09/02/07 00:28:00 z483mu8Z0
>>954
もう少し詳しい説明を
現在、PCS(Program Component Score)がかつての演技点にあたるものになっています。
評価は一つにまとめてではなく
SS(Skating Skills:スケート技術)
全体的なスケーティングの質やスピードとその変化、使われるテクニックの多様性など
TR(Linking Footwork/Movements:要素のつなぎ)
エレメンツとエレメンツの間のステップや、エレメンツの入り方・出方など
PE(Performance:演技力)
身のこなしや動作(特にエレメンツ)の全般的な質・正確性など
CH(Choreography:振り付け)
プログラム構成の音楽との調和や動作・パターンの独創性、ハイライト(エレメンツ)分布のバランスなど
IN(Interpretation/Timing:音楽の解釈)
音楽・リズムに合わせた動作(タイミング)や曲想・ニュアンスの表現など
の五項目に分けて細かく評価されます。
分けて評価することにより、たとえば浅田選手は音楽の解釈が、キム選手は演技力が高く評価されるように
選手それぞれのパフォーマンスに対してきめ細やかな評価ができるのです。
しかし、結局のところ採点はジャッジの印象によって行われるため主観が入っていないとは言えません。
かつて荒川選手が「PCSを上げるにはジャンプを失敗してはいけない」と言っていたように
たとえ表現自体がよかろうともジャンプなどを失敗すると印象が悪くなりPCSはガクッと落ちます。
さらに、現在のPCSはSS(スケート技術)が評価の基準になっており
この点の上下1.00の範囲で他の項目をつけるように指導されています。
それによって、フランスのアルヴァン・プレオベール選手のような
『スケートは荒いが、表現は素晴らしい』という選手は、SSの低さに引きずられて
音楽の解釈や演技力の項目も下がってしまうのです。
多くの問題点は抱えていますが、以前のような6.0満点の頃よりは
『この選手はどこが評価され、どこが問題なのか』が分かりやすくなったと言えます。