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23日に帰国した金賢姫(キム・ヒョンヒ)元工作員(48)の招請費用が
数千万円規模に上る見通しであることが23日、政府関係者の話で分かった。
4月に来日した黄(ファン)長●(=火へんに華)(ジャンヨプ)元朝鮮労働党書記の
招請費約1千万円の3倍は優に超えるといい、「国賓」
を超えた待遇に政府内から批判も。“壮大な浪費”といわれないためには、
動かぬ拉致問題に政府が本気で取り組むほかない。
「ちょっと東京上空を見せてあげる。こんなことを非難しているようじゃ世界中、
誰も情報を持った人は来てくれない」。23日の閣議後の会見で、
招請を主導した中井洽(ひろし)国家公安委員長・拉致問題担当相はこう声を荒らげた。
矢面に上がったのは「VIP」用ヘリコプターを使った“遊覧”飛行だ。
ヘリは東京都調布市から神奈川県の江の島上空など約40分間、
大回りして東京都江東区に到着した。「遊覧」との指摘に中井氏は「警備ですよ、
警備。遊覧なら絶対韓国は認めない」と言い張った。一般的に
同型ヘリのチャーター費は1時間約87万円。
費用がかさんだとみられるのが韓国との往復に使われたチャーター機だ。
4日間借り受けた上、韓国への送り迎えで2往復必要なため、約1千万円かかる
計算になる。
黄氏を招請した際は旅客機が使われた。黄氏は北朝鮮の元ナンバー2の
要人で「北朝鮮最大の暗殺ターゲット」(韓国当局者)とされているが、
今回の待遇と大きな違いをみせた。さらに今回は軽井沢の前首相の別荘が滞在先に
提供されたうえ、都内移動中は道路を封鎖したり、信号を全部「青」
にする「国賓」以上の処置が取られた。
政府関係者は「黄氏の招請費を約1千万円に上る」とした上で、
金元工作員の招請費は「その3倍は優に超える」と見積もる。
今年度12億円に倍額された拉致関連予算から支出されることになる。ただ、
正確な額は集計中といい、菅直人首相は23日、記者団の
質問に「大きいところのものは報告を受けているが、具体的なところは受けていない」
と述べた。
招請理由を拉致被害者との面会に加え「世論喚起のため」と述べながら、
金元工作員の記者会見さえ行われなかったことには、
面会した拉致被害家族からも不満が漏れたが、中井氏は「韓国側の強い意向だ」
と繰り返した。
政府内や野党からも「大勢の犠牲者を出した事件を起こした
人物にVIP待遇はやりすぎだ」と批判が出ていることには、
中井氏は「『テロリストを入国させるな』というなら韓国を責めればいいじゃないか」
と“逆ギレ”してみせた。
「今回の面会をどう解決につなげるか。それが見えないと、意味があったとはいえない」。
被害者家族の1人はそう訴えている。
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