09/03/18 22:45:59 0
「全く……人が声を掛けているのだから、返事ぐらいしろと言うのだ……」
なんか俺のほうを見ながらブツブツ言っている赤毛少女。
単に暑さのせいなのか、微妙に瞳が潤んでいて、頬が赤らんでいるのが気にかかるが、
今はそんなことにかまけている暇はない。
女の子と一緒にいるトコを千夏さんに見られたら、告白もできねぇじゃねえか。
「あー、ハイハイ、すんませんね、どうも」
「!?な、なんだ貴様!無礼にも程があると思わんか!?私に言いたいコトがあるなら言わんか!」
何を言っているんだコイツ。
お前から声をかけてきたのだろう。第一お前なぞ俺は知らん。
「……ええっと、言いたいコト、ですか?」
「そっ、そうだ!早く本題に移れ!
……ま、まぁ、男子生徒が校舎裏に女子生徒を呼び出してまで伝えたいコトなど、
恐らく一つしかないだろうが、な……ゴホン」
赤い顔をさらに赤くして、生意気に腕組みなんぞして咳払いしていやがる。
ムカつく。誰だお前。
「は、早くしてくれ。ホントなら来るつもりはなかったのだが、
まぁ話だけでも聞いてやろうと言うことでな、参上したワケなんだが……」
むっ。
俺の頭上に巨大電球が閃いた。安っぽい効果音付きで。
こいつ、さては千夏さんの代理人だろう。
ははーん、シャイな女子ならよくある話だ、
仲の良い女子に代理を頼み、告白の内容や容姿、性格なぞを観察して頂き、
その話を聞いてじっくり返事を推敲する……とか。
まぁ、でも一応探りだけでも入れとくか。
「なぁ、アンタ、萩原千夏さんと仲いいか?」
「えっ?あ、ああっ、千夏とは小学校来の幼馴染だが、それが何か?」
やっぱり。
「そうか……わかった。じゃあ、呼び出したわけは分かってると思うけど」
「う、うむっ……」
「君に伝えておくよ。俺……好きなんだよ、マジで」
「ぇ……」
「もう考えるだけで、いてもたってもいられない、好きで好きで好きで死ぬほど好きなんだ」
「ぁ……ぅ……」
「だから、付き合ってください、俺と。なんでか倒置法、って」
「……わ……」
あれ、なんかコイツ反応おかしいぞ?
両手で顔覆いやがって、目しか見えやしねぇ。
その目もなんか感激っていうか、変な感じに潤んでるし。