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1990年代になって、縄文人と犬との関係について、定説に再考を迫る発見があった。
霞ヶ浦沿岸の茨城県麻生町(現 行方市)で発掘調査された縄文中期から後期の於下
貝塚からは、犬の各部位の骨が散乱した状態で出土し、特に1点の犬の上腕骨には、
解体痕の可能性が高い切痕が確認された。調査報告では、当時犬を食用として解体し
ていた事を示す物的証拠と評価しており、日本列島における犬食の起源がさらに遡る
可能性が高い。
弥生時代では、遺跡から出土する犬の骨格も縄文期とは異なっている。また現代の日
本列島在来犬のDNA解析によると、北海道と沖縄の在来犬は南方系の系統で近縁だが、
その中間地帯の本州、四国、九州の在来犬は北方系の系統の犬に由来するとする研究
結果が報告され、またこの時代はその犬の解体遺棄された骨格の出土例の報告が多く
なる。
この為、日本に犬食文化が伝播したのは、縄文文化と別の特徴をもつ弥生時代からと
見る意見が多い。弥生時代には大陸からの渡来人(ここでは弥生人を指す)により稲
作文化や金属器などが日本に伝来しているが、これに伴い大陸由来の犬食文化が伝来
した可能性が考えられている。
現在の日本国内では食用を目的とした犬の屠殺は皆無に等しいが、食用犬の犬肉は現
在でも輸入されており、2006年の動物検疫による輸入畜産物食肉検疫数量によると中
華人民共和国から31トン輸入されている。
(Wikipedia)