09/06/26 02:39:07 AczXyBd50
>>247
>>258
233じゃないけど、日経PLUS１に記事がなかったので文字に起こしたよ。
URLﾘﾝｸ(www.nikkei.co.jp)
法律広場
外国人との共生③ 在留特別許可 明確な基準必要
今年３月、不法滞在で強制退去を命じられながら、家族３人での日本在留を
求めていたフィリピン国籍のカルデロン一家の問題で、両親は、娘だけを日本に
残しフィリピンに帰国するという決断をしました。このニュースだけを聞くと、
「不法滞在だから強制退去でもやむを得ない」と思われるかもしれません。
ところが、実際の出入国管理の運用を見ると、そうとも限らないのです。
入管法では、不法滞在を摘発した場合の強制退去手続を定めていますが、
これには「在留特別許可」という例外があり、日本人と結婚している場合などには、
日本での在留を許可することがあります。最近では、外国人一家で、
子供が中学・高校在学程度に達している場合、かなりの割合で在留が許可されています。
カルデロン一家は、このケースに該当するとして在留を求めていたのです。
しかし、法務省は「不法入国者である以上強制退去が原則」とし、なぜ在留特別許可の
対象とならないのか、過去に許可されたケースとどう違うのかという説明をしませんでした。
家族全員で帰国するか、長女だけを日本に残すかという究極の選択をさせ、
「譲歩はした」という姿勢です。法的に問題の多い対応だったといわざるを得ません。
もちろん出入国管理は国家政策の問題であり、様々な意見があってしかるべきです。
しかし、あいまいな基準で許可も不許可も出来るというのはアンフェアです。
労働力が確実に不足する次代を控えた今、移民受け入れについて明確な基準と
公正な手続を整備しなければ、彼ら、彼女らの力を本当に必要とするときに
必ず混乱をきたします。それは、日本にとっても、来日する外国人にとっても
不幸なことだと思うのです。 （弁護士 生田 康介）