10/01/22 17:25:54 ApjonFQV0
清の件。
「贔負目は恐ろしいものだ。清はおれをもって将来立身出世して立派なものになると
思い込んでいた。その癖勉強をする兄は色ばかり白くって、とても役には立たないと
一人できめてしまった。自分の好きなものは必ずえらい人物になって、嫌いなひとは
きっと落ち振れるものと信じている。」
「ある時清にどんなものになるだろうと聞いてみた事がある。ところが清にも
別段の考えもなかったようだ。ただ手車(てぐるま)へ乗って、立派な玄関(げんかん)の
ある家をこしらえるに相違(そうい)ないと云った。
それから清はおれがうちでも持って独立したら、一所(いっしょ)になる気でいた。
どうか置いて下さいと何遍も繰(く)り返して頼んだ。」
清・・・今でいうところの長男教(坊ちゃんの場合は二男教だけど)では・・ww
ちなみにさっき調べたら、漱石が「坊ちゃん」のモデルになる教師をやってた年は
大政奉還(瓦解)から28年後だった。
清自身が瓦解の時に身分ある立場だったように書かれてるし
奉公先から嫁に行かず勤めてるところを見ると、瓦解の時に30才以上、
坊ちゃんが教師になる頃、60手前位じゃないかなあ。