フィギュアスケーターズの華麗ないちにち 3日目at SKATE
フィギュアスケーターズの華麗ないちにち 3日目 - 暇つぶし2ch30:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 01:09:37 TwndOOcCO
>>25さん、すいません!
カナダの研究所の所かぶっちゃいましたorz
>>27は無視して下さい。皆さんすみません。

因みにアボはチャーリーがハゲとは言ってなくて、かつらをアボの前で外したとつぶやいてました。

31:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 01:12:32 d24BeQnfO
ボロ「タカヒコ、明日はその老紳士にスケートリンクに連れて行ってもらえるんでしょう?」
小塚「あ、うん…一応その予定だけど…」
ボロ「僕もリンクでカリンカを踊りたい。ホテイさん、弾いてくれるでしょう?あの(黒ミサ)カリンカを…」
布袋「あっ、いいっすよ。俺の手持ちのギターで良ければ。ボロドゥリンさんがギターだった時のような音は出ないかもしれないけど。俺寒がりなんで、厚着してった方がいいですかね…。」

どこまでも気さくな布袋であった。

小塚も便乗して明日は生ギターコンチェルトを弾いてもらって布袋と氷上で夢の競演だ、とwktkしていた。

もちろん早稲田のせっぼん祭りなど知る由もなかった。

32:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 01:49:23 d24BeQnfO
急に小塚は信夫先生に連絡しなくては、と思い出した。みんな心配しているだろう。幸い布袋の携帯に信夫先生の連絡先が登録されていた。

崇彦「信夫先生?崇彦です。今熊本市内の○○ホテルにいます。未来と布袋さんと人間に戻ったボロドゥリンも一緒です。
実は、明日熊本市内のリンクでSexBombを踊らされそうなんです。」

信夫「連絡方法は布袋さんの携帯か。番号はこれでいいんだな。
東京からは大輔達が行く。湯布院組も明日合流出来るだろう。
気をつけて、行ってらっしゃい。」

電話の向こうから、崇彦は背中をポンと押されたような気がした。

33:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 01:56:49 KFp5U4RG0
ウィルスが人間の形で夢に顕れるという大胆な仮説を立てたバトル。
バトルは驚くプルシェンコとジョニ子に更に説明した。

「ほら、最初のウィルスの時は自分が好きな人とか、好きな物の名前を聞くと
それですんなり元に戻ってたよね。
それと、多くの感染者は気がかりになるような・・・つまりあまり良くない夢を見てる。
心の動きでウィルスの活動が変わるんだろうと思うんだ。
ところが新型ウィルスは好きなことを聞かされても治らなかったよね。
だけどスケート力・・・つまり、スケートに掛ける力や気持ちでコントロール出来る。

このウィルスは元々、クリプトン星から来たものだ。
スケートを移動手段として進化してきた人たちに順応したものなんだよ。
DNAを持たないウィルスが単独では繁殖できない事はわかるよね?
ウィルスが生きて、増殖するには宿主が必要だ。だが宿主が全滅してしまったら・・・」

「ウィルスも全滅するしかないわね」

「そう、だからお互いに『持ちつ持たれつ』になるように進化するものなんだ。
まして長いことウィルスを利用してきたクリプトン星人の体に対しては
変異はもたらしても害はもたらさないように進化していた筈なんだよ」

「なぁジェフ、ちょっとのぼせて来たから上がってもいいか?」
「まぁ!ジェーニャ、あなた・・・・その体は!」

34:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 01:57:43 ALW4P0p7O
>>30
被ってたからどうしようと悩んでたよw何かごめんね


老紳士の命令によりせっぼん大会をこっそり撮影していた村主。
どうやらもうせっぼんは終わったようだ。
今後の予定を話しだしたがそれは老紳士的にどうでもいいらしい。
なので「さっさと退散しましょ!」
とそそくさアジトへ戻ろうとした。

だがしかし!
「あなた…フミエ・スグリね?待ちなさい!」
外で作業をしていたジョアニー(じょ兄ぃ)に見つかってしまった。

「やだ、しくじったわ…!
でもそう簡単に捕まえられるなんて思わない事ねホホホ!」
まだ逃げ切るつもりの村主。
しかし闘いたくて、活躍したくて鬱憤がたまっていたジョアニーから逃げられるはずはない。
なぜなら今の彼女は超人(テリーマン)なのだ。


ADSLを連れていくかどうかで悩む大輔の元へ信成が走ってきた。
何かあったらしく急いで来たようだ。
「…!どうしたんだ信成!何かあったのか?」

「崇彦から電話!信夫先生に!今熊本の阿蘇にいるって!せっぼんやらされそうだって!
後、村主さんジョアニーが捕まえた!」
慌てていたので変な文章になったが内容は十分大輔達に伝わった。

35:34
10/04/13 02:01:56 ALW4P0p7O
>>34の信成の台詞の阿蘇いらなかったね…、間違いスマン

36:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 02:10:25 dfjg8uUk0
「僕がPチャンを見ているから。うん。きっと大丈夫」

信成は研究所に残る方のメンバーだった。
このままPチャンをほっとけば、またすぐヒトデに戻ってしまう。
でも、一度力をコントロール出来た自分がついていれば大丈夫だと思ったからだ。
大輔には特に感謝していた…自分はあやうく彼を殺そうとしていたのだ。
もうこんな病気なんかに支配されたくない、そして仲間も救いたい…一人でも多く。

信成は、僕を信じて、と大輔に微笑みかけた。

37:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 02:16:09 lbKY2waf0
小塚は布袋のいた部屋を出て自室に戻る途中、何かの声を聞いた。

崇彦・・・・大丈夫だよね・・・・

「(まさか・・・スケパシイー?)」

小塚は周囲を見渡し声の聞こえてきた方向を探った。

「(ここかな?)」

見当をつけた部屋のドアをたたいてみる。

「未来ちゃん、ここにいるの?」
返事の変わりにすぐドアが開いた。

「たか・・・・無事だったんだ・・・」
「無事も何も・・・部屋案内されるまで一緒だったでしょ?」
「そうだ!さっきあのおじいさんが来てね、たかに伝言あるっていってた。」
「伝言?」

未来は先ほど老紳士が語ったことを崇彦に伝えた。

「そうか、あの踊りはそういう意味があったんだ・・・」
「でも、明日はそれに拘らなくても良いって。」
「そうか・・・・よかった~」
小塚は安堵の表情を浮かべた。でもその表情が曇る。

「そうだ・・・さっき、信夫先生と連絡取ったとき、せっぼんやらされそう、て言っちゃったんだ・・・
多分、みんなそれ期待してるかもしんない・・・・。」
一旦明るくなった気持ちがまた暗くなった。
「別に良いじゃん。なんなら私も一緒に踊ろうか?」
「それだけはやめてください・・・--;」

しかし、東京であろうことか真央がせっぼんを踊ったことなど、彼はまったく知らなかった。

「とにかく、明日は明日の風が吹く、だ。」
「うん、・・・・そうだね。」
「とにかく、教えてくれてありがとう。・・・これ以上ここにいるとヤバイから俺部屋に帰るわ。」
「やばいって・・・」
「未来ちゃん」
小塚は意味ありげな視線で未来を見る。
「俺、こう見えても『男』だよ。それで君は『女』でしょ。それに、今酒も入ってる・・・・危険だと思わない?」
「え、ええーーー!!!」
思わず声を上げる未来。
「だから、そうならないために俺は戻ります。おやすみなさい!」

はにかんだ笑顔を見せながら部屋を後にした小塚。
残された未来は少し複雑な思いだった。


38:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 02:17:05 d24BeQnfO
>>35

信成だから無問題

39:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 02:26:14 IL5ZkJYw0
「アドリアン、君も連れて行こうかどうしよう」
まだゼリーを吸っている、どんだけ与えられたんだ。本当にお腹壊しても知らないぞ
「つねに100%でクワドできるなら、と思ったんだけどね…」
悩むデーをじっと見つめたあと、ADSLはこう言った
「他にも数パターン、変身しようと思えばできます、やってみていい?」
どこまでマイペースなんだ、お前は。

40:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 02:28:28 TwndOOcCO
>>34 いや、こっちこそごめんよ(´・ω・`)
ヒトPちゃんには幸せになって欲しいw

41:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 02:28:55 oY6EJ+lBO
こづがなんだかたくましくなってきたな。
泣ける話とか良い話とかスケーターに関する小ネタもあったりして 
職人の愛を感じる。

42:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 02:39:28 KFp5U4RG0
さて温泉組の続き。
プルシェンコが風呂から出てしまったので代わりにここで説明しよう。

実は、前スレで出てきたエフゲーニヤは旧型ウィルスが人格化したもので、
新型ウィルスにプルシェンコを乗っ取られない為に深い眠りから覚めて出現したのだ。
ソルトレイクでもエフゲーニヤが意識のない彼を救った。
そしてまた引っ込んでしまったので後の検査で抗体が見つからなかった。
ウィルスもウィルスなりに、宿主を守ろうとしているのだ。
それほどまでにクリプトン星人とウィルスの関わりは深い。

そして小塚が聞いた心の声も、小塚が持つ旧型ウィルスが発した声だった。

43:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 02:44:43 d24BeQnfO
「そうだ、明日は朝早くに老紳士が迎えに来ると未来が言っていたな…」

崇彦は自分の部屋に戻る前に、もう一度布袋の部屋のドアをノックした。
「ごめんなさい。あの後すぐに未来と合流出来て、明日迎えに来るのが早いと聞いたので、2人に伝えに。それから、東京にも連絡を取りたいんです。」
布袋「東京からはすぐ来れるんだろう?なんならこの部屋に泊まってもらってもいいよ。」

という訳で、布袋、崇彦、大輔とボロドゥリンが布袋のスィートルームに、ADSLが崇彦の部屋に泊まる事になった。

というのも、老紳士が来た時にスィートルーム組が置いて行かれない為には、崇彦以外の人が崇彦の部屋にいた方がいい事、またADSLのキャラクターを考えてのチョイスだった。

崇彦はスィートルームのリビングで大輔と枕を並べながら、早稲田でのせっぼん祭りの詳細を聞かされたのであった。

44:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 02:46:05 KFp5U4RG0
温泉から上がったプルシェンコの体を見て、ジョニ子は驚いた。

「ジェーニャ!あなた・・・大変よ、背中に何か文字が浮き上がってるわ!」

(女の子になってるのを期待したバトルさんゴメンナサイw)
(素せっぼんを期待した方にもゴメンナサイ)

45:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 03:05:53 d24BeQnfO
崇彦は、大輔から真央もせっぼんを踊ったと聞くや、いきなりむくりと起き上がった。

「…タカ?」
「最初は赤いジャケットを着てるんだよな。」
「えっ?」
「で、こんなポーズでカウントだよな。それから?あーもう面倒だからとりあえず大ちゃんバージョンで1回やってみて!」
「う、うん。あのさ、タカ…一応ここ人が寝てるからさ、もうちょい他の場所でやんない?」
「OK!」

崇彦の豹変ぶりに内心驚きながらも、ホテルのガラスを鏡代わりにヒップホップせっぼんの振り移しをする気のいい大輔であった。

熊本の夜はふけて行く…

46:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 03:17:44 dfjg8uUk0
小塚達の止まっているホテルの庭の隅に、トイプードルの真央と吸血鬼状態のべるるんがいた。

真央「ど~して私達はお部屋に入れないの~?(半泣)真央もホテルのベッドで寝た~い(涙)」
べるるん「僕達は外から怪しい動きが無いか見張っている係だから。」

暗視が効く組が外を見張っているわけだが、吸血鬼のべるるんには問題がなくとも
犬の真央は眠たくて仕方が無かった。

47:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 03:45:24 ALW4P0p7O
その頃美姫は真夜中の熊本市内にいた。
「全く自分はホテルで寝てていいだろうけど…!」
プンプン怒りながらたどり着いたのはスケートリンク。
裏口は鍵がかかっていたが、怒りの電撃でこじ開けて中に入る。

美姫はリンクに潜入、ついでに脱出経路やブレーカーなどの位置チェックもしなくちゃならない。
そのあとも、もしもの時に備えて待機だ。

「こんなところじゃ寝れる訳ないじゃない…うぅっ徹夜だわ…。」
といいつつもしばらくたった後、寝袋でスースー眠る彼女の姿があった。

48:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 06:46:54 KBYUJ8cpO
ついにヒトデから人の姿を取り戻したPちゃん。
しかし、まだまだ不安定なので安静にしていなければならないという理由で研究所待機になってしまった。
側には見守り役の信成がついている。
「はぁ…俺だってせっぼん練習したのに…真央ちゃんやダイスケにも見て欲しかったのに」落ち込むPちゃん。
「えっSexBombってプルシェンコさんの、あの有名な…?!」
「うん、ほら」
驚く信成にPちゃんはうなずくと、おもむろに彼なりに練習したせっぼんを踊りだした。
何しろ練習時はヒトデの身だった上に、結局正確な振りは教えてもらえていない。
それでもせっぼん祭りでみんながしていた振りを思い出したりしながら踊っていると、大ウケした信成がそれに加わってきた。
信成だってせっぼんの正確な振りは分からない。ただ、せっぼん総本山の宇宙人は語っていた。「大事なのはハートで滑ることなんだよ」と。
そんなわけでノリノリな熱いハートを持つ若者二人による第二次せっぼん祭りは少人数ながら大いに盛り上がるのだった。

49:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 08:07:14 CZpfAIEKP
一方見張り班。
トイプードル真央に寝られてしまうと若干心細くなるので一生懸命話を振ってみるべるるん。
しかし真央が天然なせいなのかジェネレーションギャップのせいなのかは分からないがいまいち話が通じない。
「ところで君はスウェーデンに行ったことあるかい?」
「おととし(’08年)の世界選手権で金メダルとってるのに真央のことおぼえてないんですか~(怒)
あ、でもその時は大会出ただけであまり観光とかできなかったな~」
「スウェーデンにはいいところが沢山あるから今度行く時にはゆっきり観光するといいよ。
たとえば・・・
(以下スウェーデン観光案内byべるるんが続きますがライサ並に長くなるので省略)
・・・まあスウェーデンに行くことがあったら僕かアドリアンに声掛けてくれれば案内するよ・・・って寝てるし!」
普段ならあ゙━━━((゚∀゚))━━━ッ !!!!と叫ぶのがお約束だが、
今の状況では器物破損罪で捕まりかねないためじっと我慢するべるるんであった。

50:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 09:03:24 d24BeQnfO
朝になり、老紳士は未来の部屋に迎えに来た。

「おはよう。今日はいい天気だね。支度は出来たかい?」
「はい」
「ごらん、今日は阿蘇山がよく見える。」
未来は窓から外を見た。
「うわあ、きれい…(ハッ、中庭に倒れている〔寝ている?〕トイプーは…真央?)」
ちょうどべるるんがマントをひるがえしながらお皿に入れた牛乳を持って来るところだった。
未来はなんとなく「今日は大丈夫だわ」と思った。
安心したら、昨夜の崇彦のきわどい発言を思い出した。
「あ~あ、あれがダイスケさんだったら、ミライ絶対部屋に帰さないのになあ…なんちて(o>ω<o)」
老紳士は黙って未来に鼻に詰めるティッシュを渡した。

最上階の大輔は、崇彦と布袋の部屋のリビングで踊り疲れてぐっすり寝ていたが、「へくしっ」と大きなくしゃみをした。
「なんか寒気がする…風邪かな?」
なおも眠ろうとすると、階下からADSLの叫び声が聞こえて来た。
老紳士が崇彦の部屋に迎えに来て、大輔たちを呼びに行くのと説明が面倒なADSLがとりあえず叫んだのだ。「あーもう!」
崇彦は起きると、階下に降りて行った。

51:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 12:02:58 LX2FFieH0
クリプトン星人多いのな・・・
プルだけ(と百歩譲ってヤグまで)にしといてほしかったきがす

52:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 12:08:48 thtjsX1zO
ランビエール宅

柔らかな日差しに穏やかな風が吹く庭先では
ずっと歩き通しだったゲデ子と、まだ体力が回復していないヴォロ狼が寝いる。

一方、家の中ではリスデマンの指示で掃除が始まっていた。
チャッキーが天井からハタキをかけ、ポンちゃんが窓を拭き、3人で床を磨いた。

天日干しにしようと布団をどかしたベッドの下から、裸のおねーさんが表紙の雑誌やDVDが出てきたので
チャッキーがA~Z順に本棚に収めている。いい子だ。
ポンちゃんは食料の買い出しに出掛けた。
「何で俺が…。」とブツクサ言いながらも、ゲデ子の「お・ね・が・い♪」の一言で動き出すポンちゃん、便利な男だ。
そしてリスデマンはソファに座り、ズタズタになっていたクッションを繕っていた。(トラ2匹の仕業?)
見栄えが良くないので、てんとう虫のアップリケを付けておいた。

その材料が赤ぬことシマウマの衣装から拝借したものであることは黙っておこう…。

53:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 12:38:33 4J2f5HMeO
この調子じゃ、エンディング曲はせっぼんで、みんなで踊ったり、それぞれ変身してた時の姿で踊ったり・・・
と考えてたら、リスデマンがどんぐり背負って短い手動かして

せっぼん♪せっぼん♪

て踊り出してあまりの可愛さに書かずにいられなかったw

職人様達、大団円へまとめていく作業は大変でしょうが頑張って下さい!

54:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 13:01:16 KFp5U4RG0
温泉から出たプルシェンコの背中には、文字が浮かびだしていた。
「見たことない形けどこれは文字よね。規則性があるわ」
「ああ、文字だと思うんだけど・・・もしかしてクリプトン星の文字なんじゃないか?」
「背中だと僕には見えないし見えたところで読めないな。
よし、じゃあリョーシャに見てもらおう。リョーシャ!おーいリョーシャ!」

そのまま全裸ででかい声でヤグディンを呼びながら男湯に乱入するプルシェンコ。
「アタシは男湯はイヤよ」とジョニ子が言うので、
仕方なくジェフがついていくことになった。

ヤグディンは湯から上がり、洗い場でちょっと涼んでいた。
「おう、どうした」
「なんかさ、ジョーニヵとジェフが僕の背中に文字が浮き出てるって」
「何?見せてみろよ」
「うん」
浴槽のへりに腰をかけて足だけ湯に入れ、背中を見せるプルシェンコにヤグディンが歩み寄ってきた。

「!!!」
ヤグディンはプルシェンコの背中を押して、お湯に落としてみた。
楽しかった。


55:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 13:13:39 zaUMzexQO
ヤグディンwww
楽しかった、じゃねぇwww
早く読め!

56:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 13:14:48 ALW4P0p7O
君のコーチからのメールだよ、君に見て欲しいらしい。
そう告げられたアボットは飼育員の携帯を受け取った。

「ハーイ、ジェレミー^^!
これを読んでるってことは、このメールが読めるくらいには治ってるのね。
こっちは明日爆弾低気圧にもめげず、東京から九州の温泉にむかう予定よ。
まぁ跳ぶのは私じゃなくてジュベール達だけどね^^

温泉饅頭と一緒に完全版培養液の材料と同じ成分の温泉水をカナダにも送るわ。
だからから、さっさと豚から人間に戻って練習しながら待ってなさい^^
あ、温泉饅頭は飼育員さんや研究所の方々に渡しといてね^^
あなたの分の饅頭はないわよ^^

それにしてもコーチを引き受けた時、まさかこんな事までしないといけないだなんて夢にも思わなかったわ~^^」

読みながらユカさんの女神のような笑顔と鬼のような言葉責めを思い出すアボット。
耳が豚から人に戻った。

「実は日本に来る飛行機の中であなたの夢を見たのよ。
羽のついた豚のあなたがずーっと高く高く、見えなくなるくらい飛んでいっちゃう夢。
何だかとっても不安になった。

…ねぇジェレミー、当たり前なんだけれどあなたは豚じゃないわ。
五輪で調子が悪くて~(鬼のような言葉責めが続く為、略)だったり、
今度こそ金だと思ったら~(鬼のようなry)だったけど^^
とっても素晴らしいスケーターなのよ。
全米選手権の演技がいつも出来たらいいんだけど^^
それも含めてジェレミーなのよね。
早くまた、コーチとしても個人的にもあなたが跳ぶ姿が見たいわ。

それじゃあ明日早く出ないといけないからここらへんで止めとくわね。
本当はもっと色々言いたいことがあるけど^^

頑張って!豚だって飛べる! ユカ^^」

読み終わった頃、アボットは人間に戻っていた。

57:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 13:35:12 rk1SWOXyO
「――私が事情を聴くの?」

早稲田の研究所では、村主が依然口を割らないので手伝って欲しい、というレピストの頼みを聞いた荒川が思わず顔をしかめていた。

(よりによって何で私が…)

賢明なるスレ住人の諸氏もご存じの通り、基本的に仲が良いと言われている日本人選手たちの中にあって、
荒川と村主の関係はなかなか稀有なものである。
とはいえ、すっかり困り顔のレピストをこのまま追い返す訳にはいかない。
仕方なく取り調べをしている部屋に向かうと、村主は刑事ドラマの態度の悪い被疑者よろしくパイプ椅子にふんぞり返っている。

「あら、金メダリスト様の御登場?随分大袈裟じゃない」

早速浴びせられた嫌味に内心カチンと来つつ荒川は今まで取り調べをしていたキーラと席を替わった。

「…どうしてあんなことしたのよ?」
「フン、あなた達に話すことなんて何もないわ」

期待を裏切らない返答に一瞬荒川の周囲の空気が急激に冷たくなる。
が、ここでキレても何の意味は無い。何とか抑えて荒川はさらに問いかけた。

「ねぇ…確かに私たちは余り仲が良くないわ。でも、あなたの人並み外れたスケートへの情熱はずっと見てきたつもり。
…ライバルとして、解説者として。(まぁ、時に斜め上にいくもんでビックリするけど)
…そんなあなたがこんなことするなんてどうしても理解できないの(まぁ、いつもの斜め上な気もするけど)
…教えて貰えないかしら、皆の為にも」

彼女の言葉に思いがけなく心を動かされた…のかもしれない。村主はしぶしぶと口を開いた。

「………協力してくれたら支援するって言われたのよ。まだ私も色々大変だし。それに、人助けのつもりで。」
「人助け?!研究所襲ったり人攫ったりするののどこが人助けよ」
「よくわからないけれどこの計画が成功したら、あの方の故郷が復活するかもしれないって。それで私………。
ああでもこれまで!これ以上は話すことも話す気も無いわよ」

村主は不機嫌そうに再び口を閉ざした。

58:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 14:03:42 KFp5U4RG0
男湯はプルシェンコが加わってとても賑やかだった。
ジュベールやライサチェックが油断しているスキに顔面に湯を浴びせるプルシェンコ。
とても活き活きしている。
その度に「うわあああああ!目が、目がー!」という絶叫が響く。
ヤグディンもプルシェンコ相手なら遠慮無くお湯をぶっかけるので
飛沫がバトルの目にも入った。「うぉぉぉお、目が、目がー!」
全員、本来の目的はすっかり忘れたようである。

そこに老管理人がやってきて怒鳴った。
「なんばさわいどっと、しぇからしか!(怒)」
何を言っているのかはわからなかったが、
とりあえず大騒ぎしていて怒られた事は理解できた一同だった。

「リョーシャ、僕の背中には何て書いてあったの?」
「うーん、それがよくわかんないんだ。カナダのあいつにも読めるかどうか」
「なんだ、お前もバカなんじゃないか。僕の事ばっかりバカバカ言って」
「うるさいな、じゃあお前はエジプトの象形文字見て読めるのかよ」
「そんなに古い文字なの?」
「うそうそ。読み書きを覚える前に星を出たからな、俺たち」

59:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 14:22:02 IL5ZkJYw0
みんなムスカw

カメレオンは、長久保先生の肩にちょこんと乗って、
「できることなら何でもします!」と言いたげに大きな目を輝かせている
しかし、カメレオンだ。どこにいても保護色になってしまうから見つけにくい
ランビ家から賑やかな一同が来る前にも、Slstをしていたらゆかりにうっかり踏まれそうだった
だから安全のために肩に乗っているのでもある。

ゆかりはその様子をしばらく見ていたが、突然何かを思いついたらしく
「ちょっと待ってて」と言って部屋を出て行った
バトルがくれたお菓子の箱に、赤いリボンが巻いてあったのを思い出したのだ
お菓子の箱は解体してゴミ収集待ちだったが、リボンは取ってあったはず。
(水槽の中の南里が構って欲しそうにしていたのだが、まったく気づいてもらえなかった)
赤いリボンをカメレオンの尻尾に巻いたら、ちょうどマリアのポニーテールみたいになった
カメレオンの大きな目がうるうると輝いた

60:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 14:25:05 UtF7+gQrO
同じ裸なのに家族風呂と男湯の間には超えられない壁があるのか
さすが乙女ジョニ子w

61:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 14:25:36 oY6EJ+lBO
>>52
チャッキーwwやめてあげてww
リスデマンかわゆすぐる。
現在のランビ宅メンバー萌。

62:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 14:29:46 p+HAaMsi0
>>6 >>29 >>34 >>39 の流れ、
どんだけADSL連れて行きたくないのかよとw

63:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 15:19:24 LidYFicMO
まあ、なんだかんだ連れてって貰えて良かったなADSL
個人的にスウェーデン先輩後輩の活躍に期待してる
特にべるるんは前々スレでかわいそうだったしw

64:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 15:24:43 p+HAaMsi0
スイスはランビ宅に向かう途中のKVDP。
強風にもまれ、また黄砂にまみれて、目にも砂が入る。
うっかり政情不安な土地に降りてしまってもまずい。
両肩には、蜂アルバンとてんとう虫ランビ。
この苦難を共にしようと、名乗りを上げた仲間。
「何があっても一緒にスイスに行くんだ!つかまれ!」
KVDPがど根性を発揮して耐えている時、虫たちは、
振り落とされないように、しがみついてた…

いや、しがみついているだけではなかった。
両肩のアルバン、ランビは、必死に羽ばたき、
KVDPを助けてくれている。
(うおおおお!ケヴィンお前だけに跳ばせるかい!)
(おりゃあああ!わしらかておんねんでえええ!)
「おおきにいいい!」

…そして、最後の3Tを降りた…
「なんてクリーンな気分なんだろう…」
たとえ砂まみれでボロボロになっていたとしても。
KVDPも、蜂もてんと虫も、疲れていはいたが無事だ。
降りた場所は、まさにランビ宅の庭だった。

65:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 15:30:12 d24BeQnfO
意外にも熊本市内のスケートリンクはホテルから歩いて行ける場所にあった。

老紳士、未来、崇彦、大輔、ADSL、朝になったらベッドの中でギターに戻っていたボロドゥリン、それを背負った布袋、少し離れて後ろをべるるんとトイプー真央がついて行く。

張り番兼美姫の荷物持ちでリンクの外に寝袋で泊まったユズルがそれを見つけ、美姫に知らせた。
「美姫さん!みんなが来ましたよ~!」
「OK!」
美姫は湯布院のユカの携帯に、メールで一行のリンク到着を知らせた。

老紳士は一同に言った。
「さあ、今日は我々が招いた崇彦君、未来君だけでなく、素晴らしいゲストもいる。
このリンクはもうシーズンオフに入っているから、今日1日存分に滑って欲しい。
SexBombが元々はクリプトン星人の性別を決定づける大事なプログラムである事は、ここに来る途中で話した通りだ。
崇彦君にはこちらで用意した衣装と靴が届いているので、裏で着替えて来て欲しい。
それから昨夜、このスケートリンク気付けで大量の衣装と靴と紫の薔薇の花束のプレゼントが届いていた。
『あなたのファンより』というカードが添えてあった。
好きな衣装に着替えてもらって構わない。では、成功を祈る。」

崇彦をのぞく全員がわっと衣装の入った箱に群がった。

ボロドゥリンもリンクに着くとうずうずして、ギターケースの中からもがきながらファスナーを開けて出て来た。
「僕が着れる衣装はあるかな?」
「びっくりしたなあ、もう!」
横にいた布袋はつぶやくのだった。

66:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 16:10:41 dfjg8uUk0
二人せっぼん祭りで大いに盛り上がるPチャンと信成。
踊りながら信成は今更ながら気がついた。

つい昨夜まで真っ黒こげで寝込んでいたPチャンが、こうして元気に踊っている!
(も、もしかしてこれがパトリック君の能力……?)

そう、ヒトデの強い再生能力がPチャンを全快させたのだ!

そして 'Sex Bomb' がPチャンの変身を解く鍵だったのだから、これで問題は解決だ。
信成は急いで電話をかけた。

「もしもし、美姫ちゃん?これから僕も4Tでそっちに向かうから!うん、勿論パトリック君も
一緒。彼のスケート力は安定したんだ」


67:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 16:13:45 oAkbCVbIO
無事にランビ宅についたKVDP一行。
恐る恐る中に入ると…あれほど荒れていた家の中がピッカピカだ!
(みんな…おおきに!わし感動したわ…)
喜びのあまりKVDPの頭の上でくるくる回るてんとう虫。
さらにリスデマンがクッションにほどこしたアップリケを見て、感動の黄色い汁をダラダラ流している。
だが…一心不乱に本棚の整理をしている妖精の手にあるものがてんとう虫の目に入った。
(ああっ!あれは…わしの大事なコレクションやないか!なんであんなとこに!)
今のところ誰も気づいていない。しかし雌牛ゲデ子が本棚に近づきつつある。
(あかーん!あかんて!まずいて!わし、これでも紳士でとおってんのに(←そうか?)、
あんなん見られたら…ケーベツされてしまうやないか!うわあああどないしょ!)
焦るてんとう虫。ゲデ子はどんどん本棚に近づいている。
そのときだった。突如てんとう虫はまばゆい光を放った。
「うわっ!」
目がくらむ一同。そしてそこにいたのは…紛れも無い、ステファン・ランビエールその人だった。
てんとう虫の焦りが一時的にランビのスケート力を解放し、人間に戻ったのである。
ランビはみんなの目がくらんでいるうちに棚のコレクションをごっそり抱えて庭に飛び出すと、
渾身のマッターホルントルネードでそれらを吹き飛ばしてしまった。
みんなの目が慣れてきたころ…庭には力つきて黄色い汁を流しながら倒れこむてんとう虫の姿があった。
(ああ…わしの大事なコレクション飛ばしてしもた。
ええんや…こうするしかなかったんや…わしのイメージ守るためには…)

68:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 16:19:32 p+HAaMsi0
熊本のホテル、高橋組が到着した晩。(>>65の前夜)
小塚の部屋に一人放り込まれたADSL。
なんだかんだで、扱いに困られてるのかもしれない。
(先輩と一緒だったらな~…)
今ここで、自分の状態を一番把握してくれているのは先輩だ。
(ダイスケって、ちょっと冷たくない?まあ俺も他人にあまり興味ないけど。
 でも声かけてくれたし、結局一緒に連れてってくれたし、きっといい人だよ)

その頃布袋のスウィートで、高橋が小塚に、
「アドリアンってさー、リンクサイドで絶対すれちがいたくないオーラ出してるよねー、
 でもきっといい奴だよ、俺が持ってったゼリー全部食ったし、一緒について来たし」
などと内緒話をしていた事を、ADSLは知らない。

ADSLはよく眠る。そして夢を見る。
夢の中で、彼はマタドールだった。
ムレタ(赤い布)を手にしていた。
(これで、右から左へ受け流すんだな?よしやってみよう)
なんとなくムレタを振って、受け流す練習を始めてみた。
(右から…右から…左へ受け流す…あースシ食いてぇ。
 せっかく日本に来たのにさ。回転ズシって、どっちに流れんだっけ?
 左から右もやっとこう…上下左右、ななめ上下左右…)
…!お腹が痛い…。
(やばい、…マタドールはこれがネックだよ…あれ?)
「トイレは、あっち」
声を出して、この部屋のトイレの方向を指差していた。
(あ、夢から覚めたのか)
トイレの場所を感知したとたん、落ち着いたのか、腹痛がおさまった。
(なるほどね…コツがわかってきたのかも?)

その頃、ルトコフコーチ宅では、昏睡中のルトコフが、腕を上げてどこかを指し示していた。

…変身によって不安定な状態を、禁断の鼻ピーでなんとか抑えていたが、
うまくコントロールできそうだ…試してみよう。
ADSLはそう思い、変身した…ブルース・リーみたいな格好になった。
カンフーマスターのつもりらしい。
(よし、これは戦闘型だな、イケる。他にも…)
…変身を試し続けるADSLは、鼻ピーを使いこなせるどころか、
実はイロモノ枠が広がっただけな事に、気付いていなかった。
てか元々ネタ枠なんだろうけどさ…アドリアンに光あれ…

69:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 16:22:00 BASCACg50
ランビの男前(?)さに全俺が泣いたwwww
てか熊本市内のスケートリンクって…一か所しかないような.
さらに閉鎖されてなかったっけ(涙)

70:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 16:43:16 rk1SWOXyO
ここはニュー・ジャージー、ハッケンサック。
スネイプ先生に変身したモロゾフだったが、元々祈祷師だったので特に問題は無かった。
しいて言えば、胸毛が薄くなったこと位である。
今は胆石手術の為の入院とロシアへの引っ越しの準備で忙しくしていた。
と、その時、窓から突然何かが飛び込んできた。
拾い上げてみると裸のおねーちゃんがいっぱい載ってる本である。
そう、ランビが渾身のマッターホルントルネードで吹き飛ばしたコレクションの一つが遥々大西洋を越えここまできたのだ。

(どれどれ…ふむ…ほう………元の持ち主は中々いいセンスしてるじゃないか………ハッ!)

ご満悦のモロゾフの背中に突き刺さる冷たい視線。

「お父さん………」
「あっアナベル!?違うんだよ?なんか変な物が飛んできたからちょっと確認してただけなんだよ?
お父さんけっしてやましい気持ちなんか…ってちょっと待て行くな待ってってばアナベルゥゥゥ!」

思わぬところで波乱を巻き起こすマンハッタントルネードであった。

71:70
10/04/13 16:45:52 rk1SWOXyO
最後マンハッタントルネードって何だorz

72:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 16:46:18 dfjg8uUk0
少し前。
スケートリンクに向かいながら、べるるんは昨晩少しだけみかけた人物を思い出していた。

前を歩く老紳士。彼はとても人の良さそうな顔をしている。が、自分が昨晩見たとてもよく似た老人からは、
邪悪な、憎悪の固まりのようなオーラが放たれていた…
トイプー真央に服のすそを引っ張られなければ、ずっと見続けていたに違いない。

(あれは一体誰だったんだろう?)

しかし今わかるのは、その人物は決して、前を歩く老紳士ではない。
ということだけだった。

73:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 16:46:37 d24BeQnfO
と、スケーター男子以外禁制のはずの男湯に、よろよろと一人の老人が入って来た。

老人はゆっくりと身体を流し、「はいごめんなさいよ」と湯船に入ろうとして、プルシェンコの背中の文字に目を止めた。

老人「ほう、これはクリプトン語じゃないですか。久しぶりに見た。」
ヤグ「読めるのですか?クリプトン語が!」
老人「昔ちょっとだけ研究したものでね。
どれどれ、上半分は『アク…アクアド○ムくま○と』か…市内のスケートリンクだね。
下の方は…はっきりしないなあ。」
プル「我々も読めないクリプトン語をあっさりと読みこなす日本人がいるとは!」
老人「携帯電話がまだ無い時代に、クリプトン星人同士の連絡手段として使っていたようですよ。」
ジュベ「失礼ですが、あなたのお名前は?」
老人「小塚光彦と言います。プルシェンコさん、ヤグディンさん、ジュベールさんの事は、いつもテレビで観ていますよ。
お楽しみのところお邪魔しましたね。では失敬。」

実は嗣彦が名古屋の介護施設にいる光彦に連絡を取り、日本で唯一クリプトン語が解読できる光彦に湯治を兼ねてT温泉に行って貰うよう頼んだのだった。


74:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 16:57:24 xvgzY+D+0
まさかのじーちゃんw

75:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 16:59:45 d24BeQnfO
>>69

閉鎖=使い放題で無問題
地元じゃないもんで…スマソorz

76:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 17:03:12 KFp5U4RG0
じーちゃん、ライサチェックも見てやってくれw

77:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 17:09:27 d24BeQnfO
※光彦はライサには話しかけなかったが、決して無視していた訳ではない。

むしろ後で嗣彦にT温泉の事で電話を入れた際に、
「備長炭のこーんな長い柱があってなあ」
と話していたくらいだ。


78:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 17:15:00 IL5ZkJYw0
感染しててもしてなくてもネタ的にはほとんど違いのないライサw

79:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 17:37:28 KFp5U4RG0
リンクに降り立とうとした一同は呆然としていた。
そこには水が張られてはいたが氷がなかったからである。
信夫先生の威光で閉鎖しているリンクを借りられたとはいえ、
準備がまだ間に合っていなかったのだ。

「どうしよう、これじゃ滑れないよ」

するとそこにヤグディン様ご一行がドドドドドっと入って来た。
「ここだな、光彦じいさんが言ってたところって」
「温泉のおかげで膝の痛みが消えてるうちに滑りたいな」
「お肌もツルツルで嬉しいわ~」
などと口々に話しながら。
もちろん、ジュベールはパン一でヤグディンは腰ミノのままである。
他に服を持って行かなかったので仕方ない。

「しめた、ヤグプルコンビだ」

「プルシェンコさん、ご無沙汰してます」
「ああ、小塚じゃないか、元気だったかい?」
「今日はヤグディンさんも一緒なんですね、おふたりは仲良しでしたっけ?」

こころなしか気温が下がった気がした。

小塚は更にまくしたてた。
「そういえば凄かったですよね、ソルトレイクオリンピック。
あんなにハイレベルな闘いなんてそうそうないですよ、
プルシェンコさんもヤグディンさんも素晴らしくて。
ああ、そういえばSPで転倒したんですよね、大変でしたよね」

リンクが無事凍ったのは言うまでもない。

80:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 17:46:08 ALW4P0p7O
>>79のちょっと前


温泉からあがり、赤ぬこ便に温泉水を詰め込む一同。
赤ぬこ宅急便のトレードマークである赤ぬこ。
イラストがリアル過ぎてちょっと怖い。

「あら、そのスケートリンクは美姫から届いたメールのリンクと同じ場所ね^^」
ジェーニャの背中に書かれていた言葉を聞くとゆかさんはこう答えた。

「下に『何故かSexBomb祭になりそう(笑)』って書いてあるけど一体どういうことかしら^^」

一同「SexBomb祭…!?」
誘拐されたり救出だったりしたはずだが何がどうしたのか?

「私は温泉を送るためにここに残るわ^^
阿蘇かスケートリンクかは知らないけど、早く行った方がいいんじゃない?」
彼らはせっぼん祭を選んだようだ。

81:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 17:59:22 d24BeQnfO
T温泉のレストラン。
光彦と向かい合わせで朝食を食べながら、ユカは美姫や研究所からの情報をまとめていた。

温泉水は既に宅急便で送るべき所すべてに発送手配した。

他のテーブルでは、浴衣を着たスケーターズが思い思いにバイキングを楽しんでいる。
ライサも浴衣を着たおかげで備長炭→ライサとして光彦に話しかけてもらえるようになった。
ジョーニカは女将よろしく襟を抜いて浴衣を粋にきこなし、みんなに日本茶をついでまわっている。

ユカ「…という事で、今やかなりの数のスケーター達がその閉鎖された熊本市内のリンクに結集しつつあります。
プルシェンコの背中の文字は、老紳士と呼ばれるISUをかたるクリプトン星人からのメッセージという事で間違いないでしょうね。
阿蘇山の金パンツが崇彦君の衣装としてそこにある以上、私達も予定を変更してリンクに合流します。
…今日は崇彦君に会って行かれますか^^?」
光彦「ええ、そうしましょう。温泉のおかげで、体調もすこぶるいい。
さあ、私は先に失敬して支度をしますから、あなたはお仲間達とごゆっくり。」

光彦を見送るユカの手元に、メールが入った。メールは2通。ジェレミー本人からと美姫からだった。

82:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 18:02:21 KFp5U4RG0
「ああ、タカヒコそういえば」
バトルが声を掛けた。

「実はまだ詳しくは言えないんだが、
このリンクの名前の入った不思議なメッセージがあって、
ミツヒコ・コヅカという人物が解読してくれたんだ。
君と同じファミリーネームだよね、何か知らないかい?」
「え?ミツヒコは僕の祖父・・・父の父です。満州国のスケート選手でした」

「ああ、そうなのか。じいさんの言うことが気になったんで
阿蘇に行くつもりだったんだが先にこっちに寄る事にしたんだ。
温泉水はユカさんが手配している。
それにしてもいい温泉だったぜ。後でお前らも行くといいよ」
「あ、ありがとうございますヤグディン選手」
「で、『Sex Bomb祭』って何の事だ?なんで『One Banana祭』じゃないんだ?」

もちろん、リンクがますます凍ったのは言うまでもない。

83:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 18:06:07 KFp5U4RG0
>81
T温泉は山の中で入浴場しかない秘湯だと前スレで設定済


84:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 18:11:30 d24BeQnfO
>>83

㌧ですorz

85:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 18:14:32 dfjg8uUk0
いそいそとリンクに向かう準備をする信成。一方、Pチャンは折角せっぼんを踊れるチャンスだというのに、
なにやら心配そうな表情をしている。

「ノブ、本当に大丈夫かい?だって君はこの前の世界大会でもジャンプが全部シング………む、むぐぐぐぐ(滝汗)」

ぐぐっとPチャンの顎をつかんだその人物。その姿はまさしく信成の先祖そのものであった。
「それ以上申すな。とっぷあすり~とには必ずや『すらんぷ』という時期がある。
さて、行くぞ!  どりゃぁああぁあ!!!」

Pチャンを小脇に抱え、第六天魔王信長に変身した信成は熊本へ見事な4Tを飛んだ。

86:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 18:22:55 KFp5U4RG0
「あ、そうだ。ヤグディンさん、ジュベールさん、
あっちの箱に衣装が入ってますからよろしかったらどうぞ」
安藤が声をかけると、ヤグディンは笑顔で
「やぁミキ、ありがとう。喜んでお借りするよ」と答えた。
女性には優しいようだ。

ヤグディンが衣装を選んだ後、ジュベールが衣装を借りようと箱の中を見ると、
そこには衣装の他に熊本名物からしれんこんが入っていた。

87:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 18:29:33 IL5ZkJYw0
妖精はいつの間にか他にも隠してあったエロビデオとかをきちんと並べて整頓していたが、
もうランビは吹き飛ばす気力を失っていた
オオカミは先ほどのトルネードに驚いて起き出し、喉が渇いたそぶりを見せた
牛乳をもらおうとするとまたセクハラ扱いされるのでいやになったぽんちゃんが
冷蔵庫をあけてみると、まだ飴ジュースが大量に残っていた
「何やねんこれ…まずそうやな、ステファンはこういう飲み物飲むんやな、変わった男やわ~」
違うのに!ていうか誰だよ作ったの!

培養液の中でミハルが大きなくしゃみをした。
もう彼は本来の性質をほとんど失い、高くて幅のあるジャンプも跳べない。
アリソンなどという女も覚えがないし、たぶん次にバトルに会っても何も思えないだろう。
そもそも自分の名前がミハルだったかどうかも怪しくなってきた
やっぱり俺、最初から春日だったんじゃないか?

88:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 18:33:26 ajl2caFsO
「あっなんか入ってる」
「どれどれ」
「日本語は読めーな。消費期限があるとこ見るとくいもんだな。」
宇宙人の第六感が働いたのか、ヤグディンは少しだけかじった。

頭を殴られたように辛いがひとつの考えが浮かび、ヤグディンは笑った。

89:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 18:45:43 ajl2caFsO
速攻でからしれんこんをブレードで輪切りにする。

ヤグ「おーい、みんなこっち来い」
「はい並んでー目ぇつぶれー口あけろー」
ヤグディンは全員の口にからしれんこんを放り込んだ。
ああ楽しい。

90:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 18:54:57 B/90hTdDO
前スレ809が気になるところで規制がorz
携帯の書き込み苦手なんで解除待つしかないか。



91:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 18:55:46 ALW4P0p7O
一時は元に戻ろうとしていたのだ。
だが今、さらに悪い状態になっている。
ミハルと連動して一時戻ったテンくんもコヅメカワウソのまま目覚めない。
いくら何でも寝すぎである、これはかなり危険だ。

(せめて…せめて俺が人間に戻れたら…!)
トマシュは先輩後輩以前に仲の良い友人でもあるミハルの変わり果てた姿に涙がでそうだ。
そこに経営者が何か白いヒラヒラした者を持ってきた。

「昼寝していたらこれを付けた君が出てきたんだ。
そして目覚めたら手に握っていた。
多分今の君に必要なものなのだろう。ちょっと待ってくれ。」
トラの頭につけてやる経営者。
しかし外国人であるためか、日の丸と日本が書かれたハチマキは逆さまであった。
だが、それが逆に良かったようだ。

ボンッ!

トラが人間に戻った!
経営者に礼を言い、彼はすぐに移動式バスタブに入ったミハルとテン君を抱えて
高田馬場のスケートリンクに向かった。

92:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 18:57:52 d24BeQnfO
そこにタイミング良く信成とPちゃんが着地した。

ヤグ「よう!お疲れ!ま、これでも食え!」
「?…!!!」

Pちゃんは瞳孔がいつもの倍開いた。

信成は「うぬ」と脇差に手をかけて、スラリと抜いた。キャンデロロがいたら相手をしてくれただろうか。

93:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 18:59:13 KFp5U4RG0
ヤグディンの陰謀によって一同がもだえ苦しむ中、
ジュベールはスライスされたからしれんこんを衣装に貼り付けてみた。
そしてプルシェンコの方をちらりと見た。
しかしプルシェンコはユヅルと仲良く腰を振るのに夢中で
まったく気に留めていなかった。
ちょっとだけ寂しい気持ちになるジュベールだった。

94:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 19:11:23 IL5ZkJYw0
ちなみに布袋も一緒に苦しんでいるのだが、
うっかりギターを手に入れたばっかりにこんなカオスに巻き込まれるとは誰が想像しただろう…

95:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 19:40:08 WFszZLcG0
前々スレとこのスレに熊本の底力を
みたw


96:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 20:06:16 IL5ZkJYw0
急いで出ていったトラを見て、経営者はちょっと笑顔を見せた

問題はブランドンだ、情報の需要は可能だが発信が出来ない
たとえば筋肉が動かなくなる難病の患者だったら、
辛うじて動く筋肉を上手く使えば装置を通して会話ができる
でも彼は人形化しているのだ、全く動けないし、そういう装置も使えない
今日は天気がいいから、マネキンを抱えて屋上に行こうか。桜もまだ少しは残っているかな

厄介なことになっているといえば南里もそうだ
水槽を出られないし、喋れない
言いたいことはいっぱいあるのに。
空気中に飛び出してジャンプすることは可能かもしれない、
でもフタが取り付けられているから跳べない
(フタの理由は、小動物化した誰かが間違えて飛び込まないようにということ)
悩んでいると、餌の時間になった
今日は自分より少し上くらいの男性研究員が、フタを外して粉末状の餌を水面にばらまく
まずいと思っていたこの餌もそろそろ慣れたな、と思いながら食べていると、
研究員は白衣のポケットからラップに来るんだカステラを取り出し、一部を小さく丸めると
「デザートだよ」と言って投入してくれた
ジャンプしたいと思っていたこともすっかり忘れて、南里は魚の姿のまま律儀にお辞儀をした

97:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 20:12:40 Dtju1arN0
>>49のすこし後……
真央が眠ってしまった。真央の年齢はわかっているものの、まだ幼い子どもなのだから仕方がないかと、
自分の年齢不詳ぶりを棚に上げ、べるるんは溜息をついた。
自分の隣で、まあるく身体を丸め、すやすやぷーぷーと寝息を立てる真央。4月といえどまだ夜は肌寒い。
べるるんはトイプー真央を起こさないようそっと抱きあげ、自らの膝の上に乗せた。こうすれば少しは寒くないはずだ。
手持無沙汰にトイプーの頭を撫でながら、べるるんは故郷に思いを馳せる。
マヨロフ兄弟は大丈夫だろうか。少しずつ力をつけつつある兄・アレクサンデル。先のSIにて変形イーグルを披露し人々を沸かせた弟・ニコライ。
彼らもウィルスの餌食になっていなければいいが……膝の上のトイプー真央が、寒さのためか、小さく震える。
ふっと微笑み、べるるんは自らのマントを引き寄せた。
普段から、やんちゃなトマシュとマイペースなADSLと付き合っているのである。もともとべるるんには妹もいる。

長い長い見張りも終わり、太陽が空を白く染め上げるころになると、トイプー真央が目を覚ました。

(お腹すいた……お肉食べたい)
「真央、おはよう。お肉は無理だけど……温かいミルクでも貰ってこようか」
(うん!)
優しいお兄ちゃんと化したべるるんは、真央のためにミルクを取りに行ったのである。

どうしても>>50のべるるんと真央が気になって……!50ほどまえなのにごめんorz

98:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 20:43:25 dfjg8uUk0
「未来、崇彦の…あの古ぼけたスケート靴は無事かい?」

小塚は特製の衣装に着替えに行ったきりまだ戻ってこないので、未来に聞いた。
「はい!ちゃんとありました!」
「『あの本』はちゃんと持っているね?」
うん、と未来は真っ赤な顔で頷く。

「…うん、それなら大丈夫。このまま無事に終わるといいけど」


99:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 20:47:27 dfjg8uUk0
>>98
大輔は、 が抜けてました

100:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 20:51:22 lbKY2waf0
漸くリンクやってきた崇彦はリンクの惨状に唖然としていた。
 ヤグのいたずらでからしレンコンの辛さに、悶え苦しむスケーターズの面々。
「(あのおっっさん何してんだよ!!」
崇彦は怒り心頭だった。

「ちょっと、あんた!!!」

崇彦が怒鳴ったとき、彼は周囲の異変を知った。

スケーターズの面々が次々と倒れこみ、その場から突き上げてきた氷柱に飲み込めれていったのである。

「ううわああああ!!」

声を上げながらリンク外に逃れた崇彦。
リンクの氷柱は飲み込んだスケーターズの標本と化していた。

「そんな・・・・」

呆然とする崇彦、そこへ未来、真央プードルと白鳥大輔が駆け寄ってきた。
「たかちゃん!!!」「よかった!!無事か!」
二人も異変を察知してとっさに変身を行い難を逃れたようだ。

「えっと・・・・スケパシーかな?」

今の状態では会話ができない。4人はスケパシーを試みる。



101:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 21:07:22 xvgzY+D+0
>>89
辛子蓮根といい温泉で突き飛ばしといい
ヤグディンがDQNすぎるw
まともな言動が>>86にしか無いようなw

>>97
べるるんかっこいいよべるるん。

102:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 21:09:05 oAkbCVbIO
前スレではヤグもDQNなりにちょっといいやつだったんだぜ…

103:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 21:09:34 CZpfAIEKP
家に帰ったらスレが進んでる進んでるw

>>53を読んで自分の脳内でもリスデマンがどんぐり背負って(ryが浮かんだ
イメージとしては『ぼのぼの』のシマリスくん(って知ってる人いるのかよw)
リスデマンかわいいよリスデマン癒されるよ
ヴォロに話しかけるシーンでは泣けたよリスデマン

>>97
バトルとプルおじさんがアップを始めた模様ですw

104:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 21:22:25 KFp5U4RG0
氷をたたき割ってヤグディンが出て来た。
「けっ、俺様にこの程度の氷が効くわけねーだろ」
つづいてプルシェンコも出て来た。
「あービックリした。何これ?」
氷にはすこぶる強い異星人たちだった。

プルシェンコが言った。
「わかったぞ、カラトンちきババイちきの仕業だな」
「・・・違うと思う」
冷静に突っ込むヤグディンだった。

105:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 21:32:03 BASCACg50
>>103
ここにいるぞー!
「いじめる?」って首かしげてこっち見るんだよな

106:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 21:34:17 lbKY2waf0
小塚・控え室にて

崇彦は用意された衣装を見て少し怪訝な表情を浮かべた。

「これは・・・・」

渡された衣装は全身レオタードタイプ。しかし、デザインがどこかスピードスケートのスーツをを思わせるのである。

「まぁ、着てみんしゃんい。」

老紳士の言われるがままに着てみる。

「へぇ~、このデザインならレオタードも悪くないかも。」
鏡を見ながら確認する崇彦。でも、どうしてもフィギュア向きのデザインとはいえない。

「つぎに、いま自分が演じたいと思うものを念じてみるがよい。」
「!!(まさか)」

老人の言葉にピンときた崇彦。迷わず最初に選んだ衣装は・・・

「ほお!やはりそれか。」

現れた衣装はギターコンチェルト。今シーズンのフリープログラムである。

「これは、自分が念じるとその衣装に変化する力があるのですね。」
「まぁ、クリプトン星の失われた失われた技術の一つではある。」

そのまま、衣装チェンジを楽しむ崇彦君。
結局リンクに向かったのはそれから1時間近くたってからのことだった・・・・・

107:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 21:41:49 dfjg8uUk0
「うぬぅ!一体何事じゃ!」
凄まじい闘気で氷を溶かし、抜刀して周囲をみまわす信長信成。

「私を怒らせたわね!こうなる事は解っていたのよ。とっとと出て来なさい!」
クレオパトラ美姫もまた、変身してパワーアップしたせいなのか、容易に氷を割っていた。


108:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 22:10:14 i0ewazI60
信成と美姫に続いて、ヒットマンモードのADSLも「ジャッジ皆殺しイーグル」で氷を割って出てきた。
「おい、動ける奴は閉じ込められた奴等を助けてやれ!」
ヤグディンの指示で能力を使える者達は仲間の救出に取り掛かった。

そこへ日の丸鉢巻を逆さにつけたトラが、ミハルとテン君が到着する。
「いったい、どうなってるんだ!?」
リンクにそそり立つ氷柱を見てトラは思わず声を上げた。

109:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 22:13:15 Dtju1arN0
>>52
掃除を仕切るリスデマンがたまらん。すなおなチャッキーもたまらん。
>>64の一所懸命な蜂とてんと虫もたまらん。ここのチームほんと癒されるね……!


(ヴォロ、だいぶ落ち着いた?気分はどう?)
おそるおそるポンちゃんがさし出した飴ジュースを飲みほしたヴォロは、太陽の光を浴びに、庭へ出ていた。
そのあとを追うのは牝牛ゲデ子だ。てんと虫が懸命に隠そうとしていたが、
なんとなくチャッキーが整頓していた棚の内容には気づいていた。女の勘は鋭いものなのだ。
あえてなにも言わない。
パッケージからうかがえたその内容いくつかが、老若まんべんなかったように思えても、なにも言わない。
KVDPとチャッキーとポンちゃんは、出発のための打ち合わせをしているようだった。
蜂とてんと虫はふたりできゃいきゃい騒いでいる。
庭先には、掃除を終えて日向ぼっこをしていたリスデマンの姿がある。
狼ヴォロはリスデマンの傍にうつぶせた。ゲデ子もそれにならう。

(ありがとう)

遠く、澄み切ったスイスの青空を見つめ、狼ヴォロは呟く。

(エレーネが気づいてくれなかったら、リンデマンさんが言葉をかけてくれなかったら、俺……)
(立ち止まるのは誰だってあることだよ、ヴォロノフ)

リスデマンが小さくしっぽを震わせる。

(ヴォロ、わたしね、あなたの気持ちが、すこし解るわ。大切な場所を、なくしてしまいそうになる気持ち)

ぱたりぱたりと、ゲデ子もしっぽを緩やかに振った。
リスデマンも、ゲデ子も、ポンちゃんも蜂もてんと虫も、KVTPもチャッキーも、
みんなみんな、たくさんの壁にぶつかっては、乗り越えてきたのだ。

狼ヴォロは立ち上がる。いま自分にできることはなんだろう。
ゆっくりと、歩き出した。

110:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 22:19:35 dfjg8uUk0
(たった今、何かあるんじゃないかと話していたんだ)
(真央も何かびびっ!と感じたよ)
(タカヒコ君が無事でよかった)
人間の未来は何もスケパシーで話す必要がないのだが。

(俺と真央は周囲の様子を探るから、未来と崇彦は、凍っている皆をなんとかしてくれないか)
「オーケー!」
「はいっ!」

大輔は目を、真央は耳と鼻の感覚に集中した。

因みに鳥の視力は人間の約6倍、犬の嗅覚は100万倍との言われ、聴力は7~10ヘルツ(人間は20ヘルツ程度)まで聞く事が出来るといわれる。これは豆知識。

そこへ氷から脱出出来た者達…プルとヤグディン、信成と美姫、ADSLがやってきた。

111:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 22:38:52 ALW4P0p7O
>>108で何故トラ達が熊本に来たのか?
スケートリンクに着く前…

トラ達は本当は高田馬場に行くつもりでいた、走って。
逆さ日の丸鉢巻きを見てクスクス笑われても、
春日だカワウソだとざわざわされても一生懸命なトラには聞こえない。

簡易培養液に浸かったままバスタブで運ばれるミハルはふとトラを見て思った。
(何でこんなに頑張ってるんだこいつ?)
ミハルはトラの事も忘れていた。
しかし必死なトラの姿に心が動かされてきた。
「…何で走っていくんだよ。
スケート選手だろ、お前…ジャンプでもして行けばいいだろ!
ヘッ、じゃあこのミハルが跳んでやるよ!」
「ま、待て。今のお前じゃ無理だ!!」

バスタブから下りて跳んだミハル。
しかしスケート力が極端に弱ったミハルがうまく跳べる訳はない。
道路に倒れ込み、車にひかれそうになる。
「ミハルー!!」

トラはテン君を抱えたままダッシュでミハルともう片手で抱え、
綺麗な四回転で飛んだのだ。


そして無意識のスケパシーで熊本にたどり着いたのだ。
その衝撃のおかげか、ミハルは元に戻った!
ついでにテン君も元に戻っていた、眠ったままだが。

112:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 22:40:56 ZdsFmHsA0
飴ジュース出したんかいw

このチーム、ほんとええわ~

113:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 22:52:46 ALW4P0p7O
>>111
×トラはテン君を抱えたままダッシュでミハルともう片手で抱え、
○トラはテン君を抱えたままダッシュでミハルをもう片手で抱え、

つじつまを合わそうとしてかなり無理矢理になったwスマン

114:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/13 23:55:22 84NNwb8LO
その時、老紳士は一人の男と対峙していた。
「お前か。スケート靴と本は諦めろ。お前には使いこなせまい」
固い表情で告げる紳士に、男はどこか虚ろな笑みを浮かべた。
「それはもういいんです。私には必要ない。
 私はただ、貴方がたの秘術が…MIDORIの秘術が知りたいだけだ」
「そんなものはない。我々の体と君達は違うんだ。
 今回のことでわかっただろう。ウィルスを使っても、君達の体が我々と同じになることはない」

「……嘘だっ!」

男は憎しみを露にして叫んだ。
「ならば何故ストイコは、ゲーブルは、そして……本田は4回転を跳んだ?
 あんなに突然に4回転持ちが増えた?!
 浅田は3Aを、安藤が4回転を跳んだのは何故だ!
 人間には跳べないはずだ!MIDORIの秘術を使ったからだろう…!」
男は歪んだ笑みを浮かべた。
「だから我々は実験を進めた。新型は失敗したが、新たな道が見つかった。
 感染スケーターの抗体から、我々の望む究極のスケーターを作り出すのだ」
彼の言葉と共に、部屋に数人の男たちが押し入る。彼らは紳士を拘束した。
「無理だ!不可能だ!」
「せっぼんで治るのは旧型だけだ。きっと皆絶望してくれるだろうね。
 新型は人の絶望に比例して重くなるんだ。素晴らしい抗体がとれたら
 貴方のお気に入りの二人で試してみよう。小塚と長州で」

老紳士の口に布が宛がわれた。意識が遠くなっていく。

(誰か……新型に対抗できるスケーターが……
 自分を見失わずどんな絶望にも負けない、強く美しいスケーターがいれば……!)

115:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 00:14:15 E4vNfApM0
目と耳と鼻を凝らしながら白鳥大輔とトイプー真央が、ヒソヒソと語り合う。


「不思議に思ってたけど、どうして大ちゃんはあの本を知ってたの?」

「皆みているような、不思議な夢を実は俺も見たんだ。

…何も無い、金属質か何かのような建物?の中にいた。
そして何だか?ひどく機械的な声と映像が浮かんできたんだ。

 『{この本}を持った少女と、{この靴}を持った少年を探しなさい。
 そして貴方は彼等を守るのです。彼等を守るのです
 大事な事なので二度言いました。
 その子らの名は…』

そこで夢から覚めた。…そしたら俺はクワッチに変身していた」

「クワッチ?!クワッチって…あの、バンクーバー五輪のマスコット……だよね、
どうしてそんなのになってたのかなぁ?真央もどうして猫になったんだろ~」
「いや、今はそっちのほうはどうでもいいから(汗)…今は集中しよう」

116:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 00:26:20 t6QfiPrDO
目の前の光景に唖然とする逆さ日の丸鉢巻き男トラ。
「あれ?先輩?ここは一体…?」
東京に移動した頃から記憶が曖昧なミハルはキョロキョロしている。
流石にテン君も起きてぼんやりしていた。
「ん~よく寝たなぁ…。」

とりあえず大輔達のところに行こうか、氷の中で固まっているべるるんやジョニ子達を助けるか…?
それとも様子見か?
どうするトラ!?

117:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 00:34:04 D5YioVM40
一方、氷の固まりの中でジェフリー・バトルの体は冷え切っていた。
まさに彼の命の灯火は消える寸前だった。

「人間は死ぬときに一生の思い出を見るっていうもんな。
日本語ではSOUMATOとか言うらしいけど。あ・・・意識が遠のく。
きっと僕はもうだめだ」

子どもの頃からの思い出が彼の脳裏を駆けめぐる。
スケートに明け暮れた青春、真ん中に穴のあいたメダル。
引退してからの学生生活とアイスショーで観客を沸かせる自分。

そして最後の最後に抱いた淡い恋心・・・無邪気で可愛い僕の白いエルフ、
僕は君の寝顔を撮っておきたかったのに
携帯を置いて出かけたばかりにアレクセイに見られて消されて・・・
写真撮ろうとしたら邪魔されて・・・
しかもあっさり元のおっさんに戻りやがって・・・

その瞬間、恥ずかしさと悔しさと怒りがない交ぜになり、彼の体温は一気に上昇した。

「このままで死ねるかーっ!」
バトルの中で何かが覚醒した。
彼は氷をぶち壊して生還した。

118:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 00:53:27 t6QfiPrDO
ADSLは思い出したように叫んだ。
「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ー!!!!」
スウェーデン伝統の叫びでべるるんは氷を割って飛び出てきた。

自由になったべるるんもすかさず
「あ゙━━━((゚∀゚))━━━ッ !!!!!」

超音波で氷のみを粉々にした!
これで残りの皆も解放されるはずだ。

119:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 01:05:37 +3aM/DpvO
バトル未感染なのに凄いw
ちょっと幸せにしたくなって来たw

120:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 01:45:28 E4vNfApM0
ヤグディン達は一つの大きい氷の固まりの前で苦戦していた。

「くそっ!これはどうしてこんなに固てぇーんだ?!」
ヤグディンが渾身で蹴っ飛ばしても、いくつかの氷は、べるるんの超音波で壊れなかった。

「ええい、誰か、居合いの達人がおらぬのか!」
信成の闘気でも無理だった。


「此処におるでござるよ!」

皆が振り向くと、そこにいたのはクリス・リード。

「信成殿!拙者らを置いていくとは酷いでござる。拙者らはここにいる
フェルナンデス殿の3Aで駆けつけて来たでござる。」
後ろではキャシーと海賊フェルナンデスがいちゃいちゃしている。

クリスは『オペラ座の怪人』のコスチュームでせっぼんの腰振りのポーズのまま氷付け
になっているPチャンの前に立った。もちろん瞳孔は開きっぱなしである。

「ではいざ…栗須・利井戸、 侍モードオン!」
侍クリスは目にもとまらぬ早さで刀を抜いた。

シュパッ
シュパパッ!

シャキーン!




バラバラバラバラッ。
氷は見事に砕け散ったが、中のPチャンも見事にバラバラになっていた。

全員がズッコけた。


121:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 01:46:11 E4vNfApM0

と。


バラバラになったPちゃんのパーツがうぞうぞと集まりだし…
元のPチャンに戻った。

「あれぇ?僕どうなってたんだろう…」

暢気なPチャンの言葉に、全員が二度ずっこけた。



おそるべし、ヒトデの再生能力。
侍クリスはひたすら土下座をしていた。

122:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 07:32:21 wnmvXvquO
ちょww Pちゃんスゴすwww

123:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 07:44:00 TwbNLv0s0
「ああ、寒い! あとでもう一回温泉に行くわよ!」
 両手に息を吐きかけながらジョニ子がつぶやく。
 ライサの顔は青ざめ、唇は紫色になっているが黒いので(ry)。
 ジュベールは辛しれんこんがいい具合に衣装に貼り付いてくれた
ので、少し嬉しかった。

「でもいったい、誰がこんなことを……」
 顔を見合わせるスケーターたち。小塚は老紳士が姿を見せないことが
気になりだしていた。

「おもてなしは気に入ってもらえたかね?」
 声のするほうに顔を向ける一同。そこには暗い笑みを浮かべた
男が、部下たちに老紳士を拘束させて立っていた。


124:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 08:26:45 D5YioVM40
「おもてなし・・・裏はあってもオモテなし」

未来が呟いた。

125:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 09:30:29 bQDX5P9e0
バトル「ところでアレクセイ、さっきのなんだよアレ」
ヤグ「いやー、衣装箱の中に食いもんが入ってってさー。差し入れならみんなで食おうと思って」
ヤグ「ブライアンの衣装だって気がつかなくってさーw」
バトル「おい!」
ヤグ「それより面白れーもんがあんだよ、見る?おっと、音消さないとな」
ヤグディンは携帯を出した。画面には動くプルシェン子バスタブバージョン。
バトル「?」「!!!!!!!!!」「いつの間にこんなの撮ったの?」
ヤグ「ババアに送って一緒に笑おうと思ってw」ババアなんて言ったらまたごつい指輪付きの手で殴られるぞ。
バトル「か、可哀想だよ、やめなよアレクセイ」
ヤグ「ん?そうだな、メモリもいっぱいだし消そっかなー」
バトル「あっ、そっ、あの…あっあっ」バトルは言葉にならない。
ヤグ「あっ、欲しいー?じゃ今予約して。美○利寿司。」ヤグディンの手にはタウンページがあった。
ヤグ「みんなには内緒にしといてやるからw」「動画は鰤喰った後なw」

本当にこの人はくれるんだろうか…満面の笑みが何かを語っているようだとバトルは思った。

126:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 09:30:35 wqn7STJfO
あまりの寒さに、美姫は何かないかしらと段ボールをひっかきまわすと、ミンクのコートを見つけて着込んだ。タラソワとも知らずに。

そして、手持ちぶさたなので紫の薔薇で冠を編んでみた。

127:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 09:32:25 t6QfiPrDO
(くっ…、何故かは分からないが悔しい…!!!)

春日の名残なのか、ダジャレに反応するミハルであった。
(春日ミハルと未来はダジャレが原因で一悶着ありました※前スレ)

128:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 09:47:11 bQDX5P9e0
こう見えて実は後輩思いのヤグディン。動画をやるきは全くない。
消すのは鰤を食った後、「ごめーん間違えちゃったw」で済まそうと思ってる。

129:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 09:51:33 E4vNfApM0
真央の犬耳がぴくぴく動いた。
 
「大ちゃんあっちから何か聞こえる!」
「何!」

大輔が目を凝らすと、そこにはいかにも怪しい人物が数人、偉そうに立っている。

一同は一斉にそちらに顔を向けた筈なのに何故かシカトしているので、
(未来に至っては駄洒落しか言ってない)男はカンカンになって怒っていた。

「ちょ、ちょっと大ちゃん!皆無視してるよ?」
「仕方ないな。俺達が相手するとしようか」

無視しつづけて未来にもしものことがあったら大変だ。

声の方まで飛び上がり、フライングシットスピンで変身を解いた大輔と真央は、
男達の前に立ちはだかった。

130:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 10:27:00 wqn7STJfO
男の手下達は老紳士をリンクの楽屋の一室に閉じ込めた。
「長老、あなたには手荒な真似はしたくない。
それに我々が用があるのは、この新しい世代のスケーター達なんでね。
悪いがここで休んでいてもらうよ。」

別の楽屋には、さっきの氷柱からとっさにギターに戻ってギターケースに潜り込み難を逃れたボロドゥリンと、手持ちぶさただったのでこれ幸いと空いている部屋を探しリハーサルに専念する布袋がいた。

ボロデュリ~ン♪カーリンカカリンカ…

131:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 10:29:40 t6QfiPrDO
ジョニ子「紫の薔薇の冠なんて素敵じゃないの!コートもイケてるわよ~☆」
美姫「えーそうかなぁwじゃ冠ジョニーにプレゼント!」
ライサ「さ、寒い…。」
Pちゃん「ちょっと体が違うような…。」
クリス「マジ申し訳ごさらん」
信成(こやつ…さては化け物か?)
キャシー&フェルナンデス「(ラブラブトーク中)」
ADSL「ちょっと先輩から言って下さいよーw」
べるるん「僕はいいよーここはいつの間にか来てくれたトマシュにw」
トラ「俺来たばっかで全然分からんのに言えるかよw」
ミハル「(フィギュア界ダジャレNo.1って何だっけ…?しかし悔しい!)」
未来「(これで私がNo.1ね!!!)」
テン「リップ塗ろうかな。」
ジュベ「衣装の辛子がちょっと目に染みる…。」
プル「寿司とか聞こえたんだけど(ニヤニヤ)」
バトル「(動画…!)」
ヤグ「お、ジェーニャも一緒に来るかw銀座の寿司w」

小塚「あーもう!(怒)
一同大ちゃん達のところに集合しろ!さっさと動け!」

132:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 10:42:01 mPWktH8wO
男達の前では、流石に申し訳なくなったのと間が持たなくなった大輔がペコペコ頭を下げていた。
どこまでも腰の低い男、高橋大輔である。

133:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 10:44:35 wqn7STJfO
小塚光彦は、愛知スケ連の役員が運転する車でゆっくりと湯布院からスケートリンクへ向かっていた。

1つは孫の崇彦が滑る姿を見る為。
そして2つめは(あまり知られていない事だが)、今日がクリプトン星人にとって特別な年の特別な日であるという事だった。
よほどの不都合が無い限りは、地球上に住むクリプトン星人のほとんどが、熊本のリンクに集まるはず。

そう、私の勘に狂いが無ければ、彼女も…

そして、これまでも常にそうであったように、闇の力との攻防も激しくなるはずだ。

134:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 11:14:19 E4vNfApM0
ぶつぶつ言いながら男達の前に集合するスケーター達。

大輔「(や~っと集まってくれたか…(汗))一体なんのマネなんだ、これは。」
小塚「老紳士をどうする気だ!おまけにリンクを…あ~っ、もうこれじゃアイスショーが出来ないじゃないか~」
大輔「…崇彦、俺の背後に隠れろ。何か来るぞ」
真央「未来ちゃんも真央の後ろに隠れて!」

135:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 11:27:22 1k3ZXZgZ0
あのお方が来るのか!?

136:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 11:31:58 OityG9tHO
こつがナイス苦労人キャラww
デーも頼れる先輩になってきた。真央ちゃんも。

137:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 11:39:19 5tGvAl1N0
やって来たのは
渡部絵美だった。
「真央ちゃ~ん何処?!」と他の選手は無視して
絵美スマイルを振りまいた。



138:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 12:13:20 D5YioVM40
今まで必死に設定をひねってきたのが
クリプトン星人大量発生で台無しになるのは勘弁してほしい・・・orz

139:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 12:30:20 FP4IVYbMO
小塚光彦はクリプトン星人ではない。
この星にいるクリプトン星人はスケートとは別の道に進んだ者がほとんどだ。
他星に住み着くときにはその文化を壊さない…宇宙難民の心得である。
もちろん、既にスケーターとなっていた者はその心得から除外されている。
ただ、光彦はクリプトン星人たちに知り合いが多く、彼らを守る交渉人としてクリプトン星人を名乗ることがあった。
今回の集合は、単なる同郷会である。
しかし、彼らの集合に別の意味があるのではと…勘繰る人間がいるはずだ、と光彦は危惧していた。

140:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 12:30:27 wqn7STJfO
ちなみに、絵美はこの後登場するクリプトン星出身の女性にくっついて来ただけで、特にクリプトン星人という訳ではないので悪しからず。

地球上にいるクリプトン星人は確認出来ているのは5人だけである。

141:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 12:34:58 FP4IVYbMO
昔、MIDORIの正体がバレた時、クリプトン星人の秘術があるのではないか、日本のスケ連は糾弾された。
もちろんそんなものはなかった。しかし彼らは信じなかった。
4回転ジャンプを跳ぶ者が増えたのは、人間たちの血の滲むような努力である。
しかし彼らはそれを信じず、4回転を跳ぶ者をクリプトン星人として敵視した。
自分が何故秘術の対象に選ばれなかったのかと、恨みを持つ者もいた……。

142:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 12:43:18 FP4IVYbMO
老紳士を拘束したのはその一人である。
彼はできればスケーターたちを騙して彼らの抗体を摂取したいと思っていた。
ダメならば紳士を人質にスケーターたちを脅す方法でもいい。
それを発展途上でポテンシャルの大きい小塚と長州に投与し、究極のスケーターを作る実験をする。
人数を増やし、スケーターからクリプトン星人を根絶やしにするつもりなのだ。

143:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 12:47:28 wqn7STJfO
しかし、クワドを跳ぶ者に不利な採点システムにされても、なおもクワドを跳ぶのをやめないスケーター達がいた。
それはクリプトン星人の意地にかけて現役復帰したプルシェンコに、新鮮な感動と刺激を与えた。

144:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 12:51:45 t6QfiPrDO
その頃、ユヅルはスケートリンクの外にいた。
プル達におつかい(パンやビールにジュースなど)を頼まれたからだ。
ユヅルはあくまでおつかいだと思っているが実質パシリである。

買い物を済ませ、リンク入口戻ってきたユヅルは何やら異様な雰囲気に気付いた。
「…おい、貴様何しに来た!?」
「ガキが来るところじゃねぇぞ…もしかしてこいつもスケーターか?捕まえろ!」
怪しい男たちが襲ってきた。
とっさにビールマンスピンでかわしたユヅル。
だがこれで、はっきりとスケーターであることがばれてしまった。
敵が仲間を呼んで増えている。

「ど、どうしよう?僕一人で戦えるのかな?」
仲間たちは中に閉じ込められているようだ。

そこに飼育員さんを連れてカナダから四回転でアボットが到着した。
「豚だって跳べる!…あれ、何かヤバい雰囲気?」

145:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 13:14:31 D5YioVM40
リンクに駆け込んできたユヅルをバトルが迎えた。
「やぁおかえり、ユヅル。ご苦労様だったね」
「はい、皆さんに頼まれた物を買って来ました」
「日本語ではそういうのを『パシリ』って言うそうだね」
もちろん、バトルには悪意は全くない。
しかしユヅルは深く傷ついたようだった。


リンク入り口ではアボットが怪しい男たちに囲まれていた。
「ひょーえー、どうしよー」
変な顔で変な声をあげるアボットを見て男たちに一瞬のスキが生じた。
今だ!
いきなりスピンを始めたアボット。
その顔を見て怪しい男たちは驚愕し、後ずさりした。
そのスキに飼育員さんはリンク内に駆け込んだ。

146:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 13:21:21 wqn7STJfO
そこに、タイミング良く小塚光彦の黒塗りのバンがリンクの駐車場に着いた。

光彦「この異様な雰囲気…どうやら既に始まっているようだな。
ん?入り口の前でビールマンスピンをしているのは…世界選手権ジュニアチャンピオンの羽生君じゃないか!
後ろにはアボット君?声かけてみるか。」
役員「会長、ここはとりあえず、彼らを乗せて退散した方が…」
光彦「うむ、ではとりあえず彼らを拾ってくれ。」
運転手は砂煙をあげて車を羽生、アボ、飼育員に横付けした。
そして手にしたマスタード煙幕を敵に向かって投げつけると、からしれんこん風味の煙に敵がひるんだすきに、3人を車に押し込み出発した。
行き先はすぐ近くのホテルだ。

147:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 13:32:08 obLhwUOgO
ランビエール宅

KVDP入浴中。
砂まみれの姿を見たチャッキーが気を利かせてお風呂を沸かしてくれたのだ。
KVDPは思う。気持ちはありがたい。しかし何故入浴剤が薔薇の香りなのだ、しかも泡風呂。

チャッキーはランビのクローゼットからTシャツと短パンを取り出し、脱衣場に置いてKVDPの衣装をリスデマンに渡した。
渾身の4-3-3+黄砂の衝撃で所々破れていた衣装を、リスデマンが繕う。
左胸の辺りが大きく破れていたので、ハート型のアップリケを付けて『Jenna』と刺繍を入れておいた。
アップリケの材料はもちろんランビの赤ぬこ衣装である。

「いいお湯だった~♪」と言いながらリビングに戻ってきたKVDP。
ピチピチのTシャツに短パン、芳しい薔薇の香りを漂わせるKVDPの姿を見て
ポンちゃんは鼻からコーヒーを吹いた。

148:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 14:10:28 E4vNfApM0

真央「絵美さ~ん♪真央はここだよぉ~(手をふりふり)」
小塚「(………あ~っ、もう!)」

大輔「(とにかく連中の目的が何なのかはっきりしないとラチがあかない…)お前達の目的は一体なんだ?!
未来か?崇彦か?それとも この『本』と『靴』なのか? ハッキリしろっー!!」

大輔の叫び声をトリガーに、信成の身体は第六天魔王のオーラを発し始めた。
クレオパトラ美姫は拳に電撃を纏わりつかせ、古代エジプト式格闘術の構えをとる。
ADSLはヒットマンモードに変身、『皆殺しイーグル』で臨戦態勢だ。
べるるんは超音波を発する機会を虎視眈々とうかがっている。

149:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 14:27:42 E4vNfApM0
男は顔を覆っていたサングラスとマスクをゆっくりと剥いだ。

「あっ!あの男は…昨夜の……!」

べるるんは驚いた。今は囚われの老紳士そっくりだったのである。


150:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 14:48:18 wqn7STJfO
黒塗りのバンがホテルに着いて後部座席を振り返ると、座席には3人ともいなかった。

光彦「うむ、3人共戻ったのか…奴らと戦う為に。無事を祈ろう。」
役員「会長、嗣彦さんに今リンクで見た事を連絡されますか?」
光彦「ああ。そうしてくれ。私が替わろう。」

スケーター達よ。無事でいてくれ。フィギュアスケートの未来は君達にかかっているのだから…。

151:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 15:13:36 t6QfiPrDO
ステップを踏みながらなんとか中に入るアボット。
先に入った飼育員さんはヤグプルと話し始めていた。
ユヅルは何故かしょんぼりしている。
そして奥ではさっき襲ってきた男たちと同じ格好の奴ら数人と老人、大輔達が対峙していた。
うーん、何だか緊迫してるぜ!

「おい、何があったんだ!?
俺、飼育員さんがここに連れてってほしいって言うから急いでつれてきたんだけどさ…」
とりあえず同じ雨男子のジョニ子とライサに話しかけるアボット。

「うっさいわね、今大事なとこなのよ!
黙って聞いてなさいっ!」
「お前もあんまり話聞いてなかっただろうが。」
「黒電柱もうるさい!」

「あーもう!アメリカ男子静かにして(怒)」
小塚に叱られた。

152:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 15:19:44 wqn7STJfO
「こんだけ温泉水があればもう大丈夫ね^ ^」
ユカは赤ぬこ宅急便が大量の段ボールに入った温泉水を集荷するのを見届けると、信夫に携帯で連絡した。

ユカ「…そう…ジェレミーは無事に人間に戻れたのね。
それで、今は熊本のリンクで何者かに襲われてるって?
私?もちろん、これから行くわ。ジェレミーにどうやって海を渡ったのかきかなくっちゃ^ ^」

ユカは差し入れ用の温泉まんじゅうを両脇に抱えると、華麗なコンビネーションジャンプで熊本に着地した。

153:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 15:48:32 E4vNfApM0
男「そうですね、強いて言えばここにいる全員ですかね。」

パチン、と指を鳴らすと男の姿が消える。どうやらホログラム映像だったらしい。
そして………小塚達の足下の床から浸水が始まり、それが恐ろしい早さで凍り付いてゆく。
四方八方には巨大な氷の壁が出現した。氷の牢獄、というわけだ。
今や館内は半分は巨大な氷の牢獄、もう半分は刃物のような氷山の地獄と化した。

その壁の天井あたりが閉じる瞬間、飛び出したものがある。

鳥だ。 間一髪、大輔だけが変身で免れたのだ。

154:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 15:52:16 E4vNfApM0
ユヅル「?!な、なんですかこの仕掛け?僕来たばかりで…」
美姫「き、…昨日館内を調べたときは、こんな仕掛け無かったのに!」
ヤグ「くそっ、この氷の固さは…地球の技術じゃねぇ、クリプトン星の技術でつくられたモンだぜっ!」


「ほほ~ぅ一人、逃げられましたね。しかし予定どおりです。ひとまず体力測定、と、いきましょうか」
男は不敵な笑みを浮かべると、また指をパチン、と鳴らした。


155:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 15:59:09 E4vNfApM0
小塚「プルシェンコさん?プルシェンコさん?!………(が~~~~ん!!)寝てるーーーーーーー!!」

ヤグ「そうだっ、さっきの阿呆を思いだしたぜ…。クリス!おい、お前さっきのようにこの氷の壁を叩っ切れ!!!」
クリス「あいわかり申した。では!」
べるるん「僕の超音波を試そうか?」
ヤグ「馬鹿かお前は?!俺様の耳をぶっ壊そうっていうのかよ!」
信成「拙者も助太刀致す!!」
ADSL「俺も皆殺しイーグルで加勢するぜ!」

とりあえず攻撃力のありそうな組は氷の壁を壊し始める。

壁の外では大変な事が起こっていた。


156:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 16:08:26 E4vNfApM0
鋭利な氷山からまるでスピアのように次々と氷塊が突き出てくる。上、下、右、左、前後斜め。
大輔はかろうじて足のつく氷がある時はステップを踏んで逃れるが、そうでない時は鳥に変身しているしかない。
(…ハァハァ…これでは何処に進めばいいのか判らない)

真央「大ちゃん、右!もっと!右」
アボット「今度は下からくる!」
キャシー「斜め!右から斜め~~~!」
トラ「うわ~やばいやばいやばいよそこ」
ミハル「早く飛んで!飛んで!そのままストーップ!」
未来「(見ていられないので顔を覆って伏せている)」


まるでフレ○ズパークのアトラクションのようだがそんなチャチなことは言っていられない。
少しでも気を抜けば、氷の柱に串刺しだ。

157:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 16:10:48 wqn7STJfO
スワン大輔は、追っ手がいないのを確認すると、手近な木の上で休んだ。

と、ユカが入り口付近をうろうろしているではないか。

クワックエッ(ユカさ~ん、そっちは危ないよ~)

ユカ「ダイスケなの?」
白鳥「クワッ」

ひらりとユカの足元に降りた大輔は、とりあえずユカを危険な場所から遠ざけようと思い、跳んでは振り返りしながらホテルの方角に向かった。

158:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 16:22:46 E4vNfApM0
しゃきーん!スパッ! むぅおおおぉおお! あ゙━━━((゚∀゚))━━━ッ !!!!! ドガガガガガガガガガ… 来ん畜生が!でぇいっ!!!

4人の力が合わさって、ようやく人一人通れそうな穴があきはじめた。

ヤグ「よし、ここから脱出するぞ」

(どこかに氷を製造する動力源があるはず)
大輔からのスケパシーだ。
(よしわかったすぐやってやるぜ)

ヤグ「パトリック!こっから出て氷の動力源を探して止めろ」
Pチャン「僕が?!」
ヤグ「まだ穴が小させ~んだ。こっから先に出るのはお前が一番適任だろ~が」

Pチャンの身体はヒトデの名残よろしくぐにゃぐにゃしていた。

159:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 16:35:46 E4vNfApM0
大輔はユカをホテルに送り届けると、すぐにリンクに戻って来た。
その頃穴からかろうじて這い出たPチャンが氷の動力源を必死に探していた。
大輔も上空から捜索する。 そして。

(Pチャン、君の右前方に目標発見 上の氷柱に注意して進んでくれ)
(わ、わかった…)

慎重に進むPチャン。凍えるような寒さの中、かじかんだ手でやっと動力源を 'OFF' にする。

氷はようやく溶け始めた…


(やったー 皆やったよ、Pチャンがスイッチを切った)

160:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 16:49:34 E4vNfApM0

(うわあああああああああ)




大輔の悲鳴のスケパシーが全員の頭に響き渡る。

溶けて薄くなった氷をぶち割って、全員がその場にかけつけた。

後ろを向き膝をついてがっくりとうなだれている大輔と…仰向けに倒れているPチャン。
Pチャンの身体には深々と氷柱が突き刺さっていた……。



ジョニ子「Pチャン、Pチャン、…嗚呼、神様、こんな事になるなんて…(号泣)」

一同に悲しみが襲いかかろうとしたその瞬間。


むくり。



??
?????







「あれ?皆どうして泣いてるの?」

起き上がったPチャンの傷は、恐ろしい早さで回復していた。


ジョニ子は「うぅ~ん……」とバトルにしなだれかかるように気絶してしまった…。

161:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 17:05:04 E4vNfApM0
ライサだけ参加させ忘れた......onz

162:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 17:19:44 D5YioVM40
素で忘れられる可哀想なライサw

163:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 17:23:58 t6QfiPrDO
>>161
自分が言うのもなんだけど、一人で連投し過ぎるのはどうかと思うよ
他の職人さんが書きづらいと思うし

164:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 17:29:01 E4vNfApM0
そうですね(汗)気をつけます
細かく区切りすぎでしたし…(汗)
ジュベ&フェルナンデスも忘れてonz

165:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 17:57:58 +3aM/DpvO
一方まだ寝ているプルシェンコ。
小塚「あ~もう!いい加減に起きて・・・(うわぁ女性化してる!)仕方ないな、とりあえず抱えて・・・」
言い終わらないうちに物凄い勢いでダッシュしてきたバトルが電光石化で抱きか抱えて行った。

166:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 17:59:06 DYHF89Yz0
みんなで書いて話がかぶったりごっちゃになってカオスwとか、
そのカオスが収斂していくのも楽しみのひとつだしね。

職人さんみんな頑張ってください!
素で忘れられがちのライサも頑張ってください!w

167:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 18:09:54 D5YioVM40
・・・ここは・・・家?懐かしいわ。いつの間にペンシルベニアに帰って来たのかしら。
マミーがなんだかちょっと若いのは気のせいかもね。


「それにしても今日も寒いわね」
「マミー。裏のトウモロコシ畑に遊びに行っていい?」
「ええ、いいわよ。気をつけて行ってらっしゃい」

大寒波がやってきて、裏の畑はすっかり凍り付いていた。
立ち枯れたトウモロコシの茎の間を器用に滑る子ジョニ。

クリスマスに貰った中古のスケート靴。
ジョニ子の何よりもの宝物だった。

遊び終えてスケート靴を脱ぎ、柔らかい布でそっとぬぐう。
すると突然、スケート靴が光り出した。
誰かが荘厳な声で何か言ってる気がする。
でも何を言ってるのかよくわからない。


「あっ」
小さな声をあげてジョニ子は目を覚ました。
隣ではバトルが女性化しているプルシェン子を心配そうに見ていた。
「ちょっとジェフ、アタシの心配もしなさいよ!」

168:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 18:53:09 D5YioVM40
「あ、ジョニー。気がついたんだ」
「あ じゃないわよ全くもう。そうそう、アタシも変な夢を見たの。
夢の中で何か言われた気がするんだけど何て言われたのかわかんない」
「ふむ、温泉に入ってウィルスの活性具合が変わったのかな。
ほら、ジェーニャもごらんの通りまた女性化してるんだ」

そこにカナダの飼育員がやってきた。
「やぁジェフ、休暇が取れたんでブ・・・いや、ジェレミーと一緒に日本に来たよ。
いろいろと大変だったみたいだね、力になれなくて申し訳ない」
「いや、来てくれてありがとう。嬉しいよ。
ところでジェーニャの具合がまだおかしいんだ。
眠ると女性化して、起きると男性に戻るのを繰り返してる。
一体彼に何が起こってるんだろう、わかるかい?」

飼育員はプルシェン子をじっと見ていた。
そして、ジョニ子とバトルに向かって静かな口調で話し始めた。

169:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 19:17:40 t6QfiPrDO
バトルやジョニ子が話す脇では

「…そういえば布袋さんとボロドゥリン君がいない、探さないと!」
小塚が言うとべるるんも続いて
「閉じ込められた方の老紳士も探さないといけないよ。」
と言い、探索隊を組む話になっていた。

「ちょっと待ってくれ!」
「パトリック!?」
Pチャンが何を言うのかに皆集中した。

「Sex Bomb祭はどうなったんだ!」
一同ずっこけた。
「ずっと練習してきた成果を見せたいんだ!」

「One Banana祭には出来ないのか?」
ヤグもまだ諦めてないようだ。

「うーん、プルシェンコさんはどうしよう?
ユカさんがいるホテルにでも運ぼうか?」
人に戻った大輔の問いに
「あ、じゃあ俺が行こっかな」
話を聞いたアボットが手をあげる。
彼はただ単にユカさんと会うついでにプルも運んでやろうとしただけなのだが…。

「(てめえ、いきなりしゃしゃり出てくんじゃねぇ…!)」
今まで見たことのない表情でガンつけてくるバトルを見て
「Nooooo!
冗談だよ冗談!Ahaha…!」
笑ってなかった事にした。

170:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 19:48:53 D5YioVM40
飼育員の話はにわかには信じられないものだった。
バトルはショックでかなり気が動転していた。
そこにアボットが手を挙げたもんだから
つい顔が険しくなってしまったようだ。
・・・もちろんそれ以外の理由もあるわけだが。

ジョニ子もその話を聞いてから何か様子がおかしい。

バトルはプルシェン子をお姫様だっこして、
飼育員と共にユカさんのいるホテルに向かった。

それを見送った後、ジョニ子が突然倒れた。
音もなくふわりと。
驚いて駆け寄ったジュベールはジョニ子の体に異変が起こっているのを見つけた。
「くそっ、温泉が逆効果になったんじゃないだろうな!」

171:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 20:38:41 wqn7STJfO
ホテルのラウンジでは、嗣彦を通してお互いの所在を知った光彦とユカが、お茶を飲みながら話していた。

と、にわかにロビーのホテルマンの動きがせわしくなった。何かあったようだ。

ユカ「ちょっと見てきます。こちらにいて下さい。」

172:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 20:44:35 E3r59nd90
275 :氷上の名無しさん@実況厳禁 :2010/04/01(木) 16:20:26 ID:Ij/YxvIGO
>>270
自分もPちゃんひそかに気になってたw
出てきてまたみんなを開いた瞳孔で見つめたらいいよ!
ここに来るとみんな好きになるなぁ。

次回、フィギュアスケーターズの華麗ないちにち
第○○回!


ジェフです!!
今まで散々手間かけ・・・いやお世話した・・・・ジョニー・・・
このスレのDIVA!!しかし・・・・・・今、僕達の目の前にいるきみは・・・
僕達が知らない・・・・・新しい君の姿・・・・・
次回
『ピカレスク----JOKERの仮面』

まさか・・・・嘘だと言ってくれ!!!!


ジョニ子さんとプルシェン子さんのガールズトークも冴え渡…ちょ、ちょっと、二人とも何やってるんですかー?!
いっけない、今日はここまで、またね~!
エアロ~、ティアラ~、小町~!ばいばーい!

173:172
10/04/14 20:46:15 E3r59nd90
すみません、予告ネタ参考したのバレタ・・・
ごめんなさい

174:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 20:48:30 FP4IVYbMO
飼育員は語った。
「新型ウィルスは、スケーターたちに抗体を作る。
 その抗体を抽出し、投与された人間は、その力を手に入れることができる。
 ……と彼らは考えているようだ。
 新型ウィルスは人間に適性化されたもので、クリプトン人には毒になる。
 温泉で体が活性化したのはいいが、ウィルスまで活性化してしまったのでは……。
 特に絶望を深く感じている者には、さらに強く作用するだろう。
 治療法は……まだ……」
バトルは唇を噛んだ。
スケーターなら誰でも絶望を感じたことがある。
中でも重病化した者……真央、信成……皆、絶望の記憶が新しい者ばかりだ。
プルシェンコもそうだろう。
(なんとかしなきゃ、でもどうやって?)
隣のジョニーが何かせわしなく言っているのを聞き流しながら、バトルは焦った。

彼もジョニ子自身も、まだ気付いてきない。
……ジョニ子の血を輸血されたべるるんが、快方に向かったという事実の意味を。

175:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 20:56:33 wqn7STJfO
大輔と崇彦がとりあえずひとつひとつ楽屋のドアを開けていくと、ドアが壊れている楽屋と、その隣の楽屋にメモが置いてあった。

「小塚くんへ
隣の部屋で縛られていたおじいさんを連れて、とりあえずホテルの部屋に戻ります。ギターも一緒です。
布袋寅泰」

崇彦「ああ、良かった~、布袋さんとボロドゥリン、老紳士も無事だったよ~。」
大輔「どうやら敵もスケーター以外の脱出は見逃したみたいだね。」

大輔、小塚は顔を見合せて安堵のため息をついた。

176:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 21:18:24 wqn7STJfO
と、ふいに美姫の携帯が鳴った。
美姫「どうもこんにちはー。ノブ?いるわよ。今かわるね。…殿、濃姫さまからよ。」
信成「…なにっ、濃姫となっ?」
信成は携帯の相手の声を聞いた途端、マイハニーモード全開で、先祖から信成に戻っていた。

一気にリンクの温度が上がり、氷柱の残骸はどんどん溶け出した。

柱だと思われたまま助け出してもらえなかったライサも、氷が溶けてなんとか自力で脱出出来た。喜びを与一スピンで表現するライサ。

177:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 21:36:58 wmOKT7UgO
ライサまだ凍ってたのかwww

178:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 22:20:41 ek1XIfsZ0
経営者はマネキンを抱えて階段を上がる。
屋上までもう少し、うう、膝が痛い、腰が痛い。
ムロズさんも知っていた、経営者は本当に老人の体になりつつあることを。
「休憩しよう」と言ってやりたいけど、どうやって伝えたらいいんだろう。
そもそもどうして、俺に視覚と聴覚が残っていることが分かったんだろうな…

一方廊下では、招き○こ○ックが猫とアヒルに再分裂できずにジタバタ暴れ回っている
アルパカが困った顔をしながら、前脚で突いていた

179:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 22:22:30 TwbNLv0s0
「未来ちゃんの持ってる『あの本』は、中身じゃなくて、
本そのものが鍵なんだって、大ちゃん、前に言ってたよね?」
 リンクに向かう通路を歩きながら、崇彦は大輔に尋ねた。
「うん。そのことも、夢の中で言われたような気がする」
「大ちゃん。俺は昔、長野で、あの老紳士に会ってる。彼は
あのとき、本を読んでいた」
 バトルから祖父の名前を聞いたときから、崇彦の心には
引っかかっていることがあったのだ。
謎のメッセージ。そしてたびたび口に出されるクリプトン星の名前。

 崇彦が祖父の部屋で、奇妙な模様が描かれた紙を見つけたのは、
彼が小学校に入る前のことだった。
 衣装のデザインにも似た不思議な模様を夢中でチラシの裏に書
き写していると、祖父の光彦がそれは模様ではなく文字だと教えて
くれたのだ。日本ではない、遠い遠い場所の言葉なのだと。その場所の
名前は忘れてしまったが、何となくアメリカの大統領みたいだなと
思ったことは覚えている。
 星、スケート、氷。
 祖父はその不思議な言葉の読み方を、少しだけ教えてくれたものの、
その言葉のことは人に話してはならないと言った。一部の人だけにしか
使えない、秘密の言葉なのだと。

 だが、数年後、崇彦は約束を破ってしまう。98年の長野五輪。彼は
祖父の部屋以外の場所で、初めてその文字を見つけたのだ。
「へんしん」
 本を読んでいた老紳士は、驚いて顔を上げた。9歳の崇彦は得意気に笑う。
「坊やはこの文字が読めるのかい?」
「うん。おじいちゃんに、少しだけ教えてもらったんだ。……あっ、
いけない。文字のこと、人に言っちゃいけないんだった。おじさん、
俺がこの文字を読めること、秘密にしてくれる?」
 老紳士が何と答えたのか、あとのことは覚えていない。高熱を
出して入院したことも、彼はまったく覚えていなかったのだ。

 老紳士が託したスケート靴と本。その謎を解き明かすことが、
9歳の崇彦が言っていた「封印」を解く鍵なのかもしれない。

 リンクの戻るなり、二人はサウナのような熱気と湿気に顔をしかめた。
「うわっ、暑っ! 未来ちゃん。『あの本』のカバーを外してくれないか。
それと、俺のスケート靴を取ってくれ」
「え? うん……」
 未来は書店のブックカバーと、出版社の文庫カバーを取り外した。
「やっぱり……!」
 カバーの外された本の表紙と、崇彦のスケート靴の踵の部分に、
クリプトン文字が刻まれていた。

180:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 22:23:45 wqn7STJfO
美姫「暑いわ~」
美姫はミンクのコートを脱ぐと、傍らの椅子にかけた。

その椅子には、昨夜の寝不足からすやすや眠るトイプー真央がうずくまっていた。

ミンクのコート=タラソワは、スケパシーでトイプー真央に話しかけた。
皮肉にも、真央は初めて通訳抜きでタラソワの話を完全に理解出来た。

タラソワ「マオ…疲れたでしょう…
あなたは世界選手権までずっと走り続けて来た…
ソチヘ向けてこれからという時にトイプードルになって思うように練習が出来ないのは、さぞかしつらいでしょう…
でもマオ、この体験はあなたのこれからのスケーターとしての人生を大きく変える…
この経験と、これから待っている恋…これがどんなに練習しても得られなかった神様からのレッスンなのよ…
私はいつだってあなたを気にかけているわ…あなたはいつまでも私の愛する生徒よ、マオ。」

真央「タチアナ先生!」
タラソワ「マオ!」
美姫「真央!タラソワ先生?」

2人は同時に人間に戻っていた。

181:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 22:25:32 D5YioVM40
そこはもやがかかった草原。
短い夏を謳歌するかのように花が咲き、鳥が歌う。

子どもの手を引いて走っている。
自分も子どもだ、同じくらいの大きさの手。
遊んでいるのではない。何かから必死に逃げている。

大人の手が伸びてくる。

「おいで」

「仕方がないんだ、しきたりは守らなくては」

「大丈夫、明日になったら忘れるから」

気がつくとひとりだった。大声で泣いた。
この世の終わりくらいの勢いで、泣いた。


プルシェンコは目を覚ました。
悪い夢だ。だけどあの風景を僕は確かに知っている。

182:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 22:26:48 D5YioVM40
「大丈夫か、ジェーニャ」
「あ、ああ、ジェフか。また変な夢を見ていたよ」
「だいぶうなされていたよ。ウィルスがまた動き出したのかな」
「そうかもな。ところでここはどこだ?僕はリンクにいたはずなのに」
「ここは市内のホテルだ。少しゆっくり休むといい」

飼育員が心配そうに声をかけた。
「ジェーニャ。その夢の話を聞かせてくれないか?」
「どうして?」
「ウィルスは宿主の潜在意識に働きかけて夢を見せる。
変身を伴う場合もその潜在意識に沿った形になるのが一般的だ」
「ああ、わかった」

プルシェンコは自分が見た不思議な夢を語った。
話しながら彼は以前に見た、エフゲーニヤが泣き叫ぶ夢と対をなしている事に気付いた。
(※前スレ809)

183:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 23:05:55 CCZrxdA20
二つのクリプトン文字を見比べる崇彦たち。

「わかるか?」
大輔の問われたが崇彦は静かに首を横に振った。

「・・・・あの時は・・・たしかにこの文字を読めていた。
でも、今はこの文字のどこまでが区切りかも分らない。」

黙り込む一同。

「・・・・・すけぱしー」
「?」

未来の呟きに大輔が反応する。

「どういう意味?」
「すけーとをあいし、あいされたものだけがこのほんのしょゆうけんをえる・・・・・」
「み、未来ちゃん?」
彼女のつぶやく様子がおかしいことに気づいた。
未来は本を抱きしめたまま、なおも呟き続ける。

「ぜつぼうとはのぞみをたつこと。きぼうとはのぞみを・・・・・」

そこまで呟いてきた彼女は少し黙り込んだあと、ゆっくりと気を失っていった。

「未来ちゃん!!」
「しっかりして!!」
「未来!!目を開けろ!!!」
「すぐにホテルへ!!」
大輔が未来を抱きかかえ、ホテルへと急いでいった。
 

184:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 23:06:35 wqn7STJfO
少し前。

ユカがホテルのロビーに行くと、愛弟子ジェレミーと共にプルシェンコ、バトル、ジョニーがいた。

あわててユカが光彦に伝えると、とりあえず光彦が最上階のスイートルームを3部屋押さえて、プルシェンコ、ジョニーを休ませる事にした。
3部屋の理由は、湯布院のT温泉と同じだ。リンクのスケーターズの疲労に配慮して、多めに押さえた。

ちなみに最上階のもう一部屋は、言うまでもなく、布袋、ボロドゥリン、老紳士がいた。これで4部屋しかない最上階は事実上貸し切りとなった。

チェックインが落ち着いたところで、光彦とユカがあらかじめ嗣彦から聞いていた布袋の部屋に挨拶に行った。
布袋はもう一人客がベッドで休んでいる事を伝えてから、リビングに光彦とユカを通した。

185:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 23:06:59 vE/rGq6C0
目が覚めたら鼻血ブー子決定だな、この未来

186:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 23:26:39 wqn7STJfO
>>184

ちなみにリョーシャは、ホテルに入るなり急に腹痛を覚えてトイレに行った。その間に一行がチェックインしてしまい、ロビーで1人ポツンと途方に暮れていた。

結局ジェーニャはジェレミーが運んだ。

気を取り直したリョーシャは、ホテルのフロア案内を見ながら寿司レストランを発見し、一気にテンションが上がった。

そこに未来を担いだ大輔と小塚が入って来た。

リョーシャは大輔と交代して未来を担ぎ、とりあえず一行は布袋の部屋に向かった。

187:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 23:54:45 D5YioVM40
プルシェンコは話が終わると、再び眠りについた。
どうやらかなり悪化しているらしい。

夢の話を聞き終えた飼育員は頭を抱えていた。
「まさかあの記憶が残っていたとは・・・」
それは、地球に移住する以前にプルシェンコが経験した、
辛く悲しい出来事の記憶の欠片だった。



そしてプルシェンコはまた悪夢を見ていた。

一面の氷原。真冬のロシアの風景みたいだ。

遠くに誰かいる。手招きをしている。
そっちに行ってはいけない気がするがなぜか逆らえない。

「あなたが殺した」
・・・いつか僕を消した、僕によく似た顔の女。

「あなたがいなければ消されずに済んだのに」
・・・なんの事?僕には記憶がないんだ。

「今あなたが消えれば戻れる」
・・・僕が消えれば? 誰の事だろう。思い出せない。

「まだわからないの?おバカさん」
・・・君は僕だよね?だけどどうしてそんなに冷たい目をしているの?

「思い出せなくても関係ないわ。さあ、消えちゃいなさいよ」

女は冷たい手をプルシェンコの頬にあて、顔を寄せてキスをした。

188:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/14 23:56:15 wqn7STJfO
崇彦「じいちゃん!なんでここに?」
ついさっき話していた光彦が布袋の部屋でお茶を飲んでいる事に、崇彦は混乱せずにはいられなかった。
光彦「湯布院に湯治に行った帰りでな。」
崇彦「あーもう!とぼけないでよじいちゃん!…そうだ、じいちゃんに読んで欲しいものがあるんだ!」

ユカ「長くなりそうね…とりあえず、未来を休ませなきゃね^ ^」
ユカは、ヤグに未来を運ぶ女の子部屋を案内してから、ヤグと大輔にとりあえずジョニ子とプルシェン子、バトルとジェレミーの4人がいる部屋を案内した。

ユカに未来を任せて、大輔は再び布袋の部屋に戻った。ヤグはプルの部屋に落ち着き、ジェレミーはヤグと交代すると、やっと未来の部屋に師匠を訪ねた。

189:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 00:02:20 wqn7STJfO
ヤグがスイートルームの一番奥のプルの部屋にそっと入ると、飼育員とプルが夢の話をしている途中だった。

190:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 00:22:59 wAu6VAiAO
飼育員とジェーニャの話に聞き耳をたてるヤグ。
(やっぱりあれが関係してるのか…?)
ジェーニャが再び眠るのを見計らって部屋に入る。
眠るジェーニャは完全に女性化していた。

バトルがヤグに尋ねた。
「今ジェーニャの夢の話を聞いたんだけど…女の子が泣いてるっていう。
リョーシャはなにか心当たりないの?」
「ああ…こいつはな、当初の予定じゃ元々地球に降りたら女になるはずだったんだよ。
星にいたときも性別こそないが完全に女みたいだったしな。
だけど結局男になることになっちまって、おかげで俺様と戦うハメになった。
まあそれはともかく…地球で無事に男として成長するためには女としての自我が邪魔だったんだな。
だから…」
「だから?」
「…いや、なんでもない」
「なんだよ!わかってることがあるなら教えてくれなきゃ!ジェーニャがこのままでもいいのか!?」
思わずヤグに詰め寄るバトル。…と、それを飼育員が横から制した。
「しかたありません、ヤグディンさん。このままプルシェンコさんを放っておくわけにはいきません。
それにジョニーさんも…。いいでしょう、本当のことをお話しましょう…」

191:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 00:24:21 26RexdELO
室内温度が上昇し、リンクは元の水の状態になってしまったが
「信成先輩、10月にはパパですね!おめでとうございます!」
とユズルがさわやかに言うと、なぜかブリザードが吹き荒れてリンクは見事に整氷された。

「やった~、これでSexBombが踊れる!」
Pちゃんは無邪気に喜んだ。
「そうだユズル、君は確かプルシェンコさんから直々に振付けを教えてもらったんだよな?
俺のは自己流だから、教えてくれよ。」

その横で、リベンジを目論むライサも熱い視線をユズルに向けていたが、黒(ry

192:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 00:34:48 NsdjsuR70
経営者が突然顔を歪め、腰を押さえた。
やばい、ぎっくり腰だ!ひとまず俺を下ろして座れよ!どうせ通じてないんだろうけどさっ
マネキンと言ったって、けっこう重いのだ。

階下から、アヒルと猫の絶叫が耳をつんざいた。
老人は驚いてよろけ、手を滑らせてマネキンを落としてしまった!

193:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 00:45:50 26RexdELO
信成も気を取り直して
「俺も俺もSexBomb教えて~!」
とユズルに言ったが、
(チャックは大丈夫なんだろうか?)
(洒落になってない気が…)
というツッコミをユズルが飲み込んだのは、内緒である。

194:氷上の名無しさん@実況厳禁
10/04/15 00:47:59 NmVvypy90
「実はジェーニャは・・・双子だったんだよ」
ヤグディンは忌まわしい事を思い出すかのように言った。

「片方は身体能力が高いタイプ、もう片方は精神力が高いタイプだった。
クリプトン星では双子が生まれるというのは不吉な事で、
生まれてすぐに片方を処分するのがならわしなんだ。
まぁたいがいは片方が秘密裏に里子に出され、別々に育てられるんだが。
だがジェーニャの親はそれを拒んで、一緒に育てたんだ」

「ところが、長老達がそれを問題視して、片方を処分するように命令したのです。
ふたりはとても仲が良く、いつも一緒に遊んでいました。
もちろん両親は拒んだのですが、投獄されてしまって・・・
その間に、長老達が差し向けた村の青年団が・・・」

ヤグディンは忌々しそうに首を振った。
「生き残ったのは身体能力の高い方だ。いつもへらへらしてるヤツだった。
もちろん、長老は記憶を操作した筈なんだが、それから全然笑わなくなっちまったんだ。
で、あいつは自分から地球行きを志願したんだ」

「・・・実は、リョーシャは知らないみたいですけど、
本当は身体能力の高い方を処分するよう命令されていたんです。
実は、長老には巫女の役割をする子どもが必要だったんですよ。
その子が自らの命を投げ出す形で彼をかばったんです」

「そうか・・・とにかく、あいつの親が投獄される前にオレにカプセルを託していたんだ。
地球に行ったらこのウィルスを使え、って。
消された方の子どもの遺伝子がコピーされてたんだろうな、きっと」


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