09/12/26 00:08:41
「10歩!」「俺、20歩!」「じゃあ、俺は‥40歩!」「おお!スゲー!」という声が響いていた。
何かと言えば、屋外をフルチンで走れる歩数である。これもまた度胸試し。
舞台は人通りの少ない田舎道ではあったが、とはいえ時折人が通るスリルがあったのだ。
大人に見つかれば、もちろんゲンコツである。
昭和の漫画に出てくるようなガキンチョだが、これは実際にボクの田舎「川西」で繰り広げられた攻防である。
「突然、何の話を?」とお思いの方もおられるだろう。今と違って当時は(「当時の川西は」という言い方の方が
ただしいか)、娯楽が圧倒的に少なかったのだ。だだっ広い土地と、山と川。
「鬼ごっこ」や「かくれんぼ」なんてすぐに飽きるから、そこに別の要素を取り入れて、新しいゲームにしてしまう。
娯楽がないから、作るしかなかった。ボク達の遊びは、まず「作る」ことから始まっていた。
お金もないから、お金のかからない、楽しい遊びを毎日探していた。
「お、あそこにタイヤが落ちてるぞ。あれで、何かでけへんか?」「う~ん‥」
今思うと、それはとても恵まれた環境だ。
娯楽の充実は、「遊びを考える」という要素を排除してしまう。
そこがとっても大切で、実はそこが一番楽しかったりするんだけどなあ。
おわり