?」
光彦「ええ、そうしましょう。温泉のおかげで、体調もすこぶるいい。
さあ、私は先に失敬して支度をしますから、あなたはお仲間達とごゆっくり。」
光彦を見送るユカの手元に、メールが入った。メールは2通。ジェレミー本人からと美姫からだった。
82:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 18:02:21 KFp5U4RG0
「ああ、タカヒコそういえば」
バトルが声を掛けた。
「実はまだ詳しくは言えないんだが、
このリンクの名前の入った不思議なメッセージがあって、
ミツヒコ・コヅカという人物が解読してくれたんだ。
君と同じファミリーネームだよね、何か知らないかい?」
「え?ミツヒコは僕の祖父・・・父の父です。満州国のスケート選手でした」
「ああ、そうなのか。じいさんの言うことが気になったんで
阿蘇に行くつもりだったんだが先にこっちに寄る事にしたんだ。
温泉水はユカさんが手配している。
それにしてもいい温泉だったぜ。後でお前らも行くといいよ」
「あ、ありがとうございますヤグディン選手」
「で、『Sex Bomb祭』って何の事だ?なんで『One Banana祭』じゃないんだ?」
もちろん、リンクがますます凍ったのは言うまでもない。
83:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 18:06:07 KFp5U4RG0
>81
T温泉は山の中で入浴場しかない秘湯だと前スレで設定済
84:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 18:11:30 d24BeQnfO
>>83
㌧ですorz
85:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 18:14:32 dfjg8uUk0
いそいそとリンクに向かう準備をする信成。一方、Pチャンは折角せっぼんを踊れるチャンスだというのに、
なにやら心配そうな表情をしている。
「ノブ、本当に大丈夫かい?だって君はこの前の世界大会でもジャンプが全部シング………む、むぐぐぐぐ(滝汗)」
ぐぐっとPチャンの顎をつかんだその人物。その姿はまさしく信成の先祖そのものであった。
「それ以上申すな。とっぷあすり~とには必ずや『すらんぷ』という時期がある。
さて、行くぞ! どりゃぁああぁあ!!!」
Pチャンを小脇に抱え、第六天魔王信長に変身した信成は熊本へ見事な4Tを飛んだ。
86:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 18:22:55 KFp5U4RG0
「あ、そうだ。ヤグディンさん、ジュベールさん、
あっちの箱に衣装が入ってますからよろしかったらどうぞ」
安藤が声をかけると、ヤグディンは笑顔で
「やぁミキ、ありがとう。喜んでお借りするよ」と答えた。
女性には優しいようだ。
ヤグディンが衣装を選んだ後、ジュベールが衣装を借りようと箱の中を見ると、
そこには衣装の他に熊本名物からしれんこんが入っていた。
87:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 18:29:33 IL5ZkJYw0
妖精はいつの間にか他にも隠してあったエロビデオとかをきちんと並べて整頓していたが、
もうランビは吹き飛ばす気力を失っていた
オオカミは先ほどのトルネードに驚いて起き出し、喉が渇いたそぶりを見せた
牛乳をもらおうとするとまたセクハラ扱いされるのでいやになったぽんちゃんが
冷蔵庫をあけてみると、まだ飴ジュースが大量に残っていた
「何やねんこれ…まずそうやな、ステファンはこういう飲み物飲むんやな、変わった男やわ~」
違うのに!ていうか誰だよ作ったの!
培養液の中でミハルが大きなくしゃみをした。
もう彼は本来の性質をほとんど失い、高くて幅のあるジャンプも跳べない。
アリソンなどという女も覚えがないし、たぶん次にバトルに会っても何も思えないだろう。
そもそも自分の名前がミハルだったかどうかも怪しくなってきた
やっぱり俺、最初から春日だったんじゃないか?
88:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 18:33:26 ajl2caFsO
「あっなんか入ってる」
「どれどれ」
「日本語は読めーな。消費期限があるとこ見るとくいもんだな。」
宇宙人の第六感が働いたのか、ヤグディンは少しだけかじった。
頭を殴られたように辛いがひとつの考えが浮かび、ヤグディンは笑った。
89:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 18:45:43 ajl2caFsO
速攻でからしれんこんをブレードで輪切りにする。
ヤグ「おーい、みんなこっち来い」
「はい並んでー目ぇつぶれー口あけろー」
ヤグディンは全員の口にからしれんこんを放り込んだ。
ああ楽しい。
90:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 18:54:57 B/90hTdDO
前スレ809が気になるところで規制がorz
携帯の書き込み苦手なんで解除待つしかないか。
91:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 18:55:46 ALW4P0p7O
一時は元に戻ろうとしていたのだ。
だが今、さらに悪い状態になっている。
ミハルと連動して一時戻ったテンくんもコヅメカワウソのまま目覚めない。
いくら何でも寝すぎである、これはかなり危険だ。
(せめて…せめて俺が人間に戻れたら…!)
トマシュは先輩後輩以前に仲の良い友人でもあるミハルの変わり果てた姿に涙がでそうだ。
そこに経営者が何か白いヒラヒラした者を持ってきた。
「昼寝していたらこれを付けた君が出てきたんだ。
そして目覚めたら手に握っていた。
多分今の君に必要なものなのだろう。ちょっと待ってくれ。」
トラの頭につけてやる経営者。
しかし外国人であるためか、日の丸と日本が書かれたハチマキは逆さまであった。
だが、それが逆に良かったようだ。
ボンッ!
トラが人間に戻った!
経営者に礼を言い、彼はすぐに移動式バスタブに入ったミハルとテン君を抱えて
高田馬場のスケートリンクに向かった。
92:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 18:57:52 d24BeQnfO
そこにタイミング良く信成とPちゃんが着地した。
ヤグ「よう!お疲れ!ま、これでも食え!」
「?…!!!」
Pちゃんは瞳孔がいつもの倍開いた。
信成は「うぬ」と脇差に手をかけて、スラリと抜いた。キャンデロロがいたら相手をしてくれただろうか。
93:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 18:59:13 KFp5U4RG0
ヤグディンの陰謀によって一同がもだえ苦しむ中、
ジュベールはスライスされたからしれんこんを衣装に貼り付けてみた。
そしてプルシェンコの方をちらりと見た。
しかしプルシェンコはユヅルと仲良く腰を振るのに夢中で
まったく気に留めていなかった。
ちょっとだけ寂しい気持ちになるジュベールだった。
94:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 19:11:23 IL5ZkJYw0
ちなみに布袋も一緒に苦しんでいるのだが、
うっかりギターを手に入れたばっかりにこんなカオスに巻き込まれるとは誰が想像しただろう…
95:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 19:40:08 WFszZLcG0
前々スレとこのスレに熊本の底力を
みたw
96:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 20:06:16 IL5ZkJYw0
急いで出ていったトラを見て、経営者はちょっと笑顔を見せた
問題はブランドンだ、情報の需要は可能だが発信が出来ない
たとえば筋肉が動かなくなる難病の患者だったら、
辛うじて動く筋肉を上手く使えば装置を通して会話ができる
でも彼は人形化しているのだ、全く動けないし、そういう装置も使えない
今日は天気がいいから、マネキンを抱えて屋上に行こうか。桜もまだ少しは残っているかな
厄介なことになっているといえば南里もそうだ
水槽を出られないし、喋れない
言いたいことはいっぱいあるのに。
空気中に飛び出してジャンプすることは可能かもしれない、
でもフタが取り付けられているから跳べない
(フタの理由は、小動物化した誰かが間違えて飛び込まないようにということ)
悩んでいると、餌の時間になった
今日は自分より少し上くらいの男性研究員が、フタを外して粉末状の餌を水面にばらまく
まずいと思っていたこの餌もそろそろ慣れたな、と思いながら食べていると、
研究員は白衣のポケットからラップに来るんだカステラを取り出し、一部を小さく丸めると
「デザートだよ」と言って投入してくれた
ジャンプしたいと思っていたこともすっかり忘れて、南里は魚の姿のまま律儀にお辞儀をした
97:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 20:12:40 Dtju1arN0
>>49のすこし後……
真央が眠ってしまった。真央の年齢はわかっているものの、まだ幼い子どもなのだから仕方がないかと、
自分の年齢不詳ぶりを棚に上げ、べるるんは溜息をついた。
自分の隣で、まあるく身体を丸め、すやすやぷーぷーと寝息を立てる真央。4月といえどまだ夜は肌寒い。
べるるんはトイプー真央を起こさないようそっと抱きあげ、自らの膝の上に乗せた。こうすれば少しは寒くないはずだ。
手持無沙汰にトイプーの頭を撫でながら、べるるんは故郷に思いを馳せる。
マヨロフ兄弟は大丈夫だろうか。少しずつ力をつけつつある兄・アレクサンデル。先のSIにて変形イーグルを披露し人々を沸かせた弟・ニコライ。
彼らもウィルスの餌食になっていなければいいが……膝の上のトイプー真央が、寒さのためか、小さく震える。
ふっと微笑み、べるるんは自らのマントを引き寄せた。
普段から、やんちゃなトマシュとマイペースなADSLと付き合っているのである。もともとべるるんには妹もいる。
長い長い見張りも終わり、太陽が空を白く染め上げるころになると、トイプー真央が目を覚ました。
(お腹すいた……お肉食べたい)
「真央、おはよう。お肉は無理だけど……温かいミルクでも貰ってこようか」
(うん!)
優しいお兄ちゃんと化したべるるんは、真央のためにミルクを取りに行ったのである。
どうしても>>50のべるるんと真央が気になって……!50ほどまえなのにごめんorz
98:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 20:43:25 dfjg8uUk0
「未来、崇彦の…あの古ぼけたスケート靴は無事かい?」
小塚は特製の衣装に着替えに行ったきりまだ戻ってこないので、未来に聞いた。
「はい!ちゃんとありました!」
「『あの本』はちゃんと持っているね?」
うん、と未来は真っ赤な顔で頷く。
「…うん、それなら大丈夫。このまま無事に終わるといいけど」
99:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 20:47:27 dfjg8uUk0
>>98
大輔は、 が抜けてました
100:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 20:51:22 lbKY2waf0
漸くリンクやってきた崇彦はリンクの惨状に唖然としていた。
ヤグのいたずらでからしレンコンの辛さに、悶え苦しむスケーターズの面々。
「(あのおっっさん何してんだよ!!」
崇彦は怒り心頭だった。
「ちょっと、あんた!!!」
崇彦が怒鳴ったとき、彼は周囲の異変を知った。
スケーターズの面々が次々と倒れこみ、その場から突き上げてきた氷柱に飲み込めれていったのである。
「ううわああああ!!」
声を上げながらリンク外に逃れた崇彦。
リンクの氷柱は飲み込んだスケーターズの標本と化していた。
「そんな・・・・」
呆然とする崇彦、そこへ未来、真央プードルと白鳥大輔が駆け寄ってきた。
「たかちゃん!!!」「よかった!!無事か!」
二人も異変を察知してとっさに変身を行い難を逃れたようだ。
「えっと・・・・スケパシーかな?」
今の状態では会話ができない。4人はスケパシーを試みる。
101:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 21:07:22 xvgzY+D+0
>>89
辛子蓮根といい温泉で突き飛ばしといい
ヤグディンがDQNすぎるw
まともな言動が>>86にしか無いようなw
>>97
べるるんかっこいいよべるるん。
102:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 21:09:05 oAkbCVbIO
前スレではヤグもDQNなりにちょっといいやつだったんだぜ…
103:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 21:09:34 CZpfAIEKP
家に帰ったらスレが進んでる進んでるw
>>53を読んで自分の脳内でもリスデマンがどんぐり背負って(ryが浮かんだ
イメージとしては『ぼのぼの』のシマリスくん(って知ってる人いるのかよw)
リスデマンかわいいよリスデマン癒されるよ
ヴォロに話しかけるシーンでは泣けたよリスデマン
>>97
バトルとプルおじさんがアップを始めた模様ですw
104:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 21:22:25 KFp5U4RG0
氷をたたき割ってヤグディンが出て来た。
「けっ、俺様にこの程度の氷が効くわけねーだろ」
つづいてプルシェンコも出て来た。
「あービックリした。何これ?」
氷にはすこぶる強い異星人たちだった。
プルシェンコが言った。
「わかったぞ、カラトンちきババイちきの仕業だな」
「・・・違うと思う」
冷静に突っ込むヤグディンだった。
105:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 21:32:03 BASCACg50
>>103
ここにいるぞー!
「いじめる?」って首かしげてこっち見るんだよな
106:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 21:34:17 lbKY2waf0
小塚・控え室にて
崇彦は用意された衣装を見て少し怪訝な表情を浮かべた。
「これは・・・・」
渡された衣装は全身レオタードタイプ。しかし、デザインがどこかスピードスケートのスーツをを思わせるのである。
「まぁ、着てみんしゃんい。」
老紳士の言われるがままに着てみる。
「へぇ~、このデザインならレオタードも悪くないかも。」
鏡を見ながら確認する崇彦。でも、どうしてもフィギュア向きのデザインとはいえない。
「つぎに、いま自分が演じたいと思うものを念じてみるがよい。」
「!!(まさか)」
老人の言葉にピンときた崇彦。迷わず最初に選んだ衣装は・・・
「ほお!やはりそれか。」
現れた衣装はギターコンチェルト。今シーズンのフリープログラムである。
「これは、自分が念じるとその衣装に変化する力があるのですね。」
「まぁ、クリプトン星の失われた失われた技術の一つではある。」
そのまま、衣装チェンジを楽しむ崇彦君。
結局リンクに向かったのはそれから1時間近くたってからのことだった・・・・・
107:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 21:41:49 dfjg8uUk0
「うぬぅ!一体何事じゃ!」
凄まじい闘気で氷を溶かし、抜刀して周囲をみまわす信長信成。
「私を怒らせたわね!こうなる事は解っていたのよ。とっとと出て来なさい!」
クレオパトラ美姫もまた、変身してパワーアップしたせいなのか、容易に氷を割っていた。
108:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 22:10:14 i0ewazI60
信成と美姫に続いて、ヒットマンモードのADSLも「ジャッジ皆殺しイーグル」で氷を割って出てきた。
「おい、動ける奴は閉じ込められた奴等を助けてやれ!」
ヤグディンの指示で能力を使える者達は仲間の救出に取り掛かった。
そこへ日の丸鉢巻を逆さにつけたトラが、ミハルとテン君が到着する。
「いったい、どうなってるんだ!?」
リンクにそそり立つ氷柱を見てトラは思わず声を上げた。
109:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 22:13:15 Dtju1arN0
>>52
掃除を仕切るリスデマンがたまらん。すなおなチャッキーもたまらん。
>>64の一所懸命な蜂とてんと虫もたまらん。ここのチームほんと癒されるね……!
(ヴォロ、だいぶ落ち着いた?気分はどう?)
おそるおそるポンちゃんがさし出した飴ジュースを飲みほしたヴォロは、太陽の光を浴びに、庭へ出ていた。
そのあとを追うのは牝牛ゲデ子だ。てんと虫が懸命に隠そうとしていたが、
なんとなくチャッキーが整頓していた棚の内容には気づいていた。女の勘は鋭いものなのだ。
あえてなにも言わない。
パッケージからうかがえたその内容いくつかが、老若まんべんなかったように思えても、なにも言わない。
KVDPとチャッキーとポンちゃんは、出発のための打ち合わせをしているようだった。
蜂とてんと虫はふたりできゃいきゃい騒いでいる。
庭先には、掃除を終えて日向ぼっこをしていたリスデマンの姿がある。
狼ヴォロはリスデマンの傍にうつぶせた。ゲデ子もそれにならう。
(ありがとう)
遠く、澄み切ったスイスの青空を見つめ、狼ヴォロは呟く。
(エレーネが気づいてくれなかったら、リンデマンさんが言葉をかけてくれなかったら、俺……)
(立ち止まるのは誰だってあることだよ、ヴォロノフ)
リスデマンが小さくしっぽを震わせる。
(ヴォロ、わたしね、あなたの気持ちが、すこし解るわ。大切な場所を、なくしてしまいそうになる気持ち)
ぱたりぱたりと、ゲデ子もしっぽを緩やかに振った。
リスデマンも、ゲデ子も、ポンちゃんも蜂もてんと虫も、KVTPもチャッキーも、
みんなみんな、たくさんの壁にぶつかっては、乗り越えてきたのだ。
狼ヴォロは立ち上がる。いま自分にできることはなんだろう。
ゆっくりと、歩き出した。
110:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 22:19:35 dfjg8uUk0
(たった今、何かあるんじゃないかと話していたんだ)
(真央も何かびびっ!と感じたよ)
(タカヒコ君が無事でよかった)
人間の未来は何もスケパシーで話す必要がないのだが。
(俺と真央は周囲の様子を探るから、未来と崇彦は、凍っている皆をなんとかしてくれないか)
「オーケー!」
「はいっ!」
大輔は目を、真央は耳と鼻の感覚に集中した。
因みに鳥の視力は人間の約6倍、犬の嗅覚は100万倍との言われ、聴力は7~10ヘルツ(人間は20ヘルツ程度)まで聞く事が出来るといわれる。これは豆知識。
そこへ氷から脱出出来た者達…プルとヤグディン、信成と美姫、ADSLがやってきた。
111:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 22:38:52 ALW4P0p7O
>>108で何故トラ達が熊本に来たのか?
スケートリンクに着く前…
トラ達は本当は高田馬場に行くつもりでいた、走って。
逆さ日の丸鉢巻きを見てクスクス笑われても、
春日だカワウソだとざわざわされても一生懸命なトラには聞こえない。
簡易培養液に浸かったままバスタブで運ばれるミハルはふとトラを見て思った。
(何でこんなに頑張ってるんだこいつ?)
ミハルはトラの事も忘れていた。
しかし必死なトラの姿に心が動かされてきた。
「…何で走っていくんだよ。
スケート選手だろ、お前…ジャンプでもして行けばいいだろ!
ヘッ、じゃあこのミハルが跳んでやるよ!」
「ま、待て。今のお前じゃ無理だ!!」
バスタブから下りて跳んだミハル。
しかしスケート力が極端に弱ったミハルがうまく跳べる訳はない。
道路に倒れ込み、車にひかれそうになる。
「ミハルー!!」
トラはテン君を抱えたままダッシュでミハルともう片手で抱え、
綺麗な四回転で飛んだのだ。
そして無意識のスケパシーで熊本にたどり着いたのだ。
その衝撃のおかげか、ミハルは元に戻った!
ついでにテン君も元に戻っていた、眠ったままだが。
112:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 22:40:56 ZdsFmHsA0
飴ジュース出したんかいw
このチーム、ほんとええわ~
113:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 22:52:46 ALW4P0p7O
>>111
×トラはテン君を抱えたままダッシュでミハルともう片手で抱え、
○トラはテン君を抱えたままダッシュでミハルをもう片手で抱え、
つじつまを合わそうとしてかなり無理矢理になったwスマン
114:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 23:55:22 84NNwb8LO
その時、老紳士は一人の男と対峙していた。
「お前か。スケート靴と本は諦めろ。お前には使いこなせまい」
固い表情で告げる紳士に、男はどこか虚ろな笑みを浮かべた。
「それはもういいんです。私には必要ない。
私はただ、貴方がたの秘術が…MIDORIの秘術が知りたいだけだ」
「そんなものはない。我々の体と君達は違うんだ。
今回のことでわかっただろう。ウィルスを使っても、君達の体が我々と同じになることはない」
「……嘘だっ!」
男は憎しみを露にして叫んだ。
「ならば何故ストイコは、ゲーブルは、そして……本田は4回転を跳んだ?
あんなに突然に4回転持ちが増えた?!
浅田は3Aを、安藤が4回転を跳んだのは何故だ!
人間には跳べないはずだ!MIDORIの秘術を使ったからだろう…!」
男は歪んだ笑みを浮かべた。
「だから我々は実験を進めた。新型は失敗したが、新たな道が見つかった。
感染スケーターの抗体から、我々の望む究極のスケーターを作り出すのだ」
彼の言葉と共に、部屋に数人の男たちが押し入る。彼らは紳士を拘束した。
「無理だ!不可能だ!」
「せっぼんで治るのは旧型だけだ。きっと皆絶望してくれるだろうね。
新型は人の絶望に比例して重くなるんだ。素晴らしい抗体がとれたら
貴方のお気に入りの二人で試してみよう。小塚と長州で」
老紳士の口に布が宛がわれた。意識が遠くなっていく。
(誰か……新型に対抗できるスケーターが……
自分を見失わずどんな絶望にも負けない、強く美しいスケーターがいれば……!)
115:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 00:14:15 E4vNfApM0
目と耳と鼻を凝らしながら白鳥大輔とトイプー真央が、ヒソヒソと語り合う。
「不思議に思ってたけど、どうして大ちゃんはあの本を知ってたの?」
「皆みているような、不思議な夢を実は俺も見たんだ。
…何も無い、金属質か何かのような建物?の中にいた。
そして何だか?ひどく機械的な声と映像が浮かんできたんだ。
『{この本}を持った少女と、{この靴}を持った少年を探しなさい。
そして貴方は彼等を守るのです。彼等を守るのです
大事な事なので二度言いました。
その子らの名は…』
そこで夢から覚めた。…そしたら俺はクワッチに変身していた」
「クワッチ?!クワッチって…あの、バンクーバー五輪のマスコット……だよね、
どうしてそんなのになってたのかなぁ?真央もどうして猫になったんだろ~」
「いや、今はそっちのほうはどうでもいいから(汗)…今は集中しよう」
116:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 00:26:20 t6QfiPrDO
目の前の光景に唖然とする逆さ日の丸鉢巻き男トラ。
「あれ?先輩?ここは一体…?」
東京に移動した頃から記憶が曖昧なミハルはキョロキョロしている。
流石にテン君も起きてぼんやりしていた。
「ん~よく寝たなぁ…。」
とりあえず大輔達のところに行こうか、氷の中で固まっているべるるんやジョニ子達を助けるか…?
それとも様子見か?
どうするトラ!?
117:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 00:34:04 D5YioVM40
一方、氷の固まりの中でジェフリー・バトルの体は冷え切っていた。
まさに彼の命の灯火は消える寸前だった。
「人間は死ぬときに一生の思い出を見るっていうもんな。
日本語ではSOUMATOとか言うらしいけど。あ・・・意識が遠のく。
きっと僕はもうだめだ」
子どもの頃からの思い出が彼の脳裏を駆けめぐる。
スケートに明け暮れた青春、真ん中に穴のあいたメダル。
引退してからの学生生活とアイスショーで観客を沸かせる自分。
そして最後の最後に抱いた淡い恋心・・・無邪気で可愛い僕の白いエルフ、
僕は君の寝顔を撮っておきたかったのに
携帯を置いて出かけたばかりにアレクセイに見られて消されて・・・
写真撮ろうとしたら邪魔されて・・・
しかもあっさり元のおっさんに戻りやがって・・・
その瞬間、恥ずかしさと悔しさと怒りがない交ぜになり、彼の体温は一気に上昇した。
「このままで死ねるかーっ!」
バトルの中で何かが覚醒した。
彼は氷をぶち壊して生還した。
118:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 00:53:27 t6QfiPrDO
ADSLは思い出したように叫んだ。
「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ー!!!!」
スウェーデン伝統の叫びでべるるんは氷を割って飛び出てきた。
自由になったべるるんもすかさず
「あ゙━━━((゚∀゚))━━━ッ !!!!!」
超音波で氷のみを粉々にした!
これで残りの皆も解放されるはずだ。
119:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 01:05:37 +3aM/DpvO
バトル未感染なのに凄いw
ちょっと幸せにしたくなって来たw
120:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 01:45:28 E4vNfApM0
ヤグディン達は一つの大きい氷の固まりの前で苦戦していた。
「くそっ!これはどうしてこんなに固てぇーんだ?!」
ヤグディンが渾身で蹴っ飛ばしても、いくつかの氷は、べるるんの超音波で壊れなかった。
「ええい、誰か、居合いの達人がおらぬのか!」
信成の闘気でも無理だった。
「此処におるでござるよ!」
皆が振り向くと、そこにいたのはクリス・リード。
「信成殿!拙者らを置いていくとは酷いでござる。拙者らはここにいる
フェルナンデス殿の3Aで駆けつけて来たでござる。」
後ろではキャシーと海賊フェルナンデスがいちゃいちゃしている。
クリスは『オペラ座の怪人』のコスチュームでせっぼんの腰振りのポーズのまま氷付け
になっているPチャンの前に立った。もちろん瞳孔は開きっぱなしである。
「ではいざ…栗須・利井戸、 侍モードオン!」
侍クリスは目にもとまらぬ早さで刀を抜いた。
シュパッ
シュパパッ!
シャキーン!
・
・
・
バラバラバラバラッ。
氷は見事に砕け散ったが、中のPチャンも見事にバラバラになっていた。
全員がズッコけた。
121:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 01:46:11 E4vNfApM0
と。
バラバラになったPちゃんのパーツがうぞうぞと集まりだし…
元のPチャンに戻った。
「あれぇ?僕どうなってたんだろう…」
暢気なPチャンの言葉に、全員が二度ずっこけた。
おそるべし、ヒトデの再生能力。
侍クリスはひたすら土下座をしていた。
122:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 07:32:21 wnmvXvquO
ちょww Pちゃんスゴすwww
123:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 07:44:00 TwbNLv0s0
「ああ、寒い! あとでもう一回温泉に行くわよ!」
両手に息を吐きかけながらジョニ子がつぶやく。
ライサの顔は青ざめ、唇は紫色になっているが黒いので(ry)。
ジュベールは辛しれんこんがいい具合に衣装に貼り付いてくれた
ので、少し嬉しかった。
「でもいったい、誰がこんなことを……」
顔を見合わせるスケーターたち。小塚は老紳士が姿を見せないことが
気になりだしていた。
「おもてなしは気に入ってもらえたかね?」
声のするほうに顔を向ける一同。そこには暗い笑みを浮かべた
男が、部下たちに老紳士を拘束させて立っていた。
124:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 08:26:45 D5YioVM40
「おもてなし・・・裏はあってもオモテなし」
未来が呟いた。
125:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 09:30:29 bQDX5P9e0
バトル「ところでアレクセイ、さっきのなんだよアレ」
ヤグ「いやー、衣装箱の中に食いもんが入ってってさー。差し入れならみんなで食おうと思って」
ヤグ「ブライアンの衣装だって気がつかなくってさーw」
バトル「おい!」
ヤグ「それより面白れーもんがあんだよ、見る?おっと、音消さないとな」
ヤグディンは携帯を出した。画面には動くプルシェン子バスタブバージョン。
バトル「?」「!!!!!!!!!」「いつの間にこんなの撮ったの?」
ヤグ「ババアに送って一緒に笑おうと思ってw」ババアなんて言ったらまたごつい指輪付きの手で殴られるぞ。
バトル「か、可哀想だよ、やめなよアレクセイ」
ヤグ「ん?そうだな、メモリもいっぱいだし消そっかなー」
バトル「あっ、そっ、あの…あっあっ」バトルは言葉にならない。
ヤグ「あっ、欲しいー?じゃ今予約して。美○利寿司。」ヤグディンの手にはタウンページがあった。
ヤグ「みんなには内緒にしといてやるからw」「動画は鰤喰った後なw」
本当にこの人はくれるんだろうか…満面の笑みが何かを語っているようだとバトルは思った。
126:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 09:30:35 wqn7STJfO
あまりの寒さに、美姫は何かないかしらと段ボールをひっかきまわすと、ミンクのコートを見つけて着込んだ。タラソワとも知らずに。
そして、手持ちぶさたなので紫の薔薇で冠を編んでみた。
127:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 09:32:25 t6QfiPrDO
(くっ…、何故かは分からないが悔しい…!!!)
春日の名残なのか、ダジャレに反応するミハルであった。
(春日ミハルと未来はダジャレが原因で一悶着ありました※前スレ)
128:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 09:47:11 bQDX5P9e0
こう見えて実は後輩思いのヤグディン。動画をやるきは全くない。
消すのは鰤を食った後、「ごめーん間違えちゃったw」で済まそうと思ってる。
129:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 09:51:33 E4vNfApM0
真央の犬耳がぴくぴく動いた。
「大ちゃんあっちから何か聞こえる!」
「何!」
大輔が目を凝らすと、そこにはいかにも怪しい人物が数人、偉そうに立っている。
一同は一斉にそちらに顔を向けた筈なのに何故かシカトしているので、
(未来に至っては駄洒落しか言ってない)男はカンカンになって怒っていた。
「ちょ、ちょっと大ちゃん!皆無視してるよ?」
「仕方ないな。俺達が相手するとしようか」
無視しつづけて未来にもしものことがあったら大変だ。
声の方まで飛び上がり、フライングシットスピンで変身を解いた大輔と真央は、
男達の前に立ちはだかった。
130:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 10:27:00 wqn7STJfO
男の手下達は老紳士をリンクの楽屋の一室に閉じ込めた。
「長老、あなたには手荒な真似はしたくない。
それに我々が用があるのは、この新しい世代のスケーター達なんでね。
悪いがここで休んでいてもらうよ。」
別の楽屋には、さっきの氷柱からとっさにギターに戻ってギターケースに潜り込み難を逃れたボロドゥリンと、手持ちぶさただったのでこれ幸いと空いている部屋を探しリハーサルに専念する布袋がいた。
ボロデュリ~ン♪カーリンカカリンカ…
131:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 10:29:40 t6QfiPrDO
ジョニ子「紫の薔薇の冠なんて素敵じゃないの!コートもイケてるわよ~☆」
美姫「えーそうかなぁwじゃ冠ジョニーにプレゼント!」
ライサ「さ、寒い…。」
Pちゃん「ちょっと体が違うような…。」
クリス「マジ申し訳ごさらん」
信成(こやつ…さては化け物か?)
キャシー&フェルナンデス「(ラブラブトーク中)」
ADSL「ちょっと先輩から言って下さいよーw」
べるるん「僕はいいよーここはいつの間にか来てくれたトマシュにw」
トラ「俺来たばっかで全然分からんのに言えるかよw」
ミハル「(フィギュア界ダジャレNo.1って何だっけ…?しかし悔しい!)」
未来「(これで私がNo.1ね!!!)」
テン「リップ塗ろうかな。」
ジュベ「衣装の辛子がちょっと目に染みる…。」
プル「寿司とか聞こえたんだけど(ニヤニヤ)」
バトル「(動画…!)」
ヤグ「お、ジェーニャも一緒に来るかw銀座の寿司w」
小塚「あーもう!(怒)
一同大ちゃん達のところに集合しろ!さっさと動け!」
132:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 10:42:01 mPWktH8wO
男達の前では、流石に申し訳なくなったのと間が持たなくなった大輔がペコペコ頭を下げていた。
どこまでも腰の低い男、高橋大輔である。
133:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 10:44:35 wqn7STJfO
小塚光彦は、愛知スケ連の役員が運転する車でゆっくりと湯布院からスケートリンクへ向かっていた。
1つは孫の崇彦が滑る姿を見る為。
そして2つめは(あまり知られていない事だが)、今日がクリプトン星人にとって特別な年の特別な日であるという事だった。
よほどの不都合が無い限りは、地球上に住むクリプトン星人のほとんどが、熊本のリンクに集まるはず。
そう、私の勘に狂いが無ければ、彼女も…
そして、これまでも常にそうであったように、闇の力との攻防も激しくなるはずだ。
134:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 11:14:19 E4vNfApM0
ぶつぶつ言いながら男達の前に集合するスケーター達。
大輔「(や~っと集まってくれたか…(汗))一体なんのマネなんだ、これは。」
小塚「老紳士をどうする気だ!おまけにリンクを…あ~っ、もうこれじゃアイスショーが出来ないじゃないか~」
大輔「…崇彦、俺の背後に隠れろ。何か来るぞ」
真央「未来ちゃんも真央の後ろに隠れて!」
135:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 11:27:22 1k3ZXZgZ0
あのお方が来るのか!?
136:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 11:31:58 OityG9tHO
こつがナイス苦労人キャラww
デーも頼れる先輩になってきた。真央ちゃんも。
137:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 11:39:19 5tGvAl1N0
やって来たのは
渡部絵美だった。
「真央ちゃ~ん何処?!」と他の選手は無視して
絵美スマイルを振りまいた。
138:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 12:13:20 D5YioVM40
今まで必死に設定をひねってきたのが
クリプトン星人大量発生で台無しになるのは勘弁してほしい・・・orz
139:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 12:30:20 FP4IVYbMO
小塚光彦はクリプトン星人ではない。
この星にいるクリプトン星人はスケートとは別の道に進んだ者がほとんどだ。
他星に住み着くときにはその文化を壊さない…宇宙難民の心得である。
もちろん、既にスケーターとなっていた者はその心得から除外されている。
ただ、光彦はクリプトン星人たちに知り合いが多く、彼らを守る交渉人としてクリプトン星人を名乗ることがあった。
今回の集合は、単なる同郷会である。
しかし、彼らの集合に別の意味があるのではと…勘繰る人間がいるはずだ、と光彦は危惧していた。
140:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 12:30:27 wqn7STJfO
ちなみに、絵美はこの後登場するクリプトン星出身の女性にくっついて来ただけで、特にクリプトン星人という訳ではないので悪しからず。
地球上にいるクリプトン星人は確認出来ているのは5人だけである。
141:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 12:34:58 FP4IVYbMO
昔、MIDORIの正体がバレた時、クリプトン星人の秘術があるのではないか、日本のスケ連は糾弾された。
もちろんそんなものはなかった。しかし彼らは信じなかった。
4回転ジャンプを跳ぶ者が増えたのは、人間たちの血の滲むような努力である。
しかし彼らはそれを信じず、4回転を跳ぶ者をクリプトン星人として敵視した。
自分が何故秘術の対象に選ばれなかったのかと、恨みを持つ者もいた……。
142:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 12:43:18 FP4IVYbMO
老紳士を拘束したのはその一人である。
彼はできればスケーターたちを騙して彼らの抗体を摂取したいと思っていた。
ダメならば紳士を人質にスケーターたちを脅す方法でもいい。
それを発展途上でポテンシャルの大きい小塚と長州に投与し、究極のスケーターを作る実験をする。
人数を増やし、スケーターからクリプトン星人を根絶やしにするつもりなのだ。
143:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 12:47:28 wqn7STJfO
しかし、クワドを跳ぶ者に不利な採点システムにされても、なおもクワドを跳ぶのをやめないスケーター達がいた。
それはクリプトン星人の意地にかけて現役復帰したプルシェンコに、新鮮な感動と刺激を与えた。
144:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 12:51:45 t6QfiPrDO
その頃、ユヅルはスケートリンクの外にいた。
プル達におつかい(パンやビールにジュースなど)を頼まれたからだ。
ユヅルはあくまでおつかいだと思っているが実質パシリである。
買い物を済ませ、リンク入口戻ってきたユヅルは何やら異様な雰囲気に気付いた。
「…おい、貴様何しに来た!?」
「ガキが来るところじゃねぇぞ…もしかしてこいつもスケーターか?捕まえろ!」
怪しい男たちが襲ってきた。
とっさにビールマンスピンでかわしたユヅル。
だがこれで、はっきりとスケーターであることがばれてしまった。
敵が仲間を呼んで増えている。
「ど、どうしよう?僕一人で戦えるのかな?」
仲間たちは中に閉じ込められているようだ。
そこに飼育員さんを連れてカナダから四回転でアボットが到着した。
「豚だって跳べる!…あれ、何かヤバい雰囲気?」
145:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 13:14:31 D5YioVM40
リンクに駆け込んできたユヅルをバトルが迎えた。
「やぁおかえり、ユヅル。ご苦労様だったね」
「はい、皆さんに頼まれた物を買って来ました」
「日本語ではそういうのを『パシリ』って言うそうだね」
もちろん、バトルには悪意は全くない。
しかしユヅルは深く傷ついたようだった。
リンク入り口ではアボットが怪しい男たちに囲まれていた。
「ひょーえー、どうしよー」
変な顔で変な声をあげるアボットを見て男たちに一瞬のスキが生じた。
今だ!
いきなりスピンを始めたアボット。
その顔を見て怪しい男たちは驚愕し、後ずさりした。
そのスキに飼育員さんはリンク内に駆け込んだ。
146:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 13:21:21 wqn7STJfO
そこに、タイミング良く小塚光彦の黒塗りのバンがリンクの駐車場に着いた。
光彦「この異様な雰囲気…どうやら既に始まっているようだな。
ん?入り口の前でビールマンスピンをしているのは…世界選手権ジュニアチャンピオンの羽生君じゃないか!
後ろにはアボット君?声かけてみるか。」
役員「会長、ここはとりあえず、彼らを乗せて退散した方が…」
光彦「うむ、ではとりあえず彼らを拾ってくれ。」
運転手は砂煙をあげて車を羽生、アボ、飼育員に横付けした。
そして手にしたマスタード煙幕を敵に向かって投げつけると、からしれんこん風味の煙に敵がひるんだすきに、3人を車に押し込み出発した。
行き先はすぐ近くのホテルだ。
147:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 13:32:08 obLhwUOgO
ランビエール宅
KVDP入浴中。
砂まみれの姿を見たチャッキーが気を利かせてお風呂を沸かしてくれたのだ。
KVDPは思う。気持ちはありがたい。しかし何故入浴剤が薔薇の香りなのだ、しかも泡風呂。
チャッキーはランビのクローゼットからTシャツと短パンを取り出し、脱衣場に置いてKVDPの衣装をリスデマンに渡した。
渾身の4-3-3+黄砂の衝撃で所々破れていた衣装を、リスデマンが繕う。
左胸の辺りが大きく破れていたので、ハート型のアップリケを付けて『Jenna』と刺繍を入れておいた。
アップリケの材料はもちろんランビの赤ぬこ衣装である。
「いいお湯だった~♪」と言いながらリビングに戻ってきたKVDP。
ピチピチのTシャツに短パン、芳しい薔薇の香りを漂わせるKVDPの姿を見て
ポンちゃんは鼻からコーヒーを吹いた。
148:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 14:10:28 E4vNfApM0
真央「絵美さ~ん♪真央はここだよぉ~(手をふりふり)」
小塚「(………あ~っ、もう!)」
大輔「(とにかく連中の目的が何なのかはっきりしないとラチがあかない…)お前達の目的は一体なんだ?!
未来か?崇彦か?それとも この『本』と『靴』なのか? ハッキリしろっー!!」
大輔の叫び声をトリガーに、信成の身体は第六天魔王のオーラを発し始めた。
クレオパトラ美姫は拳に電撃を纏わりつかせ、古代エジプト式格闘術の構えをとる。
ADSLはヒットマンモードに変身、『皆殺しイーグル』で臨戦態勢だ。
べるるんは超音波を発する機会を虎視眈々とうかがっている。
149:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 14:27:42 E4vNfApM0
男は顔を覆っていたサングラスとマスクをゆっくりと剥いだ。
「あっ!あの男は…昨夜の……!」
べるるんは驚いた。今は囚われの老紳士そっくりだったのである。
150:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 14:48:18 wqn7STJfO
黒塗りのバンがホテルに着いて後部座席を振り返ると、座席には3人ともいなかった。
光彦「うむ、3人共戻ったのか…奴らと戦う為に。無事を祈ろう。」
役員「会長、嗣彦さんに今リンクで見た事を連絡されますか?」
光彦「ああ。そうしてくれ。私が替わろう。」
スケーター達よ。無事でいてくれ。フィギュアスケートの未来は君達にかかっているのだから…。
151:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 15:13:36 t6QfiPrDO
ステップを踏みながらなんとか中に入るアボット。
先に入った飼育員さんはヤグプルと話し始めていた。
ユヅルは何故かしょんぼりしている。
そして奥ではさっき襲ってきた男たちと同じ格好の奴ら数人と老人、大輔達が対峙していた。
うーん、何だか緊迫してるぜ!
「おい、何があったんだ!?
俺、飼育員さんがここに連れてってほしいって言うから急いでつれてきたんだけどさ…」
とりあえず同じ雨男子のジョニ子とライサに話しかけるアボット。
「うっさいわね、今大事なとこなのよ!
黙って聞いてなさいっ!」
「お前もあんまり話聞いてなかっただろうが。」
「黒電柱もうるさい!」
「あーもう!アメリカ男子静かにして(怒)」
小塚に叱られた。
152:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 15:19:44 wqn7STJfO
「こんだけ温泉水があればもう大丈夫ね^ ^」
ユカは赤ぬこ宅急便が大量の段ボールに入った温泉水を集荷するのを見届けると、信夫に携帯で連絡した。
ユカ「…そう…ジェレミーは無事に人間に戻れたのね。
それで、今は熊本のリンクで何者かに襲われてるって?
私?もちろん、これから行くわ。ジェレミーにどうやって海を渡ったのかきかなくっちゃ^ ^」
ユカは差し入れ用の温泉まんじゅうを両脇に抱えると、華麗なコンビネーションジャンプで熊本に着地した。
153:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 15:48:32 E4vNfApM0
男「そうですね、強いて言えばここにいる全員ですかね。」
パチン、と指を鳴らすと男の姿が消える。どうやらホログラム映像だったらしい。
そして………小塚達の足下の床から浸水が始まり、それが恐ろしい早さで凍り付いてゆく。
四方八方には巨大な氷の壁が出現した。氷の牢獄、というわけだ。
今や館内は半分は巨大な氷の牢獄、もう半分は刃物のような氷山の地獄と化した。
その壁の天井あたりが閉じる瞬間、飛び出したものがある。
鳥だ。 間一髪、大輔だけが変身で免れたのだ。
154:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 15:52:16 E4vNfApM0
ユヅル「?!な、なんですかこの仕掛け?僕来たばかりで…」
美姫「き、…昨日館内を調べたときは、こんな仕掛け無かったのに!」
ヤグ「くそっ、この氷の固さは…地球の技術じゃねぇ、クリプトン星の技術でつくられたモンだぜっ!」
「ほほ~ぅ一人、逃げられましたね。しかし予定どおりです。ひとまず体力測定、と、いきましょうか」
男は不敵な笑みを浮かべると、また指をパチン、と鳴らした。
155:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 15:59:09 E4vNfApM0
小塚「プルシェンコさん?プルシェンコさん?!………(が~~~~ん!!)寝てるーーーーーーー!!」
ヤグ「そうだっ、さっきの阿呆を思いだしたぜ…。クリス!おい、お前さっきのようにこの氷の壁を叩っ切れ!!!」
クリス「あいわかり申した。では!」
べるるん「僕の超音波を試そうか?」
ヤグ「馬鹿かお前は?!俺様の耳をぶっ壊そうっていうのかよ!」
信成「拙者も助太刀致す!!」
ADSL「俺も皆殺しイーグルで加勢するぜ!」
とりあえず攻撃力のありそうな組は氷の壁を壊し始める。
壁の外では大変な事が起こっていた。
156:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 16:08:26 E4vNfApM0
鋭利な氷山からまるでスピアのように次々と氷塊が突き出てくる。上、下、右、左、前後斜め。
大輔はかろうじて足のつく氷がある時はステップを踏んで逃れるが、そうでない時は鳥に変身しているしかない。
(…ハァハァ…これでは何処に進めばいいのか判らない)
真央「大ちゃん、右!もっと!右」
アボット「今度は下からくる!」
キャシー「斜め!右から斜め~~~!」
トラ「うわ~やばいやばいやばいよそこ」
ミハル「早く飛んで!飛んで!そのままストーップ!」
未来「(見ていられないので顔を覆って伏せている)」
まるでフレ○ズパークのアトラクションのようだがそんなチャチなことは言っていられない。
少しでも気を抜けば、氷の柱に串刺しだ。
157:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 16:10:48 wqn7STJfO
スワン大輔は、追っ手がいないのを確認すると、手近な木の上で休んだ。
と、ユカが入り口付近をうろうろしているではないか。
クワックエッ(ユカさ~ん、そっちは危ないよ~)
ユカ「ダイスケなの?」
白鳥「クワッ」
ひらりとユカの足元に降りた大輔は、とりあえずユカを危険な場所から遠ざけようと思い、跳んでは振り返りしながらホテルの方角に向かった。
158:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 16:22:46 E4vNfApM0
しゃきーん!スパッ! むぅおおおぉおお! あ゙━━━((゚∀゚))━━━ッ !!!!! ドガガガガガガガガガ… 来ん畜生が!でぇいっ!!!
4人の力が合わさって、ようやく人一人通れそうな穴があきはじめた。
ヤグ「よし、ここから脱出するぞ」
(どこかに氷を製造する動力源があるはず)
大輔からのスケパシーだ。
(よしわかったすぐやってやるぜ)
ヤグ「パトリック!こっから出て氷の動力源を探して止めろ」
Pチャン「僕が?!」
ヤグ「まだ穴が小させ~んだ。こっから先に出るのはお前が一番適任だろ~が」
Pチャンの身体はヒトデの名残よろしくぐにゃぐにゃしていた。
159:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 16:35:46 E4vNfApM0
大輔はユカをホテルに送り届けると、すぐにリンクに戻って来た。
その頃穴からかろうじて這い出たPチャンが氷の動力源を必死に探していた。
大輔も上空から捜索する。 そして。
(Pチャン、君の右前方に目標発見 上の氷柱に注意して進んでくれ)
(わ、わかった…)
慎重に進むPチャン。凍えるような寒さの中、かじかんだ手でやっと動力源を 'OFF' にする。
氷はようやく溶け始めた…
(やったー 皆やったよ、Pチャンがスイッチを切った)
160:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 16:49:34 E4vNfApM0
(うわあああああああああ)
大輔の悲鳴のスケパシーが全員の頭に響き渡る。
溶けて薄くなった氷をぶち割って、全員がその場にかけつけた。
後ろを向き膝をついてがっくりとうなだれている大輔と…仰向けに倒れているPチャン。
Pチャンの身体には深々と氷柱が突き刺さっていた……。
ジョニ子「Pチャン、Pチャン、…嗚呼、神様、こんな事になるなんて…(号泣)」
一同に悲しみが襲いかかろうとしたその瞬間。
むくり。
?
??
?????
「あれ?皆どうして泣いてるの?」
起き上がったPチャンの傷は、恐ろしい早さで回復していた。
ジョニ子は「うぅ~ん……」とバトルにしなだれかかるように気絶してしまった…。
161:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 17:05:04 E4vNfApM0
ライサだけ参加させ忘れた......onz
162:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 17:19:44 D5YioVM40
素で忘れられる可哀想なライサw
163:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 17:23:58 t6QfiPrDO
>>161
自分が言うのもなんだけど、一人で連投し過ぎるのはどうかと思うよ
他の職人さんが書きづらいと思うし
164:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 17:29:01 E4vNfApM0
そうですね(汗)気をつけます
細かく区切りすぎでしたし…(汗)
ジュベ&フェルナンデスも忘れてonz
165:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 17:57:58 +3aM/DpvO
一方まだ寝ているプルシェンコ。
小塚「あ~もう!いい加減に起きて・・・(うわぁ女性化してる!)仕方ないな、とりあえず抱えて・・・」
言い終わらないうちに物凄い勢いでダッシュしてきたバトルが電光石化で抱きか抱えて行った。
166:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 17:59:06 DYHF89Yz0
みんなで書いて話がかぶったりごっちゃになってカオスwとか、
そのカオスが収斂していくのも楽しみのひとつだしね。
職人さんみんな頑張ってください!
素で忘れられがちのライサも頑張ってください!w
167:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 18:09:54 D5YioVM40
・・・ここは・・・家?懐かしいわ。いつの間にペンシルベニアに帰って来たのかしら。
マミーがなんだかちょっと若いのは気のせいかもね。
「それにしても今日も寒いわね」
「マミー。裏のトウモロコシ畑に遊びに行っていい?」
「ええ、いいわよ。気をつけて行ってらっしゃい」
大寒波がやってきて、裏の畑はすっかり凍り付いていた。
立ち枯れたトウモロコシの茎の間を器用に滑る子ジョニ。
クリスマスに貰った中古のスケート靴。
ジョニ子の何よりもの宝物だった。
遊び終えてスケート靴を脱ぎ、柔らかい布でそっとぬぐう。
すると突然、スケート靴が光り出した。
誰かが荘厳な声で何か言ってる気がする。
でも何を言ってるのかよくわからない。
「あっ」
小さな声をあげてジョニ子は目を覚ました。
隣ではバトルが女性化しているプルシェン子を心配そうに見ていた。
「ちょっとジェフ、アタシの心配もしなさいよ!」
168:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 18:53:09 D5YioVM40
「あ、ジョニー。気がついたんだ」
「あ じゃないわよ全くもう。そうそう、アタシも変な夢を見たの。
夢の中で何か言われた気がするんだけど何て言われたのかわかんない」
「ふむ、温泉に入ってウィルスの活性具合が変わったのかな。
ほら、ジェーニャもごらんの通りまた女性化してるんだ」
そこにカナダの飼育員がやってきた。
「やぁジェフ、休暇が取れたんでブ・・・いや、ジェレミーと一緒に日本に来たよ。
いろいろと大変だったみたいだね、力になれなくて申し訳ない」
「いや、来てくれてありがとう。嬉しいよ。
ところでジェーニャの具合がまだおかしいんだ。
眠ると女性化して、起きると男性に戻るのを繰り返してる。
一体彼に何が起こってるんだろう、わかるかい?」
飼育員はプルシェン子をじっと見ていた。
そして、ジョニ子とバトルに向かって静かな口調で話し始めた。
169:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 19:17:40 t6QfiPrDO
バトルやジョニ子が話す脇では
「…そういえば布袋さんとボロドゥリン君がいない、探さないと!」
小塚が言うとべるるんも続いて
「閉じ込められた方の老紳士も探さないといけないよ。」
と言い、探索隊を組む話になっていた。
「ちょっと待ってくれ!」
「パトリック!?」
Pチャンが何を言うのかに皆集中した。
「Sex Bomb祭はどうなったんだ!」
一同ずっこけた。
「ずっと練習してきた成果を見せたいんだ!」
「One Banana祭には出来ないのか?」
ヤグもまだ諦めてないようだ。
「うーん、プルシェンコさんはどうしよう?
ユカさんがいるホテルにでも運ぼうか?」
人に戻った大輔の問いに
「あ、じゃあ俺が行こっかな」
話を聞いたアボットが手をあげる。
彼はただ単にユカさんと会うついでにプルも運んでやろうとしただけなのだが…。
「(てめえ、いきなりしゃしゃり出てくんじゃねぇ…!)」
今まで見たことのない表情でガンつけてくるバトルを見て
「Nooooo!
冗談だよ冗談!Ahaha…!」
笑ってなかった事にした。
170:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 19:48:53 D5YioVM40
飼育員の話はにわかには信じられないものだった。
バトルはショックでかなり気が動転していた。
そこにアボットが手を挙げたもんだから
つい顔が険しくなってしまったようだ。
・・・もちろんそれ以外の理由もあるわけだが。
ジョニ子もその話を聞いてから何か様子がおかしい。
バトルはプルシェン子をお姫様だっこして、
飼育員と共にユカさんのいるホテルに向かった。
それを見送った後、ジョニ子が突然倒れた。
音もなくふわりと。
驚いて駆け寄ったジュベールはジョニ子の体に異変が起こっているのを見つけた。
「くそっ、温泉が逆効果になったんじゃないだろうな!」
171:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 20:38:41 wqn7STJfO
ホテルのラウンジでは、嗣彦を通してお互いの所在を知った光彦とユカが、お茶を飲みながら話していた。
と、にわかにロビーのホテルマンの動きがせわしくなった。何かあったようだ。
ユカ「ちょっと見てきます。こちらにいて下さい。」
172:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 20:44:35 E3r59nd90
275 :氷上の名無しさん@実況厳禁 :2010/04/01(木) 16:20:26 ID:Ij/YxvIGO
>>270
自分もPちゃんひそかに気になってたw
出てきてまたみんなを開いた瞳孔で見つめたらいいよ!
ここに来るとみんな好きになるなぁ。
次回、フィギュアスケーターズの華麗ないちにち
第○○回!
ジェフです!!
今まで散々手間かけ・・・いやお世話した・・・・ジョニー・・・
このスレのDIVA!!しかし・・・・・・今、僕達の目の前にいるきみは・・・
僕達が知らない・・・・・新しい君の姿・・・・・
次回
『ピカレスク----JOKERの仮面』
まさか・・・・嘘だと言ってくれ!!!!
ジョニ子さんとプルシェン子さんのガールズトークも冴え渡…ちょ、ちょっと、二人とも何やってるんですかー?!
いっけない、今日はここまで、またね~!
エアロ~、ティアラ~、小町~!ばいばーい!
173:172
10/04/14 20:46:15 E3r59nd90
すみません、予告ネタ参考したのバレタ・・・
ごめんなさい
174:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 20:48:30 FP4IVYbMO
飼育員は語った。
「新型ウィルスは、スケーターたちに抗体を作る。
その抗体を抽出し、投与された人間は、その力を手に入れることができる。
……と彼らは考えているようだ。
新型ウィルスは人間に適性化されたもので、クリプトン人には毒になる。
温泉で体が活性化したのはいいが、ウィルスまで活性化してしまったのでは……。
特に絶望を深く感じている者には、さらに強く作用するだろう。
治療法は……まだ……」
バトルは唇を噛んだ。
スケーターなら誰でも絶望を感じたことがある。
中でも重病化した者……真央、信成……皆、絶望の記憶が新しい者ばかりだ。
プルシェンコもそうだろう。
(なんとかしなきゃ、でもどうやって?)
隣のジョニーが何かせわしなく言っているのを聞き流しながら、バトルは焦った。
彼もジョニ子自身も、まだ気付いてきない。
……ジョニ子の血を輸血されたべるるんが、快方に向かったという事実の意味を。
175:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 20:56:33 wqn7STJfO
大輔と崇彦がとりあえずひとつひとつ楽屋のドアを開けていくと、ドアが壊れている楽屋と、その隣の楽屋にメモが置いてあった。
「小塚くんへ
隣の部屋で縛られていたおじいさんを連れて、とりあえずホテルの部屋に戻ります。ギターも一緒です。
布袋寅泰」
崇彦「ああ、良かった~、布袋さんとボロドゥリン、老紳士も無事だったよ~。」
大輔「どうやら敵もスケーター以外の脱出は見逃したみたいだね。」
大輔、小塚は顔を見合せて安堵のため息をついた。
176:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 21:18:24 wqn7STJfO
と、ふいに美姫の携帯が鳴った。
美姫「どうもこんにちはー。ノブ?いるわよ。今かわるね。…殿、濃姫さまからよ。」
信成「…なにっ、濃姫となっ?」
信成は携帯の相手の声を聞いた途端、マイハニーモード全開で、先祖から信成に戻っていた。
一気にリンクの温度が上がり、氷柱の残骸はどんどん溶け出した。
柱だと思われたまま助け出してもらえなかったライサも、氷が溶けてなんとか自力で脱出出来た。喜びを与一スピンで表現するライサ。
177:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 21:36:58 wmOKT7UgO
ライサまだ凍ってたのかwww
178:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 22:20:41 ek1XIfsZ0
経営者はマネキンを抱えて階段を上がる。
屋上までもう少し、うう、膝が痛い、腰が痛い。
ムロズさんも知っていた、経営者は本当に老人の体になりつつあることを。
「休憩しよう」と言ってやりたいけど、どうやって伝えたらいいんだろう。
そもそもどうして、俺に視覚と聴覚が残っていることが分かったんだろうな…
一方廊下では、招き○こ○ックが猫とアヒルに再分裂できずにジタバタ暴れ回っている
アルパカが困った顔をしながら、前脚で突いていた
179:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 22:22:30 TwbNLv0s0
「未来ちゃんの持ってる『あの本』は、中身じゃなくて、
本そのものが鍵なんだって、大ちゃん、前に言ってたよね?」
リンクに向かう通路を歩きながら、崇彦は大輔に尋ねた。
「うん。そのことも、夢の中で言われたような気がする」
「大ちゃん。俺は昔、長野で、あの老紳士に会ってる。彼は
あのとき、本を読んでいた」
バトルから祖父の名前を聞いたときから、崇彦の心には
引っかかっていることがあったのだ。
謎のメッセージ。そしてたびたび口に出されるクリプトン星の名前。
崇彦が祖父の部屋で、奇妙な模様が描かれた紙を見つけたのは、
彼が小学校に入る前のことだった。
衣装のデザインにも似た不思議な模様を夢中でチラシの裏に書
き写していると、祖父の光彦がそれは模様ではなく文字だと教えて
くれたのだ。日本ではない、遠い遠い場所の言葉なのだと。その場所の
名前は忘れてしまったが、何となくアメリカの大統領みたいだなと
思ったことは覚えている。
星、スケート、氷。
祖父はその不思議な言葉の読み方を、少しだけ教えてくれたものの、
その言葉のことは人に話してはならないと言った。一部の人だけにしか
使えない、秘密の言葉なのだと。
だが、数年後、崇彦は約束を破ってしまう。98年の長野五輪。彼は
祖父の部屋以外の場所で、初めてその文字を見つけたのだ。
「へんしん」
本を読んでいた老紳士は、驚いて顔を上げた。9歳の崇彦は得意気に笑う。
「坊やはこの文字が読めるのかい?」
「うん。おじいちゃんに、少しだけ教えてもらったんだ。……あっ、
いけない。文字のこと、人に言っちゃいけないんだった。おじさん、
俺がこの文字を読めること、秘密にしてくれる?」
老紳士が何と答えたのか、あとのことは覚えていない。高熱を
出して入院したことも、彼はまったく覚えていなかったのだ。
老紳士が託したスケート靴と本。その謎を解き明かすことが、
9歳の崇彦が言っていた「封印」を解く鍵なのかもしれない。
リンクの戻るなり、二人はサウナのような熱気と湿気に顔をしかめた。
「うわっ、暑っ! 未来ちゃん。『あの本』のカバーを外してくれないか。
それと、俺のスケート靴を取ってくれ」
「え? うん……」
未来は書店のブックカバーと、出版社の文庫カバーを取り外した。
「やっぱり……!」
カバーの外された本の表紙と、崇彦のスケート靴の踵の部分に、
クリプトン文字が刻まれていた。
180:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 22:23:45 wqn7STJfO
美姫「暑いわ~」
美姫はミンクのコートを脱ぐと、傍らの椅子にかけた。
その椅子には、昨夜の寝不足からすやすや眠るトイプー真央がうずくまっていた。
ミンクのコート=タラソワは、スケパシーでトイプー真央に話しかけた。
皮肉にも、真央は初めて通訳抜きでタラソワの話を完全に理解出来た。
タラソワ「マオ…疲れたでしょう…
あなたは世界選手権までずっと走り続けて来た…
ソチヘ向けてこれからという時にトイプードルになって思うように練習が出来ないのは、さぞかしつらいでしょう…
でもマオ、この体験はあなたのこれからのスケーターとしての人生を大きく変える…
この経験と、これから待っている恋…これがどんなに練習しても得られなかった神様からのレッスンなのよ…
私はいつだってあなたを気にかけているわ…あなたはいつまでも私の愛する生徒よ、マオ。」
真央「タチアナ先生!」
タラソワ「マオ!」
美姫「真央!タラソワ先生?」
2人は同時に人間に戻っていた。
181:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 22:25:32 D5YioVM40
そこはもやがかかった草原。
短い夏を謳歌するかのように花が咲き、鳥が歌う。
子どもの手を引いて走っている。
自分も子どもだ、同じくらいの大きさの手。
遊んでいるのではない。何かから必死に逃げている。
大人の手が伸びてくる。
「おいで」
「仕方がないんだ、しきたりは守らなくては」
「大丈夫、明日になったら忘れるから」
気がつくとひとりだった。大声で泣いた。
この世の終わりくらいの勢いで、泣いた。
プルシェンコは目を覚ました。
悪い夢だ。だけどあの風景を僕は確かに知っている。
182:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 22:26:48 D5YioVM40
「大丈夫か、ジェーニャ」
「あ、ああ、ジェフか。また変な夢を見ていたよ」
「だいぶうなされていたよ。ウィルスがまた動き出したのかな」
「そうかもな。ところでここはどこだ?僕はリンクにいたはずなのに」
「ここは市内のホテルだ。少しゆっくり休むといい」
飼育員が心配そうに声をかけた。
「ジェーニャ。その夢の話を聞かせてくれないか?」
「どうして?」
「ウィルスは宿主の潜在意識に働きかけて夢を見せる。
変身を伴う場合もその潜在意識に沿った形になるのが一般的だ」
「ああ、わかった」
プルシェンコは自分が見た不思議な夢を語った。
話しながら彼は以前に見た、エフゲーニヤが泣き叫ぶ夢と対をなしている事に気付いた。
(※前スレ809)
183:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 23:05:55 CCZrxdA20
二つのクリプトン文字を見比べる崇彦たち。
「わかるか?」
大輔の問われたが崇彦は静かに首を横に振った。
「・・・・あの時は・・・たしかにこの文字を読めていた。
でも、今はこの文字のどこまでが区切りかも分らない。」
黙り込む一同。
「・・・・・すけぱしー」
「?」
未来の呟きに大輔が反応する。
「どういう意味?」
「すけーとをあいし、あいされたものだけがこのほんのしょゆうけんをえる・・・・・」
「み、未来ちゃん?」
彼女のつぶやく様子がおかしいことに気づいた。
未来は本を抱きしめたまま、なおも呟き続ける。
「ぜつぼうとはのぞみをたつこと。きぼうとはのぞみを・・・・・」
そこまで呟いてきた彼女は少し黙り込んだあと、ゆっくりと気を失っていった。
「未来ちゃん!!」
「しっかりして!!」
「未来!!目を開けろ!!!」
「すぐにホテルへ!!」
大輔が未来を抱きかかえ、ホテルへと急いでいった。
184:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 23:06:35 wqn7STJfO
少し前。
ユカがホテルのロビーに行くと、愛弟子ジェレミーと共にプルシェンコ、バトル、ジョニーがいた。
あわててユカが光彦に伝えると、とりあえず光彦が最上階のスイートルームを3部屋押さえて、プルシェンコ、ジョニーを休ませる事にした。
3部屋の理由は、湯布院のT温泉と同じだ。リンクのスケーターズの疲労に配慮して、多めに押さえた。
ちなみに最上階のもう一部屋は、言うまでもなく、布袋、ボロドゥリン、老紳士がいた。これで4部屋しかない最上階は事実上貸し切りとなった。
チェックインが落ち着いたところで、光彦とユカがあらかじめ嗣彦から聞いていた布袋の部屋に挨拶に行った。
布袋はもう一人客がベッドで休んでいる事を伝えてから、リビングに光彦とユカを通した。
185:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 23:06:59 vE/rGq6C0
目が覚めたら鼻血ブー子決定だな、この未来
186:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 23:26:39 wqn7STJfO
>>184
ちなみにリョーシャは、ホテルに入るなり急に腹痛を覚えてトイレに行った。その間に一行がチェックインしてしまい、ロビーで1人ポツンと途方に暮れていた。
結局ジェーニャはジェレミーが運んだ。
気を取り直したリョーシャは、ホテルのフロア案内を見ながら寿司レストランを発見し、一気にテンションが上がった。
そこに未来を担いだ大輔と小塚が入って来た。
リョーシャは大輔と交代して未来を担ぎ、とりあえず一行は布袋の部屋に向かった。
187:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 23:54:45 D5YioVM40
プルシェンコは話が終わると、再び眠りについた。
どうやらかなり悪化しているらしい。
夢の話を聞き終えた飼育員は頭を抱えていた。
「まさかあの記憶が残っていたとは・・・」
それは、地球に移住する以前にプルシェンコが経験した、
辛く悲しい出来事の記憶の欠片だった。
そしてプルシェンコはまた悪夢を見ていた。
一面の氷原。真冬のロシアの風景みたいだ。
遠くに誰かいる。手招きをしている。
そっちに行ってはいけない気がするがなぜか逆らえない。
「あなたが殺した」
・・・いつか僕を消した、僕によく似た顔の女。
「あなたがいなければ消されずに済んだのに」
・・・なんの事?僕には記憶がないんだ。
「今あなたが消えれば戻れる」
・・・僕が消えれば? 誰の事だろう。思い出せない。
「まだわからないの?おバカさん」
・・・君は僕だよね?だけどどうしてそんなに冷たい目をしているの?
「思い出せなくても関係ないわ。さあ、消えちゃいなさいよ」
女は冷たい手をプルシェンコの頬にあて、顔を寄せてキスをした。
188:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 23:56:15 wqn7STJfO
崇彦「じいちゃん!なんでここに?」
ついさっき話していた光彦が布袋の部屋でお茶を飲んでいる事に、崇彦は混乱せずにはいられなかった。
光彦「湯布院に湯治に行った帰りでな。」
崇彦「あーもう!とぼけないでよじいちゃん!…そうだ、じいちゃんに読んで欲しいものがあるんだ!」
ユカ「長くなりそうね…とりあえず、未来を休ませなきゃね^ ^」
ユカは、ヤグに未来を運ぶ女の子部屋を案内してから、ヤグと大輔にとりあえずジョニ子とプルシェン子、バトルとジェレミーの4人がいる部屋を案内した。
ユカに未来を任せて、大輔は再び布袋の部屋に戻った。ヤグはプルの部屋に落ち着き、ジェレミーはヤグと交代すると、やっと未来の部屋に師匠を訪ねた。
189:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 00:02:20 wqn7STJfO
ヤグがスイートルームの一番奥のプルの部屋にそっと入ると、飼育員とプルが夢の話をしている途中だった。
190:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 00:22:59 wAu6VAiAO
飼育員とジェーニャの話に聞き耳をたてるヤグ。
(やっぱりあれが関係してるのか…?)
ジェーニャが再び眠るのを見計らって部屋に入る。
眠るジェーニャは完全に女性化していた。
バトルがヤグに尋ねた。
「今ジェーニャの夢の話を聞いたんだけど…女の子が泣いてるっていう。
リョーシャはなにか心当たりないの?」
「ああ…こいつはな、当初の予定じゃ元々地球に降りたら女になるはずだったんだよ。
星にいたときも性別こそないが完全に女みたいだったしな。
だけど結局男になることになっちまって、おかげで俺様と戦うハメになった。
まあそれはともかく…地球で無事に男として成長するためには女としての自我が邪魔だったんだな。
だから…」
「だから?」
「…いや、なんでもない」
「なんだよ!わかってることがあるなら教えてくれなきゃ!ジェーニャがこのままでもいいのか!?」
思わずヤグに詰め寄るバトル。…と、それを飼育員が横から制した。
「しかたありません、ヤグディンさん。このままプルシェンコさんを放っておくわけにはいきません。
それにジョニーさんも…。いいでしょう、本当のことをお話しましょう…」
191:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 00:24:21 26RexdELO
室内温度が上昇し、リンクは元の水の状態になってしまったが
「信成先輩、10月にはパパですね!おめでとうございます!」
とユズルがさわやかに言うと、なぜかブリザードが吹き荒れてリンクは見事に整氷された。
「やった~、これでSexBombが踊れる!」
Pちゃんは無邪気に喜んだ。
「そうだユズル、君は確かプルシェンコさんから直々に振付けを教えてもらったんだよな?
俺のは自己流だから、教えてくれよ。」
その横で、リベンジを目論むライサも熱い視線をユズルに向けていたが、黒(ry
192:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 00:34:48 NsdjsuR70
経営者が突然顔を歪め、腰を押さえた。
やばい、ぎっくり腰だ!ひとまず俺を下ろして座れよ!どうせ通じてないんだろうけどさっ
マネキンと言ったって、けっこう重いのだ。
階下から、アヒルと猫の絶叫が耳をつんざいた。
老人は驚いてよろけ、手を滑らせてマネキンを落としてしまった!
193:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 00:45:50 26RexdELO
信成も気を取り直して
「俺も俺もSexBomb教えて~!」
とユズルに言ったが、
(チャックは大丈夫なんだろうか?)
(洒落になってない気が…)
というツッコミをユズルが飲み込んだのは、内緒である。
194:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 00:47:59 NmVvypy90
「実はジェーニャは・・・双子だったんだよ」
ヤグディンは忌まわしい事を思い出すかのように言った。
「片方は身体能力が高いタイプ、もう片方は精神力が高いタイプだった。
クリプトン星では双子が生まれるというのは不吉な事で、
生まれてすぐに片方を処分するのがならわしなんだ。
まぁたいがいは片方が秘密裏に里子に出され、別々に育てられるんだが。
だがジェーニャの親はそれを拒んで、一緒に育てたんだ」
「ところが、長老達がそれを問題視して、片方を処分するように命令したのです。
ふたりはとても仲が良く、いつも一緒に遊んでいました。
もちろん両親は拒んだのですが、投獄されてしまって・・・
その間に、長老達が差し向けた村の青年団が・・・」
ヤグディンは忌々しそうに首を振った。
「生き残ったのは身体能力の高い方だ。いつもへらへらしてるヤツだった。
もちろん、長老は記憶を操作した筈なんだが、それから全然笑わなくなっちまったんだ。
で、あいつは自分から地球行きを志願したんだ」
「・・・実は、リョーシャは知らないみたいですけど、
本当は身体能力の高い方を処分するよう命令されていたんです。
実は、長老には巫女の役割をする子どもが必要だったんですよ。
その子が自らの命を投げ出す形で彼をかばったんです」
「そうか・・・とにかく、あいつの親が投獄される前にオレにカプセルを託していたんだ。
地球に行ったらこのウィルスを使え、って。
消された方の子どもの遺伝子がコピーされてたんだろうな、きっと」
195:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 01:02:13 KMY1SzR7O
布袋の部屋、プル達の部屋、女子部屋、そして残る部屋は一つ。
そこで休憩しようと数人の男子スケーター達が集まっていた。
大輔や崇彦のようにウイルスの謎解きには特に参加していない。
Sex Bomb祭は不参加のようだ。
べるるん「アドリアン、体調はどうだい?変じゃないかい?」
ADSL「大丈夫です…、変身のコツが何か掴めたっていうか…。
それより先輩こそ何か血が入ったものを補給しないといけないんじゃないですか?
外で徹夜じゃ大変だったでしょうし。」
トラ「…俺達も腹へったな。
よし、ホテルに寿司レストランがあったからそこで寿司食べよう、寿司!」
何だか暗い雰囲気を吹き飛ばそうと、トラなりの提案。
テン「わーい、寿司だー!」
ミハル「先輩のおごりか~w太っ腹だなぁw」
べるるん「いいのかいトマシュ?
じゃあバサシってやつが良さそうかな~。」
ADSL「日本の寿司(ニヤニヤ)、ごちになりますトマシュさん!」
「え、俺のおごり…まぁ、いいか!よし、行こう!
あ、他の奴らには気づかれないようにな!」
彼らは隠密に寿司レストランに移動した。
幸いな事に気づかれずに移動出来たようだ。
というのも、寿司に関して地獄耳なロシア人二人が今立て込んでいるからかもしれない。
196:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 01:04:05 NmVvypy90
バトルは呆然としていた。
「なんつーか、あいつってわけわかんないだろ?
普段はいつもヘラヘラしてて、ふざけたガキみたいなヤツなのに
時々妙に哲学的な事を言い出したり、ニジンスキーと交信したり・・・
女っぽかったり、男っぽかったり色々だ。
あいつの中に生きてる片割れが時々顔を出してるのかもな」
「ジェーニャが熱で星の記憶をなくした時、復元せずにそのままにしておいたのは
僕とリョーシャで交信して話し合って決めた事なんです。
あまりにも辛い記憶だろうから、って」
「ミーシンコーチの所で再会して、ジェーニャがあいつだって解った時はたまげたよ。
そして、昔みたいに明るいヤツに戻っていてちょっと安心した。
そうでなきゃどう接触したらいいかわからないくらい落ち込んでたんだ、あいつは」
197:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 01:08:58 NsdjsuR70
未亡人は、なにか上の方から大きなものが落ちたことに気づき、慌てて階段を上がっていった
あっちかしら?屋上に向かう階段?
二人を心配したりっぽんが背後をふわふわと飛んでいるのがなんとなく気味悪いけど、
そんなこと言ってられない。ていうか失礼すぎて言えない。
アリソンはまだアメリカの家で熱にうなされている。
トリノでの別れ際、キスをしようとしたら突然彼の顔がうさんくさい東洋人になった
なんか気持ち悪い、誰よあんた。
性格も声も変わって、変に貧乏くさくなってしまったような気がした
その後も彼はときどき電話してきた、でもだんだん本来のミハルらしさが失われてきたのがわかった
私はもう、強気でかっこいいミハルには二度と会えないの…?
そこでケータイが鳴った。ミハルからだ。
これで戻っていなかったら、気持ちに折り合いを付けて新しい恋を探そう。
198:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 01:12:44 NmVvypy90
>194
自己レス
スイマセン、一部推敲前のままでした。
誤)地球に行ったらこのウィルスを使え、って。
正)性別を決める時が来たらこのウィルスを渡してくれ、って。
199:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 01:39:31 WnT55ah0O
スウェーデン・チェコメンバーいいなw
あとリョーシャ先輩がなんだかイイ人になってる…!
200:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 01:53:57 KMY1SzR7O
レストランに着いたすぐ、ミハルはアメリカにいる彼女と電話しだした。
正直真横で後輩とその彼女のイチャイチャを聞かされても微妙だ。
てかこいつ人間に戻ったのは俺のおかげのようなもんなのに感謝の言葉ひとつもないじゃないか。
…まさか二枠で全部チャラだと思ってないだろうな。
…ちくしょー!俺だって後でペシャラたんに電話するもんね!
妙な張り合いをするチェコ先輩後輩をよそに、ADSLとテン君はムシャムシャお寿司を食べていた。
「ゼリーよりよっぽどうまい。」
「よく分からないけどここに来れてラッキーです。」
熊本名物の馬刺しを食べながら二人を見て微笑むべるるん。
ふと、ある事が気になった。
「トマシュ、僕に輸血された血はジョニーのものだよね?」
「?あぁ、確かにそうだ。
ユカリがそういって血を持ってきたんだ。
アルバンと一緒に見ていたから恐らく間違いない、それがどうかしたのか?」
不思議そうに答えるトラ。
「…なぜユカリはわざわざジョニーの血を多めに採ったんだろう?
検査ならあんなにいらないはずだ。
そして何故それを僕に輸血したのか…?
正直培養液よりよっぽど効き目があった…。」
べるるんは考え込んだ。
余談だが、トラの鉢巻きを見て職人さんは笑いをこらえるのに必死である。
201:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 02:06:25 YrwTPRsE0
その頃、リューキンはライサの机から写真を見つけていた。
URLリンク(uproda.2ch-library.com)
「ああ、これエヴァンが言ってたASO山の・・・」
誰が撮っていたのか、前スレ“宿命のライバル対決”の写真である。
他の写真にライサがベルビンを召還しているシーンが写っていた。
リューキンはそれをスキャナで取り込み、引き伸ばして額縁に入れ
居間のテーブルの上に置いた。そばのソファに座ってコーヒーを飲む。
そしてどの技をどの順番で繰り出すか計画を立てるのであった。 ライサ憐れ。
202:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 02:39:41 NsdjsuR70
べるるんが考え込むのをよそに、トラは人間に戻ったらぜひとも聞いてみたいと思ったことを口に出してみた
「アドリアン、お前自由に変身できるって言ってたよな」
「できますよ」
「蛇にもまたなれるんだっけ」
「なれます」
「年齢や性別、人種とか変えられたら楽しくない?」
「試してるところです、うまくやれば蛇以上に便利かもしれない」
ミハルは電話の向こうの彼女がなぜ大泣きしているのかさっぱり理解できなかったが、
愛してる、愛してると何度も念を押すように言っていた
歯ぎしりするトラの横でアドリアンは
「女になったら俺美人になれるかな」などと考えながらアナゴのお寿司を口に入れた
203:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 02:45:01 TbqJYFSm0
「信成殿」
侍クリスは話しかけた。たとえ‥
SexBombの練習に夢中なPチャン、ユズル、信成達に今話しかけるのは絶対無理と解っていても。
クリスは『何故、敵はいとも簡単に退散したのか?』に拘っていた。
しかも拘束した老紳士を残して。
「もくてき」であった「我々」の捕獲にも失敗している。
ヤグディン殿の話によると、小塚殿のスケータースーツ、此処の特殊な製氷機(攻撃能力あり)は、
地球の技術ではないと言う。
SexBombもまた、くりぷとん星という場所で執り行われていた儀式。うぃるすに感染した地球人もまた、
この儀式にて浄化される‥‥
‥これは。 謎はまだ多く残されており、それらは今は解けないとしても。
「敵はまた近かじか此処に戻ってくるのには間違いない、という拙者の推理でござる。」
何時しか話に耳を傾けていた三人は、大きく頷いた。
204:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 10:04:04 8ccwlOzv0
未来が持っていたカフカの本『変身』
その本を手にとって中身を確かめる光彦じいちゃん。
「・・・カバーはいつはずした?」
「ついさっき。ここにあるよ」
「ならよい。それは絶対なくすなよ。」
「う、うん、わかった。」
有無を言わさぬ声に驚く崇彦。
しばらく本を眺めていた光彦は口を開いた。
「これは・・・・医学書じゃ。」
「?!」
「もしかして、例のウィルスの!」
「その通り。」
大輔と崇彦は顔を綻ばせた。
この本を解読すればみんなを完治させることが出来る。
「だが、わしにはこの本は約せん。」
だが、光彦じいちゃんは難しい顔をしていった。
「なんで!!」
「わしには医学の知識がない。専門用語が分らなければ意味がないじゃろ。」
最もといえば最もな意見だ。
「そうか・・・じゃぁ、医学に精通したスタッフが・・・・あっ!!!」
何かを思い出した大輔。
「あの飼育員は!彼ならあの星に人だし培養液のレシピも知ってる。もしかしたら・・・」
「そうか・・・・・・そうだよね。」
「うむ・・・一理あるな。」
この本をあの飼育員に託す。
3人の意見は決まった。
「あと、さっきのブックカバーは絶対なくすな!アレはクリプトン文字を他の星人の目から逸らせる為のものだ。」
「そうなんだ。¢(ーー;メモシトク・・・」
崇彦は改めて本を見た。
その文字は未来が持っていたときは英語だったが、今は明らかに地球上では知られていない文字が並んでいた・・・・
205:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 11:04:54 26RexdELO
奥の部屋でブログを更新していた布袋は
「皆さんお腹空きませんか?良かったら、ルームサービスでもとりません?」
とリビングのメンバーにメニューを渡した後、奥の部屋で休んでいる老紳士を起こしに行った。
老紳士は
「本当にあなたには危ないところを助けていただき、何とお礼を言ったら良いやら…」
と言いながら、布袋とリビングに足を踏み入れた。
一同は一斉に振り返った。
光彦「あっ…あなたは…クリプトン星の長老じゃないか!」
老紳士「…ミツヒコ・コヅカ…元気そうだな…」
崇彦「えっ?えっ?この人、じいちゃんの知り合いなの?じゃやっぱり長野の時のあれは…」
老紳士はそれには答えず、大輔の手にあったカバーが外された『変身』に目を止めると、
「そのカバーを外してしまったのか…」
とつぶやいた。
老紳士「それは医学書だから、クリプトン星人でも理解出来る者は少ない。
私が知っている事で皆さんに話せる事を話しましょう…」
布袋は別室でとりあえず大量のサンドイッチをフロントに注文した。
206:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 11:33:01 KMY1SzR7O
もしトラとADSLの話をべるるんが聞いていたら
「禁断の鼻ピーを使い、しかもコーチに心配かけて新しい変身…?
ふざけるな!鼻ピーむしり取るぞ!」
「トマシュも余計な事言わないでくれ!この鉢巻き野郎!」
と温和な彼も流石に怒って後輩を止めただろう。
だが考え込んでいるべるるんはそれに気づけなかった。
これがまた後々面倒な事を引き起こす…。
その頃、久々に彼女との熱い電話を終え、ミハルは寿司を食べ始めた。
向かいで食べているカザフのテン君を見て、
「わかばや~し!」と言いそうになったがそれは何とか我慢した。
一方女子部屋。
今、ここにはいつの間にか増えたタラソワコーチ、真央と美姫、そして寝込んでいる未来とユカさんがいる。
「あらジェレミー^^あなたと人間の姿で会うのは久しぶりね。」
アボットはユカさんに会いにきたのだ。
「で、どうやって日本まで来たのかしら?
まさか試合でミスったあの四回転じゃないわよねー^^」
「Noooo!!!!!もう勘弁してー!!!!!」
そして早速なじられていた。
207:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 12:16:37 yhKO/gdOO
ランビエール宅
打ち合わせを続けるKVDP、チャッキー、ポンちゃんのもとにリスデマンがやってきた。衣装の修理が終わったようだ。
衣装に着替えて鏡の前に立ったKVDPは驚いた。
ずっと…夢にまで見た…こ…骨盤が付いてる!
背中側には肩甲骨と背骨まで!
喜びに震えるKVDPの姿を見ていたリスデマン、小さくガッツポーズ。
「ありがとう、リンディ。」と声を掛けるとリスデマンは柱の陰にさっと隠れてしまった。
208:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 12:31:46 EdUO0H8IP
リスデマン萌えが日に日に進行していってるのですが…
可愛すぎるぞリスデマン(*´∇`*)
209:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 12:36:27 26RexdELO
※もちろんKVDPの骨盤の刺繍の材料がランビのシマウマ衣装から取られた事は内緒である。
210:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 12:47:17 26RexdELO
布袋からの差し入れで、各部屋にボーイがサンドイッチを持って来た(誰も電話に出なかった1部屋を除く)。
「そう言えば、温泉まんじゅうがあったっけ」
ユカは湯布院から3ルッツコンビネーションジャンプを跳ぶ時に両脇に抱えていたまんじゅう4箱をクローゼットから取り出した。
211:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 13:42:42 NmVvypy90
ホテル最上階ではプルシェンコが昏々と眠り続けている。
衝撃的な話を聞かされて、バトルは魂が抜けたような顔で
プルシェン子の寝顔を眺めていた。
「おい、ジェフ。ヨダレが出てるぞ。セクハラすんなよw」
あんな深刻な話をした直後なのに切り替えが早いのがヤグ先輩の魅力だ。
「あ。そういえばジョニーはどうしたんだろう。ちょっと様子を見て来てくれないか?」
バトルは胸騒ぎを感じていた。
ジョニ子は隣のベッドルームで寝ている(スィートルームなので)。
飼育員さんが様子を見にいった。
「ちょ、おま!うは」
何語だか解らない言語で驚く飼育員さんの声に
ふたりが駆けつけてみると、ベッドの中には白く輝く翼を持つ天使がいた。
ジョニ子まさかの大変身である。
「なんか翼がヤケに多くねえか?」
ヤグディンに言われて飼育員が数えると翼は12枚あった。
「これは・・・ルシファー?」
バトルが呟いた。
「なんでまたそんな格上の堕天使になっちまったんだ、ジョニー」
「もしかしてジェーニャから新型に再感染したんじゃないでしょうか。
それにしても・・・何と美しい」
212:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 14:59:33 26RexdELO
コンコン
「ルームサービスをお持ち致しました」
プル達の部屋へボーイがサンドイッチを届けに来た。
「はあ~い(はあと)」
ドアを開け、ルシファー姿のまま迎えるジョニ子。
「こちらにサインを…!!!」
ボーイはそそくさとサンドイッチを置くと、
「失礼しましたっ」
とドアを閉めた。
ワゴンを押しながら、ボーイは頭をコツコツ叩いていた。
213:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 15:40:25 6Eri5RpS0
ところで、皆で氷壁を破壊しようとしていた時、
むろん海賊とジュベも奮闘していなかったわけではない。
海賊は、剣で氷を突き、砕き、切り刻み、千鳥足で歩いた。
ジュベは、両手で元気玉を作っては、皆に背後から投げつけていた。
一緒に手伝ったのに、ちょっと忘れられてるみたいだが、
海賊は酔っぱらっているので、そんなことには無頓着だった。
ジュベは達成感に満ち満ちていたので、忘れられていることに気付かなかった。
214:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 15:44:33 6Eri5RpS0
…ホテルの寿司屋で考え込むべるるん、寿司を食うミハル、ガリをかじるテンくんを置いて、
トマシュとADSLはそっと部屋に戻って来た。
さっそく「アドリアンは女に変身出来るか?」を試すためだ。
「こんなんでどおっすか?」
「…全然ダメじゃん」
「じゃあ…こう?」
「ちがうなあ」
「うーんと…アレ?」
「うわ!バカ!」
…ADSLがどんな姿になっていたか、あまり想像しないで欲しい…
「…わかってないなあ、もっとああでああであんな感じだよ!
お前のは、こうでこうでこんな風じゃないか」
トマシュがえらそうに言うと、ADSLも逆切れ気味だ。
「ああとかこうとか、ワケわかんない!
…大体俺を女にしてどーすんですか!?もっとなんか面白い…」
とそこまで言ったかと思うと、ADSLはふっと意識を失った。
まるでチョークスリーパーで落ちたかのように…ぱたっと倒れた。
215:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 15:52:46 6Eri5RpS0
…昏睡中のルトコフ。その片手に、妻ルトコワがADSL人形をそっと押し付けた。
夫を元気づけようという、せめてもの気持ちだ。
ルトコフの手は、人形の首をわしっとつかんだ。
「トマシュ…アドリアン!?一体どうしたんだ?」
寿司屋から部屋に戻って来たべるるんは、ぐったりした後輩を見て動転した。
しかし、ADSLはすぐまた意識を取り戻した。
「あれ…ここは…あ!俺、どれだけ眠ってたんですか!?」
「ほんの1分くらいだよ」とトマシュ。
「びっくりさせるな…」べるるんはとりあえずホッとした。
「ちょっと休んだら、昨日寝てないんだろう?それにゼリー食い過ぎだし、スシも食い過ぎ!
…あ、トマシュ、とりあえずミハルとテンくんを置いて来たから、支払いよろしく」
何をしていて、後輩がこんなことになったのか、
べるるんはそこまで気が回らなかった。
(今はまだ、コーチのことは、伏せておいた方がいいか…)
後輩を気遣って、コーチが昏睡中だということは、まだ告げていなかったのだ。
216:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 16:03:11 NmVvypy90
背中に生えた翼をばたつかせながらサンドイッチをパクパク食べるジョニ子。
ヤグディンとバトルは呆然とその姿を眺めていた。
「ほぅ、天使でも腹は減るのか」
「まぁね。食べる楽しみなんてこの時期しかないんだからいいじゃない」
「ねぇジョニー、普段は翼はしまっておいた方がいいんじゃないか?
その姿だとちょっとインパクトありすぎだよ」
「そうねぇ・・・ジャージなら隠れるかしらね。
でもSOCHIジャージだと翼みたいな模様がついてるから一緒じゃない?あはっ」
「堕天使か・・・。ルシファーはミカエルと闘って負けて堕ちたんだよな。
あれはヨハネ黙示録だったか?」
意外と宗教的な教養のあるヤグ先輩だった。
「ヨハネ黙示録のルシファー?でもヘビとか竜とかいろいろ解釈があるよね。
・・・ ミカエル・・・ ん?ヨハネ黙示録・・・ミカエル・・・
ジョニーとミハルか?ははっ、まさかw」
もちろん、ただの偶然である。
同じ頃、隣の部屋ではプルシェン子が目を醒ましていた。
目覚めても女性の姿のままで、青いはずの目の色は灰色に変わっていた。
217:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 16:05:26 FdeQWWMB0
バトルにまたフラグwww
プル子とジョニ子なんて恐ろしあ! 南無南無(-人-)
218:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 16:24:07 NmVvypy90
「おい、なんか寒くねえか?」
ヤグディンが言うと一同は恐怖に引きつった顔で言った。
「リョーシャ、うしろうしろ」
ヤグディンが振り返ると、そこにはブリザードを伴ったプルシェン子が立っていた。
「あら?ジェーニャよね?なんか雰囲気が違うけど・・・きゃっ」
ジョニ子が声を掛けると返事の代わりに氷のつぶてが飛んでくる。
バトルは気付いた。
これは前回彼の人格になっていたエフゲーニヤではない。
・・・そう、彼が以前夢で見たという、冷たい目をした凶悪な雰囲気の女だ。
しかし小さいことは気にしないヤグディン。
「お、ジェーニャ起きたか?
よし、ここのホテルのsushiレストランに行こうぜ、
もちろんバトルのおごりで」
「sushi・・・」
ブリザードはぴたりと止んだ。
219:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 16:58:36 SDokRZt2O
ジョニ子を美しいと言ったのは飼育員さんでは?
220:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 17:33:03 KhesG/CiO
かくしてバトルの奢りで寿司を食べることになった一行。
すでに引退してようが乙女だろうが何だろうが皆アスリート、実によく食べる。
しかもちゃっかり飼育員さんも加わって、ぬかりなくウニやらトロやらを注文している。
バトルは「水族館で働いてるのに良いんですか?」と遠回しに止めてみたが「それとこれは別ですよ」と爽やかに返されてしまった。
ヤグとジョニ子に至っては今や何を言っても通じないだろう。
内心はらわた煮え繰り返る思いでバトルはカウンターの隅に目をやった。
そこではすっかり裏(?)人格と化したプルシェン子が無言でもっさもっさと寿司を食べている。
美味いの不味いのかさっぱり分からない無表情だが、口に寿司を運ぶ手だけは物凄い勢いなので多分気に入ってるのだろう。
「あの…美味しいて思ってくれてたら嬉しいんだけど、出来れば僕の財布のことも考えて…って痛っ!?」
おずおずとプルシェン子に話しかけたバトルの眉間に小さい氷のつぶてが飛んだ。
思わず押さえた指の隙間から、汚いものを見るかの様な目をした彼女が見える。
(あ…これはこれでイイかも…)
悪いことは言わない。早く戻ってこい。
221:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 17:36:47 NsdjsuR70
まるで出産でもしているかのような壮絶なもがきがしばらく続いたと思うと、
突然小さな爆発音がした。
アルパカはびっくりしたが、なんとか吹き飛ばされるのをこらえた。
目の前に、なんとか分離して元の姿になったサラとアリッサが転がっている。
「よかったよ!お祝いに何かおいしいものを食べさせてあげたいよ!」
誰かにお願いしてコンビニのスイーツを買ってきてもらおう…
しかし、却って事態はややこしいことになっていた。
ふたりはお互いの顔を見合わせ、ぎょっとしたような顔をしている
アリッサが「アリッサ…?」と呼びかけているし、サラも自分の名前を呼びかけている
アルパカは愕然とした
222:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 17:39:00 3YgOF6jB0
ブリザードがやんだと同時にプルシェン子の目が元の青い目に戻った。
そして顔つきもいつものプルシェン子になっていた。
「な、なに?ジェーニャ、どうしたの?アタシ達のことが分かる?」
ジョニ子の問いかけに虚ろな目をしたプルシェン子はパッタリと倒れこんだ。
「うおっと!!」
すぐ傍にいたヤグディンがとっさにプルシェン子を抱きとめた。
「目が覚めても女だったよな・・・。コイツん中で2つの人格が争ってるってことかもしれねぇな・・・」
プルシェン子の眉根はきつく寄せられている。苦しそうな声で呻いてもいた。
「起こしたほうがいいかもな・・・。おいジェーニャ!!起きろ!」
ヤグディンが容赦なく顔を叩く。
「あ・・・、リョーシャ・・・・」
「気がついたか?どうしたってんだ?」
するとプルシェン子はヤグディンにすさまじい力ですがりついてきた。
「頼む!眠らせないで!!怖い顔の女が近寄ってくる!!!お願い!!」
やりとりを茫然と見ていたバトルがぽつりとつぶやいた。
「いいなぁ・・・アレクセイは」
「あーら、ジェフはジェーニャをどうしたいのかしら?」
にやにやと笑うジョニ子にバトルは赤面した。
いいかバトル、今のプルシェン子は白いエルフだけど、本当は無精ひげのオッサンだぞ
223:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 18:13:16 26RexdELO
寿司をつまみながら酒も飲んでいたために、プル達はさらにテンションが上がって来た。
「ふう、暑いからジャージ脱いじゃおっと。」
ジョニ子は羽根がきゅうくつになり、セミ個室という事もあって文字通り羽根を伸ばした。
そこに、トイレに行こうとミハルが通りかかった。
「ん?」
横の個室から、聞きなれた声がする。もしや。
コンコンッ
「はあ~い(はあと)」
ガラッ
返事もろくに聞かずにミハルが引き戸を開けると、そこにはヤグ、プル、ジョニ、バトル、飼育員がいた。
224:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 18:29:55 26RexdELO
ミハルはルシファージョニーと目が合った瞬間、閃光に包まれた。
そして、光が消えると、ミハルの背中にも羽根が生えていた。
ミハルはルシファージョニーから空気感染したのか、大天使ミカエルになってしまったのだった。
しかし、ただの大天使ミカエルではなかった。
このミカエルはムーンウォークも出来るミカエルだった。
しかも「ホーゥ!」といたるところで掛け声をかける。
225:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 18:37:53 NmVvypy90
ちなみにルシファーは堕ちているとはいえ、一応大天使。
しかもミカエルとは双子なので区別が難しい。
よい子のみんなは右回転(時計回り)がルシファーで
左回転(反時計回り)がミカエルだと覚えておこう。
>222
書き込む前には一応リロードを・・・
せっかくいい話なのに>220と矛盾してて残念orz
226:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 18:44:29 SDokRZt2O
なんとか222につながらないかな?
没にするには惜しい・・・
227:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 18:54:45 DtPT/Or80
マイコーが天国からお戻りになられたwwww
228:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 19:04:31 wAu6VAiAO
>>226
寿司食べるだけ食べたら突如戻ったよってことでよいのでは。
229:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 19:12:09 KMY1SzR7O
そろそろ支払いなのに戻ってこないミハルを探しに来たトラとテン君は驚愕した。
羽の生えた人間が二人もいたからだ。
しかもどうやらそれがミハルとジョニーで
ミハルはMJ(決してバスケの神の方ではない)の動きをしている。
ていうかどっちかといえばMJは俺の方じゃないのかな…プログラム的な意味で。
はぁ~、こいつを元に戻すために苦労するのは俺なんだよなぁ…。
落ち込むトラにヤグは
「おーい、暗くなるなよw
支払いは全部バトルがするからお前らも飲め飲め!」
バトル以外には意外と優しいリョーシャ先輩だった。
230:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 19:24:14 26RexdELO
ルシファーは「元」大天使で「現」堕天使。
ジョニーが読んでる聖書にはルシファーとミカエルが双子とは書いていない(ジョニーはカトリック)。
ミハルはマイケル・ジャクソンと大天使ミカエル半分半分なので、この物語限定の別の生き物ですホーゥ!ッダッダ!
231:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 20:04:30 NmVvypy90
無表情でひたすら高いネタばかり選んで食べるプルシェン子。
バトルはかっ○寿司で大はしゃぎしていた元のプルシェン子を思いだし、
遠い目をしていたがふとある考えが頭に浮かんだ。
「そうだ、領収書を貰っておいて、後で小塚に出してもらおう」
我ながらいいひらめきだと思うバトル。
勇気を出して初めての比較的高額なネタ、イクラを頼んでみる。
(それまではカッパ巻とかを食べていた)
「イクラってのはロシア語なんだぜぇ」と豆知識を披露するご機嫌のヤグディン。
ベルネルはデザートに桜餅をオーダーし、葉っぱをどうしたものか悩んでいた。
ここだけの話、あの50万円はリンク貸し切り・温泉水の送料等の経費で
とっくに無くなっている事などバトルは知るよしもなかった。
>230
了解。双子設定はなしで続行しまっす。
232:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 20:05:37 26RexdELO
MJに反応したのはトラだけではない。
プルシェン子もまたお酒がいい感じに入っていた事もあり、
「ホーゥ!」
と叫び出した。
人数が増えて個室が繋げられて座敷になったのをいい事に、プルシェン子・トラ・ミハルを中心に腰は振るわムーンウォークはするわ帽子は投げるわでMJ祭りになっていた。
その横でテン君はガリを食べながらニコニコしていた。
233:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 20:56:08 26RexdELO
布袋のスイートルームのリビングで老紳士の話を聞いていた崇彦は、なんだか嫌な予感がしてぶるぶるっと震えた。
大輔「タカ、寒い?」
大輔が心配げに崇彦の顔を見る。
崇彦「うん…よくわからないけど、なんだか嫌な予感がするんだ…」
大輔「俺もなんとなくそれ感じてる。
ここである程度話を聞いたら、ちょっと他のメンバーがどうなってるのか見に行った方がいいかな」
崇彦「そうだね。」
234:まとめ1
10/04/15 21:35:20 8ccwlOzv0
【阿蘇組】現在のメインステージ
《布袋部屋》ここが本拠地?現在未来の本を解読中
老紳士(クリプトン星最後の老子)光彦じいちゃん(小塚祖父。老子とは旧知の仲)
崇彦(時々9歳。アイテム・スケート靴をたくされる)大輔(白鳥。アイテム持ちの崇彦・未来を守る役を負う)
《女子部屋》ガールズトークの真っ最中?
真央(トイプードル)美姫(クレオパトラ・ラム風味)未来(安静中)タラソワ(恋愛指南)ゆか(鬼軍曹)ジェレミー(下っ端)
《チーム・ジョニ子》現在熊本のすし屋でせっぼん中
ジョニ子(ルシファー) バトル(新旧共に未感染。(もしかして唯一?)) プルシェンコ(女性化)
トラ(虎)ミハル(ミカエル)テン(コツメカワウソ)ヤグ(腰蓑)カナダの飼育員 べるるん ADSL
《スケート場》せっぼん練習中
信成(おめでた婚) Pちゃん ゆずる
リード姉弟(さびしく見守る)
((忘れられた人たち))
海賊(ロロ)ジュベ(白鰤)
235:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 21:37:03 sHAEG9PRO
規制憎い。
〉〉222は寿司屋に移動した後にもう一度ブリザードしたってことでいいと思う。
236:まとめ
10/04/15 21:37:26 8ccwlOzv0
【早稲田研究所組】お留守番中
あっこ(カメレオン)・ジェナ(?)・・経営者(経営者)・ムロズさん(マネキン人形)・
無良(ウリ坊)・サラ(猫)・アリッサ(アヒル)・アルパカ(カロリーナ)
・キーラ(婦警)・レピスト(未亡人)・ロシェット(テリーマン)
信夫・長久保コーチ・ゆかり・静香:本田(旧型抗体持ち)
村主(ピエロ、現在拘束中)
【ランビ家】
ゲデ子(牝牛)・リンデ(リス)・ポンちゃん(アロハ)
チャッキー(妖精)・ヴォロノフ(狼) アルバン(蜂)・KVDP(骨)・ランビ(てんとう虫)
【その他】
メリル(お姫様?)&チャーリー(ツルツル頭?):アボを心配してカナダ水族館にやってくる
ロロ(未感染):カナダの研究所
蛇と猫:専門業者が預かり中
モロゾフ(スネイプ先生):たぶんまだ自宅
ボロドゥリン(ギター):布袋の相棒
まとめてみました。補足等があったらお願いします。
237:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 21:44:59 KMY1SzR7O
>>234
べるるんとADSLは寿司屋じゃなくて四つめ(布袋女子プル達以外)のその他男子部屋
ADSLは寝ててべるるんは付き添いかと
海賊はフェルナンデス、恐らく彼もジュベもSexBomb祭にいる(見物)?
ユズルでなくてユヅル
だと思うよ、まとめ乙!
238:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 21:45:09 tquFhePDO
まとめ様、メル欄メル欄!w
239:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 21:46:49 KMY1SzR7O
>>234
あとジョニ子達はせっぼんじゃなくてMJ祭
後出来ればsageてね
240:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 21:53:12 SDokRZt2O
イリーナ(黒猫)は研究所かな?
241:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 21:57:08 5GaleqiX0
ライサ(黒電柱)は?
彼はスケート場でせっぼん練習してるのでいいんだよね?
242:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 21:58:18 26RexdELO
>>231
ありが㌧
>>234
まとめ乙です
【阿蘇組】→【熊本組】
阿蘇にはスケートリンクが無いので熊本市内にしたら閉鎖されていましたorz
243:234
10/04/15 22:05:55 8ccwlOzv0
ごめんなさいsageわすれました。
>>237>>238>>239>>240>>241>>242
御意見ありがとうございます。
244:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 22:10:51 NmVvypy90
>234
まとめ乙。
で、ジェレミーは女子部屋でいいのかしら・・・
245:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 22:28:35 26RexdELO
老紳士(長老)
「タカヒコがいつ呼ばれてもいいように、先にタカヒコの質問に答えよう。
まずこの本。
これは中身ではなく誰が持っているかが大事だと言ったね。
この本は、渡された者に特別なビジョンが与えられるというしるしのようなものでもある。
ミライ・ナガスは、その名前通り未来のビジョンを流される者としての使命を与えられて生まれて来た。
しかし、その時期が来ないと我々は知る事が出来ない。
私はどのスケート選手が選ばれたのかを調べていて、ミライの世界選手権の後のインタビューを観た。
そこでピンと来たので調べてみた結果、この本がミライに渡ったと確信したのだ。
もっとも、ミライ本人はインタビューで
『ナガスミライだから未来を流しちゃったのかな』
と言って、おやじギャグと書かれていたけどね。」
大輔と崇彦は顔を見合せた。
(てっきりあれはミライのいつものおやじギャグだと思っていたのに、そんな意味があったとは…!)