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守りの首相 谷垣氏攻めあぐね 政権交代後初の党首討論
首相が局面打開を図る秘策として温めていたのが、逆質問・逆提案だ。「企業・団
体献金を全面的に禁止しないといけない。谷垣総裁も努力してほしい」。民主党議
員と労働組合をめぐる不明朗なカネを追及された首相は、いきなり、こう呼びかけ
た。谷垣氏は「問題をすり替えている」と取り合わなかったが、谷垣氏に続いて登
場した公明党の山口那津男代表から、会計責任者への議員の監督責任をより厳しく
問う政治資金規正法改正に向けた与野党協議機関の設置と参加を提案され、「賛成
したい。大いに進めていこう」 と踏み込んだ。
一方、夏の参院選に向けて求心力を高めないといけない谷垣氏にとっても、悩んだ
末に迎えた党首討論だった。1月の鳩山氏との初対決以降、「総裁の品性が高すぎ
る。もっと悪くなって徹底的に攻撃して欲しい」「経済対策で堂々の議論を」。
もっと果敢に攻めろ、もっと紳士的にと、両論が耳に入った。
「どちらか一つでは、支持者に不満がたまる」。結局、持ち時間の35分間のうち
「政治とカネ」に26分間を費やしたが、「これさえ言ってくれれば」 と周辺が期
待した「首相退陣要求」も明言せず、「自浄責任か、説明責任か、責任をとるのか」
というわかりにくい言い回しに終始。終了後、谷垣氏は「説明責任を果たさねば、
残る道は退陣だとはっきり言えばよかった」と記者団に反省の弁を漏らした。
首相とじっくり議論したいと考えていた経済財政問題に移ったのは残り9分にな
ってから。政府高官は皮肉たっぷりにこう感想を述べた。「想定外の質問はなかっ
た。もっと国のあり方を聞いてほしかった」
朝日新聞 2010年2月17日
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