10/06/01 22:06:50
保守
178:通常の名無しさんの3倍
10/06/02 16:28:23
ここいらで一度、種や種死で言うところの「総集編」をしてほしい(状況と設定の確認のため)
179:名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c
10/06/04 00:07:05
了解しました。
次回でちょっとやってみます。
180:通常の名無しさんの3倍
10/06/04 21:55:22
>>179
楽しみに待ってます!
181:通常の名無しさんの3倍
10/06/06 19:04:54
保守
182:名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c
10/06/06 21:24:01
次回は水曜の夜になると思います。
間があいて申し訳ないです。
全ての原因は仕事が(ry
183:通常の名無しさんの3倍
10/06/06 22:20:58
>>182
くれぐれも無理なさらずに…
184:通常の名無しさんの3倍
10/06/07 19:13:38
なんか春先から急に間隔が空くようになったな>SS投下
仕事って忙しくなるときはほんとに忙しくなるからな、まーそれなりに適当にスレも進めばいいんじゃないかと
それよりガンクロ倉庫の保管が止まってないか?
保管作業を行ってくれていた有志の人は健康は大丈夫なのだろうか
185:通常の名無しさんの3倍
10/06/08 18:46:01
長い間投下がないとそれだけ住人の離脱者も増える、ということか
186:通常の名無しさんの3倍
10/06/08 21:13:11
>>185
俺はまだ居る方だぜ!
187:名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c
10/06/09 21:23:04
西暦23XX年。
この時点において、地球圏にある政治機構は、「統一政府」のみ。
厳密には、その下に各特殊自治区や特区都市があるが、国家としてのくくりで見れば、それただ一つである。
統一の二文字を冠とする政府。
他に国家は、無い。
人類が金属の船と飛行機という、高速移動手段を手に入れてから、
いやもっと昔、地球が丸いということが常識ですら無かった頃から、それはずっと一種の夢であった。
地図を一色に塗り替える、という夢想は、数多くの政治家、革命家、理想家、宗教家の脳内に巣食い続けてきた。
もちろん、それを現実に達成した者は絶無である。
ほとんどが、その中道どころか門をくぐったところ、はたまた靴を履くことすら出来ずに挫折してきた。
最大の「結果」を残したのは、中世のモンゴル帝国だが、
それでもアジアの東西過半と東ヨーロッパの一部を征服するのみにとどまった。
尤も、当時の地域人口率から見れば、ある意味「世界の半分以上を支配した」とは言えるかもしれないが。
統一、それはまさに甘美な響きを持つ言葉である。
物が散らかっている部屋より、整理整頓された部屋が良い印象を与えるように、
バラバラな足並みで前進するより、リズムに沿って脚をあげ、きちんと行進する隊が美しく見えるように、
「ひとつに統べられた」「完全にコントロールされた」ものに、人間は憧れを持つ。
それは、人間が群れで生きる、個体として脆弱で、不完全な生物であるからかもしれない。
輪郭を崩し、色を乱し、形の意味そのものを否定するような絵でも芸術と成り得るのは、
統一感に対しての、生物としての強烈な欲求の裏返しであり、そうありたいという願望があるからに他ならない。
だからこそ絵画は、真実として統一された写真より、遥かに人の心に訴えかけてくる。
不格好な積み木の家は、一度壊さねば、新しい家は作れない。
ページが抜け落ちた本は、一度バラバラにせねば、新しく綴じることは出来ない。
破壊による再生、統一の為の解体。
つまりは、そういうことなのだ。
188:名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c
10/06/09 21:28:13
……東西冷戦が終結し、政治の手綱が思想から経済に移ったのが、今より三百年以上も前のこと。
その傾向を加速させたのは、化石エネルギーの枯渇と、太陽光発電の進歩であった。
国家間の貧富差は拡大し、国家群を束ねる国連やその他の国際機関は、それにより二十一世紀の後半より、影響力と統率力を失った。
二十二世紀の半ばに大国を中心に次々と実施された宇宙コロニーの建設は、
人口増加問題と環境問題をある程度解決させたが、一方で地球と宇宙に暮らす者の対立という新たな火種を生んだ。
それらの諸問題は、二十三世紀において、アジア、アメリカ、欧州、そしてコロニーの四大経済圏の強引な周辺吸収と搾取化を促し、
宗教的思考、観念的思想による小国家の乱立、地域紛争の激化に繋がった。
危機感より生まれた、軌道エレベーター建造という連帯も、結局は大きな効果を生むことは出来なかった。
そして、それらは国家という括りを超えた『OZ』なる軍事結社を台頭させ、全人類の実効支配という、暴走状態を招いた。
これらを乗り越え、地球圏に統一政府が出来るまでにかかった年月、
これが果たして短いのかどうか、それが判断出来るのは、今の段階では誰もいない。
統一政府が続いたにしろ続かないにしろ、さらにあと百年近く経ち、評価を待たねばならないだろう。
同じく、流された血と涙の意味も。
統一政府は、ようやく立ち上がって歩き始めたばかりの赤ん坊と同じである。
それを転倒させるのに、大きな力は必要ない。
その爪先に、何かを置いておくだけで良い。
善意と悪意、そして稚気と無邪気が複雑に絡み合い、時代は歩みを止めることなく、無慈悲に動いていく。
ようやく人類が手に入れた平和を守ろうとする者、
逆にそれをおもしろく思わず、壊そうとする者。
歴史に積極的に関わっていく者、
消極的に関わらざるを得ない者。
理想の為に闘う者、
野心のままに戦う者。
奪おうとする者、
奪われまいとする者。
運命の女神は、果たしてどちらに加担するのだろうか――
コンバンハ。
行き当たりばったりのごまか、もとい過去話の振り返りと、設定の後づ、もとい確認の回の間は、
短いのを短い期間でちょっと連投することになると思います。
最終回までのおおまかな道筋整理をしたのが今年の三月、
一週毎の投下でどこまで話を進め、映画公開付近でラストとか、脳内スケジュールを決めたにもかかわらずのこの遅れっぷり。
どうしてどうしてこうなっ(←自分が悪い)
終わらせるまでは逃げ出しません、では明日か明後日までサヨウナラ。
189:通常の名無しさんの3倍
10/06/09 22:01:30
乙です、これからも頑張って下さい!
190:名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c
10/06/11 23:32:36
プリベンターは統一政府の内閣直属の組織である。
さらに言えば、時の大統領のみが、この組織に対しての全責任を持つ。
尤も、その活動においては、プリベンターのリーダーが全権を持っているが。
組織そのものは、統一政府が成立直後に設立され、働きかけたのは旧OZのメンバーで、
トレーズ・クシュリナーダの腹心とも言われたレディ・アンという若い女性である。
MS(モビルスーツ)という機動兵器が全面廃止され、
さらに軍隊という武力集団が一端解体、治安維持と警備にその活動目的を変えた今、
おそらく単純な戦闘力においては、構成メンバーから見ても、最強の公的武力組織であると言える。
戦争という解決手段を放棄する、という選択をした人類にすれば、ある意味、無意味で不必要な組織に思える。
だが実際、統一政府は成立直後であり、未だ紛争の火種が世界各地で完全に鎮火していない以上、
発火の前に、また延焼拡大を速やかに防ぐために、どうしても『強力な武力』を備えた集団は必ず要るのだった。
プリベンターの長であるレディ・アン曰く、「ドブさらいの組織」。
現場のリーダーであるサリィ・ポォ曰く、「昔の日本のジダイゲキ風に言えば、隠密同心みたいなもんね」。
とにもかくにも、プリベンターは昨日も、今日も、そして明日も、世界の平和を裏から守るために、奮闘をしている。
戦闘力と、そして個性に溢れた面子でもって。
パトリック・コーラサワー。
年齢は推定29~35歳。
出身はAEUフランス、元AEU軍MS部隊のエースパイロット。
二つ名は「不死身のコーラサワー」、もしくは「幸せのコーラサワー」。
プリベンターにおいては唯一の既婚者で、妻は軍時代の元上司、天才の異名を取ったカティ・マネキン。
結婚後は公式にはそれぞれ別姓を使っている。
コードネームはプリベンター・バカ。
もちろん本人未公認である。
性格は簡単に言えば、ポジティブな自己中心男。
自らを天才と断じて憚らず、己の行動に一切の疑問な悩みを持たない。
操縦テクニックの才能は豊かで、AEU軍時代は模擬戦で2000回も不敗という前人未到の記録を打ち立て、
新型MS(モビルスーツ)のテストパイロットに選ばれたこともある、エリートと呼ぶに十分な実績を残している。
正月早々に川で寒中水泳をしたり、入院中に散りゆく雲の数を数えたりと奇行が時折目立つ。
全身に自信が満ち溢れているが、その出所は不明。
AEU軍解体により退役したが、当時の階級は少尉。
活躍の割に階級が低いと言われることがあり、様々な揉め事を起こして、
昇進と降格を交互に繰り返してきたからだと噂されているが、これは正しくはない。
確かに、軍の上層部に比べて人格面で覚えが良くなかったのはレッキとした事実だが、
実際は寄せ集め感の強かったAEU軍(と、言うよりAEUそのもの)のバランス人事と、士官学校卒ではないのが最大の理由である。
なお、OZが勢力を各方面に拡大中、スカウトの話も持ち上がったのだが、性格に難ありとして見送られている。
また、コーラサワー自身もOZを快く思っていなかった、という情報もある(ソースは当時の彼女、ちなみに複数の証言有り)。
パイロットとしての特徴は、直観的でありながら、動きそのものは理に反していないという点にある。
テストパイロットに度々選ばれたというのは、そういうところを評価されてのことである。
射撃、格闘、ともに技術水準は高く、小隊指揮の能力にはいささかの疑問符がつくものの、
作戦の実行役としては(本人の意図は別にして)優れており、
火急速やかなる判断が求められる土壇場においては、
スタンドプレイからの華麗な爆走ドリブルを決めて大逆転、という奇跡を度々起こしている。
強運から幸運、悪運、様々な女神の寵愛を受けているとさえ言われるが、本人はあくまで実力であると強弁している。
191:名無しさん土曜日 ◆gLNd2xXs6c
10/06/11 23:35:42
プリベンターにはレディ・アンの誘いで、サリィ・ポォと張五飛の後に加入。
レディ・アンとどういう繋がりがあったかは一切合財不明である。
ちなみに、レディ・アンは彼の妻であるカティ・マネキンをはじめ、数多くの知人がいる。
彼女も実に謎である。
人間関係は単純にして複雑。
とにかく慕われているということもなく、嫌われているわけでもない。
二十近く歳の離れたガンダムパイロット達からは何かにつけ皮肉られたり「コイツダメだ認定」されているが、
心の底から馬鹿にされているということはない。
プリベンター内でよく言葉を交わすのはデュオ・マックスウェルであり、
コーラサワーのボケ(本人は真面目)とデュオのツッコミ(本人は半ば嫌々)はプリベンターの日常茶飯事となっている。
レディ・アンの現在の秘書であるミレイナ・ヴァスティの格好のおもち……遊び相手であり、
張五飛には事件解決の手段として中国拳法の秘中の秘儀である「人間核弾頭」の弾として(無理矢理)使われている。
サリィ・ポォにとってはグラハム・エーカーと並ぶ頭痛の種で、
ヒルデ・シュバイカーの必殺技であるフライパンアタックの最大の犠牲者でもある。
グラハム・エーカーとはプリベンター内のライバルで、
競馬場のターフでがっぷり四つに組みつつ見えないロープに振りあってるかの如き迷勝負を勝手に繰り広げている。
また、他人を自らつけたあだ名で呼ぶことが多く、
デュオは「みつあみおさげ」、ヒイロは「ちんちくりん」、カトルは「坊ちゃん」、グラハムは「ナルハム野郎」、
ジョシュアは「アラスカ野」、サリィは「オデコ娘一号」、ヒルデは「オデコ娘二号」、ミレイナは「オデコ娘三号」等々。
かつては数多くの彼女というか愛人がおり、その全ての名前を記憶しているというトンデモな異性関係を誇っていたが、
プリベンターに入ってからは自重(自己申告)しており、カティと結婚が決まってからは一切他者に手を出してはいない。
なお、プリベンターの女子連には加入当時からまったく食指を動かしていなかったが、
これは彼曰く「好みというわけではない」とのこと。
どうやらキャラデザインの違いがポイントうわらばばばばば。
AEU時代の乗機はイナクト、ジンクス等。
プリベンターメンバーとなってからは、MS(ミカンスーツ)のネーブルバレンシアを経て、
ビリー・カタギリが組み上げた専用機のMS(ミカンスーツ)「シークヮサー」となっている。
とにかく、プリベンター内の問題児。
三十代でも問題児。
功績は実は大きいものの、やっぱりそれでも問題児。
それがパトリック・コーラサワー、この物語の主人公……である。
コンバンハ。
この設定はあくまで当物語におけるもので、謂わばパロディであり、
各キャラクター、ガンダムの世界観を馬鹿にしているわけではないことを申告しておきます。
では次回はグラハム達ということでサヨウナラ。
192:通常の名無しさんの3倍
10/06/11 23:40:57
おお、たまたまこのスレを覗いたらキャラまとめが!
土曜日氏乙でした~
193:通常の名無しさんの3倍
10/06/12 20:13:57
土曜日氏乙です
194:通常の名無しさんの3倍
10/06/12 21:25:10
まとめ乙です
やっぱりとんでもない人だなコーラさんは
195:通常の名無しさんの3倍
10/06/13 09:10:25
まとめ乙であります!
196:通常の名無しさんの3倍
10/06/15 15:22:02
保守
197:通常の名無しさんの3倍
10/06/18 12:46:19
ほしゅ