09/06/02 21:11:39
そんな子どもに絶対伝えたいことの一つに戦争があります。
以前、長男と一緒に「プライベート・ライアン」を見ていた時、
息子から「これってどっちがいいモノなの?」と聞かれて
衝撃を受けたことがありました。
ノルマンディ上陸作戦を描いた「オウライベート・ライアン」には、
連合国軍とドイツ軍出てくるわけですが、歴史を
知らない子どもには、どちらが“いいモノ”かわからないんですね。
しかし、そもそも絶対的“いいモノ”なんているのか、
絶対的正義なんてあるのか、と考えた時、
そんなものないのが戦争だということを
書いてあげないといけないんだと思ったんです。
そうして生まれたのが『機動戦士ガンダムSEED』です。
ある日、友達とケンカする、仲間と思っていた人に裏切られる……
そんなちょっとした心の行き違いが戦争に発展することだってある。
コソボとか、ルワンダとか、遠い国で起こっている戦争に
痛みを感じること容易ではないけれど、
身近なところにフィードバックして考えればわかると思うんです。
今、アニメは大人も楽しめる立派な文化になっています。
それは素晴らしいことですが、子どもには理解できない、
大人のための作品もたくさん出てきました。
だからこそ、私は子どもにこだわり続けたい。
本来、アニメは子どもが理解し、楽しめる数少ない媒体の一つだと思うんです。
「これは僕のものだ!」と子どもが全身で感じてくれるような、
子どものための作品を書いていきたいですね。