09/09/28 11:23:03 y2/lvmvv0
たとえば、彼らは『無駄』に対する独特の概念が似ていた。
説明するにはちょっと難しいのだけれど、わたしが感じたことはそれだ。
美よりも合理性を重んじ、
徹底的に無駄を嫌った。
それによって、ときには人の行動や表現を肯定しない厳しさもあった。
包み隠さない率直さが、人の機嫌を損ねたこともあっただろう。
わたしのように、ムード作りや装飾作りに精を出している人間にとっては、
真逆の意見者であった。
彼らの話を聞いていると、心を飾り立てて生きることがばかばかしく思えてくる。
そんなに言いたい事言って、
ほんとにうらやましいよ、
と、ふたりを比べ、
わたしの中では、おもしろがっていた矢先だった。
ホリエモンは逮捕された。
あの劇的な強制捜査が入った、1月16日の月曜日のことは、
わたしも一生忘れない。
その三日前の週末の金曜日は、わたしのバースデーパーティをやっていた。
気軽に参加してくれて、先頭切って飲んで踊ってくれたホリエモンの姿を見て、
招かれた男の子たちはみんな感激していた。
時代のスーパースターだったからだ。
そのパーティの始まる直前に、
ホリエモンは宮内さんを連れてきて、
わたしに紹介してくれたことを思い出した。
10分ぐらいのことだったけれど、とにかく嫌な感じの人だった。
わたしは、たちまち気分が悪くなった。
もう少し一緒にいたら言い合いになっただろう。
というか、なりかけてしまったところで、
ホリエモンが察して彼を帰した。わたしの誕生日だったからだ。
わたしにも彼にも、そうとう気を使っていた様子を覚えている。