カガリに嫉妬する東方厨いい加減にしろat SHAR
カガリに嫉妬する東方厨いい加減にしろ - 暇つぶし2ch927:通常の名無しさんの3倍
10/01/17 04:53:33
「これは、食べれるのかー?」
ぷすぷすと、未だに焦げたような音を立てるモンダムをつつきながら、ルーミアは不審そうに眉を顰めた。
この機体がゴリゴリと音を立てながら紅魔館に向かい飛行していたのは先程までのこと。
今はもはや、搭乗者も居ない完全なくず鉄でしかない。
がじり、と音を立てて噛み付くも、彼女にとっては全く美味しいものではなかった。
「うー…まずい。なんか変な味がする……」
「アンタ、なに食べてるのよ」
背後からかかった声に、ルーミアは振り向いた。そこにいたのは、氷精チルノと、彼女の親友である大妖精だった。
「だめだよルーミアちゃん、よくわからないものを食べたら」
「ていうか、そもそもなによこれ」
ウン十年間働いておらず、風呂にも入らず歯も磨かず、家から一歩も出ない腐った婆のような臭いを漂わせるモンダムに
チルノは思わず鼻を摘み顔を背ける。
「うええ、アンタよくこんなのかじれたわねえ。臭いったらありゃしない、凍らせるわよ!」
言うが早いか、彼女は掌に冷気を集め、機体の前で一気に解き放つ。
ひゅおおっという風切り音の後には、氷像となったモンダムが残った。
凍った所為か、少しは悪臭がマシになったことを確認すると、チルノは再びルーミアの方を向く。
「で、これなによ」
「知らないよー。なんか浮いてたから、食べられるのかと思って真っ暗にしてみたの
 そうしたら、がっしょんがっしょんいった後、急にどすんって落ちちゃった」
不味かった、と感想を述べるルーミアに、悪びれた様子はない。
実際は、急に暗闇に閉ざされた視界の中で混乱したパイロット達が、焦り同士討ちをしてしまったというのが事実なのだが
彼女にはそんなことを理解するだけの頭がなかった。
無論、チルノにも大妖精にも、事実は察せないし、説明したところで理解は出来ないだろう。
「よく解らないけど、食べられそうかそうでないかは、しっかり調べてからにしようね。これはどう見たって人間じゃないんだから」
よしよしとルーミアの頭を撫でながら、大妖精が忠告する。
しかし、彼女は知らないことだが、このモンダムの中には、しっかりとモンダム基準で人間のパイロットが搭乗していた。
モンダム界では凄腕のパイロット達は、暗闇から解き放たれたことで、なんとか脱出を試みていたのだが
努力もむなしく、自覚のないチルノにより牛のように全身冷凍され、指を動かすことすら不可能となっている。
「それにしても、食べられない上に無駄に大きいとか、本当に邪魔ねコレ」
ぷうっと子供のように頬をふくらませ、チルノは不服そうな声をあげた。
「うーん、魔理沙さんに、マスタースパークで吹き飛ばしてもらうとかどうかな?」
大妖精の提案に、チルノとルーミアは顔を輝かせる。確かに、魔理沙なら快くやってくれるだろう。
白黒の魔法使いの弾幕は、きらきらと星のように輝くとても綺麗なものだ。
弾幕勝負以外でそれを見るのも好きな妖精と妖怪は、一にも二にも無く頷く。
「賛成なのか~」
「うん、さっそく魔理沙呼んでこよ!」
こうして、モンダムは紅魔館の入り口にすら辿り着くことなく、その運命を終わらせたのである。


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