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178 :大畠氏意見陳述:03/09/27 01:21
まず、私に意見陳述の機会を与えてくださったことに感謝申し上げます。
今回、私が提訴に踏み切ったのは、被告の発言が、権威・権力による支配を強要・正当化する
行為であり、浄土真宗本願寺派教団の基幹運動に取り組んできた私の名誉を著しく傷つけるもの
であるからです。
私は住職となって今年で20年になります。住職となった当初、私には基幹運動についての
意識は大変希薄なものでありました。教団あげて取り組まれている運動が、教団内外の差別を
はじめとする、いのちを傷つけ貶める現実に取り組む教団の本来化が基幹運動であるという認識
は、ほとんどありませんでした。
そんな私が基幹運動に主体的に取り組むきっかけを与えてくれたのは、私の長男でした。今
年17歳になる長男は、生まれたときから視神経萎縮のため視力が大変少ない弱視です。彼の
将来に少なからず不安を持ち、障害者についての文献などを読んでいた私に衝撃を与えた言葉
があります。「障害者にとって一番の敵は親である」という言葉です。障害者がさまざまな差別の
中にあることは衆知のことです。家族、特に親はその差別に本人とともに立ち向かっていくもの
であると思っていました。しかし、日々の生活の中で「一番の敵」すなわち、誰より差別を克服
できていないのは親である私なのかもしれないという先の言葉は、私に大きなきっかけを与えて
くれました。
以来、私は私自身が、差別をする生き方からの解放を求めて基幹運動に参加してまいりまし
た。いろいろなかたちで本山にも出入りさせていただき、障害者差別についてのブックレットの
執筆などもさせていただきました。
私にとって、差別すること・されることからの解放を願って、さまざまな取り組みをすすめ
ていく基幹運動は生きることそのものであり、いのちの証明であるといっても過言ではありません。
多くの方々と、ともに運動をすすめていくことが何よりのよろこびであり、運動の中に自分の身が
あることは大きな誇りでありました。